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印刷2007/09/21 02:07

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[TGS 2007#13]迫力の振動を発生させるカナダ産の筐体「D-BOX GP-200」とはどのようなもの?

D-BOX Technologies
技術担当取締役
フィリップ・ロワ氏
 TGS 2007の海外パビリオン「カナダゲーム」ブースに,なんとも楽しそうなハードウェアが出展されていた。その名も「D-BOX GP-200」。パッと見は,モニターを前にシートに座ってステアリング型のコントローラで遊んでいるといった感じ。しかし,実はこのシートが,揺れまくってます。

 これはカナダのハードメーカー,D-BOX Technologiesが開発する体感(インテグレーター)モーションシステム(IMS)で,プレイ中のデータソースから送られてくる路面や状況の情報を計算し,その衝撃,モーションを忠実に同期させるというもの。CEDIA(カスタム エレクトリック デザイン インストーラー アソシエイト)という賞を受賞している。体感モーションとは,プレイステーション2などのコントローラに搭載されている振動装置を想像してもらうと分かりやすい。
 本体はPCとUSBで接続でき,PCとシートの間には,実際に揺れの情報をサブコンピュータとして処理するBOX(装置)が用意されている。

 どういったものかを同社の技術担当取締役フィリップ・ロワ氏に聞いてみると,「実際に乗ればわかる」とのこと。さっそく試乗させてもらったが,アクセルを踏み込んだときのシートに押し付けられる感覚,ブレーキを踏んだときの前につんのめる感覚が,十分に伝わってきたのである。ちなみに,恥ずかしながらクラッシュしっぱなしで,その振動もたっぷり堪能できてしまったというのは,今回は幸いだったのだろうか。

 左画像,モニターの正面にある黒い箱が,振動を発生させる処理を計算している

 現時点での対応タイトルは「rFactor」「マイクロソフト フライト シミュレータ X」の2タイトルだけだが,過去のゲームでもデベロッパに情報を提供することで,パッチなどで振動に対応させられるようになるとのこと。また,振動に対応していないタイトルでも,コントローラとして本システムは利用できる。月の表面のデータをNASAから譲り受け,NASAとの共同開発でムーン(月面)レーシングゲームを作成しているという話も聞いてしまった。月の表面のデコボコを忠実に再現し,まさに月面を走るシミュレータが出来上がるわけだ。

 シート部分は好みに合わせて,ほかのシートにカスタマイズできるとのこと。車好きならば,欲を言えばステアリングも,ほかの著名マシンのステアリングに交換したいところだが,こちらは無理のようだ。
 なお,ステアリング部をスライドさせると,フライトシミュレータで利用できるスティックにも変更できるとのこと。ただレースゲームに比べると動きは激しくないので,レースゲームのほうが振動が多く楽しめるね,とはフィリップ氏談。
 このシステム自体は,車や航空機の振動を体感するためだけのものではなく,データさえ入手すればアクションゲームや映画,さまざまなジャンルで利用できると語っていた。また,複数のシートに同時に同じ振動を発生させることも可能だという。

 北米での取り引きは,個人3割,企業7割という比率だとか。購入した企業の中には教習所も……というのは,なんとも納得。まさにシミュレータだ。気になる値段はというと,日本円で約150万円。お小遣いで購入しよう……とはいえない金額かも。フィリップス氏は,これを日本で1000台販売したい考えだ。個人的には,いずれは日本のゲームセンターなどでも利用できそうなシステムだな,と感じた。
 簡単に「買った!」とは言えない値段だが,このD-BOX GP200を購入したいという人は,日本には代理店がないので,「orderdesk@d-box.com」に発注してほしいとのことだ。

  • 関連タイトル:

    D-BOX GP-200

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