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次世代3DMarkの製品名はシンプルな「3DMark」に。公開はx86版Windows用が2013年1月予定へと延期される
ラインナップは,無料で利用できるBasic Editionと,複数の機能がアンロックされる有償のAdvanced Edition,商用利用が可能なProfessional Editionの3つとなる。このあたりは「3DMark 11」と同じだ。
対応OSはWindows 8・7・VistaおよびAndroid,iOS,Windows RTで,これは当初の発表どおり。一方,当初は2012年中の公開が予定されていたが,今回の発表ではx86版Windows向けが2013年1月となった。AndroidとiOS,Windows RT向けは2013年第1四半期中にリリース予定とのことである。
ところで,Futuremarkは先週の時点で,DirectX 11世代のベンチマークテスト「Fire Strike」の概要とトレイラームービーを公開しているが(関連記事),今回,製品名やリリーススケジュールと合わせて,Fire Strikeの続報と,残るテスト項目「Cloud Gate」「Ice Storm」の概要も明らかになっている。
3つ用意されるテストのポイントは下にまとめたとおりだが,それぞれ対象のハードウェアが異なり,総合スコアも別々のものが得られるようになっているというのが,従来の3DMarkとは大きく変わった点といえそうだ。
●Fire Strike
なお,テストを実行できるのは,DirectX 11に対応するGPUおよびグラフィックス機能統合型CPUを搭載し,x86版Windows 8・7・Vistaが動作するPCのみである。
●Cloud Gate
DirectX 11ベースながら,Direct3D feature level 10_0の利用に留めており,DirectX 10世代のGPUやグラフィックス機能を搭載するPCで実行できるテスト。Fire Strikeテストを実行するには厳しいレベルの,DirectX 11に対応したエントリークラスのグラフィックス機能統合型CPU(やチップセット)搭載機などに最良のベンチマークテストだという。想定されるハードウェアは,ノートPCや,単体のグラフィックスカードを搭載していないデスクトップPCだとのことだ。
テスト項目はGraphics Testが2つ,Physics Testが1つ。x86版Windows 8・7・Vistaの動作するPCのみが動作対象となる。
●Ice Storm
スマートフォンやタブレット端末,UltrabookやエントリークラスのPCを横断的に比較できる,ある意味で新世代3DMarkのキモともいえるテストだ。2つのGraphics Testと1つのPhysics Testからなっている。
Windows上では,DirectX 11のDirect3D feature level 9_xを用いるため,DirectX 9世代のGPUやグラフィックス機能統合型CPU/チップセットで実行可能。一方,AndroidやiOS上ではOpenGL ES 2.0ベースで実行されるので,APIが異なることになるが,テスト方法や解像度を揃えることで,x86版WindowsとAndroid,iOS,Windows RTの横断的な比較を可能にしているという。
以上,全体としては,「概要ついでに延期も発表してみました」という印象である。公開延期自体は残念だが,具体的なスケジュールが見えたことは歓迎できるのではなかろうか。
3DMark公式紹介ページ(英語)
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