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[NVISION 08#10]閉幕セレモニーに“史上最強最大のGPU”が登場!?
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印刷2008/08/30 12:00

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[NVISION 08#10]閉幕セレモニーに“史上最強最大のGPU”が登場!?

閉幕セレモニーより,Dan Vivoli副社長(右手前)と,GeForce LANの参加者達
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 「Visual Computing」(ビジュアルコンピューティング)をテーマに初開催となったイベント「NVISION 08」が,米国時間2008年8月27日に3日間の会期を終了した。

 閉幕セレモニーでは,NVIDIAのDan Vivoli(ダン・ヴィヴォリ)マーケティング担当上級副社長が,8000人以上もの人々が世界初のビジュアルコンピューティングイベントに参加したと説明。その中には,

  • 成長著しい新興企業が集う「Emerging Companies Summit」(新興企業サミット)に,60社以上,350人
  • 常時100人以上のプレイヤーが36時間ぶっ続けでゲームをプレイし続けるギネス世界記録を打ち立てたLANパーティ「GeForce LAN」に,203名のハードコアゲーマー(関連記事
  • 53か国の代表が参加した「ESWC」(Electronic Sports World Cup)決勝に進んだチームや個人

が含まれているとし,次々と関係者が壇上に招かれた。
 Vivoli氏は,このイベントが,開発者やデザイナーなどのグラフィックス業界関係者だけが集まるのではない,大規模なものとして定着することを望んでいると述べる。


「怪しい伝説」の二人組が

“史上最強最大のGPU”を披露!


Adam Savage氏(右)とJamie Hyneman氏(左)。中央に見えるのが“CPU”ことLeonardoだ
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 さて,セレモニーの最後には,専門テレビ局「Discovery Channel」(ディスカバリーチャンネル)の人気番組「MythBusters」(邦題 怪しい伝説)の二人組,Adam Savage(アダム・サヴェージ)氏とJamie Hyneman(ジェイミー・ハインマン)氏が登場。大げさなロボットや道具を使って科学を検証する二人が,今回取り組むのは「CPUとGPU」だ。

 二人はまず,高速に4個のペイント弾を発射して絵を描くロボット「Leonardo」(レオナルド)を披露。白いキャンパスに次々と4個単位でペイント弾を打ち込み,スマイルフェイスを描いて見せた。

Leonardoは同時に4個のペイント弾を発射し,少しずつスマイルフェイスを描いていった
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 しかし,何か物足りない。「微笑み」といえば,世界で最も有名なのは「モナリザ」だ。
 そう言って二人が披露したのは,モナリザを描くべく作り上げた“GPU”で,1102発のペイント弾を同時に発射できる並列処理(パラレルプロセッシング)マシンである。

二人の発言に合わせて引き上げられたメインスクリーンの奥には,白い布に隠された大きな物体が。そしてそれを開くと登場したのが,NVIDIAロゴ入りの巨大なマシンである。このあたりから会場は,一種異様な盛り上がりに
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 果たして,NVIDIAのロゴが入った巨大なマシンは瞬時にモナリザを描き上げ,会場に集まった参加者たちの熱い歓声,そして爆笑を集めることとなった。


巨大なGPUによるモナリザ描画の瞬間(左)。ペイント弾の破片が飛び散っている。右は描かれたモナリザ
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ご丁寧にもハイスピードカメラによるリプレイが。ここでも観客は大はしゃぎ
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 再び登場したVivoli氏は「このリッチな並列処理性能を使わない手はない」と強調。ビジュアルコンピューティングの進むべき未来が,まさにここにあるとアピールし,「来年,再びこの地に集い,ビジュアルコンピューティングのさらなる発展に向けて取り組んでいこう」と宣言して,NVISION 08は閉幕したのである。

史上最強最大のGPUにして,横29基,縦38基,計1102基のStreaming Processor(?)を持つマシン。Huang CEOの口から,これが「Da Vinci」であることが明かされた
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 ところで,NVISION 08閉幕後に別途開かれた,アジア太平洋地域のパートナー向けセレモニーで,Jen-Hsun Huang社長兼CEOは,セレモニーで披露されたマシンの名前が「Da Vinch」(ダビンチ)であることを明かし,「今世紀,我々が作り上げた,最もパワフルで巨大なGPUだ(笑)」と紹介した。

 このネーミングには,CPU「Leonardo」とGPU「Da Vinch」が密接な連携を果たす「ヘテロジニアスコンピューティング」(異種混合コンピューティング)こそが,NVIDIAの目指すビジュアルコンピューティングの姿であること。そして,どちらか一方が欠けても,すばらしい未来を迎えることはできないというメッセージが込められている。
 Huang氏の表情からは,価格競争や競合他社との競り合いばかりに明け暮れるのではなく,業界が一丸となってビジュアルコンピューティング業界を盛り上げるために起ち上げた「NVISION 08」が盛況のうちに幕を閉じ,高い成果をあげたことに対する安堵感すら見てとれた。

 Intelが「Larrabee」(ララビー,開発コードネーム)で本格的にビジュアル・コンピューティング,そして並列コンピューティングの世界に参入を果たすのは2年後。それまでに,NVIDIAが中心となった,強固で,業界をリードするコミュニティを作り上げる。それこそがNVIDIAが「NVISION」を開催した目的にほかならない。

閉幕セレモニーの最後には,「NVISION 09でまた会いましょう」のメッセージが
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 CPUをはるかに上回るGPUの圧倒的な処理能力。その力を制すベンダーこそが,次代のコンピュータ業界をリードする権利を得る。つまり,NVIDIAはNVISIONにおいて,次代のコンピュータ業界をリードする旗手とならんという強い意志を表明してみせたとも言える。
 NVIDIAは少なくとも2009年,2010年にもNVISIONを開催する計画を持っている。今後,同イベントがどのような発展を見せるのか,業界関係者ならずとも,その動向が気になるところだ。
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