男色ディーノのゲイムヒヒョー：其の参拾九「ハンターチャンス！」

著者近影

　いかなる獲物の尻尾をも切ってしまう太刀使いがいた。ほかの部位破壊は苦手でも，こと尻尾にかけては「この世に切れぬ尻尾などなし」と豪語するその男，人呼んで“尻尾切りの男色”。
　その尻尾切りの技術は電脳世界はおろか，私生活でもいかんなく発揮され，彼の身に降りかかるいかなる問題も，誰かを売り尻尾を切ることで窮地を乗り越えてきたという，筋金入りのテールカッターである。
　余談だが彼がモンスターの尻尾を異常なまでに狙うのは，尻尾をあの突起物に見立てているからだという説や，尻尾を狙っているのではなく尻尾の下にある洞穴を（太刀で）狙っているのだという説など，諸説が伝えられている。しかし，真偽のほどは定かではない――（民明書房刊「『モンスターハンターポータブル 2nd G』の“G”はGAYの“G”である」より抜粋）

　……なんてモンハンの話を書くと思ったでしょ？　はははは笑止千万！　そういうのを匹夫の勇と言う（孔明風）。お言葉ですが丞相，今モンハンについて書かねば，いつ書くというのですか（文官風）！　龍が沼の淵に潜むはなんのため。時を待ちひとたびことあらば天高く舞い上がらんがためだ（孔明風）。さすがは丞相。いにしえの孫子にも引けをとりますまい（誰が言ったか忘れた）。まあ要するにアレだ，今更私がモンハンプレイ日記を書いたところで，このゲイムの面白さはすでに世間に広く伝わっているのよ販売本数的に。
　それだったら，まだその魅力が充分に伝わりきっていないとおぼしき「DUEL LOVE　恋する乙女は勝利の女神」の真の面白さを訴えていくことこそが，2008年4月の私の役目だ！　と思ったわけ。
　ちなみに，どうでもいいことなんだけど横山光輝版「三国志」の中で私が一番好きなシーンっていうかやりとりは，劉備が蜀に攻め入ったとき，馬超を引き抜くために送りこんだ劉備の使者李恢と馬超の有名な一コマ。

馬超「むむむ」
李恢「なにがむむむだ！」

　……そこをツッコむか！　っていうか今更そんなこといわれても！　これ確か単行本全60巻中の35巻のシーンだったと思うけど，序盤から頻出する「むむむ」「ふむう」「ヒソヒソ」「げえっ！」に関して読者は心の中でツッコんではいたはずなのね。それがここにきて「なにがむむむだ！」と。あれほど溜飲が下がると同時に上がったシーンもないわ。

　で，話をDUEL LOVEに戻そうかしら。これ，前回も軽く書いたんだけど，あれからもプレイをし続けた結果，私が勘違いしていたことに気付いたの。これ，決してヘブン顔だけのゲイムじゃなかったわ。普通に面白い。っていうのも，一回のプレイ時間がけっこう短く，二度目以降はテキストスキップもできるのね。これが意味することはただ一つ「繰り返してナンボ」。
　この手のゲイムだと，一度のプレイで「登場人物のどいつもこいつもたぶらかしてタッチペンであんなところやこんなところを掘り尽くしてやるわ！」的な遊び方ができるものも多いじゃない？　ヤリ甲斐はあるけど，同時にあちこちにいい顔をしなきゃいけないのが，だんだん面倒臭くなっちゃうような。
　でもコレは違う。主人公の小ムスメがこれまた異様にモテる設定なんだけれども，こちらから攻略キャラクターを絞らなきゃ落とせない感じになってるのね。かといって，ストイック過ぎる感じでもないのよ。選択肢のチョイスをミスったかなーと思っても，次のプレイでちゃんとやればいいや！　と気を取り直せるほど，1プレイが短いの。簡単に言えばテンポがいいってやつ。だから1プレイごとに一人ずつ落とすというのも，全然苦じゃないのよ。
　まあ，悪く言えば作業になりがちだけど，逆に言えばゲイムにおける作業が好きな人は，ご褒美として苦労に見合った格闘シーンの絵およびヘブンミニゲイムも用意されているので，気付くとついついくり返し遊んじゃってるのよね。まあほら，モンハンだって素材を集める作業ゲイムって言ってしまえばそうなんだから，このDUEL LOVEも，言い換えればボーイズハンターGみたいなもんよ。次作では是非，通信で協力してボーイズをヘブン顔に導くようなカリじゃなかった狩りゲイムにして欲しいもんだわ。


　よーし，じゃあ今からより破壊力のある太刀を作りにイクどー！また来週！

■■男色ディーノ（プロレスラー）■■ 男色ディーノ選手が所属するプロレス団体DDTの別ブランドで，ディーノ選手も参加する「マッスル」は，プロレスファンのみならずサブカルさん達にも大人気。そんなマッスルが，5月6日（火）に後楽園ホールで「マッスルハウス6」と題した興行を行います。前売り券は完売だったのですが，なんと4月17日（木）に追加席の発売が決定。チケットを買いそびれてしまった人は，販売場所などを調査の上ご購入を！　当日の内容は「あと2週間ぐらいしたら決まるんじゃないかしらねぇ」とディーノ選手が言ってた。

DUEL LOVE　恋する乙女は勝利の女神

対応機種：ニンテンドーDS
メーカー：バンダイナムコゲームス
発売日：2008年3月13日
価格：5500円（税込）
CEROレーティング：C
公式サイト：http://www.duellove.com/