― 連載 ―

「イメージガールインタビュー ゲームの話はしない」

最終回 「エミル・クロニクル・オンライン」イメージパーソナリティ 嘉陽愛子さん

Text by TeT / Photo by 新井邦彦 

 ゲームのイメージガールに,ゲーム以外の話しばかりを振って,同席しているメーカーの広報担当者に苦い顔をされるというこの連載,「イメージガールインタビュー ゲームの話はしない」も,無事に(?)最終回を迎えることになった。
 今回は,ガンホー・オンライン・エンターテイメントのMMORPG「エミル・クロニクル・オンライン」のイメージパーソナリティ,嘉陽愛子さんの登場だ。

 

 嘉陽さんは,2003年12月10日に「瞳の中の迷宮」でデビューした,“A-MUSIC界から飛び出した清純派アイドル”(公式サイトより)。ECOのプレイヤーにとっては,イメージソング「Hold on to love」を歌っていることで有名だろう。なお,嘉陽さんは8月23日(水)に,自身にとって10枚目のシングルにして,新たなECOのイメージソングである「☆HOME MADE STAR☆ 〜嘉陽 愛子のテーマ〜」をリリース予定。
 そんな嘉陽さんの人物像を明らかにすべく,ゲーム以外の話をメインに聞いてきた。

 

<プロフィール>
嘉陽愛子(かようあいこ)
生年月日:1985年12月11日
血液型:A型
出身地:神奈川県
身長:154cm
出演情報:
 MBSラジオ「ゴチャ2!」(毎週水曜25時〜)
 ライブ「a-nation'06 powered by weider」(8月27日)
公式サイト:
 嘉陽愛子オフィシャルサイト
 嘉陽愛子のスローECOライフVer.2
ブログ:
  愛子の日記
所属事務所:フィットワン

 

 

小さな頃から歌うのが好き

 

4Gamer
 今日は,嘉陽愛子さんにあれこれお話を聞いてみたいと思います。

 

嘉陽愛子さん(以下,嘉陽さん):
 はい,よろしくお願いします。

 

4Gamer
 すでにあちこちで語ってきているとは思うのですが,まずは,歌手という仕事に就こうと思ったいきさつから教えてください。

 

嘉陽さん
 私は小さい頃から歌うことが凄く好きだったんです。小学校1年生ぐらいの頃は年の近いいとこと,おばあちゃんの家で人形を並べて歌ったりしていました。

 

4Gamer
 人形を並べて……人形劇団みたいな感じですか?

 

嘉陽さん
 いえいえいえ(笑),人形をお客さんに見立てて,遊びでライブをやったりしていたんです。
 それでですね,ちょうど小学生の頃にはSPEEDさんがブームで……。

 

4Gamer
 え……。SPEEDが小学生時代!?

 

嘉陽さん
 は〜い(笑)。それで,お友達と4〜5人でグループを組んで,SPEEDさんのマネっこをして,歌ったり踊ったりしていたんです。

 

4Gamer
 それを人に見せたりとか?

 

嘉陽さん
 はい。告知して,チラシを配って,先生にも「どうしてもこの時間,体育館を貸してほしいんです」って頼んで。そうしたら,先生が照明やってくれたりとかして。

 

4Gamer
 理解のある先生ですねぇ。

 

嘉陽さん
 はい。そういうことをやってきたんで,歌を歌って何かを伝えるようなことに,凄く憧れがあったんですよ。

 

4Gamer
 小学生らしい夢ではありますよね。

 

嘉陽さん
 そうなんですよね。でも,テレビの向こうの世界って,遠いイメージだったので,自分にとってリアルな夢ってわけではなかったんです。何をすれば向こう側に行けるのか,全然知らなかったですし。
 でも,中学で出会った友達に,芸能プロダクションに所属している子がいたんです。その子から,「オーディションというものがあるんだよ」と教えてもらって……。

 

4Gamer
 そこに人生の分岐点が。

 

嘉陽さん
 そうなんですよねぇ。それじゃあ,オーディションを受けてみよう! と思ったんですけれど,実は人見知りだったりもして。こう,一歩踏み出せなかったんです,長いこと。でも,高校一年生になるときに初めてオーディションを受けたんですね。そこから本格的に,7個ぐらいはオーディションを受けました。

 

4Gamer
 当時は養成所などに所属するでもなく,オーディション情報誌なんかを見て応募していたんですか?

 

嘉陽さん
 そうですね。雑誌を見て,これならいいかなぁ? とか,歌が歌えないから違うなぁ,とか。

 

4Gamer
 そのうちの一つが,モーニング娘。の5期オーディションで最終合宿に残ったというやつですね。

 

嘉陽さん
 そうですそうです(笑)。
 あれも本当にびっくりしたんですよねぇ……。ボイストレーニングもやったことないし,ダンスももちろんやったことないし……。ただ,本当に歌が好きで,オーディションを受けていたっていう感じだったので。

 

4Gamer
 そりゃ,びっくりしますよね。

 

嘉陽さん
 結局,デビューのきっかけになったのはavexのオーディションで,まずはavex artist academyという養成所に,半年ぐらい通わせてもらえて。

 

4Gamer
 それでデビューに至ると……。デビューが決まったときって,どんな気分でした?

 

嘉陽さん
 なんかこう,デビューだよって言われたときに,実感がなかったんですね。それまでの流れが凄く速かったんで。オーディションを受けて,そこからの半年は自分が今まで経験してないことをやっていたので,一つ一つが新鮮で,ウワーッて駆け抜けた感じで。

 

4Gamer
 何から何までが新しい経験だと,時が経つのはあっという間ですよね。

 

嘉陽さん
 そうなんですよ。それまでもブースに入って,ほかのアーティストさんの曲を歌ったりはしていたんです。でも,デビュー曲の仮音をもらったときは,「へ? どうしたらいいんだろう?」みたいな感じでした。とにかく驚きっぱなしで。
 もちろん最初は,「わー,嬉しい!」ってなったんですけど,すぐに「どうしよう?」って。でもそれからまたすぐに,「こうしよう!」みたいな感じでしたね。

 

4Gamer
 プレッシャーはありませんでしたか?

 

嘉陽さん
 プレッシャー……は,そんなになかったですね。それより,嬉しさが大きかったです。本当に夢が叶うなんて思ってなかったから,一つ一つていねいにがんばろう! って,かなり前向きにスタートしました。

 

4Gamer
 で,デビュー曲「瞳の中の迷宮」が,2003年12月10日にリリースと。この曲については,ご自身で,犬のスピッツみたいな声って言ってましたよね。

 

嘉陽さん
 ああ,はい,そうですね(笑)。
 実は,自分の声があまり好きではなかったんです。まあ,小さい頃はそこまで言われなかったんですけど,小学校の頃には先生からも,「声優さんのお仕事が向いてるんじゃない?」なんて言われて(笑)。

 

4Gamer
 いわゆるアニメ声という。

 

嘉陽さん
 そうなんですよね。ず〜っとそういう風に言われてきたので,やっぱり,コンプレックスがあったんです。CDやラジオで,自分の声を聞いたときに,とても違和感があって。

 

4Gamer
 自分で聞こえている声と違いますからね。

 

嘉陽さん
 そうなんですよね! 自分で話してて聞いている声と,ほかの人が聞いている私の声って全然違うじゃないですか。だから悩んだ時期もあったんですけど,でも,これをプラスに変えていこうというか,個性にしていこうという考えになったのも,このお仕事ができたからかな? って思ってます。

 

4Gamer
 本当に前向きなんですねぇ。
 このデビュー曲は,アニメ「ヤミと帽子と本の旅人」のオープニングテーマになったんですよね。

 

嘉陽さん
 はい,第一回のオンエアのときには,2分前からテレビの前で待っていたんです。でも,見たいんだけど……見たくないような……っていうもどかしさがあったんですよ。だから,始まった瞬間に,「うわーっ!」って思って,一瞬で消しちゃって。

 

4Gamer
 消しちゃったんですか?

 

嘉陽さん
 そうなんです。でも記念すべき第一回だしと思って見て……。あのときは,やっぱり嬉しかったですね。

 

4Gamer
 デビュー曲のリリースだったり,テレビで流れたりっていうとき,お友達なんかに話はしてました?

 

嘉陽さん
 私,今でもそうなんですけど,自分の仕事を,友達とか家族とかにあんまり見てほしくないんですね。ちょっと恥ずかしくて。
 だから自分からは,ほとんど言わないんですけど,やっぱこのご時世,PCがあるじゃないですか。

 

4Gamer
 ええ,そういうご時世です。

 

嘉陽さん
 インターネットで調べたりとかしてくれていて,私より詳しいこともあるんですね。「いついつにイベントが〜」とか,「いついつの雑誌に載ってたよね?」とか。「へ? 私知らない!」みたいなことがしょっちゅうあって。

 

4Gamer
 なんでみんな私のことを私よりも知ってるの? ってところでしょうか。想像つかないなぁ……。
 以降,歌手としては順調にリリースを重ね,2004年11月から12月にかけては,「Fantasy」「いえないコトバ」「ring!Ring!!RING!!!」「traveller」と,4週連続リリースなんてものがあったり。

 

嘉陽さん
 あれも本当にびっくりしましたよ〜。毎週新しいCDがお店に並ぶわけじゃないですか。

 

4Gamer
 CDが発売されたときなんかは,CDショップに見に行ったりするんですか?

 

嘉陽さん
 うーん……。CDショップで見たのは……。いつだったかなぁ……。デビューシングルのときも見られなかったんですよね。自分ではどうしても行けなくて。いつ行ったんだろうなぁ……。ちゃんと見に行ったことって,ないかもしれないですね。

 

4Gamer
 何かのついでに,ちらっと見るぐらいですか?

 

嘉陽さん
 レンタルショップで見たことはありますけど……。あ! 渋谷にあるレコード店にお仕事で行ったときに,並べていただいていて,それを見たときには感動しましたね。

 

4Gamer
 それまで見に行けなかった分,そのときはさぞかし感動したんでしょうねぇ……。

 

 

ライブでイリュージョンをやってみたい

 

4Gamer
 そして2005年には,シングルのほかにPV集「愛子・歌謡博」を,2006年にはECOのイメージソング「Hold on to love」やアルバム「Dolce」をリリース。この8月23日には,またしてもECOのイメージソングになった……。

 

嘉陽さん
 はい,「☆HOME MADE STAR☆〜嘉陽 愛子のテーマ〜」が出ます。今回,限定盤にはミニ写真集が付いていて,通常盤には初回数量限定封入で,ECOの中で使えるとっても可愛い「スリーピーハウス」のアイテムチケットが付いているんです。しかも,「ECO NEW ACCOUNT 30DAYSチケット」まで付いちゃってます。

 

4Gamer
 ……ありがとうございます。
 ところでこれ,どのあたりが「嘉陽愛子のテーマ」なんですか?

 

嘉陽さん
 今,ファンのみんなが「あいぴーと言えば!」と思ってくれている曲は,「愛してね もっと」や「彼女はゴキゲンななめ」なんかだと思うんです。なので,これに続く私のテーマが欲しかったんですね。で,じゃあ,分かりやすくサブタイトルにつけちゃおうじゃないか! これが嘉陽愛子のテーマですよ! という意味です。

 

4Gamer
 つまり,自己申告で。

 

嘉陽さん
 は〜い! 楽曲的にも凄くキャッチーなので,みんなでライブで盛り上がれるかなーと思ってます。

 

4Gamer
 ECOの公式サイトにある,嘉陽さんの特設サイト(嘉陽愛子のスローECOライフVer.2)で試聴したんですけど,確かに盛り上がれそうなノリのいい曲だと思いました。嘉陽さんのシングル曲には,ライブで盛り上がれそうな曲が多いですよね。

 

嘉陽さん
 やっぱり,それが一番ですね。ライブに盛り上がりって凄く大切ですし。あの一体感を一回味わっちゃうと,もうライブって素敵! って思っちゃうんですよ。

 

4Gamer
 思っちゃうんですかぁ。
 ところで目標とする歌手が,浜崎あゆみさんとのことですが……。

 

嘉陽さん
 私が,歌手になりたいって思った一番のきっかけは,浜崎あゆみさんなんです。
 例えば中学生の頃に友達と喧嘩をしたときみたいに,自分の日常の中で落ち込むような場面で,浜崎さんの歌に何度も救われたんです。浜崎さんの歌詞の世界観が大好きで……。共感したり,こういう考え方や感じ方もあるんだなって教えてもらったり……。

 

4Gamer
 バイブルのような?

 

嘉陽さん
 うーん,言い方が難しいんですけど,バイブルとか教科書とかとはちょっと違って。浜崎さんの言葉が自分の胸に響いたときに,何かを誰かに伝える手段として,歌って凄いんだな……って思ったんです。浜崎あゆみさんがいなかったら,私は絶対ここにいないですね。

 

4Gamer
 そういうお話を聞いたうえで,嘉陽さんの歌を聴いてみると,浜崎さんが好きなんだろうなって,なんとなく納得いく部分があるんです。

 

嘉陽さん
 本当ですか? やっぱりずっと影響を受けているんで,体の中に染み込んでいるのかもしれませんね。

 

4Gamer
 そうかもしれませんね。
 7月には,日本武道館の舞台にも立ったんですよね(「Animelo Summer Live 2006 -OUTRIDE-」)。武道館はどうでした?

 

嘉陽さん
 いや〜もう,想像以上でした。自分のライブでは,足も震えちゃって,楽しむまでいけなかったんですけど……。武道館って,天井が丸くなっているから,拍手や歓声が空から降ってくるような感じで,それを全身に浴びたんですね。

 

4Gamer
 一点に拍手や歓声が降り注ぐ感じは,すり鉢状の会場ならではって言いますよね。

 

嘉陽さん
 はい,もう鳥肌もので。ここに立てて良かったなぁって,本当に思いましたね。生きてて良かった! っていうぐらい,武道館は凄かったです。ステージを降りた瞬間に,「またここに立ちたい!」と思いました。

 

4Gamer
 やっぱりいつかは,武道館に一人で立ちたいですか?

 

嘉陽さん
 そうですねぇ……。いつかは。

 

4Gamer
 ぜひ,がんばってください。
 あ,それと,以前はよくマジックを披露していましたよね。マジックができるアイドル,略して“マジドル”として。マジドルとしては現役なんですか?

 

嘉陽さん
 最近,本当にマジックやってないんですよねぇ。

 

4Gamer
 じゃあ,マジドルはそろそろ引退という感じなんでしょうか?

 

嘉陽さん
 いや,やりたい気持ちはあるんですよ。
 ライブでイリュージョンをやってみたいという夢もあるので。

 

4Gamer
 プリンセス・テンコーばりに?

 

嘉陽さん
 あそこまでいったら凄いですけどね。そっちが本業じゃないか? ということになっちゃいますけど。でも,そういうパフォーマンスもしたいなぁと。

 

4Gamer
 ではいつか武道館で,炎上するバスの中から「愛してね もっと」を歌いながら出てくるのを期待しています。これをやったら,間違いなく歴史に残りますよ! 消防法的に無理かもしれないですけど。

 

嘉陽さん
 いやー,凄いデンジャラスですねぇ(笑)。
 ギネスに載れますかねぇ?

 

4Gamer
 ギネスはちょっと違……。

 

 

黒板掃除と犬が大好き

 

4Gamer
 それでは,お仕事以外のことも聞いてみたいと思います。
 中学や高校時代は帰宅部だったんですよね。

 

嘉陽さん
 はい(笑)。唯一やっていた運動は体育の授業ぐらいです。

 

4Gamer
 本当は中学に入るとき,テニス部に入りたかったとか。

 

嘉陽さん
 元々,テニスへの憧れがあったんですよ。というのも,アニメの「ママレード・ボーイ」に惹かれて。

 

4Gamer
 やはり世代的に「エースをねらえ!」ではないと。

 

嘉陽さん
 そうなんです。みっちゃん(主人公の小石川光希)みたいにテニスをうまくなりたくて。

 

4Gamer
 でも,中学校にはテニス部がなく……。

 

嘉陽さん
 はい。小学校では,絶対にクラブに入らなきゃいけなかったんですけど,さすがにテニス部はありませんでしたからねぇ。中学で入りたかったんですけど……。

 

4Gamer
 ちなみに小学生時代は,何クラブだったんですか?

 

嘉陽さん
 最初はバトミントンクラブで,運動に向いていないことに気づいたのでお料理研究クラブに入って……,やっぱり動かなきゃいけないと思ってバトンクラブに。

 

4Gamer
 非常に女の子っぽい選択ですね。
 で,話は戻りますが,中学に入ってからは帰宅部と。……帰宅部の人って,放課後何してるんですか?

 

嘉陽さん
 学校が凄く好きだったので,教室で友達と話したりとか……。あ,あと私,黒板掃除が大好きだったんですね。

 

4Gamer
 ……黒板掃除が?

 

嘉陽さん
 もう黒板が大好きで,みんなでチョークを使ってわいわい絵を描いて,最後にはじっこから全部綺麗にするみたいな。

 

4Gamer
 姑対策もばっちりですね。「愛子さん? ここ……」的な場面にも遭わなそうです。
 さて,ペットのことも聞かせてください。犬をずっと飼っているんですよね。

 

嘉陽さん
 私が生まれた頃には,家にいたんですよ。ワンちゃんが。
 だからもう,ワンちゃんが大好きですねぇ……。いないと生活できないです。

 

4Gamer
 やっぱり,よその家の犬より,自分の家の犬のほうが可愛いと思います?

 

嘉陽さん
 そんなこともないですよ。ワンちゃんがお散歩してるのを見ると,わぁーーーーって寄ってっちゃいますもん。

 

4Gamer
 へえ……。

 

嘉陽さん
 「えー? なんでこの子近づいてくんの?」みたいに,怯えてる子も多々いますけど。

 

4Gamer
 飼い主さんもびっくりしますよね。とくに,嘉陽さんを知ってる人だったら「あ!」ってなるんじゃないかと。
 犬の……どこがそんなに好きなんですか?

 

嘉陽さん
 犬って,笑うじゃないですかぁ。笑ったときの表情が好きで……。

 

4Gamer
 あれ,本当に笑ってるんですか?

 

嘉陽さん
 笑ってますよ! あの表情,大好きなんですよねぇ……。

 

4Gamer
 実は,犬の表情だとか,そういうのがよく分からないんです。犬種によって違うのは分かるんですけど。犬好きの人は,同じ犬種でも顔が違うって言いますよね。

 

嘉陽さん
 表情とかがもう,違うんですよ! 目の輝きなんか全然違いますし。人間と同じで,性格も顔に出ます。表情っていうか,顔の感じで。

 

4Gamer
 ……。

 

嘉陽さん
 ワンちゃんの目を見れば,「この子は優柔不断なんだろうなぁ」とか,餌をあげたとき「食べようかな? 食べないでおこうかな?」なんてすっごい悩む子なんだろうなとか,絶対に分かります。

 

4Gamer
 ……そ,そうなんですか。

 

嘉陽さん
 目がねー,違うんですねー。

 

4Gamer
 本当に犬が好きなんですねぇ。
 では,犬に関連する夢なんてありますか?

 

嘉陽さん
 んーーー。そうですねぇ……。ワンちゃんの声を聞いてみたいです。ちゃんと会話を,言葉を交わし合ってみたいっていうか。なんとなく話はできるじゃないですか。

 

4Gamer
 で,できるじゃないですか……?

 

嘉陽さん
 できますよ!
 私のお腹が痛いときなんか,「大丈夫?」って言ってくれましたもん。それで近くに来て,ずっと私を温めてくれたんですよ。小学校の頃の話なんですけどね。

 

4Gamer
 そ,そうですか。じゃあ,猫なんてどうです?

 

嘉陽さん
 猫って,凄く自由じゃないですか。あの自由さが,時に寂しいんですよね。ワンちゃんって,帰るとお帰りーって迎えてくれるじゃないですか。でも,にゃんこって凄く冷静だから,「あら帰ってきたの?」ぐらいで。

 

4Gamer
 猫は自分勝手ですからね。そこに魅力を感じる人も多いみたいですけど。

 

嘉陽さん
 ご飯が欲しいときなんかは,甘えてくるんですけどね。猫じゃらしで遊ぼうとしても,向こうの気分が乗らないと「いまはいやー」みたいな感じじゃないですか。そこが凄く寂しかったりするんですね。

 

4Gamer
 基本的に動物がお好きなんですね。

 

嘉陽さん
 そうなんですよ!
 子供の頃は,飼育小屋が好きでしたし。ウサギとか,ガチョウがいたんです。ガチョウの所の掃除がたいへんで,わーって言いながら格闘してました。

 

4Gamer
 鳥の動きって,予想しづらいからけっこう怖いですよね。

 

嘉陽さん
 そうなんですよねぇ。鶏もいたんですよ,気の優しい子と,気の強い子が。気の強い子を怒らせるとたいへんなんで,掃除のときなんかには気をつけてましたね。

 

4Gamer
 飼育委員か何かだったんですか?

 

嘉陽さん
 いえ,飼育委員じゃないのに飼育してましたね。

 

4Gamer
 ……。

 

 

中1以来の携帯っ子

 

4Gamer
 現在2歳というミニチュアダックスのココア君が,嘉陽さんにとって当時最も高価な買い物だったそうですが……。それ以降,さらに高価な買い物はしてないんですか?

 

嘉陽さん
 もっと高価なものですか? うーん……,ないですねぇ。

 

4Gamer
 ないですか……。まあ,ちょくちょくPCを買い換えたりするわけでもないでしょうしねぇ。

 

嘉陽さん
 PCって,ほんっとに苦手なんですよね,いまだに使いこなせなくて……。お兄ちゃんがいないとできないんです。

 

4Gamer
 お兄さんは,PC好きなんですか?

 

嘉陽さん
 お兄ちゃんは,CGやグラフィックスが好きで,昔から,そういう専門的なことをPCでやってるんです。私なんて,高校で情報という授業があったのに,検索することしかできないんですけどね。
 でもまあね,ゲームができるようになったんでねー,私も。

 

4Gamer
 ECOをきっかけに?

 

嘉陽さん
 はい! そのおかげで!

 

4Gamer
 それまでPCでゲームをやるという発想もなかったんじゃないかなと思うんですけど。

 

嘉陽さん
 トランプのやつ,あるじゃないですか。

 

4Gamer
 ソリティアとか?

 

嘉陽さん
 あれは凄く好きだったんです。お兄ちゃんに教えてもらって,はまりました。単純なゲームが好きだったんです。

 

4Gamer
 そんな嘉陽さんが,ECOに初めて触れたとき,どんな印象でしたか?

 

嘉陽さん
 まず,本当にびっくりしましたね。オンラインゲーム自体を知らなかったので,ゲームの中で誰かと出会って,知らない人と同じ時間を共有して,一緒にプレイもできるのが,凄いことだなぁって。

 

4Gamer
 ああ,冷静に考えると,凄いことなんですよね。見ず知らずの人と,家にいながら遊べてしまうっていうのは。

 

嘉陽さん
 そうなんですよね。あとはなんだろう,音にしても風景にしてもキャラクターにしても,とっても綺麗で,きっちりした世界観があるから,のめり込めるんですよね。
 ゲームって,どちらかというと男性がはまるものかと思っていたんですけど,とくにECOは,女性でもはまれるんですよね。

 

4Gamer
 ECOのコンセプトの一つに,「女性が参加しやすい」というのもありましたしね。

 

嘉陽さん
 なんか,ゲームの中にもう一つのライフスタイルというか,ゲームを始めると新たな人生を楽しめて,そこで人と出会ったり成長したり……。そういうのが,魅力的だと思いました。

 

4Gamer
 そこに魅力を感じられるというのは,MMORPGを楽しむセンスがあるということだと思います。

 

嘉陽さん
 しかも,世界がどんどん広がっていったりもするじゃないですか。終わりもないし。次から次に新しいものが生まれていくし。そういう経験がなかったんで,驚きました。
 お兄ちゃんと一緒にはまりましたよー(笑)。

 

4Gamer
 お兄さんと仲良しなんですね。しかし,妹さんはECOでは遊べても,PCは苦手という。
 それじゃあ,もしかしてブログの更新なんかも携帯だけでやってるんですか?

 

嘉陽さん
 はい,携帯で。

 

4Gamer
 先日,ブログでコメントに対する返事をしてましたよね。けっこう長文の。あれも携帯で?

 

嘉陽さん
 はい。腱鞘炎になるんじゃないかぐらいの勢いで,携帯でカチカチ。

 

4Gamer
 携帯好きなんですか?

 

嘉陽さん
 携帯っ子なんです。携帯でできることなら,携帯でいいじゃーんみたいな。
 だから,メールも携帯でいいと思ってて。最近,ディレクターさんに怒られちゃいましたけどね。「歌詞を携帯に送れっていうのか?」って。

 

4Gamer
 携帯見ながら歌詞を覚えるというのは,逆に未来っぽいですけどね。ユビキタスというか,親指革命というか。
 やっぱり世代的なものなんですかねぇ……。最初に携帯を持ったのって,何歳ぐらいでした?

 

嘉陽さん
 携帯の前に,PHSを持ったんですよ。中学1年の後半ぐらいに。

 

4Gamer
 うわ……。

 

嘉陽さん
 中1がPHSで何をするんだ? っていう話ですよね(笑)。

 

4Gamer
 何をするんだ? という疑問より,中1でPHSあったんだ! という驚きのほうが大きいです(笑)。

 

嘉陽さん
 あったんですよー。友達の中には,携帯を持ってる子もいましたね。塾に行っている子なんかはとくに。あとは……,みんなけっこうポケベルを持ってました。私はポケベルを持っていなかったので,時代に置いて行かれている感じがありましたね。でも,PHSのデザインもだんだん可愛くなってきたので,おねだりして……。

 

4Gamer
 当時はPHS事業者も3社だったんですよね……。

 

嘉陽さん
 そうなんですか?
 で,当時は着メロも三和音ぐらいの時代だったんですよね。着メロの本を見ながら,それを打ち込んだりしてたんです。

 

4Gamer
 ああ,そういえば当時は着メロ本もいっぱい出ていましたよね。

 

嘉陽さん
 けど,本に書いてあるようなのは,あんまり綺麗じゃなかったりして。で,ピアノが弾けて自分で着メロを作れる友達がいたんですよ。その子が作ってくれたのが,友達中に回ってましたね。浜崎あゆみさんのなんか,ずっと使ってました。

 

4Gamer
 着メロを作ったりするのが流行っていた時期は知っているんですけど……。そうですか,中学生もやってたんですか。

 

嘉陽さん
 それから,携帯大好きっ子ですねぇ。

 

4Gamer
 やっぱり,多感な時期に触れるとそうなるのかもしれませんね。
 小型の電子機器つながりでいうと,最近,PSPを手に入れたそうですが,ゲームやってます?

 

嘉陽さん
 「ロコロコ」をやってます。ロコロコが歌い出すのが,すっごい可愛くて。ほんとに可愛いんですよねぇ……。癒されるのは,やっぱりいいですよねぇ……。

 

4Gamer
 癒しを求めてるって……,お疲れですか?

 

嘉陽さん
 全然そんなことないです(笑)。

 

 

フットサルを応援中

 

4Gamer
 いつの間にかこの連載で恒例になってるんで,フットサルの話も聞いておこうかなと思います。嘉陽さんは,dreamを中心に結成された,TEAM dreamのメンバーでもあるんですよね。フットサル,どうですか?

 

嘉陽さん
 楽しいですよー,応援するのは!

 

4Gamer
 応援が(笑)。

 

嘉陽さん
 いやー,もう応援は楽しいです。
 最初,女の子のフットサルをやりますっていう話は聞いていたんですけど,まさか私が入るとは思ってなくて。で,実際に入ってみたら,みんな真剣勝負なので,凄く熱いんですよね。本職かな? って目を疑うぐらい,プロ顔負けのテクニックを持っている人もいるので,見ていて楽しいですね。

 

4Gamer
 見ていて(笑)。

 

嘉陽さん
 そこに入れないのが……ねぇ(笑)。

 

4Gamer
 現在のTEAM dreamは,レベル高いですもんね。
 じゃあ,チームに籍を置きながら,みんなを応援しようっていう感じですか?

 

嘉陽さん
 はい! 長谷部優ちゃん(dreamおよびTEAM dreamのメンバー)と応援組で(笑)。

 

4Gamer
 それでは,応援をがんばってください。

 

嘉陽さん
 はい,応援をがんばります!

 

4Gamer
 がんばるといえば,現在,「a-nation」(多数のavex所属アーティストが参加するライブツアー)の会場で,「“嘉陽愛子”握手会2006」というのもやってますよね。

 

嘉陽さん
 はい,1万人の方と握手することを目標にがんばってます。これまで私のことを全然知らない方に,知っていただくいい機会ですからね。握手会のあと,ブログに遊びに来てくれた方もいらっしゃって,凄く嬉しかったです。

 

4Gamer
 8月26日と27日には,東京の味の素スタジアムが会場ということで。

 

嘉陽さん
 これが最後なので,絶対に1万人いくように,がんばります。皆さんもぜひ,会場に来てください。27日には,ステージにも上がりますし。

 

4Gamer
 こちらもぜひ,がんばってください。暑そうですけど。
 それでは最後に,4Gamerの読者にメッセージをお願いします。

 

嘉陽さん
 今回のインタビューは,デビューのきっかけや,プライベートの話など……,仕事のことよりもそっちのほうが多かったんじゃないかなって思うんですけど(笑)。

 

4Gamer
 ECOの話もろくにしてませんし。

 

嘉陽さん
 これをきっかけに,「嘉陽愛子って誰?」「漢字も読めないよ!」なんていう方にも,私のことを知っていただけたんじゃないかと思います。
 今後も歌をリリースしていきますし,ECOも楽しんで遊んでいきます。ECO好きの方も,まだECOを遊んでいないという方も,今度はぜひ,ECOの世界でお会いしたいなと思います。
 応援よろしくお願いします!

 

4Gamer
 ありがとうございました。

 

 

 

 このインタビューでどこまで伝わるかどうかは不安なところだが,嘉陽さんは,とにかく犬がお好きなようだ。犬の話を切り出したとたん,しゃべるスピードがそれまでの1.3倍になり,目も輝きだした。「動物が好きな人に悪い人はいない」なんてことを,誰が最初に言い出したのかは知らないが,この言葉が真実であるならば,嘉陽さんは日本ランキングで上位に食い込めるほどの,いい人なんじゃないかと思う。
 また,嘉陽さんの話を聞きながら,「こんな妹がいたら,きっと日々喧嘩(原因はたいてい,兄のぶっきらぼうさ)をしながらも仲良く楽しく過ごせるんだろうな……」なんてこともぼんやり考えた。実のお兄さんにしてみれば,「そんなにいいものじゃないよ」なんて反論したくなるところだろうが(世間の兄というものは,往々にしてそういう生き物だ),「いや,絶対楽しいはずだ! この幸せ者め!」ぐらいの勢いでさらなる反論をしてみたいところだ。そんな機会,あるわけはないのだが。
 そんな妄想はともかく,嘉陽さんに興味を持ったという人がいたら,新曲「☆HOME MADE STAR☆ 〜嘉陽 愛子のテーマ〜」を聴いてみてほしい。きっと,筆者の気持ちが少しは分かってもらえるのではないかと思う。

 

 

 

タイトル エミル・クロニクル・オンライン
開発元 ヘッドロック 発売元 ガンホー・オンライン・エンターテイメント
発売日 2005/12/09 価格 1500円(税込)/30日間
 
動作環境 Windows 2000/XP,DirectX 8.1,Windows Media Player 9.0,CPU:PentiumIII/1GHz,メモリ:256MB,HDD:2GB,グラフィックスカード:32MB以上のグラフィックスメモリを有する3Dアクセラレーターチップ搭載ボード,回線:ADSL 1Mbps以上のインターネット接続が常時可能な環境

(C)2007 BROCCOLI/GungHo Online Entertainment,Inc./HEADLOCK Inc.

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