〜自分のペースでゲームの世界観を満喫したいゲーマーへ!〜
もはやPCゲーム市場では地味なジャンルになってしまったが,ハードウェアの向上に伴って3D化し,最近はアクション性を高めた作品が数多くリリースされている。2004年も,「Thief:Deadly Shadow」や「Prince of Percia:Warrior Within」などのアクションアドベンチャーが人気を博した。その傾向に変化はないが,ポイント&クリックによる伝統的なアドベンチャーも忘れられているわけではない。
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Call of Cthulhu:
Dark Corners of the Earth
開発元:Headfirst Productions
発売元(欧) / リリース時期:Bethesda Softworks / 第1四半期
発売元(日本):未定
シューティングゲームの要素があるが,正面から奇怪な生物と戦うパワーは主人公にはなく,周囲の状況やオブジェクトをうまく利用していかなければならない。実際に戦闘状態になったり,死体や生け贄の跡を見たときなどは"正気レベル"が極度に低下し,めまいがしたり(画面がぶれる)耳鳴りしたりしてしまうのだ。
本作には,ヘルスメーターの類がまったく存在しない。ヘルスゲージの低下は,画面上につく血しぶき(メガネをかけているのだろう)で判断しなければならないし,出血は持続するため,要所に置かれた救急道具で治療しながら進んでいく必要がある。
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開発元:Fun Com
発売元(欧) / リリース時期:Fun Com / 8月
発売元(日本):未定
「Dreamfall:The Longest Journey」では,前作の主人公だったエイプリルと,アルカディアで無法者として生きるキアンという二人の主要キャラクターも登場し,プレイヤーがそれぞれのキャラクターを操作してゲームを進めていく局面もあるようだ。エイプリルがどのようにゲームに関ってくるのかは未発表のままだが,三つめの世界として登場する"ウィンター"という荒涼とした雪の世界と関係があるのかもしれない。
本作は,一新されたゲームエンジンにより完全3D化されている。アクションアドベンチャーとしての要素も高くなり,パズルや会話に加えて戦闘場面も増えているようだ。
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Grand Theft Auto:San Andreas
開発元:Rockstar North
発売元(欧) / リリース時期:Rockstar Games / 6月
発売元(日本):未定
厳密にはアドベンチャーゲームではないが,GTAシリーズのトレードマークでもある自由度の高さに加え,さらに今回はメインストーリーにさまざまなサブストーリーが絡み合って,一つの大きな物語を作っている。ロサンゼルスやサンフランシスコまでを模した広大な地域を描いており,マップの広さは前作の実に6倍だとか。
声優としてサミュエル・L・ジャクソンらが参加しているほか,スヌープドッグやガンズ・アンド・ローゼズといった,'90年代に花開いたミュージシャンらが曲を提供している豪華さもウリだ。もちろんローライダーからマウンテンバイクまで,乗り物や武器も一新されている。
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The Moment of Silence
開発元:Digital Jesters
発売元(欧) / リリース時期:The Adventure Company / 第1四半期
発売元(日本):未定
広告代理店の幹部ピーター・ライトは,政府の依頼で言論の自由に関するキャンペーンを担当していたが,ある夜彼のアパートにSWATチームが乗り込み,隣人の男を連れ去ってしまう。その事件の謎を探っているうちに,彼自身も大きな陰謀に巻き込まれていくというストーリーだ。
今から40年後の世界とあって,見覚えのある場所と,様子がまったく変わって近代化した場所が混在して描かれており,ゲーム自体はパズルを解いたりNPCとの選択方式の会話をしたりして進めていく。35人程度のキャラクター達は顔の表情アニメーションがリアルタイムで生成され,リップシンクにより現実味のあるインタラクションを楽しめる。カットシーンは30分程度用意されており,またアクションも十分に楽しめそうだ。
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開発元:Cyan Worlds
発売元(米) / リリース時期:Ubisoft / 今秋
発売元(日本):未定
ストーリーを重視するシリーズのため,詳しい内容は実際にプレイするまでは分かりそうにないが,本作の物語は第1作が終了した直後から始まり,失われた王国ディーニ(D'ni)を復興するために,プレイヤーはかなり知的なパズルを解き明かしながらゲームを進めていくことになる。シリーズ各タイトルで謎のまま語られなかったことなども,すべて結末で明かされるという。
グラフィックスエンジンが一新されているほか,インタフェースなども大きく手を加えられて斬新さも演出している。
The Adventure Companyの登場で,これまでなら海外に輸出されることもなかったようなヨーロッパ産のアドベンチャーゲームも,スポットライトを浴び始めている。今回取り上げたのは大作ばかりだが,まだ1〜2年は,大小問わずさまざまなアドベンチャーゲームが登場してくるのではないだろうか。
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