お気に入りタイトル/ワード

タイトル/ワード名(記事数)

最近記事を読んだタイトル/ワード

タイトル/ワード名(記事数)

LINEで4Gamerアカウントを登録
大量の新機能追加に留まらない「ATI Catalyst 8.3」公開
特集記事一覧
注目のレビュー
注目のムービー

メディアパートナー

印刷2008/03/06 14:57

ニュース

大量の新機能追加に留まらない「ATI Catalyst 8.3」公開

 AMD製デスクトップPC向けGPUおよびチップセット用ドライバスイート「ATI Catalyst」の最新版,「ATI Catalyst 8.3」(以下,Catalyst 8.3)が公開された。「Display Driver」のバージョンは8.471。ATI Radeon 9500〜9800およびATI Radeon Xシリーズ以降のGPUと,ATI Radeon XpressおよびAMD 4シリーズ以降のチップセットがサポートされる。対応OSはWindows XPと32/64bit版Windows Vistaだ。4Gamerの最新ドライバリンクページは更新済みなので,入手したい人はそちらからどうぞ。

 2008年3月5日の記事でお伝えしているとおり,Catalyst 8.3では多くの新機能が追加されている。その詳細は同記事をチェックしてほしいが,対応OS込みであらためてリストアップしておこう。

●Catalyst 8.3の新機能
  • ATI CrossFireXサポート[Windows Vista]
  • Hybrid Graphics(Hybrid CrossFireX)サポート[Windows Vista]
  • 対応GPUによるDirectX 10.1サポート[Windows Vista SP1]
  • DirectX 9モードのUnreal Engine 3採用タイトルにおけるアンチエイリアシングのサポート[Windows XP/Vista]
  • ATI CrossFire動作時に,DirectX 9タイトルに対する最大42x AA相当のアンチエイリアシング設定「Super Anti-Aliasing」サポート[Windows XP/Vista]
  • HydraVisionサポート[Windows Vista]
  • アスペクト比を維持したままの拡大表示サポート[Windows XP/Vista]
  • ATI Cataslyst Control Centerの「Advanced Video Quality Controls」にノイズリダクション(De-noise)とエッジ強調(Edge Enhancements)機能追加[Windows Vista]
  • ATI Radeon HD 3000シリーズのプログラマブルテッセレーションサポート(※利用できるかは将来のアプリケーション次第)

 また,主要タイトルの一部におけるパフォーマンス向上,複数のタイトルにおけるバグフィックスが進んでいるのも,Catalyst 8.3の特徴だ。バグフィックスに関してはゲームに関連した部分をピックアップして紹介すること,製品名の「ATI」は省略することをお断りしつつ,以下,概要をまとめてみた。

●Catalyst 8.3での性能向上
  • Radeon HD 3800シリーズのCrossFireX構成時に,「Call of Juarez」で最大20%
  • Radeon HD 3800シリーズ搭載環境でDirectX 10版「Company of Heroes」において最大17%。パフォーマンス向上は低解像度で顕著
  • サポートされるRadeon全製品のシングルカード構成時に,DirectX 10版「Crysis」において最大15%
  • サポートされるRadeon全製品のシングルカード/CrossFireX構成時に,DirectX 9版「ロスト プラネット エクストリーム コンディション」において最大36%
  • Radeon HD 2400/2600/3400シリーズ搭載環境もしくはこれらのCrossFireX構成時に,「Unreal Tournamnet 2004」において最大10%
  • サポートされるRadeon全製品のシングルカード/CrossFireX構成時に,ベンチマークソフト「Shadermark 2.1」において最大35%

●Catalyst 8.3で解決した主な問題(Windows XP)
  • Catalyst Control Center(以下,CCC)からアンチエイリアシングを有効化して「Call of Duty」を実行すると画面表示がおかしくなる問題
  • Radeon HD 3800のCrossFire構成時に「Call of Juarez」をプレイすると,テクスチャが断続的に明滅する問題
  • 「Call of Juarez」を実行し,ゲーム側のグラフィックスオプションから「Optimal Quality」を選択して表示品質を高く設定すると,画面に何も表示されなくなる問題
  • 「DaTang」(※「大唐豪侠」)で,キャラクター選択画面やゲームマップにおいてテクスチャがおかしくなる問題
  • CrossFire構成時に「Tom Clancy's Ghost Recon: Advanced Warfighter」を実行すると,アプリケーションが終了してWindowsデスクトップに戻る問題
  • CrossFire構成時に,4x AAと「Full Dynamic Lighting」をいずれも有効にした状態で「S.T.A.L.K.E.R.: Shadow of Chernobyl」をプレイすると,影の表示がおかしくなる問題
  • Radeon HD 3600/3800シリーズ搭載環境で「TianXia 2」(※「天下2」)を実行すると,Windows XPが再起動する問題
  • Radeon HD 2600搭載環境で,Apple製の30インチディスプレイ「Cinema Display」と接続して「World of Warcraft」をプレイすると,パフォーマンスが上がらず,かつ画面が断続的に明滅する問題
  • ウインドウモードで「World of Warcraft」を実行し,フルスクリーンモードに変更しようとすると,ゲームが反応しなくなる問題
  • 「World of Warcraft」でパフォーマンスが上がらず,画面が明滅する問題
  • AGP接続のRadeon搭載グラフィックスカード搭載環境でDirectXベースのゲームを実行するとエラーメッセージが表示される問題
  • CCCの「3D−All settings」以下にある描画クオリティのスライダを変更させると,垂直同期が無効化される問題
  • CCCのスキンを「Crimson」もしくは「Classic」に設定すると,ATI OverDriveメニューの表示が一部おかしくなる問題

●Catalyst 8.3で解決した主な問題(Windows Vista)
  • 「The Elder Scrolls IV: Oblivion」をゲーム側オプションをデフォルトのままプレイすると「Gadget Sidebar」の表示がおかしくなる問題
  • CrossFire構成時に,16x異方性フィルタリング設定を行った状態で「The Elder Scrolls IV: Oblivion」をプレイすると,ゲーム開始後最初に移動したとき画面がちらつく問題
  • 64bit版Windows Vistaで「Enemy Territory: Quake Wars」をプレイすると,一部マップの読み出し時に画面表示がおかしくなる問題
  • 「Enemy Territory: Quake Wars」の終了時に「atioglxx.dll」のエラーが表示されてゲームが応答しなくなる問題
  • 「Enemy Territory: Quake Wars」の「editing levels」(※原文ママ,Limboメニューのことではないかと思われるが詳細は不明)時に画面表示がおかしくなる問題
  • Radeon HD 2900搭載環境で「Guitar Hero 3」をプレイすると,パフォーマンスが上がらない問題
  • CCCからアンチエイリアシングを有効化して「Microsoft Halo 2 for Windows Vista」を実行すると,ゲームのロード時やキャンペーン終了時に表示されるHalo 2のロゴがちらつく問題
  • ATI Radeon HD 2100(=AMD 740G)搭載環境において,CCCの設定がデフォルトの状態で「Microsoft Halo 2 for Windows Vista」を実行し,さらにゲーム側のオプション設定もデフォルトのまま新しいキャンペーンを開始すると,テクスチャの表示がおかしくなる問題
  • CrossFire構成時に「バイオハザード4」を実行すると,画面がややちらつく問題
  • Radeon HD 3400シリーズで「UBM」(※原文ママ)を有効化して「Tom Clancy's Splinter Cell: Double Agent」をプレイすると,画面にさまざまな色の長方形が表示される問題
  • CrossFire構成時に「World in Conflict」をプレイすると,テキスト表示がおかしくなる問題
  • OpenGLモードで「World of Warcraft」をプレイすると,画面がちらついたり,オブジェクトが描画されなくなったりする問題
  • ディスプレイとHDMI接続しているときにハイバネーションから復帰させると,画面にマウスカーソルしか表示されなくなる問題
  • 64bit版Windows VistaでRadeon X1900のCrossFire構成を行うと,ATI OverDriveがグレーアウトして変更できなくなり,表示内容もおかしくなる問題
  • Radeon HD 2400シリーズ搭載環境でHDMIディスプレイをホットプラグすると,ディスプレイが認識されない問題

 このほか,例によってAvivoやCCC,ビデオ出力周りの問題も数多く修正されている。全体的には,CrossFire構成とDVD-Videoプレイヤーに関連した不具合が比較的多めだった印象を受けた。
 いずれにせよ,今回のバージョンを導入しない手はないだろう。新機能の多くがWindows Vista向けという点は,(4Gamer読者の多くを占める)Windows XPユーザーにとってやや残念なニュースといえるものの,待望といっていいアスペクト比固定拡大機能やパフォーマンスの向上,広範なバグフィックスは,Radeon 9500以降のGPUを利用するすべてのATI Radeonユーザーにとって十分に価値がある。
 なお,ドライバのアップデート作業は自己責任だが,ドライバのアップデート方法について解説した連載「PCゲームのお作法」第11回第13回をチェックしながら進めてもらえば,まず間違いは起こらないはずだ。
  • 関連タイトル:

    AMD Software

  • この記事のURL:
4Gamer.net最新情報
プラットフォーム別新着記事
総合新着記事
企画記事
スペシャルコンテンツ