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大規模サイバーテロの被害を最小限に食い止めるには? アンラボコリアの代表が韓国3・4 DDoS攻撃の事例を解説
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なおアンラボは,アンチウイルスソフト「Ahnlab V3」シリーズやネットワーク/オンラインゲームのセキュリティソリューションの開発・販売などを手がける企業である。本社のアンラボコリアは,韓国で60%以上の市場シェアを占めており,とくに同国金融関連では100%のシェアを誇っているとのこと。
アンラボコリアの代表取締役を務めるキム・ホンソン氏は,3・4 DDoS攻撃に対する同社の対応を時系列に沿って説明した。キム氏によれば,3月3日9:00に同社の「Ahnlab Smart Defence」がマルウェアと見られるファイルを検知,韓国のファイル共有サイト「sharebox」から配布されていることを突き止め,15:57までに同サイトへのアクセス遮断要請と,V3シリーズのルールセットアップデートを公開したとのこと。
また,同日19:44には,V3シリーズを使っていないPCユーザーに向けて,専用ワクチンソフトの配布を開始した。解析の結果,このマルウェアは,3月4日18:30に韓国国民銀行をはじめとする40のサイトを攻撃するためのものと判明した。
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なお,このサイバーテロの目的は今のところ不明だ。キム氏は,以前は金銭目当ての脅迫が多かったが,今回は社会的/政治的な目的があったのではないかと推測している。
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キム氏は,アンラボコリアが3・4 DDoS攻撃による被害を最小限に抑えた理由を,「クラウドを基盤にした分析能力の向上」「事前検知対応の強化による拡散の防止」「国家機関や関連機関との連携強化」の3点にあることを,あらためて説明。続けて,これまでのように個別のPCにアンチウイルスソフトをインストールして対応するだけでなく,配布サイトを逆探知してアクセスを遮断するといったように,根本から拡散を抑止するような取り組みが必要であることを強調した。
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また,キム氏は,まだこうした大規模なサイバーテロの事例のない日本においても,スマートフォンの普及などに伴ってネットワークの常時接続が一般的になっている昨今では,対策を強化しなければならないだろうとの見解を示した。
さらにキム氏は,ウイルスソフトの多くがアジアで開発されている現状に言及し,グローバルなネットワークセキュリティの強化を図るに当たり,今後は日本・中国・韓国の連携がいっそう重要になるだろうと述べていた。
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- 関連タイトル:
V3ウイルスブロック 2009 プラチナ 20th Anniversary
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