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「攻殻機動隊展 Ghost and the Shell」内覧会レポート。アニメ全作品を横断的に網羅した見ごたえのある展覧会を,ARタチコマの解説付きで楽しめる
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印刷2026/01/30 15:15

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「攻殻機動隊展 Ghost and the Shell」内覧会レポート。アニメ全作品を横断的に網羅した見ごたえのある展覧会を,ARタチコマの解説付きで楽しめる

 士郎正宗氏のサイバーパンクコミック「攻殻機動隊」のアニメ制作30周年を記念した展覧会「攻殻機動隊展 Ghost and the Shell」が2026年1月30日〜4月5日の期間中,東京都港区のTOKYO NODEにて開催される。明日の開場を前に内覧会が行われ,大量の原画や絵コンテといった制作資料と,これをタチコマたちがナビゲートしてくれるARコンテンツ「電脳VISION」などの見どころを体験できたので,その様子をお伝えしていこう。

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 士郎正宗氏が1989年に発表した「攻殻機動隊」は,“企業のネットが星を被い,電子や光が駆け巡っても国家や民族が消えてなくなるほど,情報化されていない近未来”を舞台としたサイバーパンクコミックだ。全身を義体(サイボーグ)化した草薙素子率いる特殊部隊「公安9課」が複雑化した犯罪と戦っていく。
 日本から発信されたサイバーパンクとして各種エンターテインメントに与えた影響も大きく,これまでにも繰り返しアニメ化されている作品だ。

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 今年2026年は押井 守氏による初のアニメ化「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」の公開から30年が経つ区切りの年だ。これを記念し,歴代アニメ作品と2026年に放映される新作アニメ「攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL」を横断的に展示する初めての試みが本展覧会となる。

左から,講談社ライツ・メディアビジネス局ライツMD部 兼 アニメゲーム事業部 「攻殻機動隊展」製作幹事 / 「攻殻機動隊」講談社プロデューサー笹 大地氏,森ビル TOKYONODE運営室「攻殻機動隊展」統括ディレクター 桑名 功氏,KDDI 事業創造本部シニアエキスパート兼マーケティングリード「攻殻機動隊展」グローバル・ライセンス・プロデューサー 三浦伊知郎氏,KDDI事業創造本部LXビジネス企画部エキスパート / デザインプロデューサー / 「電脳VISION」統括プロデューサー 砂原 哲氏,そしてフチコマ
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 講談社の笹 大地氏によれば,30周年を迎えるに当たり,アニメの制作を担当したProduction I.Gに膨大な資料が残っていることを知ったのが,本展覧会を企画したきっかけであるという。
 作品が持つ先進的なイメージと,KDDIの最新技術,そしてTOKYO NODEの先進的な取り組みがマッチすることから現在の形になったそうだ。TOKYO NODEは虎ノ門という都会にあり,素子が夜の街へとダイブする有名なシーンとも重なるため,夜に訪れるのもおすすめだとのこと。

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 展覧会のタイトルが「GHOST “IN THE” SHELL」ではなく「Ghost “and the” Shell」であることにも意味が込められている。原作においてゴーストとは魂のようなもの,シェルは肉体として語られる。「シェルの中にあるゴースト」ではなく「ゴーストとシェル」が本展覧会のタイトルであるわけだ。

 この点について,森ビルの桑名 功氏は「(この展覧会は)ゴーストとシェルを二元論的に語ろうという取り組みではない」と前置きする。原作者の士郎正宗氏が1989年からSFとして描いてきた本作の内容は,高度化したAIをはじめとし,日常のものとなりつつある。そうした中で展覧会を開くにあたり,「純粋にアニメを楽しんでほしい」「作品をきっかけに未来をどう生きるかを考えてほしい」という2つの願いを込めたという。

 そして,いろいろなテクノロジーが現実となった現在,作り手のゴーストが込められた原画や背景といった資料を見つつ,「自分たちは何にゴーストを感じ,何にシェルを感じるか」といったことを考えてもらえれば素敵なのではないか,と考えたそうだ。

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 展示会は「NODE」「DIG」という2つのセクションから構成されている。NODEではアニメ全作品のシーンを,原作の電脳空間を思わせるインタフェースで検索できる。無数のシーンが浮かぶ中,これをテーマやシリーズ,監督といったさまざまな切り口で分類しており,作中世界へ誘う。

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 DIGセクションでは原画や設定,背景や絵コンテといった資料1600点以上が展示されている。原画であれば線の1つひとつが美しく,絵コンテには付記された演出意図や画面で直接的に語られないキャラクターたちの心情が書かれているなど,実に情報量が多い。
 セクション内の「Digital Dig」コーナーでは「アニメーターのデスクトップを見る」というコンセプトのもと,制作資料が入ったコンピュータを自由に操作して閲覧することも可能だ。

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 このセクションをさらに濃密にするのが,ARコンテンツ「攻殻機動隊 電脳VISION」である。ARグラスを装着しつつ会場を巡り,地面のARマーカーや浮かぶAR原画に注目すると,タチコマたちが作品やシーンの解説をしてくれる。解説が充実しているのに加え,対象となるシーンのクリップもその場で再生されるため,作品世界にどっぷり浸れる。
 シリーズには哲学的な問いかけも多く,思わず立ち止まってあれこれと考えてしまった。個人的には,アニメを再視聴して自分なりの解釈や考えを新たにした後で体験するのをおすすめしたい。

「攻殻機動隊 電脳VISION」
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 デジタル的な「攻殻機動隊 電脳VISION」から一転,セクションの最後ではアナログ的な「Analog Dig」も楽しめる。カット袋に入った複製原画がレコード屋を思わせるラックに置かれており,来場者は中身をチェックした上で1つを持って帰れる。
 アニメの制作現場でしかお目にかかれないようなカット袋がカッコいいし,袋の中の複製原画をガサガサと吟味するところに,お宝さがしのような面白さがあった。

 なお,「攻殻機動隊 電脳VISION」(関連リンク)と「Analog Dig」(関連リンク)には入場チケットとは別のチケットが必要になる。

「Analog Dig」
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 そして,会場のあちこちではさまざまな展示も行われている。SF的なイラストで知られる現代美術家の空山 基氏が素子を再構築し「未来の身体」というコンセプトで作った彫像「Sexy Robot_The Ghost in the Shell type 1」をはじめ,Tシャツを着ることで光学迷彩よろしくカメラの中から自分の姿が消える「AI監視社会のカモフラージュ」,来場者たちの映像に「笑い男」のスマイルマークが被さる「笑い男になれる鏡」,写真と生成AIでサイボーグ女性として生きる一生を思考実験的に表現する「EGO in the Shell」,光学迷彩をファッションの領域に引き寄せ,色や柄が更新される衣服「SCREEN」といったコンテンツを楽しめる。

「Sexy Robot_The Ghost in the Shell type 1」
作家名:空山 基作品
制作年:2026年
(C)Hajime Sorayama. Courtesy of NANZUKA
(C)Shirow Masamune / KODANSHA
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「AI監視社会のカモフラージュ」
作家名:UNLABELED (Qosmo × Dentsu Lab Tokyo)
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「笑い男になれる鏡」
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「EGO in the Shell」
作家名:草野絵美
制作年:2025年
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「SCREEN」
作家名:ANREALAGE 森永邦彦
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タチコマ(上)とロジコマ(下)
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ライフスケールマスターライン 攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX 草薙 素子 価格:132万円(税込)。会場にて5名限定で先行予約の受付が行われている
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 「攻殻機動隊展 Ghost and the Shell」は,2026年4月5日まで開催されている。。夜には定期的にトークショーや音楽イベントも行われ(関連リンク),前述のようにNODEセクションでは「攻殻機動隊」を思わせる虎ノ門の夜景も楽しめるそうなので,夜に訪れてみるのもいいだろう。

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