連載 : ハートマン松本7世の全軍突撃!バトルフィールド2142


ハートマン松本7世の全軍突撃!バトルフィールド2142

第6回 続 武器を学んで討ち負けない未来兵士に

「餅は餅屋」だ。敵の種類によって武器には得意不得意がある。バトルウォーカーを相手に銃身が焼けるまで機関銃を撃ちまくったところで,相手はなんの痛痒も感じないのだ。正しい武器の知識を身につけることで,諸君は能率的かつ非情な戦闘マシーンに変身することができるであろう。できるような気がする。気のせいかな

 未来新兵諸君! またしても金曜日だ。金曜日は全軍が未来の戦場に突撃し,勝利に次ぐ勝利を収め,なんだか笑いが止まらないや,うふふ,未来戦士でよかった,という日である。知っているね? そんな理想の未来戦士になるため,本日も研鑽に励もうではないか。
 さて,今回は武器解説編の続きである。正確には,武器と「未来ガジェット」だが,魅惑の未来アイテムを熟知して,阿鼻叫喚の地獄絵図を切り抜けようという寸法である。
 ちなみに,何度も言うように,ここでは兵士が乗ったり飛んだりする大型のものを「兵器」,個人が携行するものを「武器」と呼ぶ。止めたって無駄だ。そう呼ぶのだ。

 

 今週の兵科は,「突撃兵」と「工兵」である。「バトルフィールド2」の7兵科が本作では4兵科に整理されたため,それぞれの兵科がより多目的になったのは何度も言ったので知っているだろう。初めて言ったかもしれないが。より多目的になったからといって,やっぱり得手不得手はある。対歩兵戦に強かったり,対戦車に強かったり,お金に弱かったりとかだ。そうした違いはすべて武器とアイテムの違いなのである。したがって,自分のバトルスタイルに合った兵科を極めるとは,これすなわち武器を知り,武器を選ぶことなのである。

 

 

突撃兵と工兵の(だいたい)すべて

 

野戦では,やはり航空機が難敵。とはいえ,今回はさまざまな未来アイテムにより航空機の絶対性はかなり弱まった。工兵は個人携行の対空兵器をアンロックできるのだ(写真は機関銃だけど)

 突撃兵は前作の突撃兵と衛生兵を足したような仕事を受け持ち,アサルトライフルをぶっ放して突撃する一方,負傷して倒れた兵士を蘇生させたり,救急箱を置いたりする。名前は“突撃兵”ながら,比率的には衛生兵の要素のほうが大きいかもしれない。なにしろ最初はグレネードランチャーも発煙手榴弾も持っておらず,デフォルト武器のScar 11(EU軍)およびKrylov FA-37(PAC軍)アサルトライフルは,ごつい割には威力に欠ける。命中率もそこそこで,好き嫌いはあるだろうが,本職はちょっと不満である。
 というわけで,それなりのアンロックアイテムを手に入れるまでは衛生兵として活躍したまえ。実際に使ってみると,(局面にもよるが)この意外とも思えるコンビネーションはそれほど悪くない。ダッシュ距離も長く,アサルトライフルは近距離戦闘ではやはり有利。なおかつ負傷兵を回復させる能力も持つため,例えば「Tunis Harbor」のような白兵戦主体のマップで彼我入り乱れての乱戦,というときに実力を発揮する。
 ただ,どうも他兵科の新兵からは,「突撃兵があまり蘇生してくれなくなった」という声も聞かれる。突撃兵を選ぶ諸君は,どうしてもBF2の感じで「突撃兵なんだから突撃だ」となりがちだが,メディックとしての役割も担っていることを忘れてはならないのである。

 

驚愕の未来地雷。敵を感知すると飛び上がって自分から敵車両に吸い付いて爆発,というハイテクぶりだ。最初に見たときは目を疑ったが,今でも驚く

 工兵は,BF2の「対戦車兵」の機能も併せ持つ対大型兵器用の兵科だ。基本的に,戦車やバトルウォーカーに対応できるのは,偵察兵の「仕掛け爆弾」と工兵のロケットおよび地雷系アイテムだけとなる。兵器の多い地上戦では心強い味方になってくれるだろう。
 彼らの特技は当然ながら「修理」である。故障したタイタンの砲台,煙を吹いている輸送機,対空砲座など,工兵に直せないものはないのだ。戦車やバトルウォーカーがたくさん出てくるようなマップでは,工兵が八面六臂の活躍をして兵器を長持ちさせ,数的優位を維持し続けた側が有利になるのは間違いない。
 このように,大型兵器まわりには大活躍する工兵だが,やはり万能ではない。対歩兵戦闘が苦手なのだ。ロケットランチャーのスプラッシュ(破片)効果は非常に少なく,直撃でもしなければ敵歩兵を倒すことは難しい。また,弾の交換もイライラしてくるほど遅く(5〜6秒),複数の敵歩兵に迫られたら敗退は必至だろう。副武装のTurcotte Rapid(EU軍),もしくはMalkov RK-11(PAC軍)サブマシンガンにしても,「連発できるピストル」程度の威力しかなく,気休め程度だ。
 いずれにしろ,至近距離での戦闘や乱戦に飛び込んでいくようなことは避けたほうがいいのである。気をつけたまえ。さて,アンロックされる武器には対空能力を持つSAAW 86と,強力な対戦車ライフルであるMitchell AV-18がある。自動地雷であるIL-29 Motionも使い勝手がよく,どれも早く使ってみたいという気持ちにさせてくれるはずだ。派手な爆発が好きな諸君は工兵を選ぼう。

 

光学迷彩を着込んだ敵をNetBatシステムの助けを借りて倒した。こいつの装備を奪って,自分も光学迷彩を使うのだ。うふふ 狭いタイタンの通路では,弾薬パック,医療パック,発煙手榴弾,仕掛け爆弾とその解除装置など,アンロックアイテムが大活躍する

 

 

フィールドアップグレード

 

 分隊で戦っていると,ときどき「フィールドアップグレードが許可されました」というような表示が出ることがある。これは,分隊行動によってある値までポイントがたまることで発動され,分隊員各個人のアイテムが一つだけアンロック可能になるのだ。
 これは,そのマップが終了しても,マスターサーバーから抜けない限り継続するので,たいへん嬉しい。アンロックできるのは武器系のアイテムだけで,能力向上に関するものは不可のようだ。
 分隊ボーナス(分隊長の命令に従って行動し,命令を実行するとポイントがもらえる)やNetBatシステムなど,前作に比べ,分隊に参加したほうがポイントが入りやすい仕掛けが増えている。一人で戦っていても何もいいことはないので,どんどん分隊に入ろう。ただ,へんてこなところにビーコンを設置したり,命令を出さなかったりと,隊長のスキルに疑問がある場合はさっさと離脱するのも手だ。このへんの呼吸はBF2と一緒。いや,隊長には隊長の言い分があるんでしょうけどね,と部下に片っ端から逃げられた経験のある本職は語るのである。うう……。

 

 

突撃兵

 

■アンロックパターンその1

・Herzog AR-Shotgun
ライフルの銃身に取り付けるショットガン。これでバトルフィールド2の突撃兵と同じことができるようになった。ヘビーボディアーマーを着込んだ兵士でも2発,当たりどころがよければ1発で撃ち倒せる。接近戦闘では欠かすことのできないアイテムだろう

・NetBat Infantry ID
このヘルメットを着用していると,敵の兵科が分かり,NetBatシステムを通じて分隊内の全員にその情報が共有される。相手が偵察兵や工兵でなければ,車両でかなり近づいても大丈夫,などとといった判断がつくわけだ。アンロックするだけで自動的に装備される

・PK-74 AR-Rocket
これもライフルに取り付けるランチャーだが,さすが未来,望んだ位置で爆発させることができる(距離はマウスホイールで調節)のだ。遮蔽物の陰に兵士が隠れていれば,その遮蔽物のちょっと向こうで爆発させればいい,という具合。着弾時に破裂させることも可能だ

・Baur H-AR
より強力になったアサルトライフル。敵に与えるダメージも大きく,よく起きる中距離の撃ち合いで威力を発揮する。むろん,出会い頭の接近戦でもショットガンに並ぶ破壊力を持つ。装弾数が少なめなので,できれば撒き散らさずにバーストっぽい撃ち方でいきたい

 

 

■アンロックパターンその2

・AED-6 Defbrillator
バトルフィールド2の衛生兵が持つショックパドルの未来版。回復ポイントを稼ぐのなら,まずはアンロックだ。諸君の分隊内での価値がぐんと上がるだろう。例によって,これを使って敵を倒すこともできるが,ナイフと違ってドッグタグはもらえない模様。残念

・Advanced Med Hub
デフォルトの2倍の回復力を持つ医療パック。これを拠点やサイロ周辺,そしてタイタンの通路に置いておくだけで,分隊の生存率は大幅向上。設置して,同時に手に持つとさらに倍の速度で体力回復できる。また,兵器に乗るだけで同乗している戦友の体力も回復する

・SG-34 Grenade
発煙手榴弾。偵察兵の狙撃や,対処し切れない敵から逃げる場合に有効だ。銃弾の飛び交う中,倒れている味方を蘇生するときも,あらかじめ投げておくと的にされない。タイタンの通路などの狭い場所でも重宝するはず。あまり使っている兵士を見かけないのが残念

・Lambert Carbine
デフォルトに比べると中/遠距離での威力は低めだが,40発入りのクリップが最大の魅力。リロードまでの時間が長いということは,つまり相手より長時間撃てるわけだ。接近戦で威力を発揮するだろう。反動も少なく集弾率も悪くない。使いやすいアサルトライフルだ

 

 

 

工兵

 

■アンロックパターンその1

・AE Defuser
APMやII-29,RDXといった爆薬を安全な距離から解除できるツール。発見は目視だが,タイタンのような「絶対に仕掛けられている場所」では適当に使っているだけで効果を発揮する。個人的には,もうちょっと作動範囲が広いほうがいいような気がするのだが

・NetBat Vehicle ID
このヘルメットを着用していると,敵車両の耐久力が表示され,またその情報はNetBatシステムを通じて分隊員に共有される。これを目安にして攻撃をかけるなり逃げるなりするのだ。アンロックすると自動的に装備され,武器スロットを使う必要はない

・PDS-1
敵の大型兵器や航空機,ポッドの落下といった“音”を聞いてそれを表示する。その情報はNetBatシステムを通じて分隊内に共有される。何かに貼り付けることで作動するが,Gキーでの回収もできる。とはいえ,UAV情報に優先してしまうため,使い勝手はやや微妙

・Pilum H-AVR
戦車でもバトルウォーカーでも,適切なポイントに当てれば一発でそれを葬る強力な対戦車ライフル。とはいえ無誘導であるため,「かがむか伏せる」「スコープを使う」「見越し射撃をする」(相手が移動している場合)など,やるべきことをちゃんとやらないと,弾丸はどこに飛んでいくか分からない。良くも悪くも非常に個性的な銃だ。これを使いこなせるようになったら,キミも立派な工兵といえるだろう

 

 

■アンロックパターンその2

・II-14 EMP
対戦車地雷だが,爆発ではなくEMP攻撃をする。つまり,単に敵車両の足止めをするだけなので,単独で置いても時間稼ぎにしかならない。これのそばにはほぼ必ず兵が隠れているわけでもあり,使い方がやや難しい。II-29と一緒に使えば,かなりの効果が見込める

・DysTek Repair v2.0
修理速度がデフォルトの2倍で,これを持った工兵の乗った車両をダメージを受けた車両に近づけるだけで修理できる(自分の乗った車両は降りて修理しなくてはならない)。乗り物派の工兵にはかなりのお役立ちアイテムだ。アンロックすれば自動的に装備される

・II-29 Motion Mine
敵の車両が接近すると,自動的に飛んでいって爆発する驚異の未来地雷。一発の威力は弱いが,普通の地雷と違って集団で一台を襲うことが可能なので,かなり手強い。バギーで駆け抜ければ反応しないこともあるが,どこまでも追いかけてくる場合もある。怖い

・SAAW 86 Anti-Air
バトルフィールド2以来待望の個人携行対空兵器の登場だ。とくにガンシップに高い効果を示すので,分隊の防空はバッチリ,と言いたいところだが……。「ロックして射撃」というパターンだが,ロックがなかなか難しく,またちゃんと撃ったはずなのに,結構はずしてしまう。個人的にはちょっと使いづらい。地上兵器に対してまったく無力であるところも,ポイントが低い

 

 

 

さあ,使ってみよう

 

 というわけで,武器/アンロックアイテムのレクチャーは今回で終わりである。
 実際問題として,口頭で説明されただけでは今一つ感じがつかめないなあ,という想像力にやや欠ける未来新兵諸君も多いことであろう。よく分かるぞ。兵器/武器類は使ってナンボだ。たとえ「実に素晴らしい。これこそ究極のアイテム」と人々が誉めていても,自分の戦闘スタイルに合わなければ宝の持ち腐れである。
 とはいえ,アンロックして使ってみなければ,自分にピッタリなのかどうか分からないところが問題だ。うーん,ジレンマ。とりあえず,戦場に立ち,自分がひどい目にあったアイテムや戦友が持っているアイテムのアンロックを目指すのがいいだろう。私はそうしている。また,敵や味方の死体が消えた後,しばらく装備が残るので,これを回収して,なにかアンロックアイテムを持っていることを期待するのも楽しいが,何も持っていないと腹が立つ。
 あわただしい戦場でそんな悠長なことやるのは難しいかもしれないが,まあなにしろアンロックアイテムは40種類以上もあるのだ。きっと,諸君にピッタリの未来ガジェットが見つかるはずだ。ぜひ,「対空ロケットのプロ」とか「地雷王」とかを目指してほしい。というわけで,解散! 気をつけ!

 

 

■■松本隆一(4Gamer編集部/未来教官)■■
会社で「年末調整を提出したか?」と聞かれるといつも「出した」と答えていた松本教官だが,実は出していなくて怒られた。どうやら年末調整がなんのことなのかよく分からなくて,PCのモニターのキャリブレーションや,壊れたスピーカーのボリュームなどを調整してお茶を濁していたらしい。努力は認めるが,税務署は認めてくれないと思う
タイトル バトルフィールド2142
開発元 Digital Illusions CE 発売元 エレクトロニック・アーツ
発売日 2006/10/20 価格 オープンプライス
 
動作環境 OS:Windows XP(+DirectX 9.0c以上),CPU:Pentium 4/1.70GHz以上(Pentium 4/3.0GHz以上推奨),メインメモリ:512MB以上(1.5GB以上推奨),グラフィックスメモリ:128MB以上(256MB以上推奨)

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