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[E3 2005#123]モリニュー氏初のRPG「Fable」,進化してPCへ
2005/05/23 17:18
 2001年に「Fable」がXbox専用でリリースされることが発表されたときは,「ピーターよ,お前もか!」と悔しい思いをしたファンも多かったはず。
 あれから数年の間に,「Rainbow Six」や「Tony Hawk's」などの例を挙げるまでもなく,もはやコンシューマからPCへの移植は珍しいことではなくなった。しかし,そこはやはりピーター・モリニュー(Peter Molyneux)氏とMicrosoft。新しいマップやクエストなど新要素を盛り込んだ特別仕様の「Fable:The Lost Chapter」を投入してきた。

 まずFableのおさらいをしておこう。物語は,盗賊に町ごと家族を壊滅させられた青年の復讐劇で,連れ去られた母と妹を探しての旅を続けていく。メインストーリーがありきたりになっているのは,本作はオープンエンドで,プレイヤーの選択するミッションや生活によって刻々と状況が変化していくため。ベースとなる部分は,極力シンプルにしておこうというわけだ。
 メインストーリーだけ駆け足で終わらせたいのなら20時間ほどで終了できるが,自由気ままに生活を続けて100時間楽しんでも問題ない。非常に広大なアルビーノの世界は,どこか「The Elder Scroll III:Morrowind」のような印象も受ける。
 Fableがユニークなのは,プレイヤーキャラクターが1年ごとに年を取っていく点だ。さらにプレイヤーの行動内容によって形相が変化していくので,エンディングを迎える頃には,プレイヤーキャラクターの人生が,その見た目で理解できるほどである。うまい老け方でハンサムな老戦士になるか,醜い傷だらけの老いぼれになるかは,プレイヤーの素行次第なわけである。



 さて,PC版のFable:The Lost Chapterでは,タイトルどおりXboxにはなかった新しい九つの地域と16種類のクエスト,そして,主にハイレベルのモンスターが収録される。その一つの地域は氷雪地帯で,強力な魔法で攻撃してくるアイストロールは,元々コンシューマのゲームらしく,画面を覆うような大きさで表示されて迫力があった。
 PC版はゲームパッドを用いることもできるが,PCゲーマーには馴染みのある,マウスルックとA,S,W,Dキーを利用してのキャラクター移動が可能。またもちろん,高解像度のテクスチャに置き換えられており,キャラクターモデルや周囲の風景はより美しくなっている。また,追加された数種類の"エピックマジック"は,さすがLionhead Studios社と思える,"らしさ"のある表現だ。

 Xbox版でも豊富なアイテムで知られていた本作ではあるが,さらに武器や防具から,ニワトリのゴムマスクに至るまでのさまざまなアクセサリが追加されている。エモートも豊富になっているので,嫌いなNPCの前に立ちはだかって挑発的な妙な踊りで嫌がらせをしても楽しいだろう。

 Fable:The Lost Chapterは,Microsoft Game Studiosブランドで,2005年末にはリリースされる予定。(奥谷海人)


マイクロソフト フェイブル:ロスト チャプター
■開発元:Lionhead Studios
■発売元:マイクロソフト
■発売日:2005/11/11
■価格:5040円(税込)
→公式サイトは「こちら」

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http://www.4gamer.net/news/history/2005.05/20050523171828detail.html