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総員,ペンを執れ! 「放課後ライトノベル」第74回は『バカとテストと召喚獣』で試召戦争の巻
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印刷2012/01/07 10:00

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総員,ペンを執れ! 「放課後ライトノベル」第74回は『バカとテストと召喚獣』で試召戦争の巻



 ぐだぽよ〜(挨拶)
 例年,正月はものすごい勢いでぐだっている筆者だが,今年は例年以上にぐだぐだ過ごしてしまった気がする。それもこれも年末に「gdgd妖精s(ぐだぐだフェアリーズ)」にドハマリしてしまったせいだッ!

 わずか15分の短編3Dアニメなのだが,全編にわたってシュールなネタが満載で,見ていて半笑いか爆笑しか出てこない。低予算であることをさんざんネタにしたり,本編中に「台本」とか言っちゃったり,次回予告が(版権的な意味で)毎回危険すぎたりと,実にフリーダム。そしてそのフリーダムっぷりは,回を追うごとに加速していく。今なら全話がニコニコ動画にて配信されているので,まだ見ていない人は今すぐチェックすべし。一度見れば,おバカな妖精たちによる,ぐだぐだなトークとギャグから目が離せなくなるはずだ。

 そう,「バカな子ほどかわいい」という言葉もあるように,バカというのは愛しさと表裏一体のものなのだ(多分)。といったところで新年一発めとなる「放課後ライトノベル」では,『バカとテストと召喚獣』を紹介する。2度にわたってTVアニメ化されたこの人気シリーズも,いよいよクライマックス間近。年末に刊行された最新10巻をcheck it now!
 あ,そういえば,あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

総員,ペンを執れ! 「放課後ライトノベル」第74回は『バカとテストと召喚獣』で試召戦争の巻
『バカとテストと召喚獣10』

著者:井上堅二
イラストレーター:葉賀ユイ
出版社/レーベル:エンターブレイン/ファミ通文庫
価格:588円(税込)
ISBN:978-4-04-727647-5

→この書籍をAmazon.co.jpで購入する


●バカ揃いの最底辺クラスが,“試召戦争”で下克上を狙う!


 生徒が学力に応じて厳しくクラス分けされている文月学園。ここでは生徒の学力を高めるための,ある実験的な試みが行われていた。

 それが試験召喚戦争(試召戦争)――生徒一人ひとりが試験の点数に応じた強さを持つ召喚獣を呼び出し,クラス同士で戦うというもの。もし下位のクラスが勝利した場合は,相手とクラスの設備を交換することができる。文月学園ではクラスのランクに応じて設備も異なるため,ちゃぶ台に畳で勉強している最底辺のFクラスでも,勝利さえすればAクラスの最新設備を手に入れられるのだ。

 2年F組の吉井明久(よしいあきひさ)は,試験時に高熱を出して退席した結果,Fクラスに入れられてしまった少女・姫路瑞希(ひめじみずき)のために,試召戦争でAクラスに勝利しようと決意する。学年屈指のバカが集うFクラスの中でも図抜けたバカである明久と共に試召戦争を戦うのは,同じくバカだがいずれもひと癖持ったクラスメイトたち。

 かつて神童と呼ばれていた明久の悪友・坂本雄二(さかもとゆうじ)。明久への折檻は日常茶飯事の帰国子女・島田美波(しまだみなみ)。男子でありながら美少女,もはや性別は「秀吉」だとさえ言われる木下秀吉(きのしたひでよし)。そして,エロのためにすべてを捧げる男・土屋康太(つちやこうた,通称ムッツリーニ)

 学力的には自分たちとは比べものにならないAクラスに,Fクラスの面々は工夫と機転,そしてさまざまな悪だくみを駆使して立ち向かう。果たして明久は,そしてFクラスは勝利を手にすることができるのか!?


●誰も彼もが個性的! 軽妙な掛け合いに大爆笑必至!


 ……というのが1巻時点でのあらすじ。改めて書いてみると,思いがけず真面目なストーリーになることに自分でも戸惑ってしまった。というのも実際読んでみて印象的なのは,どちらかというと試召戦争の行く先よりも,バカな連中が繰り広げるバカなやりとりのほうだからだ。

 明久と雄二の悪友コンビは共にボケも突っ込みもこなすし,ムッツリーニの鼻から大量出血するのはもはや日常茶飯事。クラスメイトにはほかにも,周囲の男子生徒に恋愛の気配が少しでもあると制裁を加えるFFF団なんていうのもいる。
 さらにFクラスの面々だけでなく,雄二を激烈に愛している(がゆえにしばしば過激な手段をとる)学年主席・霧島翔子(きりしましょうこ)や,明久を激烈に愛している(がゆえにしばしば過激な手段をとる)学年次席・久保利光(くぼとしみつ。性別は男)を始め,ほかのクラスの生徒たちも,一見まともに見えてどこかずれたところがある。普通なら癒しになってくれそうな瑞希や美波ら女性陣さえ,むしろ積極的に暴走するのがバカテスなのである。

 特筆すべきは,昨今のコメディ系ライトノベルで当たり前のように見られるほかの作品のパロディが,このバカテスにはまったくと言っていいほど登場しないこと。結果,お子さんが読んでも楽しめるお茶の間的コメディに仕上がっているのだ。各巻の章扉に掲載されている“バカテスト”は,まさにその象徴と言えるだろう。


●どちらも決着間近! 風雲急を告げる,戦争と恋の行方は!?


 とはいえ,バカだけでは収まらないのがバカテスの魅力的なところ。普段はバカなことばっかりやってる連中が,目指すもののために一致団結し,格上の敵相手に奮闘する熱さは,そんじょそこらのバトルものに決して引けを取らない。

 8巻から現在まで続いている試召戦争では,そんなバカテスの燃える一面を存分に堪能できる。一度はAクラスに敗北したFクラス。だが,それであきらめるFクラスではない。女子風呂を覗きに行ったり,エロ本を奪い返すため教師たちと野球勝負をしたりしながらも,リベンジの日を待ち続けていたのだ。そしてCクラス,Eクラスとの戦争を経て,10巻にてついにAクラスとの再戦が始まる!

 準備万端で戦いの口火を切るFクラスだが,前の戦いでFクラスの戦い方を知っているAクラスもしっかりと対策を行っており,開始早々から苦戦を強いられる。さらに美波が戦争とは別に心配事を抱えていたり,3年の先輩が首を突っ込んできたりと先が読めない展開に。知略とチームワーク(そして少しの学力)を尽くした戦いの行方は? 衝撃の結末をぜひ見届けてほしい。

 そして同時に気になるのは,こちらもクライマックスを迎えつつある,明久をめぐる恋愛模様。通常なら瑞希か美波か,と言ったところだが,この作品の場合,巻を追うごとに性別という概念があやふやになっているので油断できない。当初は秀吉の専売特許だったはずが,いまや登場人物の多くが性別を気にせず自由に振る舞っている状況。果たして最後に明久の心を射止めるのは,瑞希か美波か秀吉か,はたまた久保か!? 内股になりつつ注目していきたい。

■Fクラスでも分かる,タイトルに「バカ」のつくライトノベル

『Re:バカは世界を救えるか?』(著者:柳実冬貴,イラスト:一葉モカ/富士見ファンタジア文庫)
→Amazon.co.jpで購入する
総員,ペンを執れ! 「放課後ライトノベル」第74回は『バカとテストと召喚獣』で試召戦争の巻
 導入から「バカ」で突っ走った今回のコラムは,バカつながりでタイトルに「バカ」のつくライトノベルを厳選してご紹介。……調べるとそもそも厳選するほど数がなかったのはご愛敬。
 まずは前々回のコラムでも紹介した『Re:バカは世界を救えるか?』(著:柳実冬貴/富士見ファンタジア文庫)。目の前で非日常な出来事が起こることを期待し,異能の力に憧れる主人公・佐藤光一は一見するとバカというよりは中二病だが,そのために夏でもコートを着たり,コンタクトでオッドアイにしたりするあたりは紛れもなくバカ。しかし,望んでいたはずの非日常の非情さを目にしつつ,果敢にそこへ飛び込んでいく男気は明久にも通じるものがある。
 続いてメディアワークス文庫から2作品。『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』『電波女と青春男』などの入間人間が手がける『バカが全裸でやってくる』は,小説家志望の青年が,飲み屋で全裸のバカと遭遇したところから物語が転がり始める。もっとも,小説にすべてを賭け,愚直に小説家を目指し続ける主人公も立派な小説バカである。本作はそんな小説バカばかりが登場する,小説バカのための物語である。
 最後は安彦薫の『鉄バカ日記』。主人公の鉄彦が家に帰ると,そこには見知らぬおっさんがいた! 「おっさんが美少女だったらよかったのに……」という出だしから,24歳と37歳の凸凹コンビによる波瀾万丈の鉄道の旅が始まる。おっさんこと鉄道オタクの照彦のうんちくを聞いているうち,読者も鉄道の魅力に気づかされるようになる……かも。

■■宇佐見尚也(ライター/gdgd人間s)■■
『このライトノベルがすごい!』(宝島社)等で活躍中のライター。本文冒頭でも書いてあるとおり,正月はさんざんぐだぐだと過ごしたらしい宇佐見氏。「いやあ,寝正月って本当にいいものですねぇ。ところで,そろそろ誰か私の1月1〜3日を返してくれてもいいんじゃないでしょうか」と,そのダメっぷりをアピール。そんなことを言いつつ,今回の原稿もきっちり送ってくるあたり,宇佐見氏はやれば出来る子。今年も頑張ってくれるに違いありません(褒め殺し)。
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