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カール・アーバンさんとジャック・クエイドさんが語る「ザ・ボーイズ」最終章。東京コミコン2025イベントレポート
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印刷2025/12/09 16:12

イベント

カール・アーバンさんとジャック・クエイドさんが語る「ザ・ボーイズ」最終章。東京コミコン2025イベントレポート

 2025年12月6日,東京コミコン2025のメインステージで,「ザ・ボーイズ」カール・アーバンさん(ブッチャー役)とジャック・クエイドさん(ヒューイ役)を迎えたトークイベントが開催された。カールさんは4度目の来日,ジャックさんは今回が初来日となる。

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 ドラマのステージではあるものの,お二人のトークのなかには,ゲームファンにも気になる話題があり,4Gamerとしてもその様子をお届けすることにした。カールさんは,ゲーム原作の自身の出演作「モータルコンバット2」(2026年5月15日 全米公開予定)に軽くふれたほか,ゲーム好きとして知られるジャックさんが,「小島秀夫さんに会えるのが楽しみなんです」とうれしそうに話す場面もあった。


最終シーズンの裏話から日本での思いまで,
2人が語ったステージの模様


 紹介アナウンスが流れ,2人がステージに姿を現すと,会場の空気が一気に華やぎ,大きな歓声が広がった。笑顔で手を振りながらステージ中央へ歩み出た2人は,客席に応えつつ席についた。その後,ファンから寄せられた質問に答える形で,最終シーズンの見どころや撮影秘話,日本のファンへの思いを語っていった。

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カール・アーバンさん
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ジャック・クエイドさん

 最初の話題は,それぞれが演じるキャラクターへの向き合い方だ。カールさんはブッチャーを演じるうえで,「まず自分が楽しんでいることが大事なんです。そうすれば観客の皆さんにも楽しんでいただけると思う」と語り,さらに「一緒に演じているキャストは本当に才能あふれる人ばかりで,その中にいられるのは祝福」と笑顔を見せた。
 また,翌日にファイナルシーズンのトレイラーが公開されるという“お知らせ”に,会場からはどよめきが起きた。


 続いてジャックさんは,ヒューイというキャラクターへの姿勢を語った。「僕はカールさんとは逆なんです」と前置きしつつ,「ヒューイが楽しそうなときって少ないですよね。でも,だからこそお客さんが彼を応援したくなるんだと思う」と説明。血まみれになるシーンや,スーパーヒーローが悪役になる展開など,とんでもない状況が多い本作で,あくまで“普通の人のリアクション”を示すことにこだわっているという。
 また,キャストやスタッフのことを「ちょっと散らかった家族だけど,僕にとって大事な家族です」と語る姿が印象的だった。

 「ザ・ボーイズ」がなぜここまで人気を集めているのかという質問では,カールさんは登場人物たちが生み出す人間関係やドラマに魅力があると答えた。
 一方のジャックさんは「実は僕,ずっとコミックを読んできたスーパーヒーローオタクなんです」と打ち明け,「ヒーローが悪役になるって,天と地が逆転したような設定ですよね。その意外性がすごく引き込まれる要因だと思います」と語った。

 「もしヒーローになれるなら?」という質問には,ジャックさんが「飛行機がめちゃくちゃ怖い」という理由からテレポート能力を選択。「ナイトクローラーみたいに一瞬で移動できたら最高じゃないですか」と会場を笑わせた。

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 「モータルコンバット2」の話題になると,カールさんの声にさらに熱がこもった。「モータルコンバットを見たことがある人もない人も,もうぜひとも,すごいものを期待していいと思います」と前置きし,「とにかくローラーコースターみたいで,先が読めないんです。ビッグで,大胆で,アクションもこれまででいちばん」と作品の魅力を語った。
 また,シリーズを知らない人のために補足として,ジョニー・ケイジは“忘れられたアクション映画スター”であり,ライデンとソニアに見出され,再び戦いに戻っていくという物語が紹介された。

 日本のファンについての話題に移ると,初来日のジャックさんは,どこか感慨深い表情を浮かべながら「皆さん,ものすごく優しくてスウィートだと思います」と語った。
 さらに,日本に来る前から「ずっとファンだった」という小島秀夫さんに会える予定があると嬉しそうに話した。
 また,日本で行きたい場所については「京都に行ってみたい」「温泉にも入ってみたい」と話し,日本で過ごす時間を楽しみにしている様子を見せた。



 一方のカールさんは,2017年の来日時と比べてコミコンの規模が大きくなっていることに驚き,「ロード・オブ・ザ・リング」や「スタートレック」,そして「ザ・ボーイズ」の新しいファンに会える喜びを語った。

 続けて,初来日のころの思い出話として,日本語の漢字を習ったエピソードを披露した。最初に「ロード・オブ・ザ・リング」のプロモーションで来日した際,ある日本人女性に「ピース(平和)」の書き方を教わったという。

 ところが,次の来日時,自信満々にその漢字を書いてみせたところ,別のファンから「それ“ピース”じゃなくて“シーリング(天井)”ですよ」と優しく指摘され,初めて自分の覚え間違いに気づいたのだと語った。この可愛らしい勘違いのエピソードに,会場は温かな笑いに包まれた。

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 イベントが終盤に差し掛かると,話題はいよいよ最終シーズンへ。ジャックさんは「言えることは多くないんですけど……もし話しすぎたら僕,消されるので」と軽く冗談を飛ばし,会場を和ませた。

 続けて,「今回の撮影は,これまでのシーズンのなかでいちばん楽しかったんです」としみじみ語り,これまでの作品づくりを振り返った。血まみれになったり,クジラの体の中に入ったりと,“考えられないようなこと”に挑んできたシリーズだったが,最終シーズンではようやく立ち止まり,仲間たちと共に過ごしてきた時間を噛みしめる余裕が生まれたという。

 最後に,「今回はちょっと雰囲気が違うと思います。ファンの皆さんにはきっとハッピーに思ってもらえる結末になるはずです」と笑顔で付け加え,最終章への期待を高めた。

 カールさんは,最終シーズンの物語について少し補足した。「ホームランダーは自分が神になろうとしていて,世界を支配しようとするんです」と切り出し,「ブッチャー以外のボーイズは刑務所にいるところから始まる」と続ける。ブッチャーが仲間をどうやって解放し,再びホームランダーに立ち向かえるのか――そこが大きな鍵になるという。

 そして,「これから待ち受けるのは,クレイジーで,楽しくて,ワイルドな展開の数々です。ひとつだけ言えるのは,“誰も安全ではない”ということです」と意味深に締めくくると,会場には期待を含んだざわめきが広がった。

 イベントの締めくくりにはフォトセッションが行われた。ここでは特別ゲストとしてガチャピンとムックが登場し,会場は一気に和やかな空気に包まれた。思いがけない共演に,カールさんとジャックさんは一瞬驚いた表情を見せたものの,すぐに笑顔に戻った。

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 その後,観客からの大きな拍手に包まれながら,2人は笑顔のままステージをあとにした。

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 なお,取材時点では知らなかったのだが,「ザ・ボーイズ」を題材にしたVRゲーム「The Boys: Trigger Warning」Meta Quest / PlayStation VR2)が2026年春に発売予定と発表されており,今後のゲームとしての展開にも注目したいところだ(関連記事)。

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