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[COMPUTEX 2008#23]マザーボードからグラフィックスカードへと広がる,MSIの省電力ブランド「DrMOS」
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Driver-MOSFETでは,MOSFETを駆動するドライバICを同一チップ内に格納することで,MOSFETのシームレスなオン/オフ切り替えを実現してエネルギー変換効率を高めるとともに,リーク電流も低減させるため,発熱量を大幅に低減できる。MSIのDrMOS搭載製品では,ルネサス テクノロジ製となる第2世代のDriver-MOSFET,「R2J20602NP」が採用されている。
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MSIに限らず,マザーボードベンダーはマザーボードに省電力機能を実装するのに熱心だが,流行は,PWMコントローラベンダーの技術を利用したソリューション。実際のところ,MSIもDriver-MOSFETの採用だけでなく,負荷に応じてフェーズ数を切り替えることで,さらに効率的な電力変換を実現する。DrMOSは“Driver-MOSFETを意味するMSI語”というより,総合的な省電力ソリューションと捉えるべきだろう。
DrMOSの機能を整理する
もう少し踏み込んで説明すると,DrMOSは,以下の3機能(もしくは技術)からなる。
- GreenPower
- XpressCool
- RapidBoost
一般的なマザーボードのPWM回路では,Top-MOSFET(High-side),Bottom-MOSFET(Low-side)の二つをドライバICが制御し,12Vの入力をMOSFETが流したり流さなかったりというスイッチングを繰り返すことで,1.3Vの交流電力(AC)を作る役割を果たす。マザーボードのVRM回路は,このMOSFETが作り出した1.3Vの交流電力を基に微調整しながら,CPU駆動に最適な電圧のDC電力に変換する仕組みだ。このとき,一組のPWM回路で作り出せる電力には限りがあるため,複数のPWMを組み合わせて,より多くの電力を作り出すことになる。そこでGreenPowerでは,CPUがあまり電力を必要としない場合に,駆動するPWMの数を減らすことで,電力変換効率を高める役割を果たしている。
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| XpressCoolの特徴 |
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| RapidBoostの特徴 |
だが,「Driver-MOSFET以外の部分の発熱にも対処するためと,マーケティング上の理由により」(Shih氏)多くのDrMOSマザーボードでは,ヒートパイプを用いた大がかりなファンレス冷却システムを搭載する。
最後にRapid Boostだが,これは「MOSFETとドライバICが同じパッケージに収められているから,入力電流の変化に対して素早く応答できるというメリット」に対して与えられた名前だ。Driver-MOSFETでは,電流量が急激に増減するときに生じる,出力電圧の変化も非常に少ない。そのため,CPUの駆動電圧変化に素早く対応可能で,CPUなどのオーバークロック性能も最大限に引き出せるとMSIはアピールしている。
AMDプラットフォーム,そしてグラフィックスカードへ
拡大するDrMOSソリューション
冒頭で述べたとおり,MSIはDrMOSソリューションを広げていくが,そのターゲットは,AMDのAM2+プラットフォームとグラフィックスカードになる。
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なぜAMD製CPU対応マザーボードにおけるDrMOS採用がトピックになるかというと,前出のルネサス テクノロジ製Driver-MOSFETは,同社のWebサイトにあるドキュメント(※クリックするとPDFファイルのダウンロードが始まります)を見ても分かるように,Intelプラットフォームに最適化された製品だからだ。さらにPhenomに対応したAM2+プラットフォームでは,CPUコアと,CPU内蔵メモリコントローラなどのノースブリッジ機能部に対して,別々の電圧を供給する必要がある。
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「動的にPWMフェーズ数を制御することで省電力性能を高めたマザーボード」というのは,別にMSIが初めてではない。しかし,こうした技術は,いずれもIntelプラットフォームでの実装。2種類の電圧を作る必要のあるAM2+プラットフォームで,PWMの動的な制御は難しく,COMPUTEX TAIPEI 2008の会場でも,少なくとも4Gamerで取材した限り,MSI以外からAM2+プラットフォーム向けの省電力技術採用マザーボードは披露されていない。
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なお,K9A2GX DigitalにおけるDrMOSの実装が,(RapidBoostによる)オーバークロック性能の向上といった恩恵につながるかどうかだが,さすがにこれは,実際にマザーボードが市場投入されるのを待つほかなさそうだ。
DrMOS採用グラフィックスカード
「N9600GT Diamond 2G」
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Hybrid Freezerは,システムがアイドル状態,あるいは2D処理が多いときはGPUクーラーのファンを停止し,3D処理の負荷が高まってGPUの温度が90℃を超えるとファンの回転が始まるという,準ファンレスともいえる冷却機構。同技術を採用した「GeForce 9600 GT」搭載グラフィックスカード「N9600GT Hybrid Freezer」は国内でも販売されているが,N9600GT Diamond 2Gでは,Hybrid Freezerに加え,カードのPWM回路にDriver-MOSFETを採用することで,さらなる低消費電力&低発熱化を図ったモデルになる。
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依然として4GBというメモリI/Oマップの壁が残る32bit OSを利用するユーザーが多いことを考えると,グラフィックスメモリ容量2GBという仕様をどう評価すべきかは悩むところだが,静音性と省電力性,オーバークロック性能の3拍子を兼ね備えたN9600GT Diamond 2Gが,ミドルクラスGPU市場において,かなりの異彩を放つ個性的な製品とはいえるだろう。
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