Intel，34nmフラッシュ版SSDでTrimコマンドを利用可能にするツールを公開

SSD Toolboxのスクリーンショット

　北米時間2009年10月26日，Intelは，SSD製品「X-25M Mainstream SSD」のうち，34nmフラッシュメモリを採用したモデル（以下，X-25M G2）でTrimコマンドを利用可能にするファームウェアのアップデータ，「Intel SATA SSD Firmware Update Tool」（Version 1.4）を公開した。併せて，Windows XP/Vista/7でSSDのモニタリング機能とTrimコマンドの利用を可能にする「Intel Solid-State Drive Toolbox」（Version 1.1.0.000，以下 SSD Toolbox）も同時にリリースされている。
　下に，Intel本社サイトにあるダウンロードページへのリンクを示したので，すぐに入手したい人はそちらをどうぞ。

→Intel SATA SSD Firmware Update Tool（Version 1.4，2832KB）
→Intel Solid-State Drive Toolbox（Version 1.1.0.000，3710KB）

※2009年10月28日追記
Intelは，対応ファームウェアの提供を中止した。Windows 7環境でファームウェアアップデートに関する問題が発生したというレポートがユーザーから寄せられたことを受けて，問題を調査する間，一時的に取り下げるという。

X-25M G2

　SSD Toolboxは，Windows XP/Vista/7に対応したGUIベースのモニタリングツールで，SMART情報をはじめとした，SSDの寿命を推し量るための情報を入手可能だ。また，同ツールに含まれる「Intel SSD Optimizer」を利用することにより，対応ファームウェアを適用したX-25M G2に対し，「Windows 7 ATA Data Set Management Command」（＝Trimコマンド）を実行できるようになる。Intelによれば，このTrimコマンドにより，SSDの性能を安定させ，かつ，製品寿命にもプラスの影響を与えられるようになるとのことだ。
　なおIntel SSD Optimizerは，Windows XP/Vista環境でも利用可能とされている。

　もう一つ，容量160GB版X-25M G2では，今回のファームウェアを導入することで，連続書き込み（Sequential Write）性能が，従来の70MB/sから，100MB/sへ，約40％向上するとのことである。

　34nmフラッシュを搭載したSSD製品しかTrimコマンドの恩恵を受けられないというのは，すでに予告されていたとおりだが，寿命などの情報を入手できるようになるだけでも，ユーザーにとってはメリットといえるだろう。Intel製のSSDを使っているなら，自己責任で導入する価値がありそうだ。