都合により,2回ほどオウルベアにバトンタッチしていたが,今週より連載再開だ。「The Movies」の連載第3回となる今回は,本作の一番面白い要素であるオリジナル映画の作成に挑戦する。「ムービーメーカー」モードを使って,実際に映画を作ってみるのだ。
第3回連載についての打ち合わせで,「前回や前々回みたいな堅っ苦しい内容じゃなくて,オリジナル映画ができるまでの悪戦苦闘を記事にしてください」と担当編集者に提案され,ボーッと「どんな映画を作ろうかなぁ」と悩んでいたら,「こんな映画はどうですか?」という案がきた。どれどれ……。
- アメリカ軍が焚き火を囲んでいる
- そこへドイツ軍が襲来し,戦闘に
- 突然,UFOが現れて両軍の兵士を連れ去り大変なことに
正直「こんなの無理!」と思ったのだが,「だったら自分で考えてくださいよ今すぐ! さあさあ早く提出してください!」と脅迫してきた。最低な担当編集者だ。しかし彼も確か本作をかじっていたはずなので,きっと使えるシーンがあるのが分かっていて流れを組んできたのだろう。きっとサクッと完成するはず……そう信じよう。
そんなわけで,戦争映画とSF映画は好きだし,このプロットでトライしてみようと思う。もしかしたら「プライベート・ライアン」と「スター・ウォーズ」を超える映画になるかもしれないし。
まずはアメリカ軍にドイツ軍が攻撃を仕掛けるという部分を作っていく。
アメリカ軍のほうは「戦場:キャンプファイヤーで話す」,ドイツ軍のほうは「戦場:部隊が待ち伏せ」というシーンが,そのまま使えそうだ。しかし,この二つのシーンを直接つなげると,どうも流れが悪い。ここは間に別のシーンを挿入して,自然な流れになるようにする。
「戦場:キャンプファイヤーで話す」「戦場:部隊が待ち伏せ」の間に入れるシーンで使えそうなものを漁っていたら,「戦場:小隊,移動」というシーンがあった。兵隊が忍び足で移動後,戦闘が始まるというもので,これならピッタリだ。
それともう一つ。「戦場:部隊が待ち伏せ」は,兵士が手榴弾を投げたところで終了する。編集でその部分をカットしてもいいとも思ったが,投げられた手榴弾が爆発して兵士が吹き飛ぶ「爆発」という,そのまんまのシーンがあったので,それを使うことにした。
これで「戦場:キャンプファイヤーで話す」「戦場:小隊,移動」「戦場:部隊が待ち伏せ」「爆発」と,シーンをつなぎ合わせただけで完成した。ふふふ,ラクチンだ。
お次は,宇宙人が現れて兵士を連れ去るまで。
宇宙人がUFOでやってきて登場する「戦場:宇宙人が降り立つ」というシーンがある。最初に上空に浮かぶUFOが映り,下にカメラがパンするとエイリアンがいるという,昔のSF映画とかであったようなシーンだ。「戦場」というカテゴリの中にあるので,そのまま使えそうである。
さて,問題の宇宙人。正真正銘(?)の宇宙人やら,得体の知れないモンスターやら,半魚人といった,ゲームに収録されている数々のキワモノ衣装の中からチョイスしたのが,The Moviesの看板キャラクター(?)「ニワトリ」だ。ヒヨコのような気もするが,ゲーム内の名称は「ニワトリの着ぐるみ」なのだ。シリアスな戦争映画にシリアスな宇宙人を登場させるより,「え〜,ニワトリ星人?」みたいなほうが俄然面白い(はず)。
ここでいきなりニワトリ星人が登場するのもなぁと思い,「戦場:宇宙人が降り立つ」シーンの前に,何かを企んでる風のシーンを挿入してみよう。
そこで「宇宙船艦橋2:歩きながら話す」「宇宙船艦橋2:重大な話」「宇宙船艦橋2:窓の外を見る」のシーンを使って,ニワトリ星人が歩きながら部屋に入り,作戦の打ち合わせをし,偉そうなニワトリ星人が窓の外を見て笑っているというシーンを入れてみた。
実際に試して映像にしてみると(まず映像にしてみること。これ重要),ニワトリ映画としては前置きなしにUFOが出現したほうがいいかもとか思ったりもする。とりあえず,ここはこのまま残しておこうかな。あとでシーンを削除してもいいし,映画を撮ってからカットしてもいい。
さて,続きだ。問題の,ニワトリ星人が兵士を連れ去るシーン。見合ったシーンを探してみたが,ピッタリというものはない。しかし俳優の衣装を入れ替えたり,演技を変更することで,「宇宙人に襲われて兵士が危ない!」という光景を伝えることはできそうだ。
ここでは「戦場:餌食に近寄る」「戦場:宇宙人を追跡」というシーンを使うことにした。どちらも“近寄ってくるニワトリ星人にビビって兵士が逃げる”という,似たような展開になってしまったので,「戦場:絶叫&カメラ回転」と「戦場:フレームアウト(抱えて)」を使って違いを出してみる。
しかし「戦場:宇宙人を追跡」はちょっと長いので,あとで編集でカットしちゃおう。
今回はここまで! 「この後,どうなるんだろう?」と,ドキドキしちゃって仕方のない人がいるかどうかは分からないが,なかなか良さそうな映画になりそうじゃないか。と,よく分からない手応えは感じている。
いよいよ次回,連れ去られた兵士を待ち受ける悲劇,そして全米震撼のラストシーンに挑戦。問題は,具体的なアイデアが何もないということだ。どうしよう……。さらには映像の編集,そしてムービーファイル公開を予定しているので,お楽しみに!