― 連載 ―

ハーツ オブ アイアンII 世界ふしぎ大戦!
第8回:「赤い夕日は大地を染めて」(満州)

 第二次世界大戦に関わった,実にさまざまな国でプレイ可能なストラテジーゲーム「ハーツ オブ アイアンII」で,「この国プレイしてどうすんのよ」というリプレイを展開するこの連載,今週はここ,満州からお送りします。
 中国東北部へと向かう領土的野心は,明治以来続く日本の国策と評してよいものでした。朝鮮半島の権益を守る外郭,また鉱工業および農業的発展のカギ,あるいは国際共産主義への防波堤と,その意義は時期に応じてさまざまに読み替えられていきますが,「満州」の権益を,ほかの列強の干渉を排して独占的に支配することは,日本の宿願でした。

 

 中国で北伐が進展し,国民革命軍によって張作霖が北京を逐われると,これまで張作霖を通じた満州の権益維持という政府方針に同意していた関東軍は翻意し,政府に断りなく1928年に張作霖を暗殺します(満州某重大事件)。張作霖の子で後継者となる張学良は,この事件をきっかけとして国民党に接近,やがて満州全土で北洋軍閥政府の旗に代わって国民党の旗を掲げる「易幟」を断行します。そうした情勢に危機感を募らせた関東軍が,満州の実力占拠を画策する……という流れで,満州事変が引き起こされるのです。
 中国共産党との内戦を優先課題とし,日本軍との表立った衝突を避けたい蒋介石は不抵抗を指示,張学良および北洋軍閥要人による奪回要請はその後も黙殺され続けます。その結果,関東軍による実効支配と傀儡国家「満州国」の樹立は実現しますが,当然ながら国際連盟では支持されず,逆にこれを対立点として日本は1933年に国際連盟を脱退します。
 近年の研究成果に従うなら,この時期における国際連盟からの脱退は必ずしも国際社会からの孤立に直結するものではありません。むしろ,倫理や国際世論に縛られることなく,大国とダイレクトな利害調整を行う機会を得たことを意味します。しかしながら日本は,当事者たる中国はもちろんのこと,満州の権益に大きな関心を寄せる米英の,支持をとりつけることができませんでした。
 ここで米英との対決路線を選んだことによって,日本は第二次世界大戦に参加する流れとなり,1945年,日本の敗北とともに満州国は消滅します。

 農業,鉱業,機械工業から,都市計画や娯楽,民俗学まで,日本は満州にありとあらゆる最新技術と知見を投入して,植民地=傀儡国家の建設に努めました。だが裏を返すとそれは,事実上すべての施策が「日本が」という主語の下で行われたということです。現に満州国の政府内各ポストは日本の軍/官僚の“指導”下にあったうえ,満州における「開拓」は,現地農民の排除と農地の奪取すら伴うものでした。
 建国以前/以後,そして解体後を通じて,中国と別個の「満州国」という枠組みには,内的必然性が決定的に欠けていました。満州族の長たる清朝皇帝の溥儀(清朝では宣統帝)を担ぎ出してみたところで,どうなるものでもなかったのです。

 ここでクエスチョンです。さまざまな記号操作と実力者の抱き込みを伴って建国された満州国ですが,史実における満州国政府は,自身の政策すら立案できる立場にありませんでした。一個の国家として立つ政治的正統性や内的必然性の問題はさておくとして,仮に主体的に動けたとしたら,満州国は近代史にどのような痕跡を残し得たのでしょうか?

 

満州国選択画面。それにしても,よくこのプロパガンダ絵を見つけてきたものだ。当然だが,画面上部に国旗の形で並ぶ初期選択肢には入っていない

 

ここはお国を何百里

 アメリカ,ドイツときたら次は日本だろうという期待を,斜め上45度に横切って国際世論の裏をかきつつ,今回は満州国の登場である。
 はじめにお断りしておきたいが,この連載は第二次世界大戦に関わったいかなる国や民族,集団あるいは個人をおとしめる意図も持っていない。ときに過激な表現が出てくることもあるが,それはあくまでゲームの内容を明確に説明するためのものである。あらかじめご了承いただきたい。
 満州を選ぶ以上,やってみたいのは「背後から日本を刺す……もとい,日本からの独立」だろう。それも可能な限り派手に。しかし,さすがに問題山積である。

 

  • 満州は日本の属国であり,日独で同盟が出来てしまうと日本に反旗を翻せない(ゲームルール上,枢軸,連合といった陣営内部では,互いに宣戦布告できない)
  • 反旗を翻す条件が奇跡的に整っていたとしても,戦争序盤ではただの無謀な行為であり,戦争末期に日本海は連合軍のもの(それもたいていは米潜水艦400ユニットとか)なので,揚陸艦は轟沈間違いなし

 

 いや,前途多難にもほどがある。しかしながら満州の初期ICは20を超えており,十分“恵まれた国”の部類に入る。世界にはIC5や6という国がごまんとあるわけで,それに比べれば「何でもできるぞ」という気にさせられる。
 ……なのだが,実際に満州を選んでプレイを始めてみると,まったく別の問題に気づく。資源不足である。

 

将来を見据えつつ,とりあえず首都に工場を建ててみることにした。だが,資源不足で機能しない

 ここでハーツ オブ アイアンIIのICについて,軽くおさらいをしてみよう。このゲームでは,IC=占領下プロヴィンスにある工場の数,である。工場が6ユニットあればIC6。単純な話だ。
 しかし,工場1ユニットがIC1を生み出すには,毎日1エネルギー,1鉄鋼,0.5希少資源が必要となる。そして資源の供給に不足が生ずると,工場はICを生産できなくなる。工場は20ユニットあるのに,資源が10ユニット分しか届かなければ,ICは10だ。
 海運国家では商船と通商路の安全も影響するが,陸運国家ならば上述のように考えておけば問題ない。というか,以上の条件内で大きな問題が発生するならば,それはすでにその国の戦争遂行能力に疑問が生じている状況だ。
 そして,この問題が発生しているのが満州なのである。工場の数と比べて,国内で獲得できる資源の量が圧倒的に不足しているうえ,日本の属国であるため日本以外の国と貿易交渉ができない。そして日本も,資源産出量的にいえば貧しい国家である。つまり満州は,すでにして行き詰まっているのだ。
 満州の繁栄のためには日本から資源をドレインするしかないが,満州の国家的存亡は日本の浮沈にかかっている――中国大陸で日本が不利になると,ソビエトが対日宣戦布告するため,満州はその時点で事実上店じまいになってしまう。「満州は日本の生命線」というフレーズがあるが,日本こそ満州の生命線なのだ。
 もし満州が日本軍よりも活躍して,中国各地を次々に制圧していったら,日本のICと資源エリアを奪うことになる。しかし,これをしないことには,満州は永遠に日本から資源をドレインし続けなくてはならない。

資源か資源産出地域,どっちかちょーだい!

 さて,問題の所在が見えてきたところで,何をすべきか考えよう。とり得る方針は,以下の二つのうちどちらかだろう。

 

  • 海軍を作って南方に進出
  • 陸軍を作って中国戦線に積極介入

 

 1.は,A.I.操る日本の弱点である「インドネシアに行けない」「フィリピンさえ併合できない」病を克服するに当たって,たいへん有効であるように思える。一方,1944年ごろ普通日本海軍は壊滅するので,南方から満州への商船ルートもその段階で途絶し,満州経済もろとも壊滅となる。満州海軍で米太平洋艦隊と渡り合えるかもしれないなどという夢は,いくらなんでも描けなさすぎだ。
 2.は日本軍とのレースになるが,うまくいけば満州が必要とする資源をことごとく確保できる。日本軍はしばしば長江を渡れなかったりするので,それを支援するという点でも有効だろう。一方,1945年ごろにはシャムがイギリスに宣戦布告して,南方からレンドリースを受けたイギリスの大軍が押し寄せてくることが多いので,その段階で清朝再興の野望は断たれる。イギリス陸軍(ただしアメリカ製)と満州国陸軍が渡り合えるなどという夢は,いくらなんでも無理があるというものだ。

 

満州国の技術開発チーム。小粒ながら質は高い。スキル4を低いと嘆いていたら,中小国はやっていられないのである

 さて……。いろいろ考えてみたところで,先のことは分からないよ,うん。と,どこかの国の御前会議のように,半ば自分を励ましつつ,今回は「空挺部隊を作って南方または中国南部に進出」という方針を立てる。輸送機と空挺部隊がとほうもなく高価なことは重々承知だが,なにしろ満州には研究機関として,満鉄と満州飛行機しかない。満鉄に歩兵を,満州飛行機に輸送機を。今回はこれで決まりだ。
 ちなみに満鉄と満州飛行機は,開発メーカーとしては非常に優秀な部類に入る。スキルこそ4だが,ボーナス分野の配分が絶妙で,かゆいところに手が届く感じ。満鉄職員にはぜひ,イタリアにも出張していただきたいものである。

 

 それから,どうでもいいことだが1936年満州政府には,情報大臣として川島芳子がいる。1944年だと陸軍の将軍に「川島」が存在しており,写真を見ても川島芳子その人と思われる。1944年スタートだと閣僚に新渡戸稲造がいたりするのも,微妙に面白い。
 意気込んでスタートしたはいいが,資源不足は解消できない。日中戦争を開始し,中国に次々と日本の占領エリアが増えていくにもかかわらず,日本は満州への資源輸出に極めて渋い。日本にいわせれば「ない袖は振れぬ」というところなのだが,このままではシンチン(新京)に工場を建て増ししたところで,ただの鉄の長屋である。後から思えば,この段階で陸軍を作っておいたほうがまだよかった……ような気がする。

 

川島芳子情報大臣。能力評価としては比較的高めだが,戦争が始まってしまうといま一つというところ 数々の逸話どおりスキャンダルが多いらしい,川島芳子。村松梢風(友視のおじいさん)もびっくりだ
東西両戦域にわたる枢軸陣営の快進撃

 さて,東アジアの片隅で資源確保に四苦八苦しているなか,世界は徐々に不思議ワールドに突入し始めた。
 最初の不思議は,国共合作をしないという国民党の選択だ。これを見た日本は軍閥および中国共産党と素早く講和し,国民党だけを相手に戦争を続行する。いや,石原莞爾のテキトーな発言じゃあるまいし,A.I.とは思えぬ賢い選択である。当然のように日本軍は連戦連勝,あっという間に国民党は残り1プロヴィンスにまで追い込まれた。

 

日中戦争勃発。なぜか国民党は単独決戦の道を選ぶ。いやそれ,日本軍に各個撃破されるだけだってば

 

国民党との和平に乗る日本。ここまでやっておいて和平も何もあったものではなかろう。結果として占領地の半分を失うことに。そして即座に国民党は再度宣戦布告。まあ必然である

 ところがここで日本は,なぜか国民党からの和平提案を受諾してしまう。長江以北を日本に割譲する代わりに,以南を国民党が領有するという意味不明な和平条約に,日本は調印してしまったのだ。あと1プロヴィンス押し込んで併合すれば,和平するまでもなかったと思うのだが。
 和平条約から1か月としないうちに,国民党は日本に宣戦布告。ゲームルール上,和平成立時に国民党領となる地域にいた日本軍はすべて東京に再配置されるので,中国戦線は一時的にがら空き状態。卑劣なだまし討ちとはこのことだが,それを許すほうも許すほうである。

 

対連合軍戦争はじまる。まだアメリカが含まれていないのが救い。もっとも満州にとっては関係ないこと(関係したくてもできないこと)ですがね

 それでも,さすがはまだまだ余力ある日本,素早く大陸に軍を再展開し,1年ほどの戦いのすえ,国民党支配地域を併合した。
 当然ながら,この素早い展開のなかにあって,満州国軍にできることはなかった。満州は資源エリアの一つも確保できず,中国戦線から締め出されてしまったのである。一応まだ軍閥も中国共産党も残っているから,やろうと思えば何とかなるだろうが,南方の軍閥が残っているのは日本にとってよいこと(イギリスに対する壁になる)なので攻撃したくないし,西方の軍閥はソビエトに対する壁になるので手を出したくない。中国共産党は例によって要塞に篭っている。実によろしくないですな。

 

真珠湾なしの太平洋戦争開始。どっちかというと日本はアメリカとの戦争に巻き込まれたという感じ

 日本は対米戦に打って出る予定はなかったようだが,ドイツと同盟を結んだ。そのため,ドイツにアメリカが宣戦布告したあおりを受けて,対米宣戦布告。フィリピン上陸作戦を成功させ,併合に成功した。この連載で何度も本作をプレイしているが,初めて見る快挙である。日本はインドネシアの一部占領にまで成功した。こんなこともあるものなんだねえ,というのが率直な感想である。
 そのうえ,日本はヴィシーフランス領ベトナムを存続させるという決定を下した。これは将来的にイギリスへの壁となるため,非常に有益な判断である。ベトナムから産出される資源も馬鹿にできないとしても,だ。

 

日本海軍はいまだ健在。アメリカが参戦しているのに,まだこんなに艦隊が残っていること自体,珍しいことといえる フィリピン併合とインドネシア進出を果たした日本。史実に照らすと奇妙だが,こんなに活躍する日本軍を初めて見た

 

 一方ヨーロッパでも不思議戦争が始まっていた。ドイツのポーランド侵攻とフランス侵攻,ここまではほぼ史実どおりだった。
 だが,ほどなくブルガリアが暴走を開始,トルコに宣戦布告してこれを併合する。さらに英領イランに攻め込んで併合。ドイツ軍機甲部隊が先頭に立ち,そのままパレスチナになだれ込んで,イギリス軍を包囲殲滅,スエズを渡ってアレクサンドリアを連合軍から解放した。ドイツアフリカ軍団が勝利を収めた歴史的瞬間である。
 独・伊・ブルガリア連合軍がエチオピアに攻め込んでいるかたわら,スペイン共和派がドイツに宣戦布告したため,ロンメル率いる機甲部隊がスペインに侵入,スペイン全土を占領してジブラルタルを陥落させた。イギリス総崩れである。

 

聖地をめぐって争うイギリスとドイツ,とブルガリア。ドイツ軍が突破しても,なぜかブルガリア領が増えていくのみ スペイン対ドイツ。ロンメル率いる装甲部隊も含めて,こんな戦力を集中すべき相手かどうか,はなはだ疑問だが
「生命線」の新しい解釈について

ソ連軍多すぎでしょう,これ。きっと1917年式歩兵とかも残っているとは思うものの,それでもドイツの2倍以上。満州の運命? いやその,ははははは

 さて満州国首脳としては,この快進撃の裏で不安を感じていた。ドイツがスペインを併合し,アフリカで連合軍に歴史的勝利を収めた段階で,すでに1941年12月。独ソ戦はまだ始まっていない。
 通例だと,これはソ連からドイツへの宣戦布告で独ソ戦が始まってしまうパターンである。枢軸陣営は東方国境にも相当の軍隊を残しているし,バクー特急のラインが確保できている以上,圧倒的に不利というわけではないが,問題はそこではない。
 ドイツがソビエトに宣戦布告したなら,ソビエトは日本に宣戦しない。しかし,ソビエトがドイツに宣戦する場合,その宣戦は日本に対しても行われる。いまの満州国に日本軍の守備兵力はなく,満州軍ははなはだ脆弱である。というか,まだ経済関係の技術開発に必死で,軍を構築するところまでいっていない。
 不安は的中し,ソビエトはドイツと日本に宣戦布告を行った。アムール川を越える赤い大軍。しかし日本は中国で戦争状態になく,まだ海軍も健在。大陸の日本軍の補給は十分だ。日本の生命線たる満州を守るべく,日本軍がどんどん北上してくる。
 だが,北上した日本軍は満州と日本領中国の国境付近に集結し,満州には一歩たりとも踏み込まなかった。「満州はソビエトに売られたのだ」という言葉が脳裏をよぎる。「満州は日本の生命線」「五族協和,王道楽土」などとさんざんスローガンを並べておいて,危機が訪れればこれか!

 

日本軍,満州の救援に駆けつけないの図。これにて満州は終了。ここからは中国共産党の提供で番組をお届けします

 

 そこで,ふと満州のソビエト軍を遠巻きにしている日本軍の部隊名を見てみる……「関東軍」と書いてある。なるほど。ああ,なるほど。なにか嫌なものを自分が追体験したのだと気がついたとき,新京は赤軍に飲み込まれていた。今回いかにがんばって防衛戦力を整備してみたところで,満州単独で,アメリカのレンドリースを受けたソビエト軍に対抗することは不可能だったろう。

 一応,その後1947年12月30日まで,世界で何が起こるのかも確認してみた。
 ヨーロッパの東部戦線は激戦が続いたものの,1944年夏には戦線が崩壊,1945年10月にはソビエトがドイツを併合した。スペインはジブラルタルから再上陸を果たしたイギリスが制圧し,形なりとも連合軍の力を示した。当然ながら,アフリカのイタリア軍はあっとうい間にいなくなった。

 

ドイツ最後の抵抗。ここから南方が崩壊して,あとは数の暴力に押しきられる。まあよくがんばったほうだろう 南方戦線が突破されたところ。こうなってしまってはイタリアの命運も尽きたも同然である

 

モンゴルを制圧し,シベリア方面に進撃する日本。でもここが攻勢限界点

なんとこの時点でまだまだ日本海軍は元気。空母10隻というのは,この時期としては奇跡に近い

 日本は一時はモンゴルを併合,シベリアに進出したが,次第に押されていき,1945年には満州を放棄,1946年に大突破を許して中国のほぼすべてを失うと,1947年夏には全中国・朝鮮半島が赤化した。ちなみに,なぜかドイツの属国となっていた中国共産党は,ソビエトに併合された。
 結果だけ言えば,アメリカのレンドリースを受けたソビエトが二正面で暴れまわって終了という,「よくある」形といえよう。満州は激しい歴史の濁流を,どうすることもできずに翻弄される小船といったところだ。日本は大陸を失ったが,フィリピン,インドネシア,南方諸島を日本領のまま残せたことを鑑みれば,相対的な勝利といえるだろう。

 謎の躍進を遂げたブルガリアは,ソビエト併合とその後のヨーロッパ解放を経ても在外領土の多くを堅持し,現イラク領はブルガリアが保有することになった。未来の中東情勢は,我々がとうてい知りえぬ状況下でパワーゲームが展開されるに違いない。

 

一時期イェルサレムを領有し,戦後,中東の占領地の大半を手に入れたブルガリア。戦後の歴史は限りなく不透明

 

 ともあれ満州はなかなかに楽しい国といえる。ICは十分にあるし,いろいろと試す余地もある。未来はほぼ100%ないとか,あらゆる努力を尽くしたところで歴史の偶然(と日本の気まぐれ)の前に無力というのは事実だが,それこそが満州なのだと,いえるのではないだろうか。

■■徳岡正肇(アトリエサード)■■
史実の知識,ストラテジーゲームの技量,アイロニカルな着眼点という,三つの武器をフルに使うゲームライター。たとえ負けても興味深いであろう国として満州を選んだ氏だが,今回のプレイの感想は「ストラテジーゲームというより,ドラマとして楽しめました」というもの。まあ,このゲームのメランコリー具合といったら,政治史劇じゃなくて,むしろメロドラマのような気もする。
タイトル ハーツ オブ アイアンII 完全日本語版
開発元 Paradox Interactive 発売元 サイバーフロント
発売日 2005/12/02 価格 8925円(税込)
 
動作環境 OS:Windows 98/Me/2000/XP(+DirectX 9.0以上),CPU:Pentium III/450MHz以上[Pentium III/800MHz以上推奨],メインメモリ:128MB以上[512MB以上推奨],グラフィックスメモリ:4MB以上,HDD空き容量:900MB以上

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ヒトラー暗殺計画と抵抗運動
山下公子著。ナチの政権獲得過程とさまざまな勢力との関係を描き,「7月20日事件」および,そのほかの反ナチ運動を解説。

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第二次大戦に勝者なし(上)ウェデマイヤー回想録
アルバート・C・ウェデマイヤー著。欧州方面兵站計画の担当から中国戦線米軍総司令官に転じた軍人による回想録。戦後体制まで見通した分析が見どころ。