4Gamer:
携帯電話用ゲームのポータルサイトたるジー・モードと,別のものとしてガンホー・モードが立ち上がるわけですが,これが将来統合されるといった可能性はありますか?
ジー・モードはジー・モード,ガンホー・モードはガンホー・モードです。別のものとして行きます。ガンホー・モードは,ガンホーとジー・モードのJVとして設立され,それぞれからゲームコンテンツが供給されますが,今までジー・モードで提供されてきた携帯電話用のカジュアルゲームサービスが,ジー・モードのものでなくなるわけではありません。ジー・モードは従来どおりの事業を展開しつつ,新たにガンホー・モードに参画するわけです。
4Gamer:
以前お聞きした話だと,ガンホー・モードが対象とするプラットフォームには,PCのほかに携帯電話も入っているはずですよね? それでも,携帯電話向けポータルであるジー・モードとは別立てで行くわけですか。 森下氏:
そうです。もちろん,ガンホー・モードにはジー・モードの強みを生かした携帯電話との連携要素を入れていきます。 4Gamer:
当面,ガンホー・モードはPCおよび携帯電話向けで行くと。 森下氏:
ええ。ですが,対象ハードウェアは実のところどれでもいいんです。PCでもいいし,むしろ家庭用ゲーム機でもいい。映し出されるのがテレビなのかPCのディスプレイなのか,携帯電話の液晶パネルなのか,あるいは携帯ゲームなのか,それは問題ではない。
ガンホーが目指しているのは,これからの時代におけるあらゆる画面のうちの占有率,そしてユーザーの滞在時間です。今後テレビを見るよりも,PCや携帯電話でコンテンツやゲーム,コミュニティに触れる時間のほうが長くなっていく。そうなれば広告ビジネスの展開にもなっていく……。 4Gamer:
ガンホーの構想する「Stay Time」の考え方ですか。さしあたり立ち上げ当初のガンホー・モードは,PCおよび携帯電話に向けた,汎用のWebサイトになるわけですね? 例えば特定の家庭用ゲーム機プラットフォーム向けにチューンが加えられているわけでなく。 森下氏:
そうです。汎用のWebです。お客さんにはどこからでも触れてもらえるようにしていこう,という考えがありますが,いきなり最初からそれをやるわけではありません。まずはWebを立ち上げ,携帯電話との連携を仕上げて,その上でテレビ画面なども含めたマルチデバイス展開を行う,ということです。 4Gamer:
ガンホー・モードで提供されるコンテンツについてですが,ゲームを核としつつも,音楽/映像などを個別のコンテンツ/サービスとして立てていくというお話ですね。とすると,例えば気になるのは業務提携したブロッコリーさんなどが果たす役割です。 森下氏:
ブロッコリーはすでにキャラクターを持っているし,これからもキャラクターの商品開発を行っていくでしょう。そして,彼らが持っているノウハウやマーチャンダイズは――紙のカードゲームを考えると分かりやすいのですが――非常にコミュニティに近いところにある。彼らがガンホー・モードを利用して提供していくプロダクトもあると思います。
例えば「デ・ジ・キャラット」のアバターがいてもかまわない。それを販売するという,デジタルコンテンツでのキャラクタービジネスも展開できます。店舗でのグッズ販売やイベントなど,リアルはリアルで存在し続けるでしょうけれど,音楽や映像といった分野ではシナジーを生かして,やっていけるようにしたいと思っています。
4Gamer:
では,ガンホーとの共同開発コンテンツでなく,ブロッコリー独自のプロダクトがガンホー・モードで展開される可能性は? 森下氏:
十分にあると思いますよ。可能性として。 4Gamer:
なるほど,タカラさんとかとも,何かができれば面白いですね。ところで,ガンホー・モードについてやはり気になるのは立ち上がりの時期です。昨年の東京ゲームショウのときに聞いたお話では,2006年春ごろということでしたが。 森下氏:
設立と準備に時間がかかっていますので,もう少し後になると思います。リリース時にはある程度インパクトのあるものにしたいですから,それとにらみ合わせてスケジューリングしています。今年のうち,東京ゲームショウ前には出したいな,と。まだ確定しているわけではありませんが。そして,そこで展開される自社タイトルの中には,もちろんグランディアオンラインも入ってきます。