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[インタビュー]中村悠一さんが語る“つかめないキャラクター”の難しさと役割。アニメ「黄泉のツガイ」の魅力にも迫る
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印刷2026/04/14 12:00

インタビュー

[インタビュー]中村悠一さんが語る“つかめないキャラクター”の難しさと役割。アニメ「黄泉のツガイ」の魅力にも迫る

 “つかめないキャラクター”を,どう演じるのか。

 アニメ「黄泉のツガイ」でデラ役を務める中村悠一さんは,本作への参加が決まったとき,「自分で合っているのかな」と戸惑いを感じていた。

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 「鋼の錬金術師」「銀の匙 Silver Spoon」などで知られる荒川 弘氏の同名漫画を原作とした本作は,2026年4月4日よりTVアニメが放送中だ。各局での放送に加え,配信サービスでも順次展開されている。
 原作はシリーズ累計600万部を突破しており,重厚なストーリーと複雑に絡み合う人間関係で注目を集めている。2026年3月現在,月刊「少年ガンガン」で連載中。3月12日に最新12巻が発売された。

 今回4Gamerでは,中村さんにインタビューを実施。役に対する葛藤や演技の手応え,そして作品の魅力について話を聞いた。




荒川先生のギャグシーンを存分に表現。
「視聴者の緊張感を抜く」という意識


中村悠一さん
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4Gamer:
 本作の出演が決まったときの気持ちを聞かせてください。

中村悠一さん(以下,中村さん):
 デラは“過去に演じたことがありそうで,あまり演じてこなかったキャラクター”という印象を個人的に抱いたので,出演が決まったときは「僕で合っているのかな?」と少し不安を感じていました。なので,当初は「どういうふうに演じたらいいだろう?」と役作りを悩むことも多かったです。

 収録が始まってからも,最初に演じたときの芝居をベースにしつつ,自分らしさをどう出していこうか、どの方向に積み上げていけばいいのか色々と考えながら臨んでいました。

4Gamer:
 なるほど。出演が決まる前から,作品自体はご存じでしたか。

中村さん:
 連載が始まるときに月刊「少年ガンガン」のCMナレーションをさせていただく機会があって。その中に「『黄泉のツガイ』の新連載が始まるよ」という告知もあったので,タイトルは以前から知っていました。

4Gamer:
 出演を機に原作を読まれたと聞いています。実際に読んでみていかがでしたか。

中村さん:
 当時,5巻ほどしかまだ発売されていない段階だったのでデラを始めストーリーもまだ謎が多く役を演じる上ではかなり難しかったです。
 「何と戦って何をすれば解決になる物語なのか」という軸がまだはっきりと見えてなく,敵はいるけれど明確な思想を持っているわけではなくて「これはまだボスではないだろう」など予想しながら手探りで読み進めていた印象があります。

 ただ,物語が進むにつれて,少しずつ大きな陰謀が動き始めていくのが印象的で,キャラクターたちがそれぞれの場所でさまざまなドラマを繰り広げていくのも魅力だと感じました。
 また,読み返すことで理解できるような描写もあるので,繰り返し何度も読んでしまいますね。

4Gamer:
 確かに,序盤はまだ全体像が見えにくいですよね。デラが本当に味方なのかどうかも分からないところがありますし。

中村さん:
 全然分からないですね(笑)。親切すぎて少し怪しく感じますし,急に裏切る可能性もあるのではないかと思いながら読んでいました。

4Gamer:
 気になるところですね。中村さんが演じているデラの第一印象と,演じるうえで意識していることがあれば教えてください。

中村さん:
 デラは“つかめないキャラクター”という印象で,その気持ちは今でもほとんど変わっていないですね。表面的にはいい人なんですが,考えている奥底は分からないなと思っていて。

 そのうえで,僕が意識しているのは「視聴者の緊張感を抜く」という部分です。

 「黄泉のツガイ」は,冒頭からシリアスな展開で進んでいることもあり,キャラクターがみんな真面目なんです。ふざけているキャラクターがほとんどいないので,だからこそ少し空気を緩める役割が必要だと思っています。

 日常的な場面では肩の力が抜けるように意識していますし,荒川先生の作品はギャグシーンが随所に挟まれるので,そのテンポやニュアンスをしっかり表現できたほうがいいなと感じています。そういう役割は,自分が担わなければと思っています。

デラ(CV:中村悠一)
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4Gamer:
 2話まで拝見していても,そうした部分は印象的でした。
 本作では,ほかにも多数のキャストが出演されていますが,アフレコ現場の雰囲気や印象的なエピソードをうかがいたいです。

中村さん:
 雰囲気はすごくいいと思います。収録のテンポもいいですし,キャリアの長い方が多いこともあり,落ち着いている現場です。

 最初のころは若手の方も緊張している様子で,ベテランとのキャリア差もあって少し静かな空気感もあったのですが,10話あたりからは現場の空気も柔らかくなってきて,いい意味で力の抜けた状態で収録できているように感じています。

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アサ(CV:宮本侑芽)
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ガブちゃん(CV:久野美咲)
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右(CV:小山力也)
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左(CV:本田貴子)

4Gamer:
 現場の雰囲気も変わっていったんですね。アフレコの際には荒川先生も来られたと聞いています。何かお話はされましたか。

中村さん:
 特にお話はしていないです(笑)。よく聞かれますが,実際のアフレコ中は話す余裕がないんですよね。

 僕が先生と話していたら,ほかの皆さんが待っている状態になって,収録が止まってしまうので。基本的にはテスト→調整→本番という流れでどんどん進んでいくので,なかなか会話をするタイミングがないんです。
 なので,話すとしても収録がすべて終わったあとや,飲み会のような特別な場になることが多いですね。

 ただ,印象に残っている出来事が1つあって。1話目の収録時に(荒川)先生がご挨拶をされた際に,「『鋼の錬金術師』とは別のキャストさんが集まってくれて……グリードさん(中村さん演じるハガレンのキャラクター)は出ていますけど(笑)」と話を振ってくださったのはよく覚えています。

4Gamer:
 そうなんですね。アフレコの際に,心に残っているディレクションはありましたか。

中村さん:
 そうですね。そんなに言われていない感覚があるのですが,少ない中でも言われたのは,「デラとハナで,ちょっと作品の雰囲気を明るくしておいて」ということでした。

 それも,2人の関係性が出てきてから少しあったかなという程度で,この作品のディレクションは細かい調整が中心で,「ここはもう少し声を落とそう」とか,「ここは少し強めに声をかけておこう」といったテクニカルな部分が多くて,前提として持っておくような気持ちの部分については,あまり言われなかった印象です。

 ただ,自分の中ではずっと「これで本当に合っているのかな」という不安があって……。完成した映像を見せていただくまでは,あまり手応えがなかったんです。
 実際に1話を見て,「こういう方向性だったのか」と納得できて,そこで初めて自分の演技を受け入れられた感覚がありました。

ハナ(CV:島袋美由利)
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「早く次が読みたい」
読んでいて先が気になる作品


4Gamer:
 中村さんが思う「黄泉のツガイ」の面白さや魅力について教えてください。

中村さん:
 作中ではさまざまなキャラクターが登場するんですが,どのキャラも個性が確立しているので,キャラクター造形は1つの魅力だと思っています。

 あとストーリーは,最初はあまり大きく動きはしないのですが,盛り上がってきたときの火力がすごく高いんですよね。7〜8巻あたりから物語の軸がはっきりしてきて,一気に面白さが加速する感覚があります。

 原作は現在12巻まで発売されているんですが,「早く次が読みたいな」と思うくらいには先が気になりますし,今回アニメで描かれる前半部分は,そのための丁寧な種まきをしている段階なのかなという印象です。

4Gamer:
 確かに続きが気になりますよね。
 中村さんは情報解禁生配信(リンク)の際に,お気に入りのキャラでジンを挙げていたと思います。これからアニメを見る視聴者の方に注目していただきたいキャラを教えてください。

中村さん:
 物語の冒頭時点だと,やっぱりユルじゃないかなと。本作では,ユルが自分の意思とは関係なく,いろいろなことに巻き込まれていくんですが,彼がどのような行動をとっていくかは注目してほしいポイントで,この物語の大事な部分だと思っています。

ユル(CV:小野賢章)
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ジン(CV:諏訪部順一)
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4Gamer:
 ここまで作品についてうかがってきましたが,荒川先生の作品は世界中で人気を博していると思います。中村さん自身が感じている魅力をうかがいたいです。

中村さん:
 「黄泉のツガイ」を令和に拝見させていただいている中で感じるのは,荒川先生は正しく“平成の匂い”を持っている作家さんだと思うんです。ある意味で,それを残していかなければいけないと言いますか,義務に近いようなものを背負っている方なのかなとも思います。

 作品がその時代に合ってヒットしたのかなと思っていて。平成の中で「鋼の錬金術師」という大きなヒット作を生み出して,その後も作品を展開していく中で,令和にまたがる作品として「黄泉のツガイ」がある。

 それを今の読者に合わせるというよりも,荒川先生としてのテイストでしっかり描いて見せてくださっているんですよね。そういう意味でも,持ち味を残し続けている作家さんなのだと感じます。

 「ハガレン」から続けて見ている方にももちろん楽しんでいただきたいですし,初めて荒川先生の作品に触れる方にも届いてほしい作品です。

4Gamer:
 最後に,アニメを見ている視聴者の方へメッセージをお願いします。

中村さん:
 原作はまだ続いていますし,この先どこまで続くのか分からないくらい,ストーリーもかなり盛り上がっている最中です。先々,アニメがどのようなペースで展開していくのかは,僕自身も関わりながら気になっているところです。

 スタッフの皆さんの気合の入り方を見ていると,長く続けていく作品になるのではないかという印象もありますし,僕もそれに負けじとしっかり演じていこうという思いは強く感じています。

 原作の勢いもすごくて,連載のペースも含めてかなりスピード感があるので,その流れに負けないように,アニメも勢いを持って届けていけたらと思っています。

 皆さんにも原作とアニメの両方を楽しんでいただけるとうれしいですし。ぜひ応援よろしくお願いいたします。

4Gamer:
 ありがとうございました。

――2026年3月22日収録


「黄泉のツガイ」
TOKYO MX・BS11・群馬テレビ・とちぎテレビほかにて
4月4日(土)23時30分より放送開始!

■イントロダクション
スクウェア・エニックス×アニプレックス×ボンズ再び!
「鋼の錬金術師」荒川弘が描く幻怪ファンタジーが待望のTVアニメ化決定!

国内外から今なお熱い支持を得る名作「鋼の錬金術師」の荒川弘が描く最新作にして、月刊「少年ガンガン」にて大好評連載中のシリーズ累計500万部を突破する本作が、待望のTVアニメ化決定!

謎と怪奇が交錯する新感覚ツガイバトル。
息もつかせぬ幻怪ファンタジーが、今動き始める。

■スタッフ
原作:荒川弘(掲載 月刊「少年ガンガン」スクウェア・エニックス刊)
監督:安藤真裕
シリーズ構成:高木登
キャラクターデザイン・総作画監督:新井伸浩
ツガイデザイン:杉浦幸次・伊藤嘉之
美術監督:大西達朗
美術設定:多田周平・小木斉之
色彩設計:後藤ゆかり
撮影監督:張盈穎
3D監督:佐々木瑞生
編集:髙橋歩
音楽:末廣健一郎
音響監督:若林和弘
音響効果:緒方康恭
プロダクション・スーパーバイズ:ボンズ
アニメーション制作:ボンズフィルム

■キャスト
ユル:小野賢章
アサ:宮本侑芽
デラ:中村悠一
ガブちゃん:久野美咲
右:小山力也
左:本田貴子
ハナ:島袋美由利
ジン:諏訪部順一

■主題歌
オープニングテーマ:Vaundy「飛ぶ時」
エンディングテーマ:yama「飛ぼうよ」

■原作情報
既刊第1巻〜第11巻:発売中
新刊第12巻:3月12日発売!
原作公式X:https://x.com/TSUGAI_GANGAN @TSUGAI_GANGAN

※原作素材掲載の際は、権利表記の記載をお願いいたします
原作権利表記:(c)Hiromu Arakawa/SQUARE ENIX

■放送情報
TOKYO MX・BS11・群馬テレビ・とちぎテレビほかにて、4月4日(土)23時30分より連続2クール放送決定!

■関連サイト
TVアニメ公式サイト:yominotsugai.com
TVアニメ公式X:https://x.com/tsugai_official @tsugai_official
TVアニメ公式TikTok:@tsugai_official
ハッシュタグ:#黄泉のツガイ #ヨミツガ

(c)Hiromu Arakawa/SQUARE ENIX, Project TSUGAI


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    アニメ/漫画

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