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製品版「Rift」の部品点数はなんと300!? Oculus VRハードウェア部門のマネージャーが明かす製品版Rift開発秘話
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印刷2015/09/25 00:00

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製品版「Rift」の部品点数はなんと300!? Oculus VRハードウェア部門のマネージャーが明かす製品版Rift開発秘話

Rift
 北米時間2015年9月23日,Oculus VRは,同社が主催する開発者向けイベント「Oculus Connect 2」を米カリフォルニア州ロサンゼルス市で開催した。その初日には,仮想現実(以下,VR)対応ヘッドマウントディスプレイ「Rift」の製品版である「CV1」(開発コードネーム)が完成するまでの裏話を披露するセッション,「Shipping Hardware: The Evolution of the Rift」(ハードウェアを出荷するまで:Riftの進化)が行われている。
 セッションを担当したのは,同社ハードウェア部門担当マネージャーであるCaitlin Kalinowski(ケイトリン・カリノウスキ)氏とStephanie Lue(ステファニー・ルー)氏だ。スタンフォード大学の卒業後,AppleやMicrosoftなどで腕を磨いてきたという女性エンジニア2名によるセッションの概要をレポートしよう。

Caitlin Kalinowski氏(Product Design Engineering Manager,Oculus VR)
Stephanie Luesi氏(Hardware Program Management Manager,Oculus VR)

 ちなみに現在,Kalinowski氏は,POculus VRの製品デザイン部門を統括しており,Lue氏はハードウェア開発のロジスティクス(logistics,ここでは「計画」くらいの意味)周りを管理しているという。


左右2枚の有機ELディスプレイパネルを動かすギミックを搭載


 そんな2人がセッションの最初に披露したのは,CV1の分解図である。スライド左端に見えるフロントカバーがなければ何かの大型機械に見えてしまうほど,複雑な部品で構成されているのが分かるだろう。全体を構成する部品数は,なんと300にも及ぶという。カリノウスキ氏は「コンピュータやゲーム機のデザインとは異なり,Riftはささいなハードウェアの変更が,ソフトウェアのデザインにも影響してしまうので,常にさまざまな部門と連絡を取りつつデザインしていかなければならなかった」と話している。
 開発者向けバージョンである「DK1」を非常に早い時期からリリースしていたのは,ソフトウェア開発者からユーザビリティのフィードバックを得るために,それが不可欠だったからとのことだ。

製品版CV1の分解図。「DK」が「Development Kit」であったのに対して,CV1は「Consumer Version 1」という意味のコードネームだ
Rift

 今回のセッションでは,CV1で新たに導入された「Inter Pupillary Distance」(IPD,瞳孔距離)の調整機能と「布製の外装」,「ストラップ」,そして「サウンド」という4つのポイントに焦点を当てての説明が行われた。

IPDとは,左右の目にある瞳孔の距離のこと
Rift
 まず,IPDとは,左右の目にある瞳孔の中心点を結んだ距離のこと。これは,同じ人種であっても人によって違いの大きい部分であり,サングラスやゴーグルのように顔に装着するものでは,自分に合わないと,非常に不快に感じる部分であるという。
 そこでCV1は,右目と左目それぞれの前に,個別の小型有機ELディスプレイパネルが配置された構造を採用し,パネル同士の距離を機械的に調整できるようになっているそうだ。

 IPDに合わせて両パネル間の距離を調整するという仕組みは,ユーザーが1人だと仮定した場合,基本的に,一度調整したら二度と触らなくてもいい部分だ。そこにかなりのコストを投下することに疑問を覚える人がいるかもしれないが,Riftの開発においては,IPDの最適化機構は「かなり早い段階からの必須項目だった」(カリノウスキ氏)という。
 IPDを調整する機能だけを取り出した図も公開されたが,プロトタイプのデザインに比べると,CV1では随分と仕組みが変化しているのが分かる。CV1に到達するまでに辿った進化の過程は,デザインチームの試行錯誤の成果でもあろう。

開発途中版のパネル位置調整機構
Rift

CV1でのパネル位置調整機構。小さなスティック状の部品に歯車がいくつも組み合わされて,パネルの位置を動かす仕組みになっている
Rift

実際のCV1では,ゴーグル部分の右下側に調整用のスティックがある
Rift


布製の外装には日本の繊維も使われている


 別記事でもお伝えしているように,第3世代試作機である「Crescent Bay」(開発コードネーム)までは,外装がプラスチック剥き出しだったのに対し,CV1では布製の外装が採用された。それはなぜかという話が,セッションにおける第2の話題だ。
 いわく,外装に布が選ばれたのは,軽量化のためだけでなく,ヘッドトラッキング用となる赤外線LEDの配置を,本体の最前部から側面へと変更させる過程において,側面からの光をセンサーカメラがキャッチできるよう透過させるためだそうだ。その目的のための最適な選択肢が布だったということらしい。

CV1では,布による外装の下に赤外線LEDが備わっている
Rift

布の外装なので,LEDの赤外光が透過して見えるという仕組み
Rift

CV1を構成する部品は,世界各地のパートナー企業から調達されている
Rift
 ただ,その布を選択するためには多大な苦労があったという。ルー氏らは,アメリカで調査やコンサルティングを行ったうえで,日本やオーストリアの紡績会社へと特注したと述べていた。また,CV1の骨格やストラップ部分は,中国とシンガポールのメーカーに発注したが,繊維とプラスチック,そしてVRハードウェアメーカーという異業種分野の会社が,Riftを作るという1つの目的をそれぞれ理解できるよう配慮するのは,並々ならぬ苦労があったらしい。
 「完成した布を,しっかりとした張力を保持したまま,製造ロボットでどのように本体へ巻き付けるかも,大きな課題だった」とルー氏は述懐している。

スクリーンに埃などが入らないように,レンズ部分も外装と同じ布で覆われている
Rift

ユニークな形状をしたCV1のヘッドフォン部分
Rift
 ヘッドフォン部分の設計に関する話も興味深い。
 映画鑑賞において,ヘッドフォンの片側が破損して聞こえなくなっても,それほど不都合なく映画を見終えることができるとしたルー氏は,「VRで3Dサウンドは不可欠であり,それなしでは成立しない」と述べていた。たとえば,右後方にモンスターがいるようなとき,音でその気配を感じとれないと,ホラーゲームやシューティングゲームとして成り立たないというわけだ。

 カリノウスキ氏によると,Riftのヘッドフォンは頭を締め付けないようなデザインでありながら,しっかりと耳に密着できるデザインにするための試行錯誤の結果,トラップからエンクロージャ部分が独立してグリグリと動くような形状に落ち着いたのだそうだ。
 しかも,「ユーザーが付属のヘッドフォンを取り外して,好みのヘッドフォンやイヤフォンを利用できるようにする」ための設計にも,相当なデザイン期間を要したとのことだった。

ヘッドフォン部分の可動範囲を示したスライド
Rift

CV1のストラップ部分。頭部を包むバンドは,左右がプラスチック製,頭頂部を通る前後が布製で,面ファスナーで留める方式となっている。実際に装着してみたが,筆者の頭部にもしっかりとフィットしていた
Rift

 こうして完成したCV1は,まさにOculus VRに集ったエンジニアたちの,アイデアと技術の結晶ともいえるものだ。まだ製品が発売されていない段階で,これだけの情報を開示するというOculus VRの姿勢は相当に太っ腹といえるが,それだけ自信があるということなのだろう。
 今後,そう遠くない時期に価格や予約開始日といった情報も発表されていくと思われるが,製品版のでき栄えには,大いに期待してよさそうだ。

CV1の第1号が製造ラインから出てきたときの記念写真。みんな笑顔だが,実物を見るまでは鬼のような形相だったそうだ
Rift

Occulus connect 2 公式Webページ


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