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Milestoneの名作レースゲームをリメイクした「Screamer」は,独特なドリフト操作がクセになる。ポリゴン・ピクチュアズによるカットシーンにも注目
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印刷2025/12/17 20:35

プレイレポート

Milestoneの名作レースゲームをリメイクした「Screamer」は,独特なドリフト操作がクセになる。ポリゴン・ピクチュアズによるカットシーンにも注目

 PLAIONはイタリア・Milestoneが開発を手がける新作3Dレースゲーム「Screamer」PC / PS5 / Xbox Series X|S)を,2026年3月26日にリリースする。本作は1995年にMilestoneが開発した同名タイトルのリメイク版で,新たにストーリーやアニメ調のビジュアルなどを加え,イメージを刷新している。そのリリースに先駆け,本作に触れる機会を得たので,インプレッションを交えて概要をお伝えする。

 また記事の終盤には,本作のアニメパートを手がけたデジタルアニメーションスタジオのポリゴン・ピクチュアズのスタッフに対するインタビューを掲載しているので,気になる人はぜひチェックしてほしい。

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 オリジナル版「Screamer」は1995年当時,PCレースゲームにアーケードゲーム風のリアルな3Dグラフィックスと操作感を持ち込んだタイトルとして,主に北米・ヨーロッパを中心に高い評価を得た。開発を手がけたMilestoneは,その後「MotoGP」シリーズや「RIDE」シリーズなど,数多くのレースゲームのデベロッパとして知られるようになったという経緯を持つ。

 新たにリリースされるリメイク版「Screamer」は,オリジナル版の核となるアーケードゲーム風の爽快なプレイフィール,4つの特徴をフィーチャーして現代的に再構築された。

 特徴の1つ目は「ストーリー」で,単なるレースゲームではなく,それぞれがバックグラウンドを持つキャラクター達がトーナメントに挑むドラマチックなシナリオが展開される。
 2つ目の特徴は「アニメテイストのビジュアル」で,上記のとおり本作のアニメパートはポリゴン・ピクチュアズが制作。1990年代のアニメ風に描かれたディストピア的な近未来の世界は,ストーリーとも深く関わっている。
 3つ目の特徴は「アーケードゲーム風のデザイン」で,オリジナル版のスピード感と爽快感を忠実に再現している。
 4つ目の特徴は「ゲームプレイの進化」で,後述する新システムにより,戦略・戦術性を融合した本作ならではのプレイフィールを体感できる。

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 本作のレースを勝ち抜くカギとなるのが,新システムの「ツインスティック」と「ECHOシステム」だ。前者は文字どおりコントローラの左右のアナログスティックを使うシステムで,左スティックでハンドル操作,右スティックでドリフト操作を行う。とくに後者が独特で,右カーブのドリフトでは右に,左カーブのドリフトでは左に右スティックを倒すことになる。

 一般的なレースゲームではブレーキを使ってドリフトするため,操作感の違いに筆者は当初かなり戸惑った。しかしプレイを繰り返してコースを把握し,どのタイミングでドリフトをスタートすればいいのかが,ある程度分かるようになると,むしろ直感的な操作システムなのではないかと思えるようになった。

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 Echoシステムは,「Sync(シンク)」「Entropy(エントロピー)」という2つで構成され,前者は画面上部のゲージ右側,後者は左側に示される。Syncゲージは基本的に時間経過で,EntropyゲージはSyncゲージを消費するアクションの発動でそれぞれ蓄積していく。いずれのゲージも最大3段階まで蓄積可能だ。

 本作に登場するマシンはすべてセミオートマ仕様となっており,ゲージ下の「SHIFT」表示が点灯したときにタイミングよく[L1]を押下してギアを上げると「アクティブシフト」が発動し,加速を維持しつつ,Syncゲージを効率よく蓄積できる。これが上記のドリフトと並び,本作をプレイするうえでの重要な操作となる。

 Syncゲージが1段階分溜まっていると,それを消費して「ブースト」を発動しスピードアップできる。ブーストは[L1]長押し→指を離すという操作で発動するが,マシン後方に表示される三角形のマーク中央の黄色い部分にラインが重なるタイミングで指を離せば「パーフェクトブースト」となり,効果時間が延長される。

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 Entropyゲージは,防御アクションの「シールド」と攻撃アクションの「ストライク」を発動するためのリソースとなる。前者はゲージが1段階分溜まっている状態で[R1]を押下すると発動。後者は[R1]長押しで発動し,一定時間スピードを上げつつ,衝突した相手のマシンを排除(「K.O.」)する。

 さらにEntropyゲージ3段階分を消費して発動する「オーバードライブ」は一定時間シールド,スピードアップ,相手マシンの撃破が可能となる必殺技だ。ただしオーバードライブ中に壁に激突すると自分のマシンが爆発する諸刃の剣でもある。

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 本作のレースでは,直線コースではアクティブシフトで加速,ドリフトでカーブ時のスピードを維持しつつ,ストライクとシールドを駆使してライバル達との攻防を繰り返すこととなる。そしてゴール前でオーバードライブを発動しトップを狙う……という流れが理想ではある。だが,AIが操作するライバルもなかなか賢く,そうそう思いどおりにはいかない。コンピューター相手でもこれだけ白熱するのだから,今回は体験できなかったが,プレイヤー同士がしのぎを削るオンラインモードでの対戦はさらにエキサイティングなレースとなりそうだ。

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 記事冒頭で記したとおり,本作のアニメパートを制作したポリゴン・ピクチュアズのスタッフに話を聞くことができた。お答えいただいたのは,以下の3名である。

アニメーションディレクター 島村大輔氏
ラインプロデューサー 田中志保氏
CG統括 伊東克承氏


左から伊東克承氏,島村大輔氏
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 今回ポリゴン・ピクチュアズは,日本のアニメスタジオを探していたMilestoneから直接オファーを受けて本作に携わることになったという。オリジナル版「Screamer」をよく知っていた,ポリゴン・ピクチュアズのエグゼクティブプロデューサー兼国際事業開発部長を務めるジャック・リアン氏は,そのリメイク版である本作に関われることを非常に喜んでいたそうだ。

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 Milestoneからは,1990年代の日本のアニメ風のルックを求められた。当初はイタリア,ひいてはヨーロッパで好まれる日本風のルックがなかなかイメージできず,チャレンジしがいがある半面,時間がかかりそうだとも感じていたとのこと。しかし最初のミーティングを終えて以降,ポリゴン・ピクチュアズが提出した成果物は極めて好意的に受け入れられ,予想よりも順調に作業が進んだという。

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 リアルさをセールスポイントとしているレースゲームと,アニメパートとのバランスはあまり意識しなかったそうだ。というのも本作では,リアルなグラフィックスでレースが繰り広げられるゲームパートと,キャラクター達の人間ドラマを描くアニメパートが交互に展開するからである。むしろゲームパートで使われるエフェクトが,2Dアニメ寄りにアレンジされているように感じるとのことだった。

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 求められた1990年代風のルックに関しては,当然意識しつつも,それほど古く見えないような今の日本のアニメと変わらない雰囲気を目指したという。
 その一方で,本編のアニメパートは人間ドラマの描写に徹している。そのため,マシンが高速で走っているときのテールランプの光の伸びといった,アニメならではのレースのスピード感を表現したカットは,すべてオープニングに集約されているそうだ。

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 本作には3人一組のチームが5つ,計15名のキャラクターが登場するが,基本的な設定や容姿のほとんどはMilestoneから提示されたとのこと。ただ1990年代風のルックというテーマに沿って,一部キャラクターデザインに手を加えている。
 とくにチーム「アナコンダ・コープ」に関しては,ポリゴン・ピクチュアズでキャラクターデザインを行ったため,思い入れがあるという。


 またキャラクターのルックのベースとなったのは,最初に手がけたチーム「ストライクフォース・ロマンダ」のヒナだったそうだ。最初にコンセプトが提示されれたのがこのチームだったこと,またチームメンバーのアカネがゲームパートにおける初心者向けのキャラクターに設定されていることから,Milestoneも本作の中心的な存在に据えているのではないかという話だった。



 声優のチョイスやキャラクターボイスの収録は,すべてMilestoneが行ったという。日本では,通常絵コンテに合わせてボイスを収録するのだが,本作では絵コンテ作りと収録がほぼ並行して進行したそうだ。仕上がりがどうなるか疑問に思っていたとのことだが,しっかりと形になっていたとのこと。

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 最後に,本作のアニメパートにおける3名それぞれが注目してほしいポイントを聞いてみた。

島村大輔氏:
 やっぱりオープニングですね。ゲームでも大事な部分だと思いますし,各キャラクターの紹介とゲームのレースシーン映像をで入れていて,すごく力を入れて作ったので,ぜひぜひ見てほしいです。

伊東克承氏:
 キャラクターデザインです。Milestoneさんからいただいたラフデザインをもとに,ブラッシュアップしてそれぞれの魅力を引き出しているので,1人でも好きなキャラクターを見つけてほしいです。

田中志保氏:
 イタリアのゲーム会社が作るカッコいいレースゲームと,日本のCGスタジオが作ったアニメの融合とを楽しんでいただきたいです。レースゲームを楽しみつつ,アニメパートの人間ドラマでキャラクター達の心情を汲み取って感情移入していただけたら嬉しいです。


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