「3DMark」のDirectX 12対応新テスト「Time Spy」予告動画が公開。リリースはまもなく？

　フィンランド時間2016年6月24日，Futuremarkは，PC用3Dベンチマークソフト「3DMark」に実装予定となっている新テスト「Time Spy」のティザームービーを公開した。Time Spyは，DirectX 12対応の新しいグラフィックスエンジンを使ったもので，「最新GPUの性能をテストするための理想的なベンチマーク」だと，Futuremarkは主張している。
　Time Spyのリリース日時に関する明言はないのだが，「coming soon」とのことなので，遠からず体験できると期待できそうだ。


　Time Spyについては，2016年1月に掲載したレポート記事で報じたことがある。
　今回，公開されたムービーは1分強の短いものだが，「Futuremark製の歴代ベンチマークソフトで登場したモデルデータを陳列した博物館」を探索するという内容は，1月に報じたときと変わっていない。懐かしいモデルデータがいくつも登場するので，3DMarkシリーズのファンであれば，デモを見ているだけでも楽しめるだろう。

Futuremarkが公開したTime Spyのスクリーンショット。頭部を覆うヘルメットを被った女性が，巨大な虫眼鏡のような道具を博物館内で掲げると，虫眼鏡を通して過去が見える，というシーンがティザームービーでは描かれている

　FuturemarkのRyan M. McCall（ライアン・マッコール）氏は，1月の取材時にTime Spyのことを，DirectX 12のAPIを駆使したハイレベルのテストであると説明していた。新たに明らかになった情報によると，Time Spyは，DirectX 12の新機能である「Asynchronous compute」（Async compute）を活用しており，また，明示的なマルチアダプター（※マルチGPU環境のことと思われる）およびマルチスレッドにも対応しているという。


　2016年1月時点で「今後2〜3か月以内」（McCall氏）のリリースを予告していたのだから，ずいぶんと開発に時間がかかってしまったようだが，DirectX 12対応GPUの実力を検証可能な新しいテストの登場に向けて，カウントダウンが始まったという理解でよさそうである。

Futuremark公式Webサイト（英語）