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Creative,最新サウンドカード「Sound Blaster X-Fi」を発表
2005/08/09 17:36
 シンガポールのCreative Technologyは,最新サウンドカード「Sound Blaster X-Fi」4製品を発表した。米国では8月中に出荷開始され,リテールパッケージが購入可能となる予定だ。

 同シリーズが搭載する「X-Fi Audio Processor」(X-Fi:Xtreme Fidelity)の概要については「こちら」でお伝えしたとおりだが,カードに関して追加情報が判明したのでお届けしよう。とくに注目したいのはカードに搭載する64MBの専用メモリ「X-RAM」だ。詳細については明らかになっていないが,「ゲームのパフォーマンス向上に使われる」とされているから,ゲーム上のサウンドデータをX-RAM上に展開することで,サウンドデータ分のバス帯域幅を節約するような使われ方になるのではと推測される。
 今回発表されたのは上位モデルから順に「Sound Blaster X-Fi Elite Pro」「Sound Blaster X-Fi Fatal1ty FPS」「Sound Blaster X-Fi Platinum」「Sound Blaster X-Fi XtremeMusic」。このうちX-RAMを搭載するのは上位2モデルとなる。世界的に有名なプロゲーマー「Fatal1ty」の名を冠し,さらに「FPS」とまで銘打ってきたSound Blaster X-Fi Fatal1ty FPSが,4Gamerの読者からすると最も注目すべきモデルとなりそうだ。X-RAMの存在よりもコストを重視するのであれば,I/Oボックスやリモコンが省かれたSound Blaster X-Fi XtremeMusicが選択肢として浮上するだろうか。

 Sound Blasterシリーズの公式サイト「SoundBlaster.com」で公開されているイメージ画像を見る限り,カードの仕様は4モデルとも基本的に同じで,X-RAMや,I/Oボックスの有無が異なる程度のようだ。接続インタフェースは従来どおりのPCIで,PCI Expressモデルは用意されていない。最新仕様への対応よりは,従来バスとの互換性を重視したといえそうで,新しい規格に対応しようとするとトラブルを抱えやすいサウンドカードの歴史からすれば堅実な選択といえる。とはいえ,X-RAMの使い道や,PCI Express世代のPCが増えている現状を考えると,その決断が正しいかどうか,今回ばかりは断言できない。この評価に関しては判断を留保し,検証を待ちたいと思う。

 さて,4モデルについて,上位モデルから順に概要を説明していこう。Sound Blaster X-Fi Elite Proは,「Sound Blaster Audigy 4 Pro」の後継といえそうな製品だ。カードレベルのS/N比は116dBで,デジタル入出力やアナログ入力用の外付けI/Oボックスが付属する。前述のとおりX-RAMを搭載し,価格は399ドル。
 同じくX-RAMを搭載するSound Blaster X-Fi Fatal1ty FPSは,カードと5インチベイ内蔵のI/Oボックス,リモコンが付属する。カードレベルのS/N比は109dBとなり,価格は279ドル。
 Sound Blaster X-Fi Platinumは,Sound Blaster X-Fi Fatal1ty FPSからX-RAMを省いたモデルで,価格は199ドル。X-RAMは案外高いオプションというわけだ。
 Sound Blaster X-Fi XtremeMusicは129ドル。カード単体での提供となる。

 なお,今回の発表について,ぜひとも日本法人のクリエイティブメディアのコメントが欲しかったのだが,同社からは発売日や価格に関して「未定」という言葉しか得られなかった。米国と日本では製品ラインナップが微妙に異なることが多いので,その調整をしている最中なのだろうか。
 流通筋に確認をとってところ,こちらもまだショップへのアナウンスはなし。国内発表&発売までには,まだもう少し時間がかかるかもしれない。(佐々山薫郁)


Sound Blaster
■開発元:Creative Technology
■発売元:クリエイティブメディア
■発売日:-
■価格:モデルによる
→公式サイトは「こちら」

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/news/history/2005.08/20050809173644detail.html