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AMDが「Radeon Software」のメジャーアップデート「Adrenalin Edition」を正式発表。さらなる利便性向上を図る
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印刷2017/12/12 23:00

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AMDが「Radeon Software」のメジャーアップデート「Adrenalin Edition」を正式発表。さらなる利便性向上を図る

 AMDは2017年12月12日23:00,同社製GPU向けドライバソフトウェア「Radeon Software」の大型アップデート「Adrenalin Edition」(アドレナリンエディション)を発表した。原稿執筆時点では未確認だが,おそらくは発表と同時に公開が始まっているはずだ。

Radeon Software

 11月30日の記事でもお伝えしているとおり,AMDは「Catalyst」からRadeon Softwareへとドライバソフトウェアの名称を変更するにあたって,年1回の大型アップデートで毎回,赤にまつわる単語を入れると予告していた。実際には2015年の「Crimson Edition」が2016年には「Crimson ReLive Edition」となって,Crimsonが2年続いたわけだが,今回は晴れて,新しい単語に変わったわけである。

 AMDによれば,「Adrenalin」の由来は「Adrenalin Rose」(アドレナリンローズ,リンク先はGoogle画像検索)だそうだが,本稿では,そんな新世代Radeon Softwareの発表に先立って全世界のレビュワーへ配布されたプレリリース版である「Radeon Software Adrenalin Edition 17.12.1」(以下,Adrenalin Edition 17.12.1)を基に,注目のポイント,

  1. 新機能「Radeon Overlay」
  2. 新機能「AMD Link」:スマートフォンからRadeon Settingsの一部を操作できる新機能
  3. 「Radeon ReLive」の機能拡張
  4. 「Radeon Chill」の対応拡大
  5. 「WattMan」の機能拡張
  6. 「Enhanced Sync」の対応拡張
  7. マルチGPUの互換性引き上げ
  8. 「Radeon Frame Rate Target Control」の対応拡張
  9. 「Stage TEN」への新規対応
  10. 性能の最適化

を紹介していきたいと思う。プレリリース版を使っているので,ひょっとすると一部画面レイアウトが正式版とは異なる可能性があるので,その点はご了承を。

試用したAdrenalin Edition 17.12.1。「Driver Package」のバージョンは[17.50-171201a-321277E-RadeonSoftwareAdrenalin」だった。Radeon ReLiveがドライバとセットで導入されない仕様はCrimson ReLive Editionと変わらず
Radeon Software Radeon Software


1.Radeon Overlay


Radeon Settingsの「環境設定」にある「Radeon Overlay切り換えホットキー」から,Radeon Overlayをポップアップさせるためのホットキーを設定できる
Radeon Software
 まずはRadeon Overlayだ。
 端的にまとめると,Radeon Overlayは,「Radeon Softwareの一部設定を変更するためのパネル」を画面上にオーバーレイ表示させる機能である。標準では[Alt]+[R]キーとなっているホットキー「Radeon Overlay Hot Key」を押すことで,画面の右側にポップアップさせることができる。

ゲームを起動した状態でRadeon Overlayをポップアップさせた例。メインメニュー上に6項目並んだものになっているが,設定や環境により,ここの数は可変となる
Radeon Software

 パネルのポップアップ位置は画面右で固定だ。また,Radeon Overlayの新設に伴い,Crimson ReLive Editionにあった「Live専用ツールバー」は廃止になり,同ツールバーの機能はRadeon Overlayへ集約されている点には注意したい。
 もっとも,Radeon ReLiveのツールバーをポップアップさせるホットキー(※標準では[Alt]+[Z]キー)を押せば,Radeon OverlayのRadeon ReLive関連サブメニューをいきなり開くことも可能と,ホットキーによるショートカット周りの設定はかなり柔軟なものとなっている。

 さて,そんなRadeon Overlay上で操作できるのは次の機能だ。

  • (1)Radeon ReLiveの録画およびスクリーンショット撮影と,キャプチャ設定変更
  • (2)「パフォーマンス監視」
  • (3)「Radeon Chill」の設定変更
  • (4)「色」の設定変更
  • (5)「Radeon Frame Rate Target Control」の設定変更(※本機能を有効化したときのみ)
  • (6)FreeSyncの制御(※FreeSync対応ディスプレイ接続時のみ)

 順番に見ていこう。

Radeon OverlayからRadeon ReLiveを選択したところ。メインメニューの選択肢が上に並んだうえで,サブメニューの内容が大きく並ぶことになる
Radeon Software
 (1)のRadeon ReLiveだが,Radeon Overlayのメインメニューから「RADEON ReLive」をクリックすると,Radeon ReLiveの機能へアクセスするためのサブメニューへ切り替わる。

 このサブメニューは,従来のRadeon ReLiveのツールバーが形を変えたものという理解でいい。なので,Radeon ReLiveのサブメニューから「録画」をクリックするのとは別に,従来のRadeon ReLiveと同じようにホットキーで録画を開始することもできる。

 ウインドウモードでゲームを実行している場合や,デスクトップ録画を行う場合は,ウインドウの内部を録画する「領域を録画」,ウインドウ内部をストリーミング放送する「領域のストリーミング」という2つのメニュー項目が機能する。

Radeon Software
ゲームをウインドウモードでプレイしている場合,あるいはデスクトップ録画の場合,ウインドウ内部を録画する「領域を録画」,ウインドウ内部をストリーミング放送する「領域のストリーミング」を使ってウィンドウの領域だけ録画したり,ストリーミング放送を行ったりすることができる
Radeon Software
「領域を録画」や「領域のストリーミング」をクリックすると,録画やストリーミング放送を行いたいウインドウ(というかアプリケーション名)を選択するメニューが出てくる。ここから目的のものを選択すればいいわけだ

「設定」をクリックすると「ReLive設定」が開き,6項目を設定できるようになる
Radeon Software
 また,「設定」をクリックするとRadeon ReLiveの設定が行える。対象は以下の項目だ。

  • マイクの有効/無効切り替えおよび音量調整
  • インスタントリプレイの有効/無効切り替え
  • デスクトップ録画の有効/無効切り替え
  • チャットオーバーレイの有効/無効切り替えとオーバーレイ位置調整
    (※チャットオーバーレイは新機能。詳細は後述)
  • カメラオーバーレイの有効/無効切り替えとオーバーレイ位置調整
  • 録画やインスタントリプレイのインジケータの表示位置調整


Radeon Software Radeon Software Radeon Software Radeon Software
「マイク」を有効にすると,スライダーからマイク入力音量の調整が行える

「パフォーマンス監視」のサブメニュー
Radeon Software
 (2)のパフォーマンス監視(Performance Monitoring)はなかなか面白い機能で,フレームレートなどの一般的な情報だけでなく,Radeon固有のステータスを画面上に表示したり,ログを記録したりすることができる。

 というわけで使い方だが,Radeon Overlayのメインメニューから「パフォーマンス監視」をクリックすると,「メトリックのオプション」「メトリックを選択」「メトリック位置を選択」というサブメニューが現れる。
 「メトリック」というのは聞き慣れない言葉だが,測定や計測を表す単語で,ここだと「監視したい項目」くらいの意味だ。

 「メトリックのオプション」から「メトリックを表示」を有効化すると,画面上に選択項目を表示できるようになる。

メトリックを表示を有効化したところ。標準ではGPU使用率とGPUクロック(GPU SCKL),GPUメモリクロック(GPU MCLK),GPU温度,GPU電力,GPUファン回転数,CPU使用率,GPU VRAM使用率,メインメモリの使用率(RAM使用率)が画面右上に表示される。右下にはGPUの種別などシステム情報の表示が入るのだが,これの位置は変更できないようだ
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「メトリックのオプション」を開いたところ
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 「サンプリング間隔」は文字どおり各種データを何秒間隔でサンプリングするかを決めるもので,標準は2秒。選択範囲は1秒から10秒の間を1秒刻みだった。

 そのほか,Radeon ReLiveで記録するビデオやスクリーンショットにメトリックを入れ込むか否かや,ログファイルとして書き出すか否かも,ここで設定できる。「パフォーマンスロギングを開始」をオンにすると,Windows 10の場合,標準だと「C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Local\AMD\CN\」の下に「(開始日時)-(終了時).csv」というファイル名で情報が書き出される仕様だ。

パフォーマンス情報CSVファイルのサンプル
Radeon Software

 そして,「メトリックを選択」からは,何を表示したりログ取得の対象にしたりするのか,「メトリック位置を選択」では画面の四隅,どこにメトリック一覧を表示するかを選択できるようになっている。

「メトリックを選択」から有効/無効を切り換えられる項目一覧。実際のメトリックに対応しており,それぞれの表示を行うか行わないかをここで指定できる。「VRAM利用」「システムRAM利用」となっている項目は,実際のメトリック上だと「利用率」という表示だが,単位はGBなので,「利用」が正しいのだろう。このような日本語における表記の揺れは,初期バージョンだけにやむを得ないか
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 続いて(3)のRadeon Chill関連だ。メインメニューで「RADEON Chill」を選択すると,Radeon Chillのサブメニューがポップアップする。
 設定できる項目はシンプルで,グローバルあるいは現在実行中のゲームタイトルにおけるRADEON Chillの有効/無効切り替えと,有効時における,当該タイトルに対する最小/最大フレームレートを設定できるだけだ。
 ちなみに,「グローバル設定」のほうを無効化すると,実行中のゲーム用も含め,すべてのRadeon Chill機能が無効になる。一方,「ゲーム設定」のほうは当該ゲームのみに対して機能する仕様である。

Radeon Chillの設定項目。フレームレートは最小,最大とも30〜300fpsの範囲を1fps刻みで設定可能だ
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 (4)の色(Color)では,色温度と明るさ,色相,コントラスト,彩度をスライダーで変更できる。「ゲーム画面がちょっと暗い」などと思ったときに,Radeon Overlayからさっと明るさなどを変更可能なので,いろいろ使いでがありそうだ。

「色」の設定。スライダーで色温度,明るさ,色相,コントラスト,彩度を調節できる
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Radeon Chillが無効で,かつ「フレームレートターゲットコントロール」が有効になっているタイトルでは,Radeon OverlayからFRTCの設定が行える
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 (5)のRadeon Frame Rate Target Control(以下,FRTC)は,デスクトップ,もしくはFRTCを有効化したゲームタイトルの実行中にのみ,項目名が出てくるようになっている。
 Adrenalin Edition以前からの仕様なので,ユーザーなら体験的に知っていると思うが,FRTCとRadeon Chillは両立しない機能だ。Radeon Chillが有効になっているタイトルだと,FRTCのサブメニューは出てこない。

 Radeon SoftwareからFRTCを有効化している場合,FRTCの有効/無効切り替えと,ターゲットフレームレートの設定をRadeon Overlay上から変更できる仕掛けだ。FRTCは主に消費電力を抑えたいノートPCに適した機能なので,デスクトップユーザーは使う機会が少ないかもしれない。

FreeSync対応ディスプレイの場合,Overlay上からFreeSyncの有効/無効を切り替えることができる
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 最後,(6)のFreeSyncも,FRTC同様,FreeSync対応ディスプレイを接続している環境に限って項目名が出てくる仕様だ。
 FreeSync対応ディスプレイを接続している場合,メインメニューに「RADEON FreeSync」という選択肢が現れ,FreeSyncの有効/無効をRadeon Overlay上で切り替えられるようになる。

 Radeon Overlayの説明は以上だが,プレリリース版の時点で気付いたこととして,2016年版「DOOM」のように,ゲーム側でキー押下をすべて専有しているタイトルだと,Radeon Overlayを表示させるためのホットキーがどの組み合わせでも機能せず,Radeon Overlayを利用できないようだ,という点が挙げられる。
 AMDには問題をレポート済みなので,いずれ修正されることに期待したいが,Adrenalin Edition 17.12.1をインストールしたら,まずはRadeon Overlayがきちんとポップアップするかどうかを確認してみるといいのではないかと思う。


2.AMD Link


 AndroidもしくはiOSスマートフォンとRadeon Softwareをリンクさせ,その一部機能を利用可能にする機能が,AMD Linkである。
 リリース時点におけるAMD Linkから行えるのは,次の操作だ。

  • Radeon ReLiveの操作
  • Radeon Overlayの「パフォーマンス」監視
  • AMD関連のニュースフィード閲覧

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 AMD Linkを利用するには,スマートフォン側に無料の「AMD Link」アプリをインストールする必要がある。AndroidスマートフォンはGoogle Playから,iOSスマートフォンならApp Storeから入手できるようになるはずだ(※執筆時点では未公開)。
 AMD Linkの利用にあたっては,Radeon搭載PCがつながっている自宅のネットワーク環境へ,スマートフォンを接続しておく必要がある。要は「4G/3G回線ではなく,Wi-Fiでつないでおかねばならない」ので,この点はご注意を。

 さて,スマートフォンにAMD Linkアプリをインストールして起動し,[PCに追加]ボタンをタップすると,接続ウィザードが始まる。下に並べた一連の流れにおいて(2)に示したとおり,接続にはQRコードを使う方法と,PCのIPアドレスなどを入力して接続する手動の2通りあるが,QRコードを使うほうが普通は楽だろう。
 「QRコードをスキャン」を選択したら,あとは画面の指示どおりにPC上でRadeon Softwareを操作していくと,PCの画面上にQRコードが表示されるはずだ。

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(1)スマートフォン上でAMD Linkアプリを起動し,[PCに追加]をタップ
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(2)「QRコードをスキャン」「手動入力」の二択が出てくるが,基本的には前者を使ったほうが楽だ。前者のところにある[開始]ボタンをタップする
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(3)AMD Linkが,PC側でRadeon Settingsを開くよう促してくるので,開いて[次へ]
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(4)続いて,PC側のRadeon Settings上で[AMD Link]ボタンをクリックする
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(5)PC側のRadeon Settings上で「AMD Linkサーバー」を有効化する
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(6)「AMD Linkサーバー」有効化前の状態
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(7)こちらが有効化後。ご覧のとおりQRコードが表示される
(8)AMD Linkアプリに戻って,「モニターに表示されるQRコードにデバイスを向けます」の画面になっているのを確認して[続行]ボタンをタップし,QRコードをスキャンする。するとAdrenalin Editionのタイトル画像(?)が出てきて接続完了だ
Radeon Software Radeon Software Radeon Software

 なお,AMD Linkアプリは,いったん終了させたり,Radeon Settings側でAMD Linkサーバーを無効化したりした場合,次回もQRコードのスキャンからやり直さねばならない。これはかなり不便である。
画面最下段のメインメニューをスクロールさせてRadeon ReLiveのアイコンに切り換えると,「ReLiveギャラリー」が立ち上がる。動画のサムネイルも表示されるはずなのだが,筆者が試したバージョンだと表示されなかった
Radeon Software
 ここもいずれは改善されると思うが,現時点だと「いったんリンクしたスマートフォンを記憶してくれる」機能がないのは仕様なので,この点は理解して付き合っていくしかない。

 というわけで,先ほど紹介した「AMD Linkでできること」を順に確認していこう。
 AMD Linkの画面最下段に5個並んでいるアイコンはメニューを示しており,ここをスクロールさせて中央に持ってくると,その機能を利用することができる。Radeon ReLiveのアイコンへ切り換えれば,標準ではPC側でRadeon ReLiveから取得したビデオやスクリーンショットの一覧を確認できる「ギャラリー」が開く仕様だ。

 このギャラリーでサムネイルをタップするとビデオやスクリーンショットを表示できる……と言いたいところだが,現時点で行えるのは,Radeon ReLiveとあらかじめ連係しておいたSNSアカウントを利用した共有のみである。ここは初期バージョンらしい制約と言えるかもしれない。

サムネイルをタップし,さらに共有アイコンをタップすると,Radeon ReLiveと連係させたSNSのアカウントで共有できる。AMD Link側から共有できるSNSは,現状ではYouTube,Facebook,Youkuの3つだ
Radeon Software Radeon Software

 なお,下から2段めがRadeon ReLiveのメニューで,やはり左右にスクロールすることでアイコンを選ぶと,その機能を利用できる。「INS」アイコンはインスタントリプレイ――要はRadeon ReLive版「ShadowPlay」――の設定で,Radeon ReLiveが持つインスタントリプレイ機能の有効/無効を切り換えたり,リプレイ時間をスライダーで設定したりできる。
 「REC」アイコンは録画の開始/終了を行うもので,つまりスマートフォンをRadeon ReLiveの録画リモコンとして利用できるようになるわけである。

左2枚:「INS」アイコンに切り替えると,インスタントリプレイの有効/無効およびリプレイ時間の変更が行える
右2枚:「REC」アイコンでは,ReLiveの録画の開始/終了を画面のタップだけで行える。とても便利だ
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 「STR」アイコンはストリーミング放送の開始,終了の操作を行う機能だ。選択して[再生]ボタンをタップすると,ストリーミングサービスメニューの選択メニューが表れるので,そこから配信先を選択してログインすれば,配信を開始できる。
 なお,Radeon Settings側で接続済みのサービスをタップした場合は,ログイン手続きなしにストリーミングを開始できる。一方,未接続のサービスをタップしたときにはログイン手続きのダイアログがポップアップする仕様となっていた。

「STR」アイコンに切り替えて画面中央をタップ。プラットフォームを選択してログインすればゲームの配信を開始できる。マイクを有効にしてあれば有効なら実況配信も可能だ。なお,Radeon Settings側で未接続のサービスを選んだ場合は,画面例のようにスマートフォン上で接続の手続きが行える
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 さらに,「SCR」アイコンへ切り替えて画面をタップすれば,タップした時点のスクリーンショットを取得できる。取得時はサムネイルが得られるので,なかなか便利だ。
 ただ,ボタンを押してからスクリーンショットを取得するまでの間には,体感で0.5秒程度のラグがあった。

 AMD LinkのReLive関連機能は以上だ。ギャラリーでサムネイルをタップしても録画したビデオを再生できないあたり,まだまだ開発途上という感が強いものの,録画と配信の操作をスマートフォン上から行えるのは,画期的と言っていいほど便利である。これはかなり活用できるだろう。

スマートフォン上でGPUなどのステータス情報を確認できる
Radeon Software
 続いて「パフォーマンス」関連の機能だ。AMD Linkの最下段にあるメインメニューからスピードメーターのアイコンを選ぶと,ステータス情報をリアルタイムで確認できる。
 念のためお伝えしておくと,この機能はRadeon Overlayのパフォーマンス監視に似ているが,少なくとも今のところ,Radeon Overlay側の機能とは無関係だ。Radeon Overlay側で行った設定の影響は受けない。

 さて,その表示形式はデフォルトの一覧形式と,グラフ表示,フレームレート表示の3通りだ。画面下から2段めのアイコンを切り替えると表示形式を切り替えられる。
 グラフで表示している状態から,より詳細に監視したい項目をタップすると,その項目の推移だけをグラフで表示させることもできた。

左2枚:グラフ付き表示の例。一番左の状態から詳細に見たい項目をタップすると,中央のスクリーンショットのとおり,タップした項目のみを追うモードへ切り換えることもできる
右1枚:フレームレート表示の例。現在のフレームレートがリアルタイム表示できる。どれくらいのフレームレートが出ているか確認したいときは便利かもしれない
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メニューでグラフ表示に使われるデータの履歴の時間を1分または3分に,またサンプリング時間を1秒または3秒に切り替えられる
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ニュースフィード。AMD関連のニュースをスマートフォンからチェックできるが,全部英語のようだ
 なお,このパフォーマンス監視機能では,グラフ表示に使うデータ履歴を過去1分/3分のどちらにするか,データのサンプリング間隔を1秒/3秒のどちらにするかを指定することができる。

 Radeon Overlayに実装されたログ記録する機能の有効化/無効化をスマートフォンから行えるとさらに便利なようにも思うので,そこは今後の実装を期待したい。

 最後の「ニュースフィード」は,画面最下段を吹き出しのアイコンに切り替えると使える機能だ。AMDがフィードしているニュースをスマートフォンで確認できる,というもので,ここでRadeonだけでなくAMD全般のニュースが確認できるそうである。また,何らかのトピックが入るとスマートフォンに通知が来るそうだが,記事執筆時点では通知を確認できていない。


3.強化を果たしたRadeon ReLive


 Radeon OverlayとAMD LinkはAdrenalin Editionにおける完全な新要素だが,既存の機能も強化が入っている。最大のものはRadeon ReLive関連で,具体的には,

  • (1)ストリーミングへのコメントオーバーレイ表示
  • (2)サウンドの別トラック化対応
  • (3)ボーダーレスキャプチャ対応
  • (4)クロマキー撮影対応
  • (5)「接続」(Connect Tab)機能の新設
  • (6)Vulkan対応

といったところがトピックだ。順に見ていこう。

 (1)はRadeon Overlayのところでも触れているが,Radeon ReLiveを用いたストリーミング時に,Twitchなどの視聴者コメントをゲーム画面へオーバーレイ表示できるようになった
 全画面でゲームをプレイしながら,セカンダリ画面なしに視聴者の反応を追えるようになったわけで,これは素晴らしい機能追加と言っていい。

視聴者の反応をオーバーレイ表示できるようになった。これは実況配信者にとって歓迎すべきアップデートだ
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 利用するのに必要なのは基本的に,Radeon Settingsの「ReLive」−「ストリーミング」から「チャットを表示」を有効化することだけである。
 フォントサイズは大中小の3段階から選択でき,オーバーレイ表示位置は画面の四隅だけでなく,「カスタム位置」にも設定できる。また,「チャットのオーバーレイサイズ」も大中小の3段階のほか,「カスタム」サイズの設定が可能で,カスタム設定ではX座標とY座標を数値で指定可能と,痒いところに手が届いている印象だ。

Radeon Settings側の設定はシンプル。動画配信サイトと連係さえしていれば難しい設定は不要だ
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「別個のマイクトラック」を有効化すると,サウンドを別ファイルとして作成できるようになる
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 (2)で示したサウンドの別トラック化対応もほぼ文字どおりだが,要するに,ゲームを録画するとき,音だけ別トラック化できるようになったということだ。後からプレイ動画を編集するとき,別のサウンドトラックを追加するなど,凝った編集を行いたいときに便利だろう。
 設定は,Radeon Settingsの「ReLive」−「録画」タブに新設された「別個のマイクトラック」を有効化するだけ。これで,録画時に動画ファイルと同時に同名の音声トラックファイル(拡張子.m4a)が得られるようになる。

「ボーダーレス領域キャプチャ」を有効化すると,枠なし録画が可能になる
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 (3)のボーダーレスキャプチャ対応は,Radeon Overlayのところで紹介済みだが,少し追加で説明しておくと,「ボーダレス領域キャプチャ」が無効になっている場合,ウインドウモードで録画もしくは配信すると,ビデオ側にウインドウの枠が残る。一方,この機能を有効化すれば内部だけを録画もしくは配信できるわけだ。ゲームをウインドウモードで実行するときは「ボーダレス領域キャプチャ」を有効化しておくのが正解だろう。

 (4)のクロマキー撮影対応というのは,もちろん,「録画やストリーミングにWebカメラの撮影映像をオーバーレイ表示させるとき,クロマキーを用いた背景抜きが行えるようになった」という意味である。クロマキーの色も細かくカスタマイズ可能なので,有用な機能と評していいだろう。

Radeon ReLiveの「オーバーレイ」タブにクロマキー設定が追加となった。「クロマキーの使用」を有効化すると,カメラの背景を“抜く”ことができる。クロマキーに使う色もカスタマイズ可能だ
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 (5)の「接続」機能は,英語の「Connect Tab」として紹介したほうが分かりやすいのではないかと思うが,サードパーティ製オンラインサービスのアカウント情報を管理したり,Radeon ReLiveでキャプチャしたビデオやスクリーンショットを管理したり,AMDの公式オンラインリソースを参照したりするための項目だ。
 設定にあたっては,Radeon Settingsの最下段メニューにある「接続」をクリックする。これにより,3つの選択肢が並んだタブメニューへアクセスできるようになる。

接続(Connect Tab)以下のタブ各種。「アカウント」と「ギャラリー」は,Radeon ReLiveを積極的に使う場合はお世話になるだろう
Radeon Software Radeon Software Radeon Software

 最後,(6)のVulkan対応はそのままの意味だ。Crimson ReLive EditionだとVulkan APIベースのゲームタイトルでRadeon ReLiveは使えなかったが,Adrenalin Edition 17.12.1以降はVulkanベースのゲームも録画したりスクリーンショットを取得したりできるようになった。

Vulkan APIを使うゲームタイトルでもRadeon ReLiveを利用できるようになった
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4.Radeon Chillが全ゲームタイトルに対応


Radeon Chillはこれまで,グローバル設定で有効化しても,非対応タイトルでは「プロファイルグラフィック」下に設定項目が出てこなかった。たとえばPUBGがその例だが,Adrenalin Edition 17.12.1を導入すると,有効化できるようになっている
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 画面の動きが少ないときにはレンダリングを休止しつつ,体感的なゲーム性能を落とすことなく大幅に消費電力を低減できるという触れ込みで,Crimson ReLive Editionにおいて導入されたRadeon Chill。しかしRadeon Chillにはこれまで,「対応タイトルでしか有効化できない」という,大きな制限があった。それに対してAdrenalin Editonではこの制限がなくなり,すべてのタイトルで有効化できるようになった。

 AMDによると,Adrenalin Edition 17.12.1以降は,「Radeon Chillを利用したい場合,ひとまず有効化してみて,不具合が起きる場合だけ無効化すればいい」とのことだ。

Radeon Chillがタイトルの制限なく利用できるようになった。これはユーザーからの要望ナンバー2だったそうだ
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5.WattManのプロファイル書き込み/読み出し機能追加


WattManの右上に「プロファイルをロード」「プロファイルを保存」という項目が新設となった
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 電力制御機能であるWattManをファイルとして書き込んだり,ファイルから読み出したりできるようになった。書き出せるプロファイルは,全体設定にあたる「グローバルWattMan」と,ゲーム個別のWattManの両方だ。
 これにより,たとえば他のゲーマーが作ったWattManのプロファイルをインターネットで共有して利用するといったことが行えるようになる。

WattManプロファイルの管理機能は,エンドユーザーからの実装要望第3位だったという
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6.Enhanced SyncのVulkan,ノートPC向けGPU,マルチGPU構成,Eyefinity対応


 「Radeon Software Crimson ReLive Edition 17.7.2」で追加となったAMD独自のディスプレイ同期技術で,画面の操作遅延低減を図る「Enhanced Sync」。NVIDIAの「Fast Sync」に対抗する技術として華々しくデビューしたものの,これまではVulkan APIやノートPC向けGPU,マルチGPU構成,Eyefinity環境では利用できないという制限があった。

 それが,Adrenalin Edition 17.12.1では一気に改善し,いま述べた環境でも利用できるようになったとのことだ。また,従来はRadeon RX 500&400シリーズのみが対象だったところ,Graphics Core Next世代のGPUすべてで利用できるようになったのもトピックと言えるだろう。

画面の操作遅延を低減するEnhanced Syncが,これまで非サポートだった環境に広く対応。Graphics Core Next世代のGPUすべてから利用できるようにもなった。ちなみにこのEnhanced Syncの対応拡大こそが,ユーザーの要望第1位だったそうだ
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7.ボーダーレスウインドウモードにおけるマルチGPU対応


 ゲームをボーダーレスウインドウモード(のフルスクリーン表示)で実行している場合でも,マルチGPU構成が機能するようになったという。

「Far Cry Primal」ではボーダレスウインドウモード時にマルチGPUが機能しなかったが,Adrenalin Editionではしっかりと2倍近い性能が得られるようになったとのことだ
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8.FRTCがVulkanをサポート


 目標フレームレートを設定して消費電力を低減するFRTCは,これまでVulkan APIだと機能しなかったが,Adrenalin EditionからはVulanでも機能するようになった。

FRTCがVulkanに対応。目標フレームレートを低減することで消費電力を大幅に削減できるとAMDはアピールしている
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9.Stage TENをサポート


 ブラウザベースでストリーミングの高度なプロダクションが行えるというサービス「Stage TEN」(もしくは「StageTen」,表記が公式サイト上でブレている)をサポートしたそうだ。
 Stage TENのサービスは現状ではまだプレビューの段階なので,どんなことができるのか詳細は不明だが,AMDによれば,非常に高度な編集や加工が行えるという。興味がある人はStage TENのWebサイトを参照してほしい。

日本にいると今ひとつピンとこないが,Stage TENにAdrenalin Editionは対応したという
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10.性能の引き上げと操作遅延の引き下げ


 最後はアップデートにつきものの,性能の向上に関する話だ。
 AMDによると,Adrenalin Eidtion 17.12.1は,Crimson ReLive Editionがリリースされた約1年前に比べて,多くのタイトルで10%以上の性能向上を実現できているという。
 また,Adrenalin Edition 17.12.1は,比較的最近のリリースである「Radeon Software Cromson ReLive Edition 17.11.1」に対しても4〜9ms程度の操作遅延低減を果たしているとのことだ。

Radeon Software
「Tom Clancy’s Ghost Recon Wildlands」や「Mass Effect Andromeda」「Overwatch」「Prey」「Project CARS 2」といったタイトルで,1年前から10〜19%の性能向上を実現できたとのことである
Radeon Software
「Counter-Strike: Global Offensive」やPUBG,「Titanfall 2」「Tom Clancy’s Rainbow Six Siege」といったタイトルで,最近のリリースと比べても数msの遅延低減を実現したとのこと

 Radeon ReLive利用時の大幅な負荷低減も実現しているそうで,GeForce ExperienceのShare機能と比べて圧倒的に“軽く”なったと,AMDはアピールしている。

「Rocket League」および「Battlefield 1」でGPUベースの録画機能を使ったとき,どれくだいのフレームレート低下があるかを示したというスライド。たとえばRocket Leagueの場合,GeForce Experienceでは4%以上のフレームレート低下を招くのに対し,Radeon ReLiveでは1%未満で済むという
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Radeon OverlayとAMD Link,そして強化板Radeon ReLiveは要チェックだ


 以上,Adrenalin Editionの新機能や更新された機能を概観してきた。とくにRadeon Overlayと強化されたRadeon ReLiveはいますぐRadeonユーザーにメリットをもたらすと言い切ってしまっていいだろう。
 AMD Linkはまだまだこれからといったところだが,録画,配信を手元で行えるだけでも,Radeon ReLiveのユーザーにとっては価値があるはずだ。

 ドライバのインストールは自己責任となるので,その点だけは注意してほしいが,対象となるRadeonのユーザーは,ぜひインストールしていろいろ試してみてほしい。

AMDのグラフィックスドライバダウンロードページ(英語)


「Adrenalin Edition」でも中間アップデートは予定あり。AMD担当者に聞く「Radeon Software」の現状と今後

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    Radeon Software

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