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「ATI Radeon HD 3800」正式対応の「ATI Catalyst 7.11」公開
さて,Catalyst 7.11における最大のトピックは,ATI Radeon HD 3800シリーズの正式サポートが追加されたこと。逆にいえば,パフォーマンスの向上や,新機能の追加などは謳われていない。また,2007年11月21日の記事でお伝えした「Crysis」用の問題対策パッチはCatalyst 7.11に盛り込まれておらず,Crysisをプレイしていて問題に直面した場合はHotfix「737-30533」を別途導入する必要があるので,この点は注意が必要だ。
恒例のバグフィックスは以下のとおり。今回も,ゲームプレイに関係したところを中心にまとめてみた。
●Catalyst 7.11で解決した主な問題(Windows XP)
- 「Enemy Territory: Quake Wars」をプレイすると,テクスチャの表示がおかしくなる問題
- 「Enemy Territory: Quake Wars」を実行し,トリプルバッファリングを有効化すると,ゲームが反応しなくなる問題
- 「Unreal Tournament 2004」を実行し,ゲーム側の解像度設定を変更してからCrossFireを有効化すると,VSyncが切れてしまう問題
- ATI Radeon HD 2600/2400搭載環境で「TianLongBaBu」(※おそらく中国のオンラインゲーム「天龍八部」のことと思われる)を2時間以上プレイすると,OSが反応しなくなる問題
- ATI Radeon X1800を2枚搭載していても,ATI Catalyst Control Center(以下,CCC)からCrossFireを有効化できない問題
- ATI Radeon HD 2400搭載環境で「Serious Sam: The Second Encounter」のデモ版をプレイすると,ゲームの反応が遅くなる問題
- ATI Radeon HD 2600シリーズのSoftware CrossFire構成を行うと,シングルカード構成時よりもパフォーマンスが低下する問題
- S3ステート(≒サスペンド)から復帰したとき,マウスを動かすまで画面が真っ白なままになってしまう問題
- ATI Radeon HD 2600シリーズをDell製の30インチ液晶ディスプレイに接続すると,画面表示がおかしくなったり,何も表示されなくなったりする問題
- CCCのATI OverDriveオプションを有効化しようとしてもできない場合がある問題
●Catalyst 7.11で解決した主な問題(Windows Vista)
- 「BioShock」をプレイすると,特定のシーン(※原文は「Pulling the lever in the chamber」で)ゲームが異常終了する問題
- ATI Radeon HD 2000シリーズ搭載環境で,特定のデュアルリンクDVI対応ディスプレイを接続すると,「BioShock」「ロストプラネット エクストリーム コンディション」「World in Conflict」を実行したとき,選択できる画面解像度が制限される問題
- CrossFire構成時にDirectX 10版の「Call of Juarez」をプレイすると,画面がちらつく問題
- ATI Radeon HD 2600シリーズ搭載環境で「DOOM 3」を実行してコンソールに入ると,画面表示がおかしくなる問題
- 「Microsoft Fable」で,プレイヤーキャラクターの周囲に黒いリングが表示される問題
- CrossFire構成時に,AFRモードで「Grand Theft Auto: San Andreas」を実行すると,オープニングデモで画面表示がおかしくなる問題
- 「Hellgate: London」「The Lord of the Rings Online: Shadows of Angmar」「PT Boat」「World in Conflict」でアンチエイリアシングを有効化すると,画面表示がおかしくなる問題
- 「Tom Clancy's Rainbow Six Vegas」で解像度を1600×1200ドットに指定し,ゲームのグラフィックスオプションを「High」に設定すると,HDMI接続時に画面表示がおかしくなる問題
- CCCからヘルプを参照しようとすると,エラーメッセージが表示される問題
- 「Combat Mission: Shock Force」のデモ版(Version 1.02)を実行し,「ATI left-click compatibility」を無効化して「new battle」を選択した場合,ゲーム中のさまざまな局面において,左クリックを押すとゲームが反応しなくなる問題
新要素がとくにないこともあって,小粒な印象は免れないものの,ATI Catalyst 7.10までに存在していた問題のいくつかが解決しているほか,Windows Vista環境におけるゲームの互換性向上が果たされているのは確かだ。また,DVD-VideoやBlu-ray,HD DVD再生に関連した不具合もいくつか修正されている。
全体として,ATI Radeonユーザーなら導入する価値は十分にあるといえる。ドライバのアップデート作業は自己責任となるが,試してみてはどうだろうか。
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