これまで10週にわたり,今をときめくカジュアルゲームを紹介してきた本連載も,第11回の今回をもって終了。「カジュアル姉さん」という責任と名誉ある肩書も,今回限りで外れることとなった。 さて,そこで大変悩まされたのが,最終回を飾るタイトルをどうするかだ。星の数ほどあるカジュアルゲームの中,担当編集でもあるKawamura氏と共に最終的に選んだのは,「アレ系お嬢様」「うきゃう」といった,従来の日本語にはない新鮮な響きで,ゲーマー達の心を釘付けにしたレースゲーム「とぅいんくる」である。前回実施されたクローズドβテストには参加できず,これまでは「キャラクターが転ぶと『うきゃうっ!』て言うらしいですよ」などの怪情報に頼るのみだったが,いよいよそれを確かめる機会が訪れた。
とぅいんくるは,本連載でも過去に紹介してきた「テイルズランナー」や「カモンベイビー」などと同様,基本はコースをいかに速く走るか,途中で拾得したアイテムをいかに有効活用するか,そしていかに誰よりも先にゴールするかが目的のカジュアルレースゲームだ。
走行中にゲージが溜まると各キャラ固有の必殺技が出せるといった特徴も含めて,レースゲームとしてのゲームシステムとインタフェースは,かなりオーソドックス。そんなとぅいんくるが,なぜ正式サービス前から注目を集めているかといえば,キャラクターの際立った個性や,そのバックグラウンドに秘密が隠されている。
とぅいんくるのキャッチコピーにもなっている,「アレ系お嬢様」には,きちんと意味がある。とぅいんくるでレースに参加する各キャラクター達は,アルゴ星座に突如起きた経済危機により,それまでのぬくぬくした生活から放り出された,実は元財閥のお嬢様/お坊ちゃま達なのだ。彼女らはおそらく屋敷ごと没収された思い出の品々を,その手に取り戻すために,宇宙一を決めるレース「とぅいんくる」に参加するのであった。……という,おしんもびっくりの泣けるストーリーが用意されている。
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