レビュー
一度は体験したい平面駆動型スピーカー+開放型
ASUS ROG Kithara
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本製品は,2026年2月19日からクラウドファンディングサービス「GREEN FUNDING」にてプロジェクトが始まり,早々に目標額をクリアしている。
じっくりと見ていこう。
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ゲーマー向けでは珍しい平面駆動型スピーカードライバーを採用
ROG Kitharaは,フルアナログヘッドセットだ。PCやゲーム機とはアナログで接続するほか,付属の3.5mmミニピン to USB Type-CのUSBサウンドデバイスを用いたUSB接続も選択できる。
ゲーミングヘッドセットとしては珍しく,平面駆動型スピーカードライバーを採用しているのが最大の特徴で,通常のダイナミックスピーカードライバーとは異なる音の鳴り方をする。
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平面駆動型スピーカーは薄膜の平らな振動板を持つ。振動板の前面に導線が張られていて,振動板の片側,もしくは両側にマグネットが配置されている。
一方,通常のダイナミックドライバーの振動板はコーン(円錐)形状で,平面ではない。
こうした違いにより,一般的に平面駆動型スピーカードライバーは,解像度が高く,低域が強過ぎず,アタックが速くて歯切れのいいサウンドを表現できるとされる。
静電型スピーカードライバーと動作原理は似ているが,静電型のように高電圧対応の専用アンプは不要だ。
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ROG Kitharaの平面駆動型スピーカードライバーは,中国の高級オーディオ機器メーカーであるHiFiMAN製で,ドライバー径は約100mm,公称周波数特性は8Hz〜55kHzと広帯域を謳っている。
ROG Kitharaにおけるもうひとつの大きな特徴は,まだゲーミングヘッドセットでは珍しい開放型(オープンバック)エンクロージャを採用している点だ。それも完全開放式で,かなり音漏れはするものの,音場が広くなり,定位感や音の広がりが増すと謳われている。
公称本体重量は約420gで,本体のみの実測値は約418gだった。マイク付きケーブルが実測約50gだから,合計で約468gとなる。
USBアダプタも計測したところ,こちらは実測約7gと軽い。
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ヘッドセットは全体がツヤ消し黒色で,大型のエンクロージャは突起部分を除いた実測(以下,サイズは実測値)で96(W)×127(D)×40(H)mmだ。イヤーパッドの厚みは,約25mmとなっている。
エンクロージャは,金属製のフレームにプラスチック製のスリット入りパーツが組み込まれていて,中央には銀色のROGマークがスリット上に印刷されているデザインだ。
一方,イヤーパッド側の内側は,約45(W)×80(D)×25(H)mmの広さがある。
イヤーパッドには傾斜がついており,最も薄い部分は約18mmだ。ドライバーは垂直に取り付けられていて,イヤーパッドで傾斜をつける設計である。
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ROG Kitharaには,レザレット素材とヴェロワ素材のイヤーパッドが付属していた。イヤーパッドははめ込み式なので,ユーザーが比較的簡単に着脱可能だ。
レザレット素材は,側面が人工皮革で,肌に当たる部分には吸湿性が高く肌当たりのいいファブリック素材を使用している。
一方,ヴェロワ素材のほうは,編集者がなぜか写真を撮り忘れたらしいのだが,全体が同じヴェロワ素材で統一されている。イヤーパッドの素材が変わると音響特性も変わるので,後段のテストでその差を確認しよう。
イヤーパッドを外すと,薄いストッキング素材で覆われたスピーカーグリルの奥に平面駆動型スピーカードライバーが見える。振動板は完全に平面でそこに導線がびっしり貼り付けられていた。
エンクロージャとヘッドバンドをつなぐプラスチック製と思われるアームは,エンクロージャ左右両端の2点留めで,上下に約30度,前方に約45度,後方に約90度動く。魚の開きのような状態にもできるので,収納しやすい。
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ツヤ消し黒色のヘッドバンドは,表面中央にRepublic of Gamersのロゴがエンボス加工されている。スライダーとの接続部は,プラスチック製だ。
ヘッドバンドの表面は合皮で,裏面は非常に薄いクッションをメッシュ素材のカバーで覆っており,外周は糸で縫われている。バンド幅は最大約58mmだった。
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ROG Kitharaがゲーミングヘッドセットに留まらず,ハイファイオーディオ領域までカバーしようとしていることが,このケーブルからも分かる。
一方で,マイクと一体になっているオーディオケーブルは,製品情報ページでは「1.8m Dual-3.5mm to Dual 3.5mm Boom Mic Cable」とあり,メッシュ生地でシールドされた柔らかく取り回しやすいケーブルだ。
端子部を除く長さ約170cmで,ケーブルの直径は約4mmだった。
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これをヘッドセット左右の下側にある端子に差し込む仕組みで,差し込み口でロックされる。ただ,形状が同じで左右どちらにも差し込めてしまうため,注意が必要だ。マイクが付いているのが左側で,ないほうが右側である。
一方,PC側の端子は,オーディオ出力とマイク入力それぞれに3.5mm TRS端子が用意されている。
マイクは20Hz〜20kHzと広帯域に対応したMEMSブームマイクを採用しており,オーディオ出力信号とマイク入力信号が独立した配線になっているため,クロストーク(信号の混入)が少ないとのことだ。
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ケーブルのヘッドセット側から約25cmのところに,インラインリモコンが取り付けられている。端子や突起部分を除いたリモコンのサイズは,約18(W)×46(D)×10(H)mmだ。
リモコンの内側にはマイクオン/オフ切り替えスイッチが,側面には音量調整ダイヤルが用意されている。ROG Kitharaはフルアナログヘッドセットなので,リモコンもシンプルな構成だ。
マイクブームは,狙ったところに設置できる取り回しのいいタイプで,長さは約113mmとなっている。先述のとおり,マイク信号とオーディオ信号はこのケーブルで独立して扱われているため,両信号の干渉はないとされている。
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マイクは両面とも空気孔の開いた金属板がはめ込まれていて,どちらの面がマイク側か分かりにくいが,マイク側にはROGアイコンがエンボス加工されているので判別できる。
なお,指向性については,製品サイトに言及がなく不明だ。
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アダプター側面には,3.5mm端子が2系統あり,先述したマイクケーブルのアナログ端子を接続する。
表面にはROGのロゴが,裏面にはヘッドフォンとマイクのアイコンがエンボス加工されていた。
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装着してみた印象だが,頭頂部とエンクロージャ下部(※顎側)の圧が,やや強めに感じられる。長さを調整してぴったりにするとそれほど気にならないが,それでも側圧は少し強めだ。公称値約420gと,比較的重めなのが影響しているのかもしれない。
イヤーパッドの装着感だが,レザレットのパッドは,肌に当たる部分がファブリック素材なので肌当たりは当然いい。側面がレザレット素材なので密閉性が高く,没入感も高い。
一方のヴェロワパッドは,よりふわっとした装着感で,レザレット使用時に感じた側圧はあまり気にならない。ただ,レザレットと異なりイヤーパッド側からも音漏れするため,没入感はレザレットほどではない。
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音場が広く開放的で華やかな音質傾向
ROG Kithara付属のUSBサウンドデバイスは,Windows 11上ではどのように見えて,解像度はどのくらいなのかを確認しよう。
ちなみに専用のドライバや設定ソフトウェアはなく,プラグ&プレイで使用できるようになっている。
USBサウンドデバイス接続時,「出力」では「ヘッドホン」にチェックが入っていて,「USB-C Audio Adapter」と表示される。
「入力」では「マイク」にチェックが入っていて,こちらも「USB-C Audio Adapter」と表示されていた。
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「ヘッドホン」項目をクリックするとプロパティが開かれる。「出力の設定」→「形式」を確認すると,「2個のチャネル,24ビット,48000Hz」とある。初期値はステレオ,24bit解像度,サンプリングレート48kHzだ。
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「形式」のドロップダウンリストをクリックすると,対応するすべての解像度が表示される。サンプリングレートは最大96kHzまで対応していた。
今回は初期値の48kHzで評価したが,さらに高いサンプリングレートも選択可能だ。
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「マイク」のプロパティで「入力設定」→「形式」を確認すると,「2個のチャネル,16ビット,48000Hz」となっている。
ここでもドロップダウンリストで確認したところ,初期値が最大解像度だった。なお,ここでいうステレオとは,USBサウンドデバイスがステレオ対応という意味で,マイク自体がステレオマイクかどうかとは関係ない。
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ここまでを踏まえて,ROG Kitharaをテストしていこう。
ROG Kitharaは,USBおよびアナログ接続対応の有線ヘッドセットなので,計測テストは,いつもどおりPCで行っている。リファレンス機材となるデスクトップPCに,付属のUSBサウンドデバイス経由でROG KitharaをUSB接続するか,サウンドカード「Sound Blaster ZxR」経由でアナログ接続して,以下の2種類の検証を行う。
- ヘッドフォン出力テスト:ダミーヘッドによるヘッドフォン出力の遅延・周波数特性計測と試聴
- マイク入力テスト:マイク入力の周波数特性および位相計測と試聴
ヘッドフォン出力時の測定対象は,周波数特性と出力遅延の2点だ(関連記事)。
一方,出力遅延のテストに用いるオーディオ録音&編集用ソフト「Audacity」は,引き続きバージョン3.3.3を使用し,今回もDirectSound APIを用いたテストのみを行う。
マイク入力の測定対象は,周波数特性と位相特性である(関連記事)。
USB接続型ヘッドセットで気になる遅延の計測結果から見ていこう。
ここでは,初代「INZONE H9」のテストで導入したやり方で,RME製オーディオインタフェース「Fireface UCX」の設定で内部遅延を変更して,一番遅延が少ない結果が得られる値に設定したうえで計測を行った。
今回も,ROG KitharaをSound Blaster ZxRとアナログ接続した状態を基準として,USB接続の遅延を計測した。
なお,Fireface UCXで設定した内部遅延は,どちらも48samplesに設定した。
この条件で計測したところ,USB接続時の遅延は約2.43msだった。とくに低遅延を謳う製品ではないので高をくくっていたら,実に爆速である。遅延に関して不満を感じることはないはずだ。
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ヘッドフォン出力時の周波数特性は,Waves製アナライザ「PAZ Analyzer」で計測したデータと,リファレンス波形を1枚の画像に重ねたもので示す。
本稿における音域の呼び方は以下のとおり。
- 重低域:60Hz未満
- 低域:60〜150Hzあたり
- 中低域:150〜700Hzあたり
- 中域:700Hz〜1.4kHzあたり
- 中高域:1.4〜4kHzあたり
- 高域:4〜8kHzあたり
- 超高域:8kHzより上
まずはUSB接続,レザレットパッドの結果から。
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グラフは凹凸が少なく滑らかで,低域と高域にピークを持ついわゆるドンシャリタイプだ。ただ,高低差は小さく,目視でも10dB超程度に収まっている。ドンシャリタイプの中でもフラットに近い周波数特性といえよう。
低域の頂点は60〜120Hz,高域のピークは6kHz付近となっている。低域は頂点からなだらかに減衰していくが,25Hz付近でも中域の谷と同程度のレベルを維持している。高域は11kHz付近から減衰していく。中域の谷は500〜2kHz付近で,大きな凹凸は少なく,フラットに近い。
次はアナログ接続,レザレットパッドの計測結果となる。
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一見すると,USB接続と見分けがつかないくらいグラフ形状が似ている。言い換えると,本機の小さな付属USBサウンドデバイスは,サウンドカードのSound Blaster ZxRに近い周波数特性を持っていることになるので驚きだ。
差分は低域の山で,USB接続より少し低く,頂点が80Hzくらいになっている。中域以上も細かく見ていけば若干差はあるのだが,ほとんど同じといっていい。
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USB接続でヴェロワパッド使用時の結果も見ていこう。
低域から中域は,USB接続のレザレットパッドと近いが,3kHz以上の高域の形状は明確に異なる。レザレットパッドでは,山が三角形に近い形状だが,ヴェロワパッドでは,4〜6.5kHz付近を頂点とする台形に近い形状になっている。
9kHz付近から13kHz付近にかけての落ち込みは,レザレットパッドより大きい。
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アナログ接続でヴェロワパッドの波形は,レザレットパッドの場合と同様にUSB接続時ヴェロワパッドとほぼ見分けが付かないほどグラフ形状が似ている。
低域の山がわずかに低くなっているが,500Hz以上の帯域は,ほとんどUSB接続時のヴェロワパッドと変わらない。
以上を踏まえて試聴テストに移ろう。まずはステレオ音楽試聴だ。USB接続とSound Blaster ZxRを介したアナログ接続の両方で試聴した。
●USB接続,レザレットパッド
周波数の山と谷の差が少なく,低域と高域の山と谷のバランスがいい。低域は出過ぎず,引っ込み過ぎず絶妙なバランスで,重低音までしっかり再生できる。中域は相対的に強いが,強過ぎに感じることはない。
高域は,平面駆動型スピーカーらしく滑らかな質感で,シンバルなどが歪んで聞こえることもない。重低域から高域まで耳が痛くなることなく聞ける。ただ,出力音量は大きくなく,最大音量で音楽を聞いても筆者には苦にならない程度だ。
頭部の外に向かって音が鳴っているような感覚は,開放型ならでは。密閉型で感じる,頭の内側に向けて鳴っている感覚とは,印象がかなり異なる。
開放型は音場が広く,定位の広がりも感じやすい。平面駆動型スピーカードライバーと開放型の組み合わせは,ハイファイオーディオでは見かける構成だが,密閉型のダイナミックドライバーとは鳴り方が大きく異なり,興味深い。
解像度が高く,低域が強過ぎたり高域が歪んだりせず,アタックが速くて歯切れのいいサウンドが得られる。総じて華やかな鳴り方だと思う。
●アナログ接続,レザレットパッド
周波数特性は,低域がわずかに異なる程度でほぼ見分けがつかず,実際に聞き比べても,大きく変わった印象はない。低域が少し弱いはずだが,この程度の差では聞き分けにくい。
●USB接続,ヴェロワパッド
9kHz以上の落ち込みがレザレットパッドより急峻だからか,高域がレザレットパッドと比べると少し抑えられ,よくいえば落ち着いた音,悪くいえば少し音がくすんだようにも感じられる。ただ,思ったほど大きな変化ではない。
開放型は,外にも音が漏れるため,パッドの違いによる音質変化は,密閉型ほど顕著ではないのだろう。
●アナログ接続,ヴェロワパッド
USB接続時と周波数特性がほとんど変わらないことからも明らかなように,USB接続とアナログ接続の差はほとんどない。聞こえ方もほぼ区別がつかない。USB接続でもアナログ接続でも同等の音が得られると考えていいだろう。
というわけで,パッドによる差は大きくないが,レザレットパッドのほうが高域成分が多く華やかで,いかにも平面駆動型スピーカー+開放型らしい印象だ。使うならこちらをお勧めしたい。
次はPCサラウンドゲームを用いた試聴に移ろう。ただ,ROG Kithara付属のUSBサウンドデバイスは,バーチャルサラウンド非対応なので使用せず,EPOS製「GSX 1000 2nd edition」をアナログ接続で利用する。もちろん7.1chサラウンドモードは有効だ。
イヤーパッドは,レザレットパッドを使用した。高域再生能力が高いほうが,バーチャルサラウンド効果は高くなるからだ。
●Fallout 4
まずはFallout 4から。例によってヘリの前でぐるぐる回ってサラウンド感を確かめる。
ROG Kitharaは,周波数特性のバランスがいいため,GSX 1000のバーチャルサラウンドプロセッサを使用することで,音源移動の定位変化をピンポイントで把握しやすい。向きをわずかに変えるだけでも,音が変わるのが確認できる。
飛行中のヘリの前方右に定位するローター音も,後方に定位する低いエンジン音も,その定位どおりに聞こえる。着艦時の金属的な効果音の音量も大きすぎず小さすぎず,ちょうどいい。
周波数の山と谷の高低差が少ないため,主に谷の帯域で再生される無線音声も聞き取りやすい。
●Project CARS 2
Project CARS 2も試そう。ROG KitharaとGSX 1000と組み合わせたサラウンド感は非常に優秀で,とくにフロントからサイド,サイドからリアへと移動するエンジン音で,敵車の位置が手に取るように分かる。
そのエンジン音がまるでヘッドセットの外から聞こえてくるようで,音場がヘッドセットの外にまで広がっているように感じられる点も印象的だ。これは開放型であることが大きな理由だろう。前後の敵車の動きも難なく把握できる。
ワイパー作動音や激突音,縁石に乗り上げた音などは,本来のボリューム感で再生されて,うるさく感じることはない。エンジン音も耳をつんざくような音ではなく,柔らかめに聞こえる。
●PC版MONSTER HUNTER:WORLD
次にPC版MONSTER HUNTER:WORLD(以下,MHW)を試聴する。まずはいつものように,村の中を実際に歩き回って確認してみた。
このタイトルは音源に近づかないとその音は聞こえないため,環境音以外は常に鳴りっぱなしではないのだが,鳴っている音の前で回ってみると,はっきりと音が移動するのが分かる。ほんのわずかに向きを変えるだけでも音が変化するのだ。
フロントLRも,リアやリアサイドも音量が落ち込むことはなく,サラウンドサウンドをきれいに聞き分けられる。
平面駆動型スピーカーの周波数バランスがいいからか,効果音はすべていいバランスだ。大きい音は大きく,小さい音は小さく,それでいて聞き取れる。
ただ,ROG KitharaもGSX 1000も出力音量はあまり大きくないため,ダイナミックレンジが広いMHWでは,音量が物足りないと感じる人もいるかもしれない。気になる場合は,ゲーム内の設定でダイナミックレンジを変更しよう。
音場は広く,ヘッドセットの外でさまざまな環境音が鳴っているように感じられるので,開けたフィールドが本当に広がっているかのような錯覚を覚える。開放型の面目躍如といったところだ。オープンワールドタイプのゲームは,開放型ヘッドフォンと相性がいい。
広帯域集音だがノイズが少なく,パリッとした音のマイク入力品質
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先述のとおり,マイク入力の有効周波数帯域は20Hz〜20kHzで,USB接続時によくあるサンプリングレートの制約はない。また,マイクの指向性は明言されておらず,製品ページの仕様を確認する限り,マイクのノイズリダクションはないようだ。
まずは,USB接続時のマイク入力特性から。
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60Hz付近から4kHzに向けて幅の広いピークを形成しており,そこから20kHzに向けてなだらかに減衰していく。4kHzを頂点とする広帯域のなだらかなピークを形成している。仕様どおり,集音帯域は広く,サンプリングレートの制約はない。
一方で,計測中に気になる挙動を確認した。スイープ音を4kHzで再生しているときは,4kHzの成分しか含まないはずだが,ROG Kitharaでは,スイープ音が4kHzを通過するときに,重低域が同時に反応するのだ。
複数回計測しても同様の結果だったため,このマイクはそういう特性を持つと考えていいだろう。そのため,30Hz以下の帯域は4kHz計測時に実際より高い値になっている。
位相特性は良好で,左右の位相差がないことからモノラルマイクと推測できる。
次はアナログ接続時のマイク入力特性だ。
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全体的な形状はUSB接続時と似ているが,4kHzの山の頂点が3kHzに下がっている。30Hz以下がより高いが,これは先述の4kHz計測時に発生する低周波によるものだ。位相特性は,こちらも良好である。
実際に自分の声を録音して聞いてみた。USB接続とアナログ接続は周波数特性も似ており,低域から高域まできれいに集音している。3kHz〜4kHz付近に頂点があるため声が眠くならず,パリッとした音だ。
広帯域なのでノイズも拾うかと思ったが,意外なほど低ノイズで,通常のルームノイズはとくに気にならない。USB接続でもアナログ接続でも扱いやすいマイクだといえる。
一度は体験したい平面駆動型スピーカー+開放型の組み合わせ
5万円台のゲーミングヘッドセットが珍しくなくなってきた昨今だが,ROG Kitharaもこの価格帯だ。
ゲーミングヘッドセットとしては珍しい平面駆動型スピーカーに加えて,これまたあまり見ない開放型を採用しているのだから,この価格帯になるのも致し方ないのかもしれない。
当然,音の鳴り方は,通常の密閉型や半開放型ヘッドセットとはまったく異なる。広大な音場とバランスのよい周波数特性でゲームをプレイするのは新体験だった。マイクや付属のUSBサウンドデバイスの性能も高く,一度は体験してほしい変わり種ヘッドセットだ。
クラウドファンディングキャンペーンは4月20日までなので,興味のある人はプロジェクトページを参照してみよう。
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- 関連タイトル:
Republic of Gamers - この記事のURL:
(C)ASUSTeK Computer Inc.
















































