プレイレポート
［プレイレポ］平和の奥に謎が潜む空中都市を舞台にした，新作恋愛ADV「泡沫のユークロニア」。序盤の物語が楽しめる体験版をプレイ
新ブランド“LicoBiTs（リコビッツ）”の記念すべきプロジェクトタイトル第1弾
「泡沫のユークロニア」（
Nintendo Switch）が，2024年4月11日にリリースされる。本作は，大樹に守られたからくり仕掛けの空中都市・凍玻璃（いてはり）を舞台に，街で出会う個性豊かな男性たちと絆を育む恋愛アドベンチャーゲームだ。
4Gamerは本日（3月14日）配信された
体験版をひと足早くプレイできたので，本稿にて本作の世界観やキャラクターの魅力をお伝えしよう。体験版で遊べる2章の途中までの物語に触れているので，
ネタバレが気になる人は注意してほしい。
本作を手掛ける“LicoBiTs”は，ブロッコリーとティズクリエイションがタッグを組んだ女性向けゲームブランド。ディレクターは高村 旭氏が務め，キャラクターデザインはRiRi氏，シナリオはかずら林檎氏が担当している
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どこか儚げな雰囲気の美しき世界と
そこで出会う男性たちに注目！
本作は，物語中に発生する選択肢を選んだ結果，キャラクターの好感度が変化し物語が分岐していくオーソドックスな
恋愛シミュレーションゲームだ。選択肢によっては物語の展開が変わっていく。
本作では最初に出現する選択肢で早々に2つのルートに分岐し，それぞれでまったく異なる展開が楽しめた。ちなみに体験版では2章までプレイでき，
プレイデータは製品版に引き継ぎ可能だ。ゲームが発売されたら，すぐに続きから再開できるのはうれしいところ。
メインキャラクターは5人。それぞれに個別のストーリー（個別ルート）がある
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物語は，見知らぬ人物からいきなり襲われそうになった主人公を，謎の青年・
矢代（CV：小林千晃）が助けてくれるという印象的なシーンから開幕する。
主人公は，からくり仕掛けの空中都市“凍玻璃”に住む貴族の少女。平和な日々を過ごしてきたが，矢代との出会いをきっかけにさまざまな出来事に巻き込まれることに。運命的な出会いのあとは，凍玻璃とはどんな場所なのかを紹介するムービーが流れる。特殊な世界観ゆえに専門用語が盛りだくさんだが，いつでも用語を確認できる機能もあるので安心してほしい
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初っ端からドラマティックな展開に心奪われながらも，美しいグラフィックスで描かれた
空中都市というファンタジーな世界と，イケメンで
魅力的なキャラクターたち（豊かな表情，服のひらひら感，髪のふわふわ感もLive2Dで表現されている！）に，釘づけになった。
本作は，メインビジュアルから分かるように蒸気漂うスチームパンクの雰囲気はあるが，出てくる言葉や文化は和風テイストで独特の世界観となっている。古めかしい言葉や，この世界ならではの決まり（階級制度など）などが出てくるものの，ちゃんと物語のなかで説明されるほか，
辞書機能もあるので，問題なく世界観に没入できると思う。
数多の出会いが訪れる1章
主人公を助けてくれたあと，気を失ってしまった矢代を自身の屋敷に連れ帰ってくるところから1章はスタート。その後，彼は無事に目を覚ますものの，どうやら記憶を失っているようで……。彼が記憶を取り戻すきっかけになればと，主人公は街の中を案内することに。
矢代を連れて屋敷に帰ると，従者の淡雪（CV：斉藤壮馬）に叱られてしまう。従者として，主人公の髪を毎日すいてあげたり，ご飯の準備をしてくれたり（おやつもばっちり！）と，その姿はまるで保護者だ
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自分の名前だけは憶えていた矢代。人当たりが良く，主人公はもちろん，ほかの男性たちともすんなり打ち解けていたのが印象的（淡雪には，主人公に馴れ馴れしいと怒られていたが）。物語を進めていくなかで明らかになるであろう，彼の正体とは……
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いざ街案内をするという場面で，最初の選択肢が登場する。どの場所に行くのかを選択することになり，
選んだ場所によって遭遇するサブキャラクターが異なるのだ。どのキャラクターもメインキャラクターに負けない個性が光りまくり！
ちなみに，序盤の選択肢は基本的に2択で，好感度が上がる選択肢を選ぶと画面上にどのキャラクターの好感度が上がったのかが表示される。この機能はデフォルトではOFFになっているので，必要な人はOPTIONからONに設定しよう。物語の
巻き戻し機能もあるので，選択肢を間違えても安心だ。
「柳営」に行くと，枸橘（CV：福山 潤）と賢木（CV：三上 哲），「黒鶴の司令所」に行くと石蕗（CV:阿座上洋平）と藍白（CV：戸谷菊之介）と出会う。司令所を選んだ時に，矢代がちょっと気乗りしない様子を見せたのが気になるところ
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2つの共通ルートに分かれる2章
案内を終えたあとは，帰り道で主人公の友人・
露草（CV：松岡禎丞）と会い，彼の家兼仕事場である「半月堂」に矢代は居候することに。露草の主人公への想いと可愛らしさを感じたところで，物語は2章へと進む。
2章は，先ほど紹介した選択肢によって2つの共通ルートに分岐し，「柳営」を選んでいると
帷＆露草がメインの物語，「黒鶴の司令所」を選ぶと
淡雪＆依がメインの物語が始まる。
ルートごとに異なる展開はもちろん，それぞれで見られるメインキャラクターたちの素顔や魅力も必見だ。ここからは少しだけ
各ルートの序盤を紹介していく。
友人である露草も淡雪と同じく，主人公に親し気な矢代が気に入らない様子。長い付き合いの淡雪と露草は，その言動から「主人公のことがきっと好きなんだろうなぁ」とほっこりさせられた。幼馴染は最高のキュンポイント!!
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●帷＆露草がメインの物語
帷＆露草がメインの物語では，何でも屋も営む半月堂に届いた夜回り強化の依頼を手伝う展開に。
矢代とともに訪れた夜回り先で火災が起こり，燃える家の隣の屋根に人が立っているのを発見した主人公。しかし，少し目を離した隙に，彼の姿は暗闇に消えていた……。のちにこれが
帷（CV：岡本信彦）だと判明するのだが，火災の原因はどうやら人為的なものらしく，現場で見かけた彼が何か関係しているのだろうか。
最初は嫌々迎え入れていた矢代と，なんだかんだうまくやっている露草。こちらのルートでは，露草と主人公の出会いのエピソードも明らかになる。幼馴染要素は素晴らしくも偉大である
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火災現場で見かけた謎の男性は，帷だった。彼は態度はぶっきらぼうだが，街のちょっとした騒ぎの間に入ったりと，世話焼きな部分がありそうだ
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●淡雪＆依がメインの物語
淡雪＆依がメインの物語では，半月堂に届いた依頼のために出かけた先，主人公と矢代が封鎖された区画に入り込んだところで，
依（CV：江口拓也）と出会う。突然拘束され刀を突きつけられるという，非常な物騒な出会いだ。
主人公は怒りを覚えるものの，依は自分より上位の貴族であるため，逆らえずに自身の屋敷に招き入れる。そこで淡雪と依に面識があることが明らかに。淡雪は，主人公と依が知り合ったことを心配しているようだ。
このルートでは，矢代を気遣う主人公に，不機嫌な様子を見せる淡雪の姿も見られる。ちょっとした嫉妬心のようなものを覗かせつつ，ドキッとする発言をする彼に悶えさせられた……。彼のそんな素顔に触れつつも，依との関係も気になるところ
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基本的に主人公に好意的な男性ばかりだが，依は出会いから剣を向けるだけでなく，発言も意地悪なものばかり！ 2章の中で，彼視点の物語も登場したが，彼のブラックな魅力が垣間見られた。可憐な主人公が，意外と彼に対しては強気な態度なのも面白い部分であった
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綿密に作りこまれた世界観とミステリアスな物語，それぞれ何かを抱えている魅力的なキャラクターたちが登場する「泡沫のユークロニア」。平和ながらも何やら秘密がある空中都市，記憶がない謎の男性である矢代の正体はもちろん，2章後の物語が気になって仕方がない（非常に気になるところで終了）！
たくさんの謎と，ドラマティックな展開が詰まった本作が少しでも気になる人は，まずは体験版をダウンロードして，美しくも儚い世界に触れてみてほしい。
なお，本作のディレクター
高村 旭氏，キャラクターデザインの
RiRi氏，シナリオの
かずら林檎氏へのメールインタビューを，3月21日に掲載予定なので，お楽しみに。
（C）BROCCOLI （C）TIS Creation
4Gamer 女子部（仮）
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