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「Radeon R7 SSD」レビュー。AMDとOCZのコラボで登場したSSDの特徴と性能を探る
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印刷2014/08/19 21:00

レビュー

AMDとOCZのコラボで登場したSSDの特徴と性能を探る

Radeon R7 240G
(Radeon R7 Series Solid State Drives)


Radeon R7 240G
メーカー:OCZ Storage Solutions
「Radeon R7 SSD」レビュー。AMDとOCZのコラボで登場したSSDの特徴と性能を探る
 日本時間2014年8月19日21:00,AMDは,同社初となるSSD製品「Radeon R7 Series Solid State Drives」(以下,Radeon R7 SSD)を発表した。Radeonブランドの非グラフィックスカード製品が登場するのは,メモリモジュールの「Radeon Memory」に続いて2ジャンルめということになる。
 今回4Gamerでは,容量120・240・480GBで展開されるRadeon R7 Series SSDのうち,容量240GBモデルとなる「Radeon R7 240G」を入手できたので,Radeonブランド初のSSDが持つ特徴と性能をチェックしてみたいと思う。


AMDとOCZのコラボにより生まれたRadeon R7 SSD

その“中身”はオール東芝


 さて,今回のRadeon R7 SSDだが,結論めいたものから先に述べると,その“中身”は,東芝の子会社である米OCZ Storage Solutions(以下,OCZ)製だ。Radeon MemoryはAMDと米Patriot Memoryのコラボ製品だったが,今回のSSDも,AMDとOCZのコラボ製品となっている。

“AMD感”溢れる製品ボックス。中には2.5インチストレージサイズのRadeon R7 SSDと3.5インチベイ用のマウントキット,そしてマニュアルなどが入っている。製品ボックスには,ほかのOCZ製SSDと同じく,Acronisのストレージ移行ツール「True Image HD」を無償でダウンロードするためのコードが付属する
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製品に貼られたシール
「Radeon R7 SSD」レビュー。AMDとOCZのコラボで登場したSSDの特徴と性能を探る
 そのスペックは表1に示したとおりだが,NAND型フラッシュメモリは「A19nm」プロセス技術に基づいて製造される東芝製のMLC(Multi Level Cell)タイプで,SSDコントローラはOCZ――正確には,OCZが2011年に買収したIndilinx――の「Barefoot 3 M00」と,オール東芝な雰囲気がある。

 ちなみに,A19nmというプロセス技術は,東芝製NAND型フラッシュメモリの製造技術において19nmクラスの第2世代モデルにあたるものだ。
 CPUの場合,微細化の目安となるプロセスルールは一般に「ゲート線幅中央から隣の線の中央までの長さ」を指すのに対し,NAND型フラッシュメモリでは,半導体のゲートの幅そのものである「プロセスノード」が微細化の目安として使われている。そして,NAND型フラッシュメモリ業界では,「プロセスノードを変えずに集積度を高める」ということが行われているので,今回のA19nmプロセスもそうした技術の1つという理解でまず間違いないだろう。
 東芝のニュースリリースによると,A19nmプロセスのNANDフラッシュメモリは,19nmプロセス比でダイサイズが小さくなり,書き込み速度も向上しているとのことだ。

※北米市場におけるもの。原稿執筆時点で日本におけるメーカー想定売価は示されていない

 読者が気になるのは,今回のSSDが,エントリー〜ミドルクラス市場向けGPUと同じRadeon R7の名を冠していることではないかと思うが,その疑問への回答として示されたのが下のスライドだ。
 2014年8月現在,OCZはワークステーション向けの上位モデルとして「Vector 150 Series SSD」と,普及価格帯向けの「Vertex 460 Series SSD」を持っているが,Radeon R7 SSDは,そのちょうど中間に収まることになるという。要するに,ミドルクラス市場向けだからR7型番,というわけである。

Radeon R7 SSDは,OCZの製品ラインナップにあって,ミドルクラス市場を狙うことになる。ちなみにVertex 460 Series SSDで採用される「Barefoot 3 M10」は,Barefoot 3 M00をベースとしつつ,普及価格帯SSD向けにマイナーチェンジした派生モデルだ
「Radeon R7 SSD」レビュー。AMDとOCZのコラボで登場したSSDの特徴と性能を探る

 このスライドで注目したいのは,Radeon R7 SSDとVector 150 Series SSDとでスペックが近いことだが,付け加えると,OCZはVector 150 Series SSDの後継として,A19nmプロセス技術を用いて製造される東芝製NAND型フラッシュメモリを採用したSSD「Vector 180 Series SSD」の市場投入を予告済み。なので,Radeon R7 SSDは,速度性能を左右するスペック面において,かなりの部分が上位モデルと同じことになるのだ。

既存のエントリー市場向けSSDと比べ,平均故障間隔は長いとされる
「Radeon R7 SSD」レビュー。AMDとOCZのコラボで登場したSSDの特徴と性能を探る
 一般にエントリー〜ミドルクラスのSSDだと保証期間は3年程度のところ,Radeon R7 SSDでは1日平均30GBの書き込み量を前提に4年保証が謳われている点も押さえておきたい。AMDは,Radeonというブランドの知名度と,保証期間も含めた価格対性能比の高さにより,激戦のSSD市場においてRadeon R7 SSDを差別化できると自信を見せていた。

 また,Radeon Memoryの立ち位置がそうであるように,AMDとして,AMDユーザーがAPUやGPUといったプロセッサ以外のPC構成部品を入手しやすい環境を構築する効果も狙っているとのことだ。

「Radeon R7 SSD」レビュー。AMDとOCZのコラボで登場したSSDの特徴と性能を探る
AMDがSSDを手がける3つの狙い。ここには挙げられていないが,Radeonブランドの価値を高めるということも狙いの1つだろうとは思う
「Radeon R7 SSD」レビュー。AMDとOCZのコラボで登場したSSDの特徴と性能を探る
SSDがラインナップに加わることで,プロセッサからストレージまで,マザーボードに差さる主要パーツを“AMDだけ”で揃えられるようになる


かちっとした筐体を採用するRadeon R7 240G

その内部構造をチェックしてみる


 概要を押さえたところで,入手したRadeon R7 240Gの実機を見ていきたいと思う。OCZ製SSDは分解した時点でメーカー保証が失われるのだが,今回は入手元である日本AMDから特別に分解許可が得られたので,内部を細かくチェックしていこう。

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アルミダイカスト製のフレームを用いているようで,最近のSSDにしては頑丈な作りになっているRadeon R7 240G。筐体表面のRadeonバッジはシールではなくプリントだ
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2.5インチHDD互換で7mm厚という,標準的なサイズ。Serial ATA 6Gbps対応という点も含め,外観的,インタフェース的に,特筆すべき点はない

 というわけでさっそく殻割りしてみると,SSDコントローラの上に熱伝導シートが貼られていることと,SSD基板は,筐体カバーを固定するビスとは別のビス4本で筐体に固定されていることが分かる。

殻割りしたところ(左)と,SSD基板を筐体から取り出したところ(右)
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SSD基板のSSDコントローラ側(左)とその裏側(右)。表面で写真左下に見える「TPS652510」というチップは,Texas Instruments製のDC-DCコンバーターだ。各LSIの電源を作っているのだろう
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Barefoot 3 M00
「Radeon R7 SSD」レビュー。AMDとOCZのコラボで登場したSSDの特徴と性能を探る
 熱伝導シートの下に置かれているSSDコントローラはもちろんBarefoot 3 M00だ。型番は「IDX500M00-BC」。この型番は,2012年にBarefoot 3 M00が(当時は「Barefoot 3」として)初登場したときの型番そのままなので(関連記事),内部仕様は変わっていない可能性が高そうである。

 Barefoot 3 M00は,2基のCortex-A9を核として構成されたコントローラだ。ARMのプロセッサIPコアを採用するSSDコントローラというのは珍しくないが,スマートフォンやタブレットがターゲットとなるほどのスペックを持つ,(SSD用CPUコアとしては)圧倒的に高性能なCortex-A9をSSDコントローラとして採用する例はあまりない。それゆえに,そこがBarefoot 3 M00の特徴といえるだろう。

キャッシュ用となるDD3L-SDRAM。2Gbitのチップが両面に1枚ずつあるので合計512MBだろう
「Radeon R7 SSD」レビュー。AMDとOCZのコラボで登場したSSDの特徴と性能を探る
 コントローラの横には,空きパターンが1つと,Micron Technology(以下,Micron)製品を示すロゴの刻まれたチップが見える。「4HK77 D9PSH」という型番の刻まれた本チップは1枚2GbitのDDR3L-SDRAMだ。上で示した基板写真でも分かるとおり,背面側にも同じチップが1枚搭載されているので,合計4Gbitで容量512MBということになる。240GBというストレージ容量に対して512MBのキャッシュメモリ容量というのは,割と多いほうだ。
 あくまでも推測だと断ってから続けると,空きパターンとメモリチップ枚数の関係からして,明らかになっていない残る2モデルのキャッシュメモリ容量は,Radeon R7 120Gが256MB(=チップ1枚),Radeon R7 480Gが768MB(=チップ3枚)なのではないかと思われる。

東芝製のNAND型フラッシュメモリは1枚あたり16GBの容量を持つ
「Radeon R7 SSD」レビュー。AMDとOCZのコラボで登場したSSDの特徴と性能を探る
 そしてA19nm世代とされる東芝製NAND型フラッシュメモリだが,そこには「TH58TEG7DDKBA4C」という型番が記されていた。A19nmであるかどうか,型番だけでは判然としないが,1枚あたりの容量16GBのチップを片面8枚ずつ,計16枚搭載するので,合計容量は256GBという計算だ。SSD公称容量との差分である16GBは予備領域ということになる。


一世代前のハイエンドモデルと競合製品を用意

やや変則的なテストセットアップに


Radeon R7 SSDと,AMDが競合と位置づける製品の主なスペック
「Radeon R7 SSD」レビュー。AMDとOCZのコラボで登場したSSDの特徴と性能を探る
 さて,性能検証である。
 AMDがRadeon R7 SSDのライバルとして挙げている製品は,普及価格帯市場向けの製品だ。国内において人気なのはMicronの「Crucial MX100」とSamsung Electronics(以下,Samsung)の「SSD 840 EVO」だと思うが,今回はスケジュールの都合で,新規に比較対象用のSSDを用意することができなかったため,筆者の私物から,容量256GBのSamsung製SSD「SSD 840 PRO」と,容量500GBのSSD 840 EVOを使うことにした。一世代前のハイエンドモデルと,容量帯の異なる競合製品ということで,やや変則的だが,ざっくりした比較には使えるはずだ。

 そのほかテスト環境は表2のとおり。テスト対象となる3台のSSDはいずれもDドライブに設定し,各種アプリケーションベンチマークは,Dドライブをターゲットに実行するか,Dドライブにインストールして実行するかのどちらかにしている。


CrystalDiskInfo実行結果。ファームウェアのバージョンは1.00のようだ
「Radeon R7 SSD」レビュー。AMDとOCZのコラボで登場したSSDの特徴と性能を探る
 テストにあたっては,PCの標準的な動作環境におけるスコアを見る目的から,CPUの自動クロックアップ機能「Intel Turbo Boost Technology」を有効化した。
 なお,試用したRadeon R7 240Gのファームウェアバージョンは,「CrystalDiskInfo」(Version 6.1.14)によれば1.00とのことだ。比較対象用の2製品はいずれもテスト開始時点の最新版にファームウェアをアップデート済みである。


実アプリケーションの挙動を模したテストでは

まずまずのスコアを示すRadeon R7 240G


 最初に,Futuremark製のPC総合ベンチマークアプリケーションである「PCMark 8」(Version 2.0.228)に用意されたストレージテスト「Storage」の結果から見ていこう。
 PCMark 8のストレージテストは,5本の一般PCアプリケーションと,「Battlefield 3」と「World of Warcraft」のゲームを実際に動かしたときのディスクアクセスパターンを再現するワークロードを,ぞれぞれ3回繰り返し,ストレージの平均転送速度を見るという,負荷の極めて高いテストだ。それだけにスコアのブレも比較的小さいという特徴がある。

 そのスコアをまとめたものがグラフ1で,3製品のスコア差は極めて小さい。あえていえばRadeon R7 240Gが若干低めだが,誤差の範囲と述べていいだろう。実アプリケーションのアクセスパターンを模したこのテストでは,今日(こんにち)のSSDだとスコア差が出にくくなっているのだが,その傾向が今回も確認されたといったところだろうか。


 グラフ2は,ストレージテストに含まれるBattlefield 3とWorld of Warcraftのスコアを抜き出したものとなる。ここでのスコアは「ゲーム実行のワークロードを完了させるのに要した時間」なので,グラフは短いほど高速であることを示す点に注意してほしいが,結果はご覧のとおり。ほぼ横並びであり,3製品の間に,体感できる性能差はないと述べていいだろう。


 だが,ストレージテスト中の平均転送速度をまとめたグラフ3を見ると,AMDがライバル視しているSSD 840 EVOに対し,Radeon R7 240Gの転送速度が約77%に留まっていることも分かる。なぜここまで大きな違いが出ているのかは,続く段落で検証する必要がありそうだ。



読み出しよりも書き込みを

得意とするRadeon R7 240G


 ここからは,定番のストレージベンチマークである「CrystalDiskMark」(Version 3.0.3ja)の結果を順に見ていきたい。
 CrystalDiskMarkはスコアの揺らぎが大きなベンチマークだ。そこで本稿では,テストデータ「デフォルト(ランダム)」を選択し,テスト回数を標準の5回に設定したうえで,さらにテストを連続5回実行し,その平均をスコアとして採用することにした。1つのテスト項目について合計25回の平均となるため,これならスコアの揺らぎはかなり抑えられるだろうと考えたわけである。

 そんなCrystalDiskMarkから,逐次アクセス性能のテスト結果をまとめたものがグラフ4だ。「Sequential Read」が読み出し,「Sequential Write」が書き込みのスコアである。
 Radeon R7 240Gは,読み出しだとSSD 840 EVO比で約88%のスコアに留まり,一方,書き込みだと同じスコアになった。

 一般にSSDは読み出しより書き込みのほうが低速だが,Radeon R7 240Gは書き込みのほうが優秀のようだ。


 その傾向は512KB単位のランダムアクセスでも同様で,グラフ5では,ランダム読み出しだとSSD 840 EVOに比べて約77%のスコアを示すRadeon R7 240Gが,書き込みではSSD 840 PROと肩を並べている。


 グラフ6は,4KB単位のランダムアクセスを,ホストから送られてきた順番に処理する「QD=1」で行ったときの結果だが,ここでは「読み出しよりも書き込みが優秀」という傾向が,さらに先鋭化する。ランダム読み出しではSSD 840 EVO比で約67%に留まるRadeon R7 240Gが,書き込みでは比較対象に対して約12%も高いスコアを叩き出しているのだ。


 4KB単位のランダムアクセスを,ホストから32個単位で送られてくるコマンドをSSDコントローラ側で並び変えて処理する「QD=32」だと,Radeon R7 240Gは読み出し時の落ち込みがここまでで最も大きくなった。比較対象と比べるとスコアはざっと半分以下。書き込み性能は比較対象の92〜93%なのと比べると,そのインパクトは大きい。


 こうして見ると,Radeon R7 240Gは,書き込み性能はまずまずだが,読み出しがやや苦手なSSDといえそうだ。前段でPCMark 8の平均転送速度を下げた要因は,読み出し時の性能にあるのではないかと思われる。


Iometerでは読み出し時もスコアの落ち込みなし

HD Tune Proでは書き込み時に特殊な挙動を確認


 続いては「Iometer」(Version 1.1.0)だ。Iometerはストレージに高い負荷をかけて性能をテストするベンチマークツールで,とくにI/O性能を見るための機能を多く持っている。
 今回は「4KB単位のランダム読み出しと書き込みを50%ずつ混在させた状態でディスクアクセスを5分間実行し,その間のIOPS(I/Os Per Second。1秒あたりのI/O数)を取得する」こととした。テストサイズは1GBで,QD=32としている。
 念のためテスト設定のスクリーンショットを下に示しておくので,参考にしてほしい。

今回のIometerテスト設定
「Radeon R7 SSD」レビュー。AMDとOCZのコラボで登場したSSDの特徴と性能を探る

 結果はグラフ8のとおりで,スコアはほぼ横並びだ。Radeon R7 240Gの読み出しIOPSが低い,ということはない。
 ただ,テスト中の挙動は3製品でそれぞれ若干異なっていた。IOPSを表示させて追ってみたところ,SSD 840 PROではではテスト開始時から最後まで総合スコアは29000台のIOPSをキープし,スコアの変化は極めて少なかったのだが,SSD 840 EVOはテスト開始時に34000台のIOPSという極めて高い数値を記録するものの,時間とともにIOPS値が低下し,最後は25000台にまで下がった。平均するとSSD 840 PROと同じながら,時間とともにIOPS値は変化するわけだ。
 SSD 840 EVOは,TLC NAND型フラッシュメモリの一部をSLC(Single Level Cell)として使い,見かけ上の速度を引き上げるという,特殊な技術が採用された製品なので,頻繁な読み出しと書き込みが続くと,TLCへの転送負荷が高まり,こういった傾向を見せることになる。

 ではRadeon R7 240Gはどうかというと,スタート時に30000台のIOPSを示し,終了時には28000台となった。SSD 840 PROと比べると「低下した」と言えるものの,SSD 840 EVOほど極端ではなく,高負荷状況でも安定した性能を期待できるといえそうだ。


 次に,HDDベンチマークの定番である「HD Tune Pro」(Version 5.50)を使ってみよう。ここでは,Radeon R7 SSD 240Gの先頭セクタから連続読み出しおよび連続書き込みを行い,その間の転送速度変化を調べてみることにした。
 結果は下に示した画像のとおりで,連続書き込み時に少し面白い挙動が得られている。HD Tune ProでもRadeon R7 SSD 240Gは逐次読み出しが240GB/s前後,逐次書き込みは275GB/s前後で転送速度が推移する。ただ,26GB前後の書き込みが連続すると,一時的に,転送速度が大きく低下する現象が見られたのだ。

「Radeon R7 SSD」レビュー。AMDとOCZのコラボで登場したSSDの特徴と性能を探る
HD Tune Proにおける逐次読み出しテスト結果(※青い折れ線)
「Radeon R7 SSD」レビュー。AMDとOCZのコラボで登場したSSDの特徴と性能を探る
HD Tune Proにおける逐次読み出しテスト結果(※橙の折れ線)

 連続書き込み時の一時的な性能低下は,おそらく,書き込みに伴ってガーベッジコレクションやリロケートなど内部処理が必要になり,そこで生じているのだろう。実使用にはほとんど影響がないと思うが,ありえないほどの極めて大量の書き込みを連続して行うと,いわゆるプチフリ的な現象が起きる可能性はあるかもしれない。


ミドルクラスとして順当な性能を持つSSDだけに

すべては国内での販売価格次第


「Radeon R7 SSD」レビュー。AMDとOCZのコラボで登場したSSDの特徴と性能を探る
 Radeon R7 240Gは,書き込み性能に優れ,また,Iometerのスコアを見る限り,高負荷環境での安定性は高そうだと述べていい。2014年夏時点におけるハイクラス市場やハイエンド市場向けSSDと比べると見劣りする部分は確かにあるが,そこは「Radeon R7」なので,位置づけ相応といったところだろう。エントリーからミドルクラスの市場を狙うSSDとしては,順当かつユニークな製品だと評価できる。

 気になるところがあるとすれば,それは価格だ。
 原稿執筆時点で日本でのメーカー想定売価は公表されていないが,米国市場におけるRadeon R7 240Gの価格は163.99ドル(約1万7000円)からとされている。Radeon R7 240Gの下位モデルにあたる容量240GB版Vertex 460 Series SSDだと同189.99ドルなので,たしかにリーズナブルである。

 ただし,現実問題として,いま日本市場で高い人気を集めているCrucial MX100の容量256GBモデルやSSD 840 EVOの容量240GBモデルだと,実勢価格が1万3000〜1万5000円程度(※2014年8月19日現在)となっている。AMDの示す北米市場のメーカー想定売価が仮にそのまま日本において設定された場合でも,AMDが「価格対性能比で差別化できる」と言うほどインパクトのある店頭売価にはなりそうにないというのは,小さくない懸念材料となりそうだ。

 そういうわけで,Radeon R7 SSDを「買い」といえるかどうかは,1にも2にも価格設定次第ということになる。現時点では,「仮に北米市場のメーカー想定売価と近い国内価格で登場するなら」と前置きしつつ,ゲーマーによく知られたRadeonブランドの製品である点と,一般的なSSD製品より1年長い4年保証という点に価値を見出せる場合はアリだとまとめておきたい。

AMDの日本語公式Webサイト

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