華麗な武器さばきで群がる敵をばったばった……,そんな未来戦士が理想なのだが,現実はどうも撃ち負ける虚弱体質のボクちゃん。そんな状況はたぶん武器の扱いに慣れていないせいだ。本作の大きな魅力である数々の未来ガジェットとともに学んでいこう
未来新兵諸君! 寒い中,今日もせっせと未来の戦争に明け暮れているだろうか。諸君ほどの新兵になれば,リアクターコアの防衛に駆けつける途中の廊下で迷子になったり,輸送機の後席でうっかり右クリックしてカプセル射出されたり,砲台で味方の戦闘機を撃ち落としちゃったりと大忙しであろう。大変結構である。
だが,やはり「何かが足りない」と思う瞬間もあるはずだ。とくに,真正面で敵と撃ち合ったときのこと。物陰から飛び出してくる敵兵。一瞬の空白。そして敵味方同時に発砲。やられるオレ様。倒れるオレ様。「衛生兵!」の叫び声。なんでよ? というやつだ。
ちゃんとヒットしてたのになあ。もしかしてチー……,などと疑心暗鬼になってはいけない。ほとんどすべての場合,それは敵兵のほうが武器の扱い方に習熟していたからなのである。今回,諸君が学ぶべきであるのは武器だ。
貴様がブラブラさせている棒っ切れの先から出るのはなんだ? と聞かれて「タマ」と答えてもまあ別にいいんだけど,やはり狙撃ライフルのPARK 52を抱えて接近戦のただ中に飛び込んでいくのは,殺してくれと言っているようなものである。いくら腕に自信があるとしても,自分が使う武器の,最低限の知識くらいは必要なのだ。古いことわざにもあるだろう。昔,楚の国の市場にどんな矛も貫けない盾と,どんな盾も貫ける矛……。なんか違うようなのでやめる。
ちなみに,前回も言ったとおり,ここでは個人が携行して撃ったり爆発させたり刺したりするものを「武器」。兵士が乗って大砲を撃ったり空を飛んだり車輪で移動したりするものを「兵器」と呼ぶので,どっちがどっちか分からなくならないよう気をつけたまえ。
隊長が使える偵察用ドローン。周囲の敵兵を見つけて分隊でその情報を共有できるのだ。ただし,敵からも見つかりやすいので注意
……で,終わりなのは「バトルフィールド2」までの話。今回の「バトルフィールド2142」に,武器以外に数々の魅惑の未来ガジェットが“アンロックアイテム”として登場するのは諸君も骨身に染みて分かっているはずだ。アンロックアイテムとは,戦闘によって得られるポイントがたまることで順次アンロックされるアイテムである。そのまんまだ。
正直申し上げて,ライフル/機関銃系の武器にはどれも一長一短があり,最終的には戦闘スタイルや好みの問題になる。だが,この未来ガジェットは,とくに小規模の局地戦において絶大な威力を発揮するのである。「いやーん,ずるい!」という声があちこちから聞こえてきそうなくらいで,いま現在,プレイヤーが本作をプレイする最大の理由になりつつあると断言しようかな。
そんなわけで,実を言うと本職もすべてアンロックし切れていない今日この頃。まず今回は「偵察兵」と「援護兵」という人気の2兵科の武器およびアンロックアイテムについて諸君と共に学んでいくことにしよう。
あんまりアンロックが進んでいなくて申し訳ないが,「隊長」や「能力」を含め,各列,アイテムのロックが下から順に解除されていくというパターン。アイテムを取り切ると,最後に銃が取れるというダンドリになっている
各兵科とも,「能力」と「隊長」については同じだ。
「能力」,つまりアビリティの向上に関するものには,ダッシュ力や回復力を伸ばすもの,あるいは所有できる手榴弾やマガジンを増やすものがある。割と息切れしやすい未来新兵は,ぜひアンロックするのが良いだろう。効果てきめん。これらは,アンロックさえすれば装備の必要はなく,自動的に作動してくれる。
「隊長」アイテムとしてはNetBatなどに関係してくる3種類のヘルメットがあり,当然ながら隊長のみが使用可能だ。部下が一人もいないと使用できないので,要注意。
そしてもう一つがヘビーボディアーマーだ。これは誰でも試したことがあると思うが,防御力を高め,その代わりダッシュできる距離が減るというもの。前線へ積極的に出て戦うタイプならがっちり装着し,こっそり拠点/サイロの占領,あるいは遠距離からの狙撃をもっぱらとするタイプなら着ない,という選択が考えられるだろう。
個人的に狙撃が苦手な本職だが,偵察兵は多目的に戦える便利な兵科。ハイテク照準器はぜひアンロックしておこう
文字通り,偵察を主任務とする兵科で,「バトルフィールド2」の偵察兵と特殊兵を合わせたような能力を持つ。半透明になれる迷彩,IT-33 Active Camouflageを使えるのは偵察兵だけであり,この非常にいかした未来アイテム目当てに偵察兵を選ぶプレイヤーも多いらしい。
持ち歩くのは狙撃ライフルがメインで,遠距離からの攻撃を得意とする。とはいえ,アンロックアイテムの中には突撃ライフルもあるので,その気になれば接近戦もこなすという万能型に成長し,本作では侮れない兵科になった。仕掛け爆弾も偵察兵のお家芸であり,敵の地上施設,タイタンのコンソールにとどまらず,戦車やバトルウォーカーも相手にできるのだ。狙撃はどうも苦手だなあ,という諸君も一度試してみるといいだろう。
小火器の攻撃であれば,このシールドで防御することができる。自分のであれば回収も可能だ
重機関銃を持つ兵科であり,その命中精度は低めだが,制圧射撃には有効である。最大の特徴は,ほかの兵科の兵士に弾薬類を補給できることだ。アンロックアイテムには,大型の弾薬パックがあり,これを拠点やサイロの周辺に置いておくだけで,弾薬支援のポイントが面白いように入ってくる(ときもある)。
セントリーガンやIPSシールドなどをアンロックでき,どちらかといえば防衛任務に向いている兵科だ。セントリーガンとシールド,そして弾薬パックのコンボは,とくにタイタンの防衛任務に絶大な威力を発揮するだろう。防衛ポイントがザクザクである。
武器としてはショットガンをアンロックできるが,よほど至近距離でなければ効果がないので,使いどころが難しい。いずれにせよ,援護に徹するといいことがあるはずだ。
このようなアンロック武器/アイテムによる“兵士のカスタマイズ”が可能になっているのがバトルフィールド2142の特徴の一つだ。しかも,武器/アイテムの変更はリスポーン後にすぐに有効になるので,戦場の雰囲気や局面の変化に応じていくらでも変えていけるのだ。したがって,「あ,偵察兵だ。なら近寄って倒そう。うふふ」などと思っていたら,逆にアサルトライフルで撃ち倒されてしまった,ということも起きる。
前作の7兵科に比べ,4兵科に減ってしまった本作だが,より自分の戦闘スタイルに合った兵科をカスタマイズできるようになったと言っていいだろう。
そんなわけで,次回は残りの2兵科について諸君らと共に学んでいくとしよう。本日は,解散! 気をつけ!
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最近,戦場で目にすることが多くなったセントリーガン。こいつがあるということは,その近所に敵兵がいるってことだ |
隊長が倒されても部下を呼ぶことができる“隊長ビーコン”。出現はポッドになる。最初は何が起きたのかと…… |
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