連載
デコった銃でULTRAKILLみたいに戦うFPS「Don't Stop, Girlypop!」(ほぼ日 インディーPick Up!)
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残された希望はただ一人。彼女は派手な銃を手に,極彩色の戦場へと飛び込む。止まることは即ち死。
奪われた愛を取り戻すため,少女は極限の速度で駆け抜ける。革命の狼煙は,ネオンピンクに輝いていた。
本日は,Funny Fintan Softworksが手掛ける「Don't Stop, Girlypop!」を紹介しよう。本作はY2Kカルチャーを題材にしたアリーナFPSだ。プレイヤーは環境活動家となり,悪徳企業から惑星のエネルギーを取り戻す戦いに身を投じる。
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本作の特徴は,タイトル通り「動き続ける」ことが全てに直結する点にある。主人公の強さは速度に依存しており,速く動けば動くほど攻撃力が増し,回復効率も向上する。逆に足を止めれば弱体化し,敵の猛攻に晒されることとなる。
そのためプレイヤーは,ジャンプや空中ダッシュを組み合わせた「ウェーブホッピング」と呼ばれる機動を駆使し,アリーナ内を縦横無尽に飛び回らなければならない。
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戦闘は閉鎖された空間で行われ,敵を倒すと回復アイテムである「Love」を落とす。これを回収するためには敵の懐まで飛び込む必要があり,遠距離から安全に戦う選択肢は存在しない。
ダンスポップなBGMに乗り,至近距離で銃弾を叩き込み,その勢いのまま次の標的へと加速する。この一連の流れが途切れることのないグルーヴを生み出すのだ。
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また,武器をラインストーンなどで飾るデコレーション要素も用意されており,殺伐とした戦場でも自分らしさを忘れない遊び心も備えている。
速度が力になる独特なギミック
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複雑な操作を要求せず,感覚的な入力で加速できる操作感が秀逸だ。最高速に乗った状態では攻撃力が跳ね上がり,敵を瞬く間に粉砕できる。
流れるように移動し,その勢いを殺さずに敵を倒す行為そのものが快感を生む。正確なエイムよりも,リズムに乗って動き続けることが何よりの攻略法となる設計は,FPSに不慣れな層でも爽快感を味わえるはずだ。
平成ギャル全開のY2K世界
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画面を埋め尽くすピンク色のエフェクトやハートマークは,硬派なFPSとは一線を画す。
特に印象的なのは,ミッション説明などで登場する実写のフリップフォン(ガラケー)だ。粗い画質の実写映像と,煌びやかな装飾が組み合わさった画面は,あの時代の空気を強烈に喚起させる。
デコレーション機能で銃を派手に飾り付ければ,気分は完全に当時のギャルそのものとなる。
思考を加速させるダンスポップ
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戦闘を彩るのは,重厚なメタルではなく軽快なダンスポップだ。ハイテンションなビートは,止まることを許さないゲーム性に見事に合致している。
敵を次々と倒していくテンポと楽曲のリズムが同期した時,プレイヤーは一種のトランス状態へと誘われる。ただのBGMではなく,プレイの質を高める重要な装置として機能していると言えるだろう。
本作は,FPSの基本である「移動と射撃」を極限までシェイプアップし,ポップな世界観で包み込んだ野心作だ。立ち止まって考える暇すら与えないスピード感は,プレイヤーの本能を揺さぶる。往年のアリーナシューターを好む人はもちろん,理屈抜きで暴れ回りたい人にこそ触れてほしい一本だ。
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