連載 : ああ,憧れのハワイ道路


ああ,憧れのハワイ道路

第2回:なんでも揃ったオアフ島を走り回るのである

 

 アローハ! 常夏の楽園ハワイに行ったことのある人もない人も行きたくても行けない人もハワイがどこにあるのか知らないが名前だけは聞いたことがある人も,自宅で手軽にハワイ生活が満喫できてしまうコンビニなドライブゲーム,「Test Drive Unlimited」(以下,TDU)の連載「ああ,憧れのハワイ道路」である。文章長いよ!
 ただプレイするだけで憧れのハワイ(厳密に言えばオアフ島)が自分の庭みたいになってしまうの夢のゲームだが,「そもそも我が家に庭はない」などと言われても困る。もちろん,筆者もこの連載の原稿なんかそっちのけで,オアフ島のセレブリティな生活を満喫中でございます。ええ,ございますとも。

 

 なんでも日本ではXbox 360版が発売となり,とっくのとうにオアフ島のセレブ暮らしを満喫している人も多いとか。Xbox 360版とPC版とのクロスプラットフォームプレイは現在のところ不可能なので,キミ達と一緒に走れないのは残念だが,日本語版でなくても日本語表示されてしまうマルチリンガルな仕様が嬉しいTDU。しかも,日本語版発売の噂なんかもちらほら聞こえてくるので,ますますハワイが近い島になっているのだ。

 

 さて,オアフ島でプレイヤーは自由に何でもできるとはいえ,お金がないと家も車も買えないし,セレブたるものファッションにも気を遣いたいし,イカした車でレースも楽しみたいし……と,やらなければならないことも多い。というわけで,連載二回目の今回はオアフ島ではどんなことができんの? という部分に触れていこう。いざ出発!

 

 

 

日々の始まりはマイホームから

 

いつもソファーでテレビを見ながらくつろいでいるマイキャラちゃん。そう,セレブの暮らしってお金と暇のあることが大前提。お金と暇のないセレブはいないのである

 ゲームはまずマイ豪邸ホームから始まるが,複数持っている場合は,最後に乗っていた車が保管されていた家からスタートだ。おうちではゲーム中に送られてくるニュースやゲームの進行状況などを確認する「インフォメーション」,所有する車を眺める&乗り換えるときに利用する「ガレージ」,車の売却やオンライントレードを行える「トレード」,キャラクターの着せ替え,頭部のプチ整形ができる「キャラクター」が用意されている。家にいるだけでもいろんなことができるのだ。

 

獲得した実績スコアによりキャラクターのレベルが上がり,参加できるチャレンジなどが増える。プレイヤーのレベルは,オンラインプレイでほかのプレイヤーにも知らされる情報なので,早いうちにチャンピオンレベルまで上げておいたほうがカッコいい。でも,かなり大変 実績スコアはさまざまな要素で獲得できるが,どれが達成されていないのかも確認できる。簡単に獲得できるものは低いポイントでも納得できるのが,大変な条件にもかかわらず,思ったよりも獲得スコアが低いのと悲しくなる。誰に言っていいのか分からないが,けちんぼ!

 

 チェック頻度が最も高いのが,インフォメーションにある「ゲームの進行状況」だろう。キャラクターにはビギナー,アマチュア,プロ,エキスパート,チャンピオンといったレベルがあり,これは実績スコアにより上がっていく。キャラクターレベルが低いと参加できないイベントなどもあり,そのため,あとどのくらいでレベルアップするのか,どの条件が達成できていないかといったことを気にしていなければならないのだ。
 ちなみに実績スコアとは,「走行距離が5000マイル突破」「マイホームを15以上(!)所有」「オンラインでほかのプレイヤーと車両をトレード」「違うタイプのフェラーリを3台以上所有(!!)」といったさまざまな条件を達成すると獲得できるものだ。なかには「無理でしょ」と気が遠くなるような条件もあったりするが,ずっとプレイしていれば,なんとかなる(と思う)ので,気長に挑戦していくしかない。当たり前だが,セレブ暮らしを手に入れるのは大変なのである。

 

 さあ,もう家にいるのは飽きたぞ。情報収集など,各種準備が整ったら,さっそく愛車でドライブに出発だ。ブッブー!

 

たとえ人に見られなくともファッションにこだわるのがセレブ。服やアクセサリーはブティックに行けば入手できるので,ジョギングパンツでフェラーリを乗り回しても全然オッケー。ハワイなのに水着(とくにビキニ)がないのが残念。ああ,残念。たまらなく残念 濃い顔や老け顔が気になるならキャラクターの顔面をプチ整形をしよう。髪の色,肌の色,髭の濃さなど細かく調整可能なので,オンラインプレイでは「キミ,ちょっと日焼けした?」なんてハワイっぽい会話が弾むだろう

 

 

マップを頼りにオアフ島の道路網を把握しろ 道は星に聞け!

 

ゲーム画面左下に表示されるマップでナビゲーションルートが分かる。画面中央にルート案内の矢印が表示されるから安心。一方通行を避けたり,自動ルート再検索など本物同様のナビ機能が実装されている。また,「ナビってなーび(なーに)?」などとくだらないことを言う人には付き合っていられない

 マイホームを飛び出せば,あとは車,バイクで自由にオアフ島を走り回れる。もちろん,適当に走るのも楽しいが,島のすべての道路,建物が記されている「マップ」も用意されている。マップはゲーム画面をそのまま真上から見下ろしたイメージとなり4段階で拡大/縮小が可能。なんとなくGoogle Earthとかを見ているようで,これ,単純にすごすぎ。

 

 マップでは一度でも走行したことのある道路は青もしくは水色で表示され,その地点へは瞬間移動,つまり日本語で言うと「ワープ」できる。日本語?
 しかし,一度も走ったことのない場所へはナビ(GPS)に目的地をセットして走って行くしかない。これを聞いてピンと来た人もいると思うが,遠く離れた目的地までひたすら走らなくても,そこに近い「知っている道路」までワープし,そこから目的地までナビを利用すれば手っ取り早く行動範囲を広げられるのだ。ただし,ワープを使うと走行距離が稼げないので,遠い未来でも実現できそうにないインチキ技術は使わず,ハワイの風景を楽しみながら走っていくのが通なセレブというものだ。

 

 マップの上にはさまざまなアイコンが表示されているが,これらは賞金を稼げるレースだったり,ヒッチハイカーがいたり,クラブやドライブインなどのイベントスポットだったりする。キャラクターレベルが上がらないと表示されないイベントスポットや,実際に現地に行って発見しなければならないものもあるのでマップの過信は禁物だ。
 こちらも道路と同じで,一度訪れてしまえば(アイコンが半透明でなくなり)直接ワープできるので非常に便利だ。ワープ万歳! どっちなんだろう,オレ。

 

 さて,常夏の島ハワイにはさまざまなイベントスポットが用意されているが,お金や服を手に入れるために必要になる「チャレンジ」,オアフ島での生活に必要となる「ロケーション」の二つに大きく分けられる。というわけで,具体的にどんなイベントスポットがあるのかを見ていくとしよう。

 

マップ画面では,オアフ島に点在するイベントスポットがアイコンで表示される。チャレンジ,ロケーションの表示切り替えや特定アイコンを消すフィルター機能も利用可 マップ画面は最大まで拡大すると見やすい。一度走ったことのある道路には色が着いている。走ってよし,ワープしてよし,事故ってよし(ダメだが)。すべての道路が色着きになるまで走り回りたい

 

 

チャレンジやミッションを達成して賞金や報酬を得るのだ

 

チャレンジ

 オアフ島における最大の収入源であり,何度も繰り返しプレイできるうえに手っ取り早く稼げるのがこのチャレンジだ。簡単に言えばレースモードで,レース結果によって賞金が獲得できるわけ。何度でもプレイ可能なため,お金に困ったらすぐに挑戦しよう。車種やクラス限定といった条件があるため,チャレンジに見合った車を用意する必要がある。

 

 チャレンジにはタイムアタック,スピード,レースの3種類があり,個々のチャレンジで賞金額が異なるので,手っ取り早く高額の賞金を得られるチャレンジを繰り返しプレイすれば懐も暖かくなっていく。どのチャレンジも基本的にアクセル全開でぶっ飛ばせばよいのだが,当然ながら一般車が走っているし(まるでゲームのように嬉しくないタイミングで現れたりする),道路をショートカットするとペナルティとしてタイムが加算されるといった意地悪な要素も仕込まれている。

 

・タイムアタック
とにかくアクセル全開で指定されたルートを制限時間内で走りきるべし。できるだけ速い車を使うのが基本だが,後述する「ハイエンドチューナー」でチューニングした車なら,たとえ派手にクラッシュしても制限時間内で走れることが多い

 

・スピード
制限時間内にできるだけ速いスピードで指定されたルート上に設置されたすべての計測ポイントを通過するもの。どの順番で通過するか,どのタイミングでスピードを出すための加速距離を取るかがポイントだ。また,制限時間内に規定の速度(295km/hなど)を出す,というものもある

 

・レース
3〜7台のライバルカー(CPU)を相手に指定ルートでレースを行う。周回コースや一般車が走行している道路など,さまざまなレースがある。デッドヒートになるようにライバルの速さが補正されているようで,ゴールするまで油断禁物。なお,オンラインプレイに使用されるレースもあり,マップ上ではオレンジ色のアイコンで表示される

 

チャレンジのほかにオンラインプレイ時にほかのプレイヤーにパッシングしたり,パッシングされたりすると始まるインスタントレースもある。国産レースゲームにあったような気もするなぁというのは気のせいではないが,これについては来週以降の当連載で

 

 チャレンジの中でもぜひ挑戦してほしいのが,オアフ島まるまる一周のコースで競い合う「アイランドツアー」だ。一般車がいないのが救いといえば救いだが,アクセル全開で走りきっても約40〜50分かかり,集中力を維持するのが非常に大変である。さっくり優勝できれば万々歳だ。実績スコアに絡んでいるレースなので,誰もが一度は挑戦するだろうが,優勝賞金 20万ドルは少なすぎるような気がする。
 ちなみに,もっと賞金を! という人は,「ミリオネアチャレンジ」に挑戦するといい。アイランドツアーとほぼ同じ島一周全長200kmコースを一時間で走りきるタイムアタックで,アクセル全開で単独で長時間走るのは大変だが,賞金は100万ドル! とカメハメハ大王もびっくりである。

 

ミッションチャレンジ

 レースがメインのミッションと異なり,「ミッションチャレンジ」は誰かから依頼された目的を達成することが目標になる。「トップモデル/ヒッチハイカー」「クーリエ」「トランスポート」といったミッションが用意されており,成功するとやっぱり報酬が得られる。タダ働きしないのがセレブだからだ。

 

・トップモデル ・ヒッチハイカー
トップモデルやヒッチハイカーを制限時間内で目的地まで送り届けるのだが,なにゆえトップモデルがヒッチハイクしているのかは謎である。ブティックで洋服やアクセサリーと交換できるクーポンが報酬として獲得できる。ドライブ中,一般車との接触や路肩走行をしなければパーフェクトボーナスでさらに多くのクーポンを獲得できる。何度でも繰り返してプレイできるが,二度目以降,報酬は得られない

 

・クーリエ
頼まれた荷物を制限時間内に指定場所まで運ぶ。依頼者の口ぶりから判断するとヤバい荷物(美少女フィギュアのことか,と思ったキミ,間違っているぞ)のようで,成功すると報酬が支払われるが,失敗すると補償金を支払うことになる。事故に遭おうが,パトカーに追われようが,とにかく目的地までぶっ飛ばすことだ。一度クリアしてしまうと再挑戦はできない

 

・トランスポート
預かった車やバイクを指定場所まで搬送する。長距離の移動ばかりだが,多額の報酬は魅力。一般車との接触や路肩走行などをするたびに報酬が減らされていくが,制限時間はないので,とにかく安全運転第一。傷つけずに搬送できればパーフェクトボーナスでさらに報酬アップ。これも一度クリアしてしまうと再挑戦できない

 

 ミッションチャレンジの中でもお勧めはトランスポートだ。チャレンジを繰り返してチマチマと稼ぐよりも,安全運転でトロトロと道路上を走っていけば確実に10万ドル以上の報酬が約束されるのだから,いつもは狂ったようにぶっ飛ばしている人も交通安全協会から表彰されそうなほど慎重な運転になるはずだ。普段乗り慣れていない車やバイクを運転しなくてはならないため乗りこなすのが難しく,やたらと神経を使う。一度,報酬を得てしまうと再挑戦できないので,パーフェクトボーナスを逃したら面倒でもミッションを放棄し,リトライしたほうがいいだろう。

 

 

さすがセレブ 家を買う? それとも高級車を買う?

 

ロケーション

 さて,筆者はドライブゲームが上手なのでチャレンジでウハウハお金を稼ぐわけだが,読者の中にはドライブがお上手ではないドライブゲーム好きもいるかもしれない。そんなあなたにオススメなのがこのロケーション。つまり,チャレンジで稼いだお金をマイホームや車やバイク,洋服などに湯水のように使ってしまうパートだ。筆者はお金があるとあるだけ使ってしまう小学生のような性格なので,チャレンジで稼いでもすぐに貧乏になる毎日である。なんかちょっぴり切なくて少し腹立たしいが,まずはどんなものが売られているのか見ていくとしよう。
 不動産屋からカーディーラー,ブティックまで,セレブの島ハワイにはなんでも揃っておるのだ。

 

・家(マイホーム)
所有しているマイホームはマップ上にグリーンのアイコンで表示される。マイホームでできることについては冒頭で書いているので繰り返さないが,駐車スペースがないと車やバイクを購入できないため,コレクターを目指すのであれば,ここ以外に多くのマイホームを手に入れる必要がある。たった一つのマイホームさえ手に入れられない庶民には夢のような話だ。ちくしょう

 

・売家 ・不動産業者
セカンド(もしくはサード以降)ハウスとして購入できる物件が売家だ。売家にはコテージ,コンドミニアムからマンションタイプ,プール付きの豪邸までいろいろ揃っていて目移りする。外観,内装,駐車スペースなどを確認し,物件を所有する不動産業者で購入するのだ

 

・車のショールーム ・バイクのショールーム
ディーラーでは車やバイクが買える。往年の名車から最新スポーツカーまでメーカーごとに取り扱い車種が異なり,マップ上ではメーカーアイコンで表示される。なお,ディーラーでは購入のみできて,売却はマイホームのトレードから行う。オンラインプレイヤーとのトレードも可能だ

 

・レンタカー
レンタカーも借りられる。車を購入することなく車両クラス指定レースに出るときなどに便利だと思うが,実際のところオアフ島到着直後に利用する程度で,普段の生活ではあまり利用しないかもしれないというか筆者は利用していない

 

・ハイエンドチューナー
車のチューニング(改造)を行うショップだ。レースを有利に進めるにはチューニングが欠かせない。ハイエンドチューナーは,すべて自力で見つけ出す必要があり,プレイヤーランクがプロレベル以上で利用可能になる

 

・ペイントショップ
ここで車やバイクのボディカラーを塗り替えられる。アラウンド ザ クレーターというレースに優勝すると,高級ペイントショップである「CAR PAINT LUXE」が利用できるように。ここでは微妙な色合いにボディ色を選択できる。うーん,微妙

 

・ワードローブ
ファッションアイテムなどを取り扱うショップ。獲得したクーポンを使って服やアクセサリーを買えるのだ。ショップごとに取り扱い商品が異なるので,いろいろ回って,お気に入りの服やアクセサリーを手に入れよう

 

・クラブ
クラブチームを作成して,フレンド登録した仲間とあんなことやこんなことができる(具体的には,次回以降の連載を待て)。うふふ。オンラインゲームでの利用がメインとなるため,マップ上ではオレンジアイコンで表示される

 

・ドライブイン
作成したカスタムチャレンジを公開して世界中のプレイヤーに挑戦してもらったり,公開されているチャレンジに挑戦して賞金を獲得できる。オンラインゲームでの利用がメインとなるため,マップ上ではオレンジアイコンで表示される(このへんも,次回以降の連載を待て。ホントかな)

 

 

次回予告

 

 というわけで,今回は少々長くなってしまったが,オアフ島で何ができるかを紹介してみた。セレブ候補の皆さんも,島にはかなり遊べる要素が充実していることがお分かりいただけただろうか? ドライブの合間にちょろっとチャレンジやショッピングなどを楽しんでもいいし,血眼になってチャレンジやミッションチャレンジをプレイしまくって,超金持ちを目指すもよし,自由に遊んでほしい。それがTDUなのだから。

 

 さて,そろそろ「どんな車やバイクに乗れるのか教えてくれよ〜」という声が筆者の都合により聞こえてきたので,次回はオアフ島で乗り回せる車やバイクにスポットを当ててお伝えしよう。あ,何? ふーむ。どうやらシェルビー・コブラ デイトナ クーペを運んでほしいってヤツが来たみたいなので,ひとっ走り行ってきます。ではまた来週。アロハ!

 

 

 

ホノルル空港へ無断侵入して感動しよう

 オアフ島を走り回っていると,ときおり,轟音を響かせてジャンボジェットが飛んでいるのが見える。ぜひちょっとビックリしてほしいのだが,ちゃんとオアフ島の玄関口であるホノルル国際空港に離着陸しているのだ。着陸で進入してくるジャンボジェットに向かっていくのは結構怖いが,機体に当たり判定はないのでヘのカッパだ。ぜひもっと驚いてほしいのが,着陸後にタキシングしてスポットへ移動するところまで再現されていることだ。すごっ! 普通,空港敷地内には入れないのだが,ある場所からバイクで飛び込める。このへんは今後,コラムのネタに困ったときのためにとっておこう。

 

 

■■UHAUHA(ライター)■■
さて,最近UHAUHA氏と担当編集者がちょっと悩んでいるのが,ゲームに登場する氏のキャラクターの名前。まあ,とくに付ける必要はないのだが,連載の都合上,名前があったほうがいいだろうということになったのだ。なんかセレブっぽいのが望ましいとは思うのだが,ところで,セレブって誰のことを指すのだろう? というわけで,UHA子・ヒルトン,アンジェリーナ・UHA子,叶UHA子,などなど議論百出でなかなか決まらない。ものすごくどうでもいいことを悩んでいるような気がするが,いかに我々がセレブに疎いかという事実を物語っているようで,照れくさいのである。ビバ! ハワイ!
タイトル Test Drive Unlimited
開発元 Eden Games 発売元 ATARI
発売日 2007/09/28 価格 39.95米ドル
 
動作環境 N/A



【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/weekly/tdu/002/tdu_002.shtml