「餅は餅屋」だ。敵の種類によって武器には得意不得意がある。バトルウォーカーを相手に銃身が焼けるまで機関銃を撃ちまくったところで,相手はなんの痛痒も感じないのだ。正しい武器の知識を身につけることで,諸君は能率的かつ非情な戦闘マシーンに変身することができるであろう。できるような気がする。気のせいかな
未来新兵諸君! またしても金曜日だ。金曜日は全軍が未来の戦場に突撃し,勝利に次ぐ勝利を収め,なんだか笑いが止まらないや,うふふ,未来戦士でよかった,という日である。知っているね? そんな理想の未来戦士になるため,本日も研鑽に励もうではないか。
さて,今回は武器解説編の続きである。正確には,武器と「未来ガジェット」だが,魅惑の未来アイテムを熟知して,阿鼻叫喚の地獄絵図を切り抜けようという寸法である。
ちなみに,何度も言うように,ここでは兵士が乗ったり飛んだりする大型のものを「兵器」,個人が携行するものを「武器」と呼ぶ。止めたって無駄だ。そう呼ぶのだ。
今週の兵科は,「突撃兵」と「工兵」である。「バトルフィールド2」の7兵科が本作では4兵科に整理されたため,それぞれの兵科がより多目的になったのは何度も言ったので知っているだろう。初めて言ったかもしれないが。より多目的になったからといって,やっぱり得手不得手はある。対歩兵戦に強かったり,対戦車に強かったり,お金に弱かったりとかだ。そうした違いはすべて武器とアイテムの違いなのである。したがって,自分のバトルスタイルに合った兵科を極めるとは,これすなわち武器を知り,武器を選ぶことなのである。
野戦では,やはり航空機が難敵。とはいえ,今回はさまざまな未来アイテムにより航空機の絶対性はかなり弱まった。工兵は個人携行の対空兵器をアンロックできるのだ(写真は機関銃だけど)
突撃兵は前作の突撃兵と衛生兵を足したような仕事を受け持ち,アサルトライフルをぶっ放して突撃する一方,負傷して倒れた兵士を蘇生させたり,救急箱を置いたりする。名前は“突撃兵”ながら,比率的には衛生兵の要素のほうが大きいかもしれない。なにしろ最初はグレネードランチャーも発煙手榴弾も持っておらず,デフォルト武器のScar 11(EU軍)およびKrylov FA-37(PAC軍)アサルトライフルは,ごつい割には威力に欠ける。命中率もそこそこで,好き嫌いはあるだろうが,本職はちょっと不満である。
というわけで,それなりのアンロックアイテムを手に入れるまでは衛生兵として活躍したまえ。実際に使ってみると,(局面にもよるが)この意外とも思えるコンビネーションはそれほど悪くない。ダッシュ距離も長く,アサルトライフルは近距離戦闘ではやはり有利。なおかつ負傷兵を回復させる能力も持つため,例えば「Tunis Harbor」のような白兵戦主体のマップで彼我入り乱れての乱戦,というときに実力を発揮する。
ただ,どうも他兵科の新兵からは,「突撃兵があまり蘇生してくれなくなった」という声も聞かれる。突撃兵を選ぶ諸君は,どうしてもBF2の感じで「突撃兵なんだから突撃だ」となりがちだが,メディックとしての役割も担っていることを忘れてはならないのである。
驚愕の未来地雷。敵を感知すると飛び上がって自分から敵車両に吸い付いて爆発,というハイテクぶりだ。最初に見たときは目を疑ったが,今でも驚く
工兵は,BF2の「対戦車兵」の機能も併せ持つ対大型兵器用の兵科だ。基本的に,戦車やバトルウォーカーに対応できるのは,偵察兵の「仕掛け爆弾」と工兵のロケットおよび地雷系アイテムだけとなる。兵器の多い地上戦では心強い味方になってくれるだろう。
彼らの特技は当然ながら「修理」である。故障したタイタンの砲台,煙を吹いている輸送機,対空砲座など,工兵に直せないものはないのだ。戦車やバトルウォーカーがたくさん出てくるようなマップでは,工兵が八面六臂の活躍をして兵器を長持ちさせ,数的優位を維持し続けた側が有利になるのは間違いない。
このように,大型兵器まわりには大活躍する工兵だが,やはり万能ではない。対歩兵戦闘が苦手なのだ。ロケットランチャーのスプラッシュ(破片)効果は非常に少なく,直撃でもしなければ敵歩兵を倒すことは難しい。また,弾の交換もイライラしてくるほど遅く(5〜6秒),複数の敵歩兵に迫られたら敗退は必至だろう。副武装のTurcotte Rapid(EU軍),もしくはMalkov RK-11(PAC軍)サブマシンガンにしても,「連発できるピストル」程度の威力しかなく,気休め程度だ。
いずれにしろ,至近距離での戦闘や乱戦に飛び込んでいくようなことは避けたほうがいいのである。気をつけたまえ。さて,アンロックされる武器には対空能力を持つSAAW 86と,強力な対戦車ライフルであるMitchell AV-18がある。自動地雷であるIL-29 Motionも使い勝手がよく,どれも早く使ってみたいという気持ちにさせてくれるはずだ。派手な爆発が好きな諸君は工兵を選ぼう。
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光学迷彩を着込んだ敵をNetBatシステムの助けを借りて倒した。こいつの装備を奪って,自分も光学迷彩を使うのだ。うふふ |
狭いタイタンの通路では,弾薬パック,医療パック,発煙手榴弾,仕掛け爆弾とその解除装置など,アンロックアイテムが大活躍する |
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分隊で戦っていると,ときどき「フィールドアップグレードが許可されました」というような表示が出ることがある。これは,分隊行動によってある値までポイントがたまることで発動され,分隊員各個人のアイテムが一つだけアンロック可能になるのだ。
これは,そのマップが終了しても,マスターサーバーから抜けない限り継続するので,たいへん嬉しい。アンロックできるのは武器系のアイテムだけで,能力向上に関するものは不可のようだ。
分隊ボーナス(分隊長の命令に従って行動し,命令を実行するとポイントがもらえる)やNetBatシステムなど,前作に比べ,分隊に参加したほうがポイントが入りやすい仕掛けが増えている。一人で戦っていても何もいいことはないので,どんどん分隊に入ろう。ただ,へんてこなところにビーコンを設置したり,命令を出さなかったりと,隊長のスキルに疑問がある場合はさっさと離脱するのも手だ。このへんの呼吸はBF2と一緒。いや,隊長には隊長の言い分があるんでしょうけどね,と部下に片っ端から逃げられた経験のある本職は語るのである。うう……。
というわけで,武器/アンロックアイテムのレクチャーは今回で終わりである。
実際問題として,口頭で説明されただけでは今一つ感じがつかめないなあ,という想像力にやや欠ける未来新兵諸君も多いことであろう。よく分かるぞ。兵器/武器類は使ってナンボだ。たとえ「実に素晴らしい。これこそ究極のアイテム」と人々が誉めていても,自分の戦闘スタイルに合わなければ宝の持ち腐れである。
とはいえ,アンロックして使ってみなければ,自分にピッタリなのかどうか分からないところが問題だ。うーん,ジレンマ。とりあえず,戦場に立ち,自分がひどい目にあったアイテムや戦友が持っているアイテムのアンロックを目指すのがいいだろう。私はそうしている。また,敵や味方の死体が消えた後,しばらく装備が残るので,これを回収して,なにかアンロックアイテムを持っていることを期待するのも楽しいが,何も持っていないと腹が立つ。
あわただしい戦場でそんな悠長なことやるのは難しいかもしれないが,まあなにしろアンロックアイテムは40種類以上もあるのだ。きっと,諸君にピッタリの未来ガジェットが見つかるはずだ。ぜひ,「対空ロケットのプロ」とか「地雷王」とかを目指してほしい。というわけで,解散! 気をつけ!