ロシアはとにかく大量の食料を消費する国家。「粉引き所」を数多く建てるなど,常に潤沢な食料供給を心がけよう
ロシアはIIへの進化こそ早くはないが,トーチカをIの時代から建設可能なため,しっかりとした段取りさえ踏めば,序盤はかなり高い安定力を誇る。しかしながら,トーチカの建設時間は非常に長めに設定されている(塔と同じ扱い)ため,IIに入ってからトーチカを建てるようなやり方だと,トーチカ建設中に敵のユニットが来て……というような展開も少なくない。チーム戦において,IIの初期兵舎を建てられない状況というのは,ほとんど負けにも等しい展開。場合によっては,Iの時代で「木材 300」を切るなど,トーチカを早めに建設する意識を持つようにしたい。
トーチカさえ建ってしまえば,そこから「ストレレッツ 13」カードでユニットを出し,初期生産の10体と合わせて,6分前後という時間帯に23ものユニットを揃えられる。大抵の攻撃はこれで跳ね返せるし,展開次第では,味方と一緒に一気に敵陣へなだれ込むのも有効だ。IIの時代において,ストレレッツはどちらかといえば強い部類のユニットだといえるが,一体一体は非常に脆いので扱いには注意が必要。射程の短さという弱点を突かれて,敵に射程外から撃ち逃げされたりしないように気をつけたい。
IIIの時代に入っても,ストレレッツ主体の戦術は変わらないが,ストレレッツは,IIIにおける主軸ユニット「ファルコネット砲」に対してはからきし弱いので,過信は禁物だ。できれば「カルバリン砲」とはワンセットで運用し,ストレレッツが活躍しやすい状況を演出しよう。ちなみに「ストレレッツの戦闘力」というカードは,ストレレッツ中心で戦う場合には,なるべく早めに切ること。能力20%アップという効果は,ユニットを一段階グレードアップした効果に匹敵するからである。
またストレレッツとトーチカで正面の敵軍を押さえ込み,一方で「オプリーチニック」による遊撃隊を組織,敵内政に打撃を与えるという戦術も定番だ。オプリーチニックは,入植者と建物に攻撃ボーナスを持つ騎兵ユニット。ほんの5〜6体でも,敵の内政地へ踏み込めば,それなりの戦果を期待できる便利なユニットである。
また後半限定……,それこそVの時代以降といってもよいが,ロシアの騎兵「コサック」を主軸にした編成は非常に強力だ。能力自体は決して高い部類ではないコサックだが,とにもかくにも人口コストが1というところが大きなポイント。膨大な資源が必要とはなるが,リミット最大まで揃えたときのパワー(軍事力密度)は,全国家で見ても比類ないレベルである。ストレレッツでは押し切れない,あるいは試合を決める一撃が必要な場合は,ストレレッツからコサックへの切り替えを考えるのがよいだろう。
最後に,内政についても少し触れておきたい。ロシアは,IIから膨大な食料が必要になる国家であり,本陣の近くに食料資源が乏しい場合は苦しい展開を強いられがち。そんなときは「食料 700」を使うのではなく,木材カードによって得た資源を使って,早々に「粉引き所」を建ててしまうのがお勧めだ。食料700程度ではすぐに使い切ってしまうし,何より食料を求めて入植者を遠出させると,それだけ敵の騎兵などにやられるリスクが高くなる。食料担当の入植者がやられてしまい,入植者もストレレッツも生産できなくなった……なんていうのが,ロシアでよくある負けパターン。序盤のロシアでは,安定した食料源を確保することが,内政的にも軍事的にも最重要なのである。