― 体験版 ―
 
Flight Simulator X[英](Microsoft)
Text by 朝倉哲也

※ファイルを体験版第2弾と差し替えました。詳しくは「こちら」

 

 民間航空機ファンが待ち望んでいるフライトシミュレータ,それが「Microsoft Flight Simulator X」だ。1979年にSubLOGICから発売された「Flight Simulator」以来,20年以上も続いてきたシリーズだが,2003年に発売された「Flight Simulator 2004」(邦題 マイクロソフト フライト シミュレータ 2004 翼の創世記)からしばらく新作情報が途絶え,ファンをやきもきさせてきたタイトルでもある。

 

 このデモ版では「ミッションモード」と「フリーフライトモード」をプレイできる。
 ミッションモードには,ハンググライダーに一人乗りの簡易コクピットとエンジンを付けたような軽飛行機(ウルトラライトプレーンと呼ばれる),“Air Creation Buggy 582SL”を操り,5分間の制限時間以内に決められたポイントにアイテムを投下する「Flour Power」ミッション。そして,双発ジェット機“Bombardier CRJ700”を操縦して,15分以内にPrincess Juliana International Airportに着陸する「Caribbean Landing」ミッションが用意されている。
 ウルトラライトプレーンは操縦自体は簡単だが,上がってから機体を安定させるのが難しく,フラフラしてしまいがちだ。逆に旅客機では,その巨体と重量ゆえ,挙動はとても緩慢だが,一度動き出すと止めにくい。

 

 フリーフライトモードでは,ウルトラライトプレーン,おなじみの“Beechcraft Baron 58”,“Bombardier CRJ700”,“de Havilland Beaver DHC2”という4機種の機体を操縦でき,天候も快晴から霧や嵐まで10種類の条件を設定できる。自分の好きな機体を操って大空を自由に飛び回れる,とてもフライトシミュレータらしいモードで,とりあえずこちらで操縦を練習するのがいいだろう。
 フリーフライトモードでは,当然ながら離陸するところからスタートしなければならないので,老婆心ながら,簡単に離陸の方法を書いておこう。
 まずはF4キーでフルスロットルにし,スピードが乗ってきたところで操縦桿を引けば機は地面を離れて上昇していく。離陸したら忘れずにGキーを押してランディングギアを収納しよう(収納できない機体の場合は必要なし)。あとはF2キーでスロットルを少し絞ってから,自由気ままに大空を飛び回るだけだ。
 飛行中にHelpなどを参照したい場合は,Zキーを押して自動操縦に切り替えるか,それができない場合はPキーでポーズをかけておけばいい。ちなみに,ジョイスティックはやはり必須デバイスだろう。キーボードやゲームパッドでも飛べるが,自由な飛行を楽しみたいのならジョイスティックに勝るものはない。

 

 残念ながら,このデモ版にはチュートリアルがなく,そのためフライトシミュレータ初心者には,かなり取っつきにくいはずだ。本作の飛行機を飛ばすには,それなりの知識と経験を要求されるのだが,そのハードルをうまく乗り超えたら,豊かで気持ちのいい大空が待っていることも忘れてはいけない。グラフィックスは美しく,3Dで描かれた雲に夕日が照り映える様子など,感動さえ覚える。
 ショートカットキーは,とてもここには書ききれないほど設定されているので,HelpメニューのKeyboard Assignmentsには必ず目を通しておこう。

 

 なお,本デモ版は日本語版Windowsでは動作しないとReadmeテキストに記載されているが(製品版では動作するのでご安心を),筆者の場合は動作した。
 また,Readmeにもあるように現在のバージョンは多少不安定のようで,ゲームモードの変更時やシナリオの読み込みのときなどにゲームが固まってしまったり,いきなり終了してしまったりといった不具合も発生した。もともと次世代OSであるWindows Vistaのオープニングタイトルとして開発されていた経緯があるので,うまく動かない場合,最新のグラフィックスドライバ,そして最新バージョンのDirectXなどをインストールして試してみるといいだろう。

 

■2006.10.4 体験版第2弾と差し替え

 

 8月10日にファーストデモがリリースされた「Microsoft Flight Simulator X」に,第2弾デモが登場した。
 ファイナル版と銘打たれた今回のデモ版には,MissionsモードとFree Flightモードという二つのシングルプレイモードが収録されている。なお,プレイには時間制限があり途中で終了してしまうが,再起動すればまた最初から遊べる。

 Missionsモードは前回にリリースされたデモ版と同様だが,Free Flightモードではビジネスジェット機「Bombardier Learjet 45」と,ヘリコプター「Robinson R22 Beta II」という2機種が新たに加わった(その代わりde Havilland Beaver DHC2はなくなっている)。前のデモからあるウルトラライトプレーンの「AirCreation Trike Ultralight」,双発のプロペラビジネス機「Beechcraft Baron 58」,ビジネスジェット機「Bombardier CRJ 700」と合わせて,5種類の航空機を操縦できるようになった。

 空港は12種類,天候も快晴から嵐,大雪といった状態まで10種類も用意されており,デモ版とはいえ,かなり本格的にプレイできる。
 前回のデモ版であったような,途中で強制終了してしまうというような不具合もまったく見受けられなくなり,ゲームとしての信頼性も格段に上がっているようだ。
 本作もまた,フライトシミュレータの代表作となるはず。プレイしない手はないだろう。

 

 

■キー操作

メニュー Altキー
フライト終了 Escキー
ポーズ P
上昇/下降/旋回 カーソルキー
フラップ F5〜F8キー
スロットル F1〜F4キー
ギアダウン/アップ G
ライトON/OFF L
オートパイロット Z
カメラ切り替え S

■動作環境

OS:Windows XP/Vista(+DirectX 9.0c以上)
CPU:Pentium III/1.0GHz以上
メインメモリ:256MB以上[512MB以上推奨]
グラフィックスメモリ:32MB以上


(798MB)


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