連載
インディーズゲームの小部屋:Room#118「グラナエンブレイス 第一章 グランヴェルディットの子供たち」

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本作は,所有者に不思議な力を与えてくれる物質“フェイヴァ”の中でも取り分け強い力を持ち,神器とも呼ばれる“グランフェイヴァ”と,それをめぐる戦いをテーマにしたステージクリア型のシミュレーションRPGだ。ClassiC思考回路の作品としては,以前紹介した「クレセントペールミスト」以来,実に2年ぶり以上となる新作で,筆者もずいぶん長いこと完成を待ちわびていたものだ。その“第一章”と銘打たれた本作では,グランフェイヴァが隠されているらしい,敵国オゥンスローゼのアロダンテス砦における戦いが描かれている。
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ゲームの目的は,このアロダンテス砦を攻略し,グランフェイヴァを手中に収めることで,グランフェイヴァを持つリオルとアプリという二人の少年少女が本作の鍵を握っている。フェイヴァ(およびグランフェイヴァ)の不思議な力は,なぜか子どもにしか発揮されないのだ。戦いでは,高い攻撃力を持つこの二人を中心に,ステージによっては隊長であるアリアロを始めとした仲間達も戦闘に加わり,次々と現れる敵を蹴散らしながら,砦の奥を目指すことになる。
![]() リオル |
![]() アプリ |
ゲームは基本的にターン制で進行するものの,本作ではやや独特なゲームシステムが採用されている。まず,自軍・敵軍のどちらも,1ターン内で行動できるのは1ユニットだけというのが大きな特徴だ。攻撃や魔法など,なんらかのアクションを行ったキャラクターには,それぞれの行動に応じた分の“ウェイトタイム”が発生し,一定のターン数が経過するまで再行動ができなくなる。
また,ターンの経過によって溜まっていく“オーダーブレイクゲージ”を消費することで,このウェイトタイムを減らして素早く次の行動を取ることも可能。オーダーブレイクゲージは,溜めておくだけでクリティカル攻撃の発生や命中率のアップなどの効果が得られるが,ここぞというときは出し惜しみせずに使って戦局を打開しよう。
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さらに,やや変化球的な要素として,行動を決定するとそれぞれの陣営のキャラクターが“同時に行動を開始する”というのが,本作におけるもう一つの特徴だ。そのため,狙った敵が動いてしまって攻撃が外れることがあったり,逆にうまく相手の動きを先読みして,攻撃を回避できたりする。しかも,キャラクターの向きや高さの概念など,この手のゲームではおなじみの要素もあるため,考えるべきことは意外と多い。
文章で説明すると少々ややこしく感じるかもしれないが,実際のプレイフィールが気になる人は,本作の公式サイトで公開されている動作確認版をチェックしてみよう。動作確認版では第四節(ステージ4)までプレイできるので,本作の魅力がじっくりと味わえるはずだ。また,製品版は998円(税込)にて発売中だが,この第一章はなんとも気になるところで終わってしまう。ClassiC思考回路では本作の第二章を制作中とのことなので,物語の続きを楽しみに待ちたいところだ。
■ClassiC思考回路公式サイト
http://classic-shikoukairo.jpn.org/![]() |
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