連載 : ハートマン松本7世の全軍突撃!バトルフィールド2142


ハートマン松本7世の全軍突撃!バトルフィールド2142

連載第5回 武器を学んで撃ち負けない未来兵士に

華麗な武器さばきで群がる敵をばったばった……,そんな未来戦士が理想なのだが,現実はどうも撃ち負ける虚弱体質のボクちゃん。そんな状況はたぶん武器の扱いに慣れていないせいだ。本作の大きな魅力である数々の未来ガジェットとともに学んでいこう

 未来新兵諸君! 寒い中,今日もせっせと未来の戦争に明け暮れているだろうか。諸君ほどの新兵になれば,リアクターコアの防衛に駆けつける途中の廊下で迷子になったり,輸送機の後席でうっかり右クリックしてカプセル射出されたり,砲台で味方の戦闘機を撃ち落としちゃったりと大忙しであろう。大変結構である。
 だが,やはり「何かが足りない」と思う瞬間もあるはずだ。とくに,真正面で敵と撃ち合ったときのこと。物陰から飛び出してくる敵兵。一瞬の空白。そして敵味方同時に発砲。やられるオレ様。倒れるオレ様。「衛生兵!」の叫び声。なんでよ? というやつだ。
 ちゃんとヒットしてたのになあ。もしかしてチー……,などと疑心暗鬼になってはいけない。ほとんどすべての場合,それは敵兵のほうが武器の扱い方に習熟していたからなのである。今回,諸君が学ぶべきであるのは武器だ。
 貴様がブラブラさせている棒っ切れの先から出るのはなんだ? と聞かれて「タマ」と答えてもまあ別にいいんだけど,やはり狙撃ライフルのPARK 52を抱えて接近戦のただ中に飛び込んでいくのは,殺してくれと言っているようなものである。いくら腕に自信があるとしても,自分が使う武器の,最低限の知識くらいは必要なのだ。古いことわざにもあるだろう。昔,楚の国の市場にどんな矛も貫けない盾と,どんな盾も貫ける矛……。なんか違うようなのでやめる。

 

 ちなみに,前回も言ったとおり,ここでは個人が携行して撃ったり爆発させたり刺したりするものを「武器」。兵士が乗って大砲を撃ったり空を飛んだり車輪で移動したりするものを「兵器」と呼ぶので,どっちがどっちか分からなくならないよう気をつけたまえ。

 

 

未来アイテムが未来の戦場を制する

 

隊長が使える偵察用ドローン。周囲の敵兵を見つけて分隊でその情報を共有できるのだ。ただし,敵からも見つかりやすいので注意

 ……で,終わりなのは「バトルフィールド2」までの話。今回の「バトルフィールド2142」に,武器以外に数々の魅惑の未来ガジェットが“アンロックアイテム”として登場するのは諸君も骨身に染みて分かっているはずだ。アンロックアイテムとは,戦闘によって得られるポイントがたまることで順次アンロックされるアイテムである。そのまんまだ。
 正直申し上げて,ライフル/機関銃系の武器にはどれも一長一短があり,最終的には戦闘スタイルや好みの問題になる。だが,この未来ガジェットは,とくに小規模の局地戦において絶大な威力を発揮するのである。「いやーん,ずるい!」という声があちこちから聞こえてきそうなくらいで,いま現在,プレイヤーが本作をプレイする最大の理由になりつつあると断言しようかな。
 そんなわけで,実を言うと本職もすべてアンロックし切れていない今日この頃。まず今回は「偵察兵」と「援護兵」という人気の2兵科の武器およびアンロックアイテムについて諸君と共に学んでいくことにしよう。

 

各兵科共通

 

あんまりアンロックが進んでいなくて申し訳ないが,「隊長」や「能力」を含め,各列,アイテムのロックが下から順に解除されていくというパターン。アイテムを取り切ると,最後に銃が取れるというダンドリになっている

 各兵科とも,「能力」と「隊長」については同じだ。
 「能力」,つまりアビリティの向上に関するものには,ダッシュ力や回復力を伸ばすもの,あるいは所有できる手榴弾やマガジンを増やすものがある。割と息切れしやすい未来新兵は,ぜひアンロックするのが良いだろう。効果てきめん。これらは,アンロックさえすれば装備の必要はなく,自動的に作動してくれる。
 「隊長」アイテムとしてはNetBatなどに関係してくる3種類のヘルメットがあり,当然ながら隊長のみが使用可能だ。部下が一人もいないと使用できないので,要注意。
 そしてもう一つがヘビーボディアーマーだ。これは誰でも試したことがあると思うが,防御力を高め,その代わりダッシュできる距離が減るというもの。前線へ積極的に出て戦うタイプならがっちり装着し,こっそり拠点/サイロの占領,あるいは遠距離からの狙撃をもっぱらとするタイプなら着ない,という選択が考えられるだろう。

 

■能力(アビリティ)

・FRG-1 Grenade
グレネード2発を所持できる。デフォルト状態で投擲系の武器を持つ兵科はないので,なにをさておいてもアンロックしておきたい。とくに対人戦闘で有利だ

・Sprintcor 20 Enhanced Endurance
どういう仕掛けか知らないけど,ダッシュできる距離が伸びる。乗り物好きにはあまり関係ないかもしれないものの,ここ一番での長距離ダッシュはありがたい

・Staminar 9 Recovery System
ダッシュによって減ったスプリントゲージの回復が早くなる。これもまあ,戦い方によって感じるメリットは異なるかも

・MaxClip
ハンドガンのマガジンの装弾数が増える。ハンドガンを持たない工兵の場合はサブマシンガンのマガジンが増える。まあ,ものがハンドガンなので,嬉しさそこそこ

・Extra Grenade
グレネード,EMPグレネード,スモークグレネードの所持可能数が一つ増える。便利だが,もうちょっと豪快に増えてくれてもいいと思う

 

 

■隊長

・SLSB
分隊長の位置にリスポーンしようと思ったら,いきなりポッドに乗っててびっくり,という経験をした新兵諸君も多いだろう。これは,分隊長がこのアイテムを使っていたからだ。“隊長ビーコン”でおなじみのこれは,設置するだけで,たとえ分隊長が倒されてもそこにリスポーンすることが可能になる。その出現方法がポッドというわけだ

・RD-4 Otus
隊長の頭上に近距離偵察ドローンを飛ばし,NetBatを通じて分隊員に敵兵の位置を知らせる。把握できるのは歩兵だけで,兵器は教えてくれない。2名以上の分隊員が必要だ

・SD-8 Accipiter
こちらもドローンを飛ばすが,装備された機関砲によって範囲内にいる敵歩兵に攻撃を行う。標的はNetBatを介して集められた情報をもとに決まる。3名以上の分隊員がいなくてはならない

 

 

 

偵察兵

 

個人的に狙撃が苦手な本職だが,偵察兵は多目的に戦える便利な兵科。ハイテク照準器はぜひアンロックしておこう

 文字通り,偵察を主任務とする兵科で,「バトルフィールド2」の偵察兵と特殊兵を合わせたような能力を持つ。半透明になれる迷彩,IT-33 Active Camouflageを使えるのは偵察兵だけであり,この非常にいかした未来アイテム目当てに偵察兵を選ぶプレイヤーも多いらしい。
 持ち歩くのは狙撃ライフルがメインで,遠距離からの攻撃を得意とする。とはいえ,アンロックアイテムの中には突撃ライフルもあるので,その気になれば接近戦もこなすという万能型に成長し,本作では侮れない兵科になった。仕掛け爆弾も偵察兵のお家芸であり,敵の地上施設,タイタンのコンソールにとどまらず,戦車やバトルウォーカーも相手にできるのだ。狙撃はどうも苦手だなあ,という諸君も一度試してみるといいだろう。

 

■アンロックパターンその1

・APM
歩兵の動きを感知して爆発する対人地雷。探知する範囲はさほど広くなく,また敵味方の区別もつかないようなので,自分が吹き飛ばされないように注意が必要。工兵のAE Defuserによって解除できる

・DysTek Hi-Scope ×4
3段階のズームが可能な狙撃ライフル照準器。EU/PAC軍のデフォルトおよびアンロックされた狙撃ライフルにのみ装着可能。アンロックすると自動装備される。狙撃手の必需品

・Gruber 5 Stabilizer
ライフルの安定性を向上させるため,照準器を覗きながらダッシュできる。とはいえ,動作時間が短く,またリチャージに時間がかかるので,有用性についてはなんとも言えない

・Zeller-H Advanced Sniper Rifle
大口径の狙撃ライフルで,破壊力が大きくなっている印象。輸送ヘリコプターやバギーの後席で体がむき出しになっている敵兵なら,一発でしとめられる。銃身の安定性もいいようだ。ただし,コクピットを貫通することはできない。シングルアクションで,リロード時間はデフォルトの狙撃ライフルとほとんど同じ

 

 

■アンロックパターンその2

・RDX DemoPak
バトルフィールド2の“C4”と同じ,遠隔操作の爆弾。敵の大型兵器を破壊したり,道路に仕掛けたり,タイタンのコンソールや施設の破壊など,使いどころは多い

・NetBat Fade Delay
NetBatによって感知された敵の位置の表示時間が長くなるヘルメットで,情報は分隊内で共有される。アンロックするだけで自動的に装備される

・IT-33 Active Camouflage
まさに未来アイテムといえる光学迷彩で,姿が消えちゃう。扱いは武器と同じで,マウスの左ボタンをホールドしている限り機能している。当然ながら,その間は別の武器を使うことはできない。有用性に関してはいろいろ意見があるようだが,ともかく欲しくなる

・Lambert Carbine
偵察兵に接近戦の能力を与えるのがこのライフル。光学迷彩,RDX,そしてこの銃により,たとえばタイタン内部の戦闘などでの偵察兵の価値は,飛躍的に高まる。威力は「うーん,使いづらい」と評判の突撃兵デフォルトのアサルトライフルよりまだ弱い印象

 

 

 

援護兵

 

小火器の攻撃であれば,このシールドで防御することができる。自分のであれば回収も可能だ

 重機関銃を持つ兵科であり,その命中精度は低めだが,制圧射撃には有効である。最大の特徴は,ほかの兵科の兵士に弾薬類を補給できることだ。アンロックアイテムには,大型の弾薬パックがあり,これを拠点やサイロの周辺に置いておくだけで,弾薬支援のポイントが面白いように入ってくる(ときもある)。
 セントリーガンやIPSシールドなどをアンロックでき,どちらかといえば防衛任務に向いている兵科だ。セントリーガンとシールド,そして弾薬パックのコンボは,とくにタイタンの防衛任務に絶大な威力を発揮するだろう。防衛ポイントがザクザクである。
 武器としてはショットガンをアンロックできるが,よほど至近距離でなければ効果がないので,使いどころが難しい。いずれにせよ,援護に徹するといいことがあるはずだ。

 

■アンロックパターンその1

・V5 EMP Grenade
敵の兵器を短時間麻痺させられるEMPグレネード。破壊力はないが,敵の戦車やバトルウォーカーから逃げ出す時間を稼げる。投擲距離も非常に長い

・NetBat Active Camo ID
光学迷彩を作動させている敵歩兵を認識できるヘルメット。情報は,NetBatを通じて分隊内に共有される。ほかのヘルメット同様,アンロックするだけで自動的に装備される

・A12 Enforcer Sentry Gun
敵ユニットを自動的に認識して攻撃する便利なやつ。とはいえ,あまり離れると作動しなくなるし,仕掛けた本人が倒されても停止してしまう

・Ganz HMG
デフォルトの機関銃に比べて破壊力が増しており,アンロックしたなら,これを使わない理由は見当たらない。銃身が焼きつくまでの時間もやや長いようだ。ただ,命中精度はそれほど変わらず,制圧射撃向き

 

 

■アンロックパターンその2

・IPS Shield
小さなシールドを作り,中小口径銃器による攻撃を防いでくれる。野戦での使い勝手はあまり良くないが,タイタン内では活躍してくれるだろう

・Advanced Ammo Hub
デフォルトの倍のスピードで補給が可能な弾薬パックで,アンロック後に装備する必要はない。援護兵のポイント稼ぎにはもってこいだ

・DysTek Pulse Meter
敵兵士の位置をHUDに表示してくれるアイテム。使用できるのは短時間だが,使用法も簡単で有用だ。こちらもタイタン内で活躍してくれるはず

・Clark 15B Shotgun
早い話,未来のショットガン。ヘビーアーマーを着ていない敵兵士に対しては効果があり,しっかり狙って撃つ必要がないため,出会い頭の戦闘が頻発するマップでは役に立つかもしれない。とはいえ,戦場のIT化が進んだ未来では,あまり出番がないような気も……

 

 

 

自分のスタイルに合った戦い方を見つけるのだ

 

 このようなアンロック武器/アイテムによる“兵士のカスタマイズ”が可能になっているのがバトルフィールド2142の特徴の一つだ。しかも,武器/アイテムの変更はリスポーン後にすぐに有効になるので,戦場の雰囲気や局面の変化に応じていくらでも変えていけるのだ。したがって,「あ,偵察兵だ。なら近寄って倒そう。うふふ」などと思っていたら,逆にアサルトライフルで撃ち倒されてしまった,ということも起きる。
 前作の7兵科に比べ,4兵科に減ってしまった本作だが,より自分の戦闘スタイルに合った兵科をカスタマイズできるようになったと言っていいだろう。
 そんなわけで,次回は残りの2兵科について諸君らと共に学んでいくとしよう。本日は,解散! 気をつけ!

 

最近,戦場で目にすることが多くなったセントリーガン。こいつがあるということは,その近所に敵兵がいるってことだ 隊長が倒されても部下を呼ぶことができる“隊長ビーコン”。出現はポッドになる。最初は何が起きたのかと……

 

■■松本隆一(4Gamer編集部/未来教官)■■
連載の執筆にあたり,未来教官のイメージ作りのために映画「フルメタル・ジャケット」を観た松本。次の日から,劇中で印象的なセリフを披露したハートマン軍曹をマネて,ここでは書けない卑猥な言葉を混ぜて話すようになったのだが,中途半端に記憶しているせいで,何を言っているのかよく分からない。おかげで仕事が一緒にやりづらくてしょうがない。そんな半端なヤツは,「泣いたり笑ったりできなくしてやる!」
タイトル バトルフィールド2142
開発元 Digital Illusions CE 発売元 エレクトロニック・アーツ
発売日 2006/10/20 価格 オープンプライス
 
動作環境 OS:Windows XP(+DirectX 9.0c以上),CPU:Pentium 4/1.70GHz以上(Pentium 4/3.0GHz以上推奨),メインメモリ:512MB以上(1.5GB以上推奨),グラフィックスメモリ:128MB以上(256MB以上推奨)

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