業界動向
Oculus VR,モーショントラッキング技術のPebblesを買収。将来のVR HMDではジェスチャ入力が標準になる?
Oculus VRが開発している「Rift」のようなゴーグル型仮想現実(以下,VR)対応型ヘッドマウントディスプレイ(以下,HMD)の場合,視野がゴーグルで覆われ,外部がほとんど,あるいはまったく見えなくなるため,ユーザーによる操作の入力をどう扱うかは,常に課題の1つであった。その回答の1つとして,Oculus VRは,フォースフィードバック機能を備えた両手用ワイヤレス入力デバイス「Touch」(Oculus Touch)を開発していたりする(関連記事)。
もう1つ,VR HMDにおける入力手段として注目されているのが,ユーザーによる手の動きを3Dセンサー技術で取り込み,VRコンテンツを操作しようというアイデアだ。実際,PC用モーションセンサーである「Leap Motion Controller」をRiftのゴーグル前面に取り付けて,ジェスチャ入力でVRコンテンツを操作するという取り組みも,各方面で行われている(関連記事)。
Oculus VRが買収したPebbles Interfacesも,VR HMDで利用できる3Dセンサー技術を開発していた企業の1社だ。
Pebbles Interfacesの公式サイトをチェックしても,同社の技術に関する公開情報は見当たらないのだが,YouTubeで公開されている動画だと,その特徴が多少見えてくる。それによれば,センサー技術そのものは,赤外線を使った一般的な3Dセンサーと変わらない一方,PCだけでなくスマートフォンでの利用が想定されており,少ない電力で動作することと,特別なプロセッサがセンサー側に必要ないことが特徴のようだ。
Riftの製品版は,2016年第1四半期に発売の予定なので,Pebbles Interfacesの技術が最初の製品に搭載されるということはないだろう。しかし,将来のOculus VR製HMDにこの技術が標準搭載されるという可能性は十分にある。ハンドジェスチャによるVRコンテンツの操作が当たり前のものになる日は,そう遠くないのではなかろうか。
Oculus VR公式Blogの当該ポスト(英語)
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