連載 : Second Lifeの匠を訪ねて


Second Lifeの匠を訪ねて 〜メタバースの挑戦者達〜

第6回 美しい光が演出する至高のロマンス Cocololo Island Resort

 

 ネット上の仮想世界「Second Life」(以下,SL)をプレイ中のクリエイター(匠)達に取材し,彼らの活動や作品を通じてSLの魅力を紹介する本連載。今回紹介する匠は,近日オープン予定のリゾートSIM「Cocololo Island Resort」のオーナー,Rocky Sassoonさんだ。

 

SLに楽園を築き上げた,Rockyさんとその仲間達。Cocololoは間違いなく,SLの新名所になるだろう

 

 

Second Lifeでしかできない要素がいっぱいの,夢のリゾート

 

 Cocololo Island Resortは,Rocky Sassoonさんを中心としたグループが作成中の,プライベート風リゾートだ。SIMまるごと一つの広大な敷地をフルに使って建設中で,ホテル,ビーチ,ショッピングモール,スキューバダイビング,結婚式場などの多彩な施設を備えている。現在はまだ正式オープンはしていないが,外観部分はほぼ完成しており,まもなくのオープンを目指して詰めの段階に入っているところである。

 

Cocololo Islandのオーナー,Rocky Sassoonさん

 Cocololoの中でRockyさんが手がけているのは,全体のプロデュースと自然関係の地形や動植物などで,ほかの部分を作っているのは,主に3人のビルダーである。ホテル「Prumeria」を作っているのがJennifer Hanaさん,結婚式場を作っているのがSさん(仮名),それ以外の色々な建物を作っているのが前回のMonacaのメンバーとしても登場したebisuya Sporkさんだ。
 それ以外にもちょっとした小物やスクリプト,広報などに多くの人が関わっており,合計すると15人くらいの人がCocololoの作成に参加しているという。

 

テレポートしてくると,そこは小さな飛行場だった。正面には,空港の待合室のような建物がある Cocololo Islandの全体図。ハート形の島に建つ結婚式場が,とりわけ目をひきつける

 

 ところで,SLのリゾートと現実のリゾートとの違いとして特徴的なのが,アクセスのしやすさだ。テレポートしてくればそこはもう玄関口の飛行場で,入場するのはもちろん,アトラクションの利用も無料で,予約も必要ない。「手ぶらで来られるリゾートを目指しました」とRockyさんが言うように,まさに身一つで訪れることができる。
 ただし,後で紹介する結婚式場だけは,予約して有料で貸し切りにすることもできるように検討しているという。

 

 一つだけ,来訪時に必要かもしれないものがあって,それは一緒に訪れるパートナーだという。ここのリゾートはカップルで訪れることを想定していて,乗り物は二人乗りで男女ペアのポーズつきだし,雰囲気もロマンチックで,二人だけの世界にひたれるような空間になっている。一人で来て一人で気球に乗ったりすると,一抹の寂しさを覚えるかもしれないので注意が必要だ。
 取材とはいえ男一人で来た筆者だが,そこはRockyさんが気を利かせてくれたのかたまたまなのか,女性を3人も呼んでくれていたので,ひと安心(?)。早速中を案内していただいた。

 

まずはガイドツアーへ出発。この気球は自動運転で,3分ちょっとで島全体の上空を回って帰ってくる 操縦する必要がないから,のんびりと景観を満喫できる。男女のポーズもよくできていて,いい雰囲気 上空を舞う鳥も美しい。自然と人工物が絶妙にマッチしていて,実に絵になる空間だ

 

 Cocololo独自の工夫としてRockyさんが挙げたのが,ガイドツアーシステムを使った乗り物での周遊だ。
 通常の乗り物であれば,一人が目的地まで操縦しなければならないが,このシステムではスクリプトを用いて位置情報をつなぎ合わせる形式で自動で移動させるため,乗っている人が操作をする必要がない。だから,ほかの人の助けがなくてもカップルだけで気軽に利用できるし,乗っている最中にゆっくりチャットしたり景観を楽しんだりできる。
 気球のほか,スキューバダイビングスポットへ向かうボートや,ジャングルを周遊するボートにもこのシステムが共通して使われている。

 

ボートに乗って,スキューバダイビングスポットまで移動。これもガイドツアーシステムを使った乗り物なので,実際には筆者は運転していない 島の外れで船を降り,海に潜ってちょっと進んだところがここ。専用のスイムウェアを着ければ,スキューバダイビング風に泳げるようにもなっている

 

まず気球で一周し,ボートで移動して海へ戻る。Rockyさんはお客さんの動線を考えて,ストーリーの中で楽しめるように工夫しているという これは船に乗って,島の北西の渓谷を一周するというアトラクション。途中には思いがけない仕掛けもある

 

船は,渓谷の間を縫うように進んでいく。一定時間ごとに次の船が出発するようになっているため,ほかの人達とは離れた状態で二人だけの空間を満喫できる これは,スプラッシュアイランドという小さなアトラクション。山の上から下の池へ向かって,すべり落ちるというものだ

 

 CocololoのメインはこれだとRockyさんが胸を張って紹介してくれたのが,Sさんの作った結婚式場である。その美しさと存在感には,圧倒させられるものがある。
 いちいち解説を加えるのもためらわれるほど美しいこの建築物,掲載したスクリーンショットだけでなく,ぜひ一度SLの中で実際に見てみてほしい。
 地上部分が披露宴会場,2階部分(屋上部分)が結婚式場になっている。左右にはそれぞれ塔のようなものが建っていて,そこから新郎新婦が分かれて上に登り,それぞれ歩いていって中央部分で結ばれるという仕掛けだ。

 

これはもう,圧巻の一言。テクスチャ,造形などすべてビルダーのSさんのオリジナルだという このときは一時的に片付けられていたが,地上は披露宴会場で,テーブルや椅子が並んでる。2階部分が結婚式場だ

 

夜は,より幻想的な景観になる。画面に見える二つの塔から新郎新婦が歩き始め,中央奥のスペースで合流する elleairさんが着ているのが,自らデザインしたこの式場用のウェディングドレス。Rockyさんがelleairさんに依頼したものだ

 

前回elleairさんが話していた,SLを始めたころにいろいろ教えてくれた恩人というのが,なんとRockyさんなのだという いい話に感動して(?),泣き崩れる女性陣二人。だけどそれって,喪服用のポーズだったような……

 

 結婚式場に負けず劣らず素敵な空間なのが,Jenniferさんが作ったホテル「Prumeria」だ。
 「光と影を意識した空間を作りました」とJenniferさんが語るとおり,光の表現を巧みに使った箇所が多く,昼と夜とで違う姿を見せてくれる。また,白を基調としたホテル全体と,黒を基調としたクラブの対照も印象的だ。

 

ここは,マッサージを受けられるSPA。マッサージされたところで気持ちいいわけじゃないのに,その動きが面白いからか,SLにはこういうものがいっぱいある 光と影のコントラストが際立つ,ホテルの建物。プリム自体を発光させる機能を巧みに用いている

 

高級感と清潔感に溢れるバスルーム。Jenniferさんは,これらのものをテクスチャから自作するほど,こだわりをもって作っているという ホテルの中にあるクラブ。SLの光表現は,最新の技術には遠く及ばないものだが,その範囲で最大限美しく見えるよう,色々と工夫が凝らされている

 

SLには眠るという要素がないため,このホテルには客室部分はない。その代わりに,リゾートを訪れた人達の,社交場のような位置づけとなっている このテーブルと椅子に,見覚えがあるだろうか。そう,第3回でBAREROSEのスタッフルームにあったものと同じだ。もとはCocololoのために,Juneさんが作ってくれたものという

 

ここは,恋人達が二人で過ごすコテージ。建物や家具が,南国風の雰囲気によくマッチしている このときはまだすべて埋まっていなかったが,リゾート向けの品物を売るベンダーを誘致する予定のショッピングモール。このスペースは無料で貸し出すとのこと

 

 

 

ほかのクリエイターの応援もしたい……RockyさんのSecond Lifeの楽しみ方

 

 取材兼見学ツアー終了後,Rockyさんが案内してくれたのは,SIMの一角に目立たないように巧妙に建設された,Rockyさんの自宅。たっぷり遊んできた後なので,みんなちょっとぐったり気味。そんな落ち着いた雰囲気の中,Rockyさんにお話を聞いた。

 

4Gamer
 Cocololoはまだオープン前ということなので,まずは,現在の状況について聞かせてください。

 

島の隅のプールの下に,目立たないように建てられたRockyさんの自宅。ebisuya Sporkさんの設計技術が光る

Rockyさん
 オープンは,今月(2007年1月)中にできればよいかなと思っています。すでに,建物関係は仕上げに入っていて,Webサイトも作って,モールの誘致を行っています。ぼちぼち,宣伝活動の準備を始めようとしているところですね。すべて揃ってからだと時間がかかりそうなので,段階的に進めていこうと思っています。

 

4Gamer
 宣伝の手段としては,どのようなものを考えているのですか?

 

Rockyさん
 考えられる,あらゆる手を使いたいと思っています。Search登録,Forumへの書き込み,そしていずれはClassified(※1)にも登録します。
 あと一番やりたいのが,プロモーションビデオを撮ってYouTubeで流すことです。SLの外から人を呼びたいんです。

 

4Gamer
 主にターゲットとする客層……というとビジネスっぽいですけど,Cocololoって,どんな人が対象のSIMだと考えていますか? まだSLをやっていない人を惹きつけることを視野に入れているとすると,SL内だけじゃなくて,エンターテイメント一般まで広く見ているということですよね。

 

Rockyさん
 今のコンセプトは,カップル対象ですね。志向的には,リアルライフでできないことをSLでやりたくて,また,人がやっていないことがやりたいんです。
 SLでリゾートをやることで,リアルライフにおいてもリゾートと接点ができれば嬉しいという思いはありますが,そのへんは未知数なので,とりあえず自分が楽しむことを優先してやっています。

 

4Gamer
 なるほど,まずは自分自身が楽しむというのが重要ですよね。では,Rockyさん個人の話について伺っていきます。CocololoというリゾートSIMを作るにいたった経緯は,どのようなものだったのですか? SLを始めたあたりから聞かせてください。

 

Rockyさん
 SLの前は,「The Sims Online」を数年やっていました。やがて,ゲーム自体が縮小していったので,次にやるものを探していたところ,SLを見つけました。もともと海外の人達と触れ合うことが好きだったので,SLプレイヤーのブログを見て,じゃあやってみようと。だから,明確な目的があって始めたわけではないんです。
 ただ,リアルライフでできないようなことをやってみたいとは思っていました。将来は南の島で暮らしたいという希望があるので,SLでもリゾートをやろうと思ったのです。

 

4Gamer
 RockyさんがSLを始めたのは,2005年11月ということですから,もう1年以上プレイしてることになりますね。始めたころは,SLにどういう印象を持っていましたか?

 

Rockyさん
 当時SLは,メディアにはほとんど出ていなかったこともあって,人が少ないなと思いました(笑)。やがて日本人コミュニティを知って,そこで色々と教わっているうちに,「何ができるのか」が分かってきました。そして,自分が持っているスキルで,どんなことができるのかを考えたんです。
 でも,正直なところ,ただ楽しみたくて続けているだけ,という気持ちが大きいですね。

 

4Gamer
 リアルライフでは,何かリゾートと接点はあるんですか?

 

Rockyさん
 とくにないです。都会のごみごみした中であくせく働いているので,せめてセカンドライフでは,リゾートで暮らしたいと。それだけです。

 

4Gamer
 なるほど,それはよく分かります(笑)。ところで,Cocololoの建設に取り掛かる前は,何か別のことをやっていたのですか?

 

Rockyさん
 最初は,自分のスキルでできる範囲で,色々と作っていました。あと音楽が好きで,リアルライフで経験がありましたから,何か音楽でやれることはないかなと考えていたのですが,制約が厳しくて断念しました。例えば,アップロードできる音声ファイルは,10秒未満でなければならないんですよ。

 

4Gamer
 確かにSLでは,音楽関係の活動には困難が伴うみたいですね。最近,SLでデビューしたミュージシャンの方にお会いしたのですが,彼女はストリーミングを使ったライブが活動の中心でした。Webを活用して,ライブ時以外はそちらで曲を聴いてもらうなど,いろいろ苦労もしているようです。

 

楽しむことが最優先だと語るRockyさん。SLの可能性も未知数で手探り状態の中,前向きに試行錯誤する気概が感じられた

Rockyさん
 そうだと思います。ところで,リアルライフではWeb関連の仕事をしているのですが,現場は離れていて,プロデュースのような業務をしているので,クリエイター的なスキルは鈍っているんですよ。だからSLでも,何か作るのは難しいなと痛感しています。
 ビジネスモデルとか,そういった方面にも興味はあります。SLがこれだけ騒がれてきているところですが,自分としても,何かできたらいいなとは思っています。

 

4Gamer
 ということは,Cocololoについても何かビジネスモデルがあるのですか? 収益を得る仕組みとして,どういったことを考えているのでしょうか。

 

Rockyさん
 ここはあくまで趣味です。SL始めたきっかけもそうですし,ビジネスモデルとしては見ていません。
 あえて言うなら,……例えばWebビジネスをやる場合にしても,アクセスがないと広告が取れません。まずは人を惹きつけるのが先であって,自分がやりたいことで人を集められるのであれば,そこにビジネスが見えてくるのではないかという思いはあります。
 ですが,ここは決してビジネスモデルありきで始めたわけではないんです。

 

4Gamer
 なるほど。そういうアプローチの仕方なんですね。
 それでは次の話題へいきます。ここを訪れてビックリしたことは,Rockyさん自身はもちろんですが,JenniferさんとかSさんとか,ほかの人のスキルも非常に高いですよね。彼らのような一緒に作る仲間はどうやって集めたのですか?

 

Rockyさん
 幸いにもスキルの高い人が周りにいて,やりたいことをやってもらっていると,結果的に,自分のやりたいことが実現できるという感じです。とくに募集したわけでもなく,みんな積極的に参加してくれています。性格的に誰とでも仲良くなれるので,それがいいのかな(笑)。

 

4Gamer
 そういうのを,人徳というんでしょうね。ところで,SLって,一人だけで遊んでいても,あまり面白くないですよね。そこで,「どう他者との関係を作っていくのか」という部分に興味があるんですよ。つまり,どうやって仲間やグループを作って,そこから共同でプロジェクトを進めていくかという,その過程ですね。ぜひそのあたりをお聞かせいただければ。

 

Rockyさん
 SLで何かやりたいことがある人って,多いと思うんですよ。でも,場所がなかったり,明確な目標がなかったりで,止まっている人も多い。そんな人達に参加してもらって,いいものを作ってもらいたいと考えています。
 何かをやりたいという人達を,後押ししたいという気持ちがあるんですよ。SLって,作者の名前が作品に残るし,彼らをアピールするのも楽しいんです。

 

4Gamer
 そうですね。何かやるきっかけがつかめないという人は多いし,フィールドとかテーマを与えられると,才能を開花できる人は多いかもしれません。さきほどのelleairさんのRockyさんに関するお話もそうですけど,背中を後押ししてくれる人の存在は,ありがたいと思いますよ。

 

Rockyさんは,物作りは決して得意なほうではないと言うが,今回リゾート全体を取材して,Rockyさんの本領は,そのプロデュース部分にあると感じた

Rockyさん
 あの結婚式場を作ったSさんにしても,以前にも結婚式場を作ったことがあって,素晴らしいデキだったのに消してしまったという話を聞いたので,「ここで思いっきり作ってみない?」と誘ったんです。結婚式場を置きたいという私の希望と一致していましたし,誰にしたって,やりたいことをやってもらうのが,一番力が出ますから。
 リアルライフでは,そうもいかないですよね。クリエイターも,与えられた仕事をやらざるを得ないじゃないですか。そういう意味で,SLは自由なことができるから楽しいですね。リアルライフでは,部下に嫌なことばかりやらせてますから(笑)。
 いろいろな分野のクリエイターがいて,SLの世界の中にいること自体が楽しいです。

 

4Gamer
 Cocololoでは今後,運営という部分で別のスキルを要求される場面もあるでしょうし,オープンしたらまた別の楽しみができますね。

 

Rockyさん
 はい。やっと舞台が整うかな,という感じですね。ターゲットは全世界の人ですし,これからが楽しみなんです。このリゾートがどう受け入れられるのかとか,反応が楽しみです。今のところ,訪問してくる人は皆,ここを気に入ってくれています。
 また,続けていくことで新しいアイデアが生まれてくるのではないかという期待もあります。

 

4Gamer
 ですよね。そこで,どういう利用のされ方を想定しているのかという部分にも,興味あるんですよ。案内や接客をするスタッフを用意する計画はあるのですか? それとも,お客さんが自分達だけで遊ぶというのが基本なのでしょうか。

 

Rockyさん
 広いSIMをまるごと使っての企画なので,あえて人は使わずにやってみようと思っています。SLのユーザビリティというものにも興味がありますし。

 

4Gamer
 かえって二人だけの世界のほうが楽しめる,というのもあるでしょうね。

 

Rockyさん
 そのとおりだと思います。ですから,観光地というよりはプライベートリゾートのようなイメージです。多くの人を集めるよりも,来た人のPicks(※2)に登録してもらえるような,そんな場所にしたいですね。

 

4Gamer
 分かりました。それでは,そろそろまとめますね。Rockyさんにとって,SLの魅力は何ですか?

 

Rockyさん
 始めたきっかけでもあるんですけど,世界中の人達とコミュニケーションが取れるというのが大きいですね。

 

4Gamer
 では,何かを作るツールとしてSLを見た場合どうですか? さきほど音楽には限界を感じた,とおっしゃっていましたけど,自分の表現したいものが十分に作れる環境にありますか?

 

Rockyさん
 自分の場合は,SLは物作りのツールというよりは,コミュニケーションツールといったほうが近いですね。作ったものを通して人とコミュニケーションがとれるし,色々な人達と色々なプロジェクトができそうだし,クリエイターの人にとってはいい環境じゃないかと思います。「自分にしかできないもの」が,確かに作れる環境です。

 

4Gamer
 なるほど。では,RockyさんがSLで,今後やりたいことについて教えてください。まだ頭の中にあるアイデアでもいいので,ぜひ。

 

Rockyさんは,SLの中で広い分野にわたって一通りのことを試して経験してきたという。それが,今のスキルに総合的に役立っているのだろう

Rockyさん
 ゆくゆくは,何かビジネスにつながる方法が見つかればいいなと思っています。まだまだプラットフォームとして成熟していないと思うので,今のSIMを続けながら,何か見つけられればいいなと。具体的なプランはまだないんですけど。

 

4Gamer
 SLはまだプラットフォームとして成熟してない段階だとすると,今SLに足りていないものは,何だと感じていますか?

 

Rockyさん
 SLは今までにない新しい世界で,企業も参入してきているけれど,何をするか,みんな手探りの状態ですよね。今は,例えばインターネットが生まれたときのような感じだと思うんです。いったい何ができるんだろう,って。
 だから,具体的に何が足りないというより,まだ時間的に,ビジネスモデルが出来上がる時期じゃないと思いますね。

 

4Gamer
 なるほど。とても納得する話です。

 

Rockyさん
 ビジネスよりも,何かのムーブメントみたいなことが起こせたら,楽しいかもしれませんね。ボランティアなどはもうやっていますけど,あるいはSLの中で生まれたものがリアルライフでも話題になったりとか,そういうパワーが生まれる要素は,大いにあると思います。

 

4Gamer
 CocololoもSLも今後が楽しみです。本日はありがとうございました。

 

※1……Classifiedとは,部門別の案内広告のこと。払った広告料金に応じて,検索結果でより上位に表示されるような仕組みになっている

 

※2……Picksとは,個人のプロフィールの中にあるブックマーク機能のようなものだ。SL内で,口コミに近い役割を果たしている

 

 

■■Sluta(ライター)■■
現役大学生兼ゲームライター。SL内には女性の友人もいるとかで,にわかにオシャレに目覚め,キャラの雰囲気が今回微妙に変わっているが,現実世界では2007年も相変わらずらしい。今年の初詣は,もちろん(?)男の友人と行ったそうだが,そのメンツは,ここ5年くらい変わっていないとか。「まぁ,SLで結婚式のまねごとだけでもできたし,もういいや……」と,まだ20代前半ながら,早くも何かを諦めてしまっている様子である。こうなったら,来年の初詣は,SL内で済ませればいいんじゃない?
タイトル Second Life
開発元 Linden Lab 発売元 Linden Lab
発売日 2007年内 価格 無料(ファーストベーシック)
 
動作環境 対応OS:Windows 2000(SP4)/XP(SP2),Pentium III 800MHz以上,メモリ256MB以上,Geforce 2(グラフィックスメモリ:32MB)以上,またはRadeon 8500(グラフィックスメモリ:32MB)以上,DSLまたはケーブルモデム,LAN(ダウンストリーム256kbps以上)

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