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大網亜矢乃の構成要素:第3回 石けんの秘密
2007/07/19 22:27

大網さんはゾンビ好きらしいので(前回参照),「カプコンがXbox 360向けにリリースした『デッドライジング』というゲームも面白いですよ」と,トレイラーやスクリーンショットを見てもらったところ,「りんごがグシャってなるときに似ていますね。お皿を投げてスパン! っとやっつけるところがありえなくて面白いです。普段は脳内処刑のみですが,こういうのできると爽快ですね。音楽もロックで,カッコイイし!!」という感想が。の,脳内処刑って……? ということで,今回は大網さんが得意とする(?)脳内処刑のお話です。あらかじめお断りしておきますが,CEROレーティングならZ指定だと思います。



 私の必需品は携帯,本,iPod,目薬,そしてあと一つ。
 石けんだ。小さな黄色い箱に入った白い石けん。

 ロケ先のトイレには,たまに石鹸がないから,それが表向きの理由。
 しかし,本当の理由は5年間言わないできた。
 高校生の頃,友達とふざけていると,鞄から黄色い石鹸箱が落ちた。友達から理由を聞かれ,正直に答えたら,「人には言わないほうがいい」と,恐い顔で注意されて以来。


 私は一人っ子だけど,下町育ちなので,近所のお姉ちゃんやおばさん達に可愛がられてきた。両親が共働きの私は,俗にいう鍵っ子だった。
 黄色い紐に繋がれた鍵を,ある日の帰り道,ブンブン振り回していたら,ピューンと漫画のように飛んでいってしまった。
 小学生の私は焦りもせず,青い空にキラキラと飛んでいく鍵を見て,自分の家があの雲の上だったら真っ直ぐ帰るのになぁと,ぼーっと見届けていた。

 家に着き,ドアの前で蟻と遊んでいると,笹木のおばさんが「どうしたの?」と心配そうに声をかけてきた。笹木のおばさんは私の家の目の前に住んでいて,お花がとても好きらしく,いつも手入れをしていた。そんな品のある優しいおばさんだ。

 私が鍵を無くしてしまったことを伝えると,「うちで待ってなさいよ」と言ってくれた。 美味しいバウムクーヘンを食べながら,ドラマ「家政婦は見た」を一緒に見ていると,ちょうどいいところで母親が申し訳なさそうな顔で迎えにきた。

 ちっ。

 おばさんは笑顔で「いいのよ」と,私の頭を撫でた。
 おばさんは石鹸のいい香りがした。

 それから,私は何かしら理由をつけておばさんの家に行った。
 ある日,おばさんがいつも水をやっていたお花達がなくなっていた。尋ねるとおばさんは,
「枯れてしまったの」
と,哀しく微笑んだ。あの表情は今でも忘れられない。
 本当に哀しい人は笑うのだと,私は小さいながら実感した。
 それからおばさんは,大好きなお花をまったく置かなくなった。違う人の家になってしまったようだった。

 ある日,母親が鉢植えを何個も買ってきたので,私は
「笹木のおばさんに一つあげようよ」
と言った。母は困った顔をして,
「綺麗に育ててもまた内田さんに生ごみとか,油とか入れられちゃうわよ」
と言った。


 内田さん。私が算数より苦手な近所のおばさんだ。
 細い目はどこを見ているか分からないし,無理矢理作った高い声は,黒板を爪で削る音のようだ。
 毎朝,
「おはよう」
と不気味に笑う内田さんがとても恐かった私は,この話を聞いたとき,今までにない怒りを覚えた。
 でも,私が何かしてしまうことで親に迷惑がかかるのではないかと思うと,何もできなかった。
 それがとても悔しかった。

 ゲームだったら一撃なのに。

 その夜,苦手な算数の勉強を嫌々ながらやろうと思い,ウサギが描かれたお気に入りのピンクの鉛筆を削っていた。
 武器のように鋭い鉛筆の芯の先を見て,私はいいことを思いついた。

 あの怪物にぶっ刺すのだ。
 あの切り傷のような目に刺すのは算数のテストで100点をとるくらい難しいな。あっ,でも片目に四本ずつヒットさせたら,ツケマツゲみたいでちょっと可愛いかも。


 これまでずっと,どんなに憎い人がいても,イヤなことが起きても,私は想像力で乗り切ってきた。
 脳内処刑をしたあとは,石鹸で手を洗う。
 懐かしい香りをさせながら。

ここに書かれているものはフィクション(だと願いたい)ですが,どんなに憎い人がいても絶対に直接手を下してはいけません。じゃあどうするか? 迫り来る敵をバッサバッサと切り捨てたりすれば,きっとスッキリするはず! そんなときにピッタリで,なおかつすぐに始められるのは,「真・三國無双BB」。ザコを憎いあんちくしょうだと思って斬れ!



■■大網亜矢乃(グラビアタレント)■■
綾波レイのマウスパッドが欲しくて,「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」の前売り券を並んでまで購入したという大網さん。でも決して並んでばかりいるわけでなく,お仕事もされてます。最近では,スカイパーフェクTV!の371ch「エンタ!371」で「サンズSF工場」,同じく281ch「グルメ旅★Foodies TV」で「キレイのもと」というレギュラー番組がスタートしたとか。これらの番組を見ながら,「ああ,この人は脳内処刑が好きなんだなぁ」と思ってみるのもまた一興かと。



連載:大網亜矢乃の構成要素
■開発元:大網亜矢乃
■発売元:4Gamer
■発売日:2007/06/28
■価格:無料
真・三國無双BB
■開発元:コーエー
■発売元:ELEVEN-UP
■発売日:2006/11/01
■価格:従量課金制
→公式サイトは「こちら」

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http://www.4gamer.net/news/history/2007.07/20070719222705detail.html