「弾持ってこーい!」といえばアパム,「ほほえみデブ」といえばレナードといった具合に,スクリーンでは一人の兵士がヒーローとなることもある。しかし現実はどうだろうか。兵士達一人ひとりの名が,アパムのように世の人々の心に刻まれることはまずない。そんな名もなき兵士の悲哀を体験できるゲームが,現代戦FPS「アームド アサルト 日本語マニュアル付英語版」(以下,ArmA)である。
島を南北に二分する,南サーラニ王国とサーラニ民主共和国。南サーラニ王国で軍事教練を行っていたアメリカ軍の大半が引き上げたある日,サーラニ民主共和国(北サーラニ共和国)のSLA(サーラニ解放軍)は南サーラニ王国のCorazol市に侵攻し,あっという間に占領してしまった。残存するわずかなアメリカ軍とRACS(サーラニ王立陸軍)で,なんとかCorazol市の奪還を図るものの,高度に統制が取れているうえに圧倒的な火力を持つSLAには太刀打ちできず,Ortego(南サーラニ王国の都市である)までもが陥落してしまう。SLAの勢いは留まることを知らず,さらに南のDolores(これも南サーラニ王国の都市である)にまで及ぼうとしているようだ。
主要部隊がほとんど本国に帰ってしまっているアメリカ軍は深刻な火力不足の状態にあり,まだしばらくの間は限られた物資で急場をしのぐしかないのである。何せSLAが最初にCorazol市を制圧してから,丸1日しか経過していないのだ。
というわけで,今回は二つめの戦略マップ「Dolores」のミッション攻略と,シナリオの解説をしていく。テキストの訳につたない部分があるかもしれないが,ご容赦いただきたい。
戦略マップ「Dolores」では,二つある予備ミッションのうち,一つだけが選択可能だ。なぜかというと,二つとも同じ時刻(6月11日の11:40)に並行して展開されるミッションなのである。プレイヤーはどちらか片方を慎重に選ばなければならない。もっとも,どちらも選ばなくてもいいのだが。

※マップ上の番号は,本文中の番号(1)〜(3)と対応しています
SLAはDoloresの北に向けて陣地を伸ばそうと考えている。これにあたり,敵はさらなる部隊の待機場所としてGelardo市付近に新たな野営陣を建設しようと目論んでいるのだ。奴らはキャンプを建設するための物資を満載したUralトラックの護送部隊(コンボイ)を送り込んでいる。我々はこの情報を無線で傍受したのだが,これが罠でないことは間違いないようだ。我々はボートを使用して,きみをそこに送り込むことになるが,このボートは絶対に損傷を受けてはならない……なんせこいつは我々が保有する最後の一艇なのだからな。現在,現地に精鋭の偵察兵を送り込んでいる。きみが上陸したら,彼はただちに護送部隊が通る道の近くに配置につき,護送部隊が街に近づいたらきみに報告を入れる。しかるのち彼はボートに戻り,きみが任務を終えてボートに戻ったらすぐさま発進できるよう,操縦席で待機している。
- 市内に向かい破壊工作の準備をせよ
- Corazolの基地からGelardo市近くの現場に向かう護送部隊のすべてのUralトラックを破壊せよ
- 任務を終えたら,ボートに向かえ
どういうわけか「Sabotage」と「Construction Convoy」という,二つの名前があるミッションだ。敵の護送部隊の規模は分からないが,最初に与えられているのは爆薬が一つと対戦車ロケットが2発という,「こんだけの装備でどーすんだよ」という程度のもの。筆者もかなり悩んだのだが,このミッションでは,さほどスマートなクリアはできなさそうである。
まずミッションは海辺の桟橋(1)から始まる。紛争が始まっているというのに,市民達はのんきに海辺で遊んでいる。まずは市内に入り,爆薬をセットするにふさわしい場所を探そう。それにしても護送部隊を急襲,それもすべてのUralトラックを破壊する任務だというのに,爆薬を一つしか支給してくれないとは,アメリカ軍もかなり切羽詰まっているようだ。なんとしても任務を成功させ,勝利への陣を敷きたいところである。
ということで,たった一つの爆薬をどこに仕掛けるかが大きな問題だ。筆者が取った方法は,町外れの(2)の場所に爆薬をセットし,そのかなり手前のT字交差点(3)で先頭の車両をランチャーで破壊するというもの。先頭車両と後ろのほうの車両をほぼ同時に破壊することで,護送部隊を混乱に陥れるという作戦だ。とはいえ,護送部隊の規模が分からないため,少しでも多くの弾薬が欲しいところ。爆薬をセットしたら,急いでボートに戻って対戦車ロケットを補充し,T字交差点(3)に戻って護送部隊が来るのを待つ。
トラックをすべて葬ったら,ボートで帰ろう。これが我が軍に残された最後の1艇だそうだ
しばらく待っていると,偵察兵から護送部隊が街に近づいているとの連絡が入る。同時期に危険を知らせる鐘が街中に響き渡り,市民も慌てふためいて避難し始める。交差点にあるコンクリート製のゴミ箱に身を隠し,先頭車両のBMPを十分に引き付けて対戦車ロケットランチャーを発射する。弾薬が少ないので,確実に仕留めないと面倒だ。
すぐさまランチャーをリロードし,同時に爆薬を起爆。うまく車両が破壊できていれば,護送部隊はかなりの混乱に陥るはずだ。幌のついたトラックには兵員が満載されているので,敵が降りてくる前にランチャーでふっ飛ばしてしまおう。護送部隊後部にも護衛のBMPがいるので,こいつもランチャーで破壊。2台の装甲車両(BMP)と幌つきのトラックさえ破壊できれば,あとは目立った脅威はない。残りのトラックは,ランチャーの弾数が残っていればふっ飛ばしてもいいし,運転手を射殺してもいい。
護送部隊をうまく壊滅させたら,急いで桟橋に戻り,ボートに飛び乗ろう。先ほどの偵察兵が待ってくれているはずだ。これでミッションはクリアとなる。

※マップ上の番号は,本文中の番号(1)〜(5)と対応しています
敵はDoloresのこの位置(1)で攻撃の準備に入っている。現在我々を数多くのSLAの小さなキャンプが包囲している。このため,その近辺で数人の兵士を失ってしまった。偵察隊からの報告では,それらのキャンプのうち三つは位置を特定できたようだが,まだキャンプが点在しているはずである。きみの主たる任務は,2台のハンヴィーを指揮して判明している三つのキャンプに侵入し,動くものすべてを殺害することにある。さらにまだ所在のつかめないキャンプを探し,同様に破壊してもよい。そうすれば,我々はより呼吸しやすい状況となるだろう。ただし少なくとも1台のハンヴィーがDoloresに帰還しなければならない。それを肝に銘じておけ。
作戦目標
- Dolores市の車庫からスタートする
- Camp ONEの敵をすべて倒せ
- Camp TWOの敵をすべて倒せ
- Camp THREEの敵をすべて倒せ
- 未確認のキャンプを探せ
- Doloresに戻れ
- 少なくとも1台はハンヴィーをDoloresまで帰還させなければならない
たいていの人は,このミッションで初めてリーダーとして任務を遂行することになるだろう。ミッションはDolores市内の車庫(1)で始まる。小隊8名が2台のハンヴィーに分乗して行動する。1台のハンヴィーにはM2マシンガンが,もう1台にはMK19グレネードランチャーが装備されている。ハンヴィーの装備で敵のキャンプを急襲するか,ハンヴィーは移動時の足と割り切るか,無論どちらでも構わない。
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| まずファンクションキーで指示を出したいユニットを選び,キーボードの「1」〜「9」で命令を下すのだ。部下を生かすも殺すも自分次第だが,部下はマァよく死ぬ
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とりあえず「運転手にCamp ONEに向かうよう指示せよ」と表示が出る。これに従って運転手に移動の指示を出してもいいし,運転席に移って自分で運転してもいい。誘導する場合,「指示したいユニット」(ファンクションキー)→「1 Move」→「9 Next waypoint」で一気に目的地まで移動できるが,敵のキャンプの目の前に突っ込んでいくので注意。マップ画面(Mキー)を開いてから,「1 Move」→「目的地をクリック」でも移動できる。ほかにもいろいろ方法はあるが,この二つがラクだ。
「Camp ONE」は出発地点のすぐ近く(2)である。敵小隊がキャンプにいるので全員射殺しよう。うまくいけば機関銃を搭載した敵のUAZ(ジープ型車両)が手に入り,これに隊員2名を乗り込ませれば,車両が3台となる。そのためには,後続のハンヴィーに手出しをさせないことが大事。MK19をガンガンぶっ放されたら,UAZなどあっという間に鉄屑と化してしまう。
あとは判明しているキャンプを順に潰していくだけである。ちなみに「Camp TWO」(3)にもUAZやUralトラックがあるが,これは鹵獲できないようだ。「Camp THREE」(4)には榴弾砲が備え付けてあるので注意。正面から突っ込んでいくのではなく,回りこんで背後から急襲したほうがいいだろう。ちなみに榴弾砲はリロードにかなりの時間を要するので,1発わざと撃たせて突っ込んでいくという手もある。もちろん,その場合は1発目の榴弾をハンヴィーに食らわせないように。
ちなみに,判明していないキャンプの一つは(5)の谷間で発見した。武器の集積場となっているようで,数名の兵士がその場を守っている。ほかにもキャンプは存在するかもしれないので,探してみるのもいいだろう。目的を達成したら,Doloresに戻ればミッション完了である。

※マップ上の番号は,本文中の番号(1)〜(3)と対応しています
Ortegoから南へ向かうSLAの装甲部隊に対する,大規模な待ち伏せ攻撃を準備中である。Dolores市にある橋の多くは,サーラニ島南部のすべての幹線道路へとつながっている。それらの橋を破壊することは最優先事項であるが,我々はその破壊活動のさいに,SLAの装甲部隊の大部分を破壊することを計画している。市の中心部は海から二の腕のように川が入り組んだような場所で,ちょうど半島のようになっている。つまり市内三つの橋を破壊することで,すべての敵部隊に北に向かう以外の逃走経路をなくし,中心地に閉じ込めることになる。半島の付け根部分にいる第3小隊は,市街地から北へ抜け出だそうとする敵部隊と交戦するための防衛線を張っている。第2小隊の残りは,東方面から来る敵の増援部隊を寄せ付けないようにしてくれるだろう。
- 最初の橋の下に爆薬を仕掛け,近くにある隠れ場所を探せ
- 「Flash! Flash! Flash!」という合図が聞こえたら,起爆させろ。続けて敵を対戦車火器で攻撃せよ
- 第3小隊への帰路を拓き,敵の部隊からの防衛を手伝え
- 車両に乗り込み,集合場所Diamondに向かえ。あるいは北にある丘に退却してもよい
ミッションは,ハンヴィーで目的地まで搬送されるスクリプトシーンで始まる。この中で上官から作戦について指示があるが,要するに橋に爆薬を仕掛け,仲間からの合図「Flash! Flash! Flash!」が聞こえたら起爆すればよいのである。
なんとも落とし甲斐のありそうな橋じゃないか! さぁ盛大に爆破しよう
まず目的地の橋(1)に着いたら,すぐさま橋の下の橋脚部分に向かう。爆薬は残しておいても仕方ないので,持っている五つすべてを仕掛けていいだろう。爆薬の設置が終わったら川に沿って移動し,(2)のポイントへ移動。ここには武器コンテナがあるので,M136ランチャーと弾薬を入手しておこう。あとは姿勢を低くして起爆の合図を待つだけだ。
地響きを立てて数台の戦車と装甲車が橋を通過していくはずだ。「Flash! Flash! Flash!」の合図が聞こえたら,すぐ起爆しよう。橋を通過中の数台の装甲車も橋げたと共に落下するが,それで装甲車が破壊できるとは限らない。
起爆したらすぐに建物の裏に回り,うまく橋を破壊できたか確認しよう。このとき,装甲車両(BMP,T-72など)が数台残っているはずなので,M136ランチャーで破壊してしまおう。武器コンテナのある場所を中心に活動すれば,弾薬の補充がしやすい。
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| 橋もろとも爆破できなかった敵車両は,徒歩で追撃してロケットランチャーで始末する。どうもこの島にいる米軍指揮官は,図々しい気がしてならない |
一通り装甲車両を破壊したら,矢印で示した経路で川沿いに進み,(3)の第3小隊と合流しよう。ここでM116榴弾砲を使うなどして残っている敵車両を一掃したら,ハンヴィーか何かの車両に乗り込み,あとは北の合流地点に向かえばミッション終了となる。
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| 橋の爆破と敵車両の始末が一通り終わったら,第3小隊と合流だ。途中,乗り捨ててあるUAZを拝借してもいい |

「南サーラニから新しいニュースが届いています。本日早朝,北サーラニ民主共和国が,島の南部に位置する南サーラニ王国を侵略しました。南サーラニ王国の国王陛下ジョセフIII世は,この攻撃は戦争行為であると非難し,北サーラニ共和国のトレズ首相に軍隊を撤退させるよう訴えました。それに対し,トレズ首相はこの攻撃は侵略ではなく,王国の南部の街における圧制を終焉させることを目指した人道的介入であると表明しています。南サーラニ王国の現場にいるリポーターがさらに詳しくお伝えします。マリアン,どうぞ」
現地からのリポートが開始され,現地の慌しい様子が映し出される。米兵士の激しい怒号の飛び交う中,マリアンがリポートを開始する。
「はいエド,こちらマリアン・クアントです。戦場から生中継でお伝えします。アメリカ軍部隊はDolores市の防衛に失敗し,はるか北方へと押し戻されました。Cayo,Tiberia,Arcadia,さらに南部の多くの村々が放棄されました。市民がまったく避難していないところに残虐なSLA軍が侵入したことで,最悪の事態が懸念されています。RACSの指揮官にいたっては虐殺の懸念を口にしていました」
昨日と同じシャツで頑張るマリアン。きみこそリポーターの中のリポーターだ
「こうした懸念が現実のものとなった場合,米国軍の歴史に大変な汚点を残すこととなり,同盟国に対する防衛力にも疑問を抱かれることになるでしょう。南サーラニ王国より,AAN Networkのマリアン・クアントがお伝えしました。エド,お返しします」
以上のニュースから,Doloresほか多くの街が占領されたことが分かる。まだSLAが侵攻を開始した翌日だというのに,これは予想をはるかに超える大損害である。このままでは勢力を盛り返すどころか,サーラニ島全土が北サーラニ共和国に占領されてしまう。なんとか手を打たねばっ! ……ということで次回に続くのであった。