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  • 発表日:2003/10/23
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印刷2010/06/29 22:00

テストレポート

対応ドライバ公開で実現した3画面立体視環境「3D Vision Surround」を試す

GeForce Driver
 日本時間2010年6月29日,NVIDIAは,3画面立体視環境「3D Vision Surround」対応のグラフィックスドライバ「GeForce Driver 258.69 Beta」を公開した。対応ドライバは,当初4月中のリリースが予告されながら,5月中旬時点に「6月下旬になる」と遅れが発表されていたが,今度はスケジュールが守られたわけだ。
 今回4Gamerではそれに先立ち,レビュワー向けとなる対応ドライバ「GeForce Driver 258.61 Beta」を入手したので,3画面立体視がゲームプレイに何をもたらすのか,実際に試しながら考えてみることにしたい。
 なお,ドライバのダウンロード先は下記のとおり。アップデートの詳細は,30日にあらためてお伝えする予定だ。

32bit版Windows 7&Vista用GeForce/ION Driver 258.69 Beta(123MB)
64bit版Windows 7&Vista用GeForce/ION Driver 258.69 Beta(151MB)

※2010年6月30日12:00追記
GeForce Driver 258.69 Betaのアップデート内容を別途記事にまとめました。
http://www.4gamer.net/games/022/G002210/20100630002/


3D Vision Surroundのハードウェア要件を確認

Eyefinity対抗の“3画面平面視”も同時実装


3D Vision Kit。メガネに信号を送るIRエミッタと液晶シャッター式メガネがセットになって,実勢価格2万円弱(※2010年6月29日現在)で手に入る
GeForce Driver
 テストに先立って,3D Vision Surroundとは何なのか,その概要をまとめておきたい。
 NVIDIAはこれまでも何度かデモを披露してきているので,すでにイメージが湧いている人も少なくないと思われるが,端的かつ簡単に述べるなら,冒頭で述べたとおり,3画面立体視環境のことだ。エミッタ&液晶シャッター式メガネのセット「3D Vision Kit」と対応ディスプレイ,そして対応GPUで実現する3D Visionをベースに,対応ディスプレイをあと2枚追加したものと言い換えてもいいだろう。

 対応GPUはGeForce GTX 400&200シリーズで,接続インタフェースはDVI。GeForceの場合,カード1枚で出力できるのは2画面までとなるため,DVIによる3画面出力にあたっては,必然的にNVIDIA SLI(以下,SLI)構成が必須となる。
上は「Battlefield: Bad Company 2」,下は「Just Cause 2」を“3画面平面視環境”で表示させたスクリーンショット。左右に大きく広がったゲーム画面でプレイすることもできる(※いずれも拡大画像は解像度が6080×1080ドットなので注意してください
GeForce Driver
GeForce Driver
 ここで一つ押さえておきたいのは,3D Vision Surround非対応のディスプレイを3台組み合わせた“3画面平面視環境”も「Surround(2D)」として新規にサポートされる点だ。「Dual-Link DVIのリンク帯域幅でもカバーしきれない」という事情により3D Vision Surroundがサポートされない2560×1600ドット解像度×3の3画面環境も,Surround(2D)モードなら利用可能。1枚のカードでSLI動作を実現する「GeForce GTX 295」デュアルGPUソリューションの場合,初期型は外部インタフェースがDVI-I×2,HDMI×1で,後期型はDVI-I×2となっており,「3D Vision Surroundを利用するにはどちらも2枚差し(=Quad SLI)必須だが,初期型ならSurround(2D)モードに限り1枚で対応できる」というのが,トピックといえばトピックだ。
 GPUとディスプレイの組み合わせについては,下の表1,2まとめてみたので,参考にしてほしい。

※1 3D Vision対応プロジェクタ3台使用時のみシングルカードでも対応可
※2 レビュワーズガイドでは「今回のドライバリリースでは3-way SLIをサポートしない」という表現がなされている

 ちなみに3画面出力といえば,ATI Radeon HD 5000シリーズの中上位モデルがサポートする「ATI Eyefinity」(以下,Eyefinity)が思い当たるが,「Eyefinityの場合,1台はDisplayPort接続するか,Eyefinity対応のDisplayPort−DVI変換アダプタを用意する必要があるとNVIDIAは主張している。要するに,SLI構成にしてDVI接続するほうが現実的と同社は述べているわけだ。


最大のハードルは設置スペースか?

ドライバ側の設定はそれほど難しくない


Alienware Area-51 ALX
泣く子も黙るAlienware最上位構成
メーカー:Alienware
問い合わせ先:デル http://www.dell.co.jp/
BTO構成価格:45万4590円(税込,※2010年6月29日現在)
GeForce Driver
 さて,今回はテストに当たって,Dellの日本法人であるデルの協力により,3D Vision Surround対応のシステムを一式入手することができた。
 より正確を期すと,「GeForce GTX 480」カードの2-way SLI構成を軸に,「Core i7-980X Extreme Edition/3.33GHz」を組み合わせ,64bit版Windows 7 Home Premiumを採用したフラグシップモデル「Alienware Area-51 ALX」と,3D Vision対応ディスプレイ「Alienware OptX AW2310」(以下,AW2310)2台の貸し出しが受けられたので,編集部機材のAW2310もう1台を組み合わせた次第だ。

Alienware Area-51 ALXの内部。MSI製の「Intel X58 Express」マザーボードに,リファレンス仕様のGeForce GTX 480カードが2枚差さっている。筐体前面からの吸気が直接グラフィックスカードへ向かうデザインになっているのも特徴
GeForce Driver GeForce Driver

NVIDIAから全世界のレビュワーに向けて配布されたレビュワーズガイドより,ディスプレイの設置方法に関する説明。「いろいろ試せ」というのが同社からのメッセージだ
GeForce Driver
 3台のディスプレイは,左右を少しずつ内側に傾けて,プレイヤーを囲むような扇状に設置すると,全体を見渡しやすくなるとされている。ゲームのジャンルによっては横一列のほうがいいこともあるようだが,机の上で毎回ごそごそとディスプレイの傾きを変えるのは現実的でないため,今回は4Gamer編集部の会議室で,プレイヤーを囲むように設置してみることにした。

 下に示したのがその写真だ。ディスプレイスタンドを置くのに必要な机の横幅は実測で約1.4m。ディスプレイの両端は同1.8m必要で,さらに中央のディスプレイとプレイヤー間の距離は,最低でも0.8m程度は必要な印象だ。
 ここまでやるのならPCは机の下へ置くことになるはずだが,いずれにせよ,相当に横長の机が必要なことは間違いなく,この専有面積が,こと日本において最大のハードルとなることは想像に難くない。

23インチディスプレイ3台と,大型のタワー筐体を採用するPCを会議室に並べてみたところ。写真は,別件で来社していたNVIDIA Japanのスティーブン・ザン氏に,レビューのポイントについてちょっとだけレクチャーしてもらっているところだったりもする
GeForce Driver
3台のディスプレイをDual-Link DVIケーブルでグラフィックスカードを接続するのだが,写真のように,1枚めに2系統,2枚めに1系統接続するのが正解。右はレビュワーズガイドの引用で,Surround(2D)モードでは,別の情報を表示するための「Accessory Display」としてもう1台追加もできるのだが,この場合は,グラフィックスカードを“Accessory Display”用としてもう1枚用意する必要がある(※GeForce GTX 295のQuad SLI時に限り,パフォーマンス低下と引き替えにすることで,追加のグラフィックスカードなしで4台めのディスプレイを接続可能)
GeForce Driver GeForce Driver

冒頭でも紹介したとおり,今回はレビュワー向けとなる258.61 Beta版ドライバを用いてテストを行う
GeForce Driver
 一方,ドライバ側の設定は,後述するとおり1か所だけちょっとした“ワナ”がある――NVIDIAにはレポート済みなので,正式版で直ればいいのだが――のを除けば,難しいところはほとんどないといっていい。3D Vision Surroundの要件を満たしていれば,NVIDIAコントロールパネルに「SLI,PhysX,Surroundを設定する」という項目が現れ,そこから順を追って設定可能だからだ。
 以下,実際にスクリーンショットを見ながら設定方法を紹介してみたい。

(1)「SLI,PhysX,Surroundを設定する」から「Surroundを仕様してディスプレイをスパンする」を選択。これが3D Vision Surround&Surround(2D)有効化ラジオボタンだ。なお,NVIDIA Japanのスティーブン・ザン氏に聞いたところ,3D Vision SurroundはGPU負荷が高いため「PhysX設定」はCPU処理に切り替えたほうがいいとのことだったので,今回は「CPU」を選択している
GeForce Driver

(2)(1)で「Surroundを仕様してディスプレイをスパンする」の[設定]ボタンを押すと開くのがこのウインドウだ。「ワナ」は,ここで本来[次へ]とあるべきボタンが[適用]になっていること。このウインドウ自体に設定項目はないため,一瞬何がなんだか分からなくなる。[適用]をクリックすると次に進めるので,ここは要注意だ
GeForce Driver

GeForce Driver
(3)ディスプレイの並び順を設定。(2)で示されているインタフェースとディスプレイの並びが正しくなるよう,ディスプレイを入れ替える。このあたりはこれまでのマルチディスプレイ設定とほぼ同じ
GeForce Driver
(4)ディスプレイの額縁(ベゼル)部にも画素があると想定してレンダリングする「ベゼルコレクション」(Bezel Correction)の設定。ゲーム用途では「はい」を選んで設定メニューに入っておきたい

(5)ディスプレイのつなぎ目部分に道路の絵が表示されるので,実際のディスプレイ上でつなぎ目が自然に見えるよう,「幅」のピクセル数を設定していく。AW2310の場合,160ピクセル前後の設定を行うと,隣り合う2台のディスプレイ間,ベゼル部で分断されない描画が実現された(※拡大画像は解像度が6080×1080ドットなので注意してください)。あとは[完了]をクリックするだけだ
GeForce Driver

(6)以上で設定完了。最後に「解像度の変更」から,ベゼルコレクション済みの解像度,もしくは調整していない解像度を選択すれば,3画面描画が有効になる
GeForce Driver

 ポイントは,ベゼルコレクションだろう。これは,「隣り合うディスプレイの額縁(=ベゼル)に画素が存在している」と仮定して映像を生成することで,実際にマルチディスプレイ全体を見たとき,額縁を通り過ぎて自然につながっているよう見せるというものだ。ゲーム用途では極めて有効なのだが,デスクトップ作業の場合「ボタンや説明文などが額縁の裏に隠れてしまって見づらい」といった事態を招きかねないので,普段はベゼルコレクションを無効化し,ゲームプレイ前に有効化するといった手間が必要になりそうだ。自動切り替えしてくれると便利なのだが,このあたりは今後のドライバアップデートに期待といったところか。

レビュワーズガイドより,ベゼルコレクション無効時(左)と有効時(右)の違い
GeForce Driver


どんなタイトルが3画面立体視向き?

5人でクロスレビューしてみる


 機材のセットアップと設定を終えればいよいよゲームプレイということになるが,残念ながらテスト時点では,正式な「推奨リスト」のようなものが公開されていない。先ほども登場したザン氏によれば,「広大で変則的な画面解像度に対応できるかどうか」が,3D Vision Surround対応に向けた最初のハードルになるとのことだ。

GeForce Driver
3D Vision Surroundを利用するためには,ゲーム側が3D Vision Surround用の解像度設定をサポートしている必要がある。画面はBattlefield: Bad Company 2より
GeForce Driver
3D Vision Surroundを有効にしつつ,ゲーム側からアンチエイリアシング設定を4x以上に指定してプレイを開始すると,中央のディスプレイ下部に大きなフォントで「2x AAに落としたんでよろしく」といった旨のダイアログが表示される
 例えば,AW2310を3台並べた今回のテスト環境だと,純然たる解像度は5760×1080ドット,ベゼルコレクションによる横160ドット×2を含めると6080×1080ドットという,まったく一般的でない解像度&アスペクト比になるわけで,この解像度やアスペクト比設定でそもそも動作しないとか,画面表示がおかしくなるとかいったタイトルだと,3D Vision Surround&Surround(2D)には対応できない。
 Surround(2D)の場合,変則的なアスペクト比での起動が可能ならなんとかなるのだが,3D Vision Surroundの場合は,画面表示が全体的におかしくなったり,照準など,一部の表示が不自然になってしまったりという難しさもある。さらには,純粋にグラフィックス描画負荷が極めて高いため,マトモなフレームレートを得ようという場合は,アンチエイリアシング設定を下げるなど,グラフィックス設定の変更が必要になるケースもあるのだ。
 ちなみに3D Vision Surroundにおけるアンチエイリアシング設定は,2x AAまでのサポート。4x AA以上を設定すると,画面に警告メッセージが表示されて,強制的に2x AAへ戻されるのを確認できた(※Surround(2D)時は4x AAの設定も可能)。

GeForce Driver
 NVIDIAは,公式Webサイトで「3D Vision対応ゲームタイトル一覧」を公開しているが,あれはあくまでも“1画面立体視環境”用。3D Vision Surroudにおいては別の評価基準が必要で,またタイトルによっては「3画面立体視環境下で不自然に見えるグラフィックスエフェクト」を無効化したほうがいいなど,タイトルごとに設定のポイントがあるようだ。NVIDIAは現在,3D Vision Surroundの対応リストを検証&準備中とのことなので,最終的にはそれを待ってから導入の検討をしたほうがいいかもしれない。

「どれだけの立体感を生じさせるか」の「Depth Amount」設定は,エミッタ背面のダイアルから設定可能。左の写真では撮影用に少し大きめの設定を行っているが,ゲームプレイに当たってはもっと低い値に指定している
GeForce Driver GeForce Driver

GeForce Driver
Metro 2033では,なぜか画面表示の一部が潰れてしまい,ゲームにならなかった。正式版ドライバのリリースに向けて,もう少し練り込みが必要な印象だ
GeForce Driver
詳細は後述するが,ゲームアプリケーションを実行するとこのように推奨設定が表示されるので,基本的にはこれに従って設定を行っている。ちなみに写真で「Rating: Good」と見えるのは,3D Vision用のレーティングであり,3D Vision Surround用のものではない
 なお,今回の検証では,テストを開始した6月24日時点において「NVIDIAのラボで動作検証済み」とされるものから,3タイトル「Battlefield: Bad Company 2」「Just Cause 2」「Left 4 Dead 2」,デモ2タイトル「Stone Giant」「Heaven Benchmark 2.0」をピックアップした。
 実際にはそのほかに,「S.T.A.L.K.E.R.: Call of Pripyat」と「Metro 2033」も試しているが,前者はNVIDIAの推奨どおりにテストしようとすると,ライティング設定が「Static」になって,画面表示が極めてお粗末になってしまう,後者は画面表示がおかしくなって正常にプレイできないという理由で,それぞれカットしている。

 テストに当たっては,「立体視の感じ方は人それぞれ」ということで,4Gamerから下記のとおり4名の編集者に参加してもらい,4名のコメントも挟む,クロスレビュー方式でお届けしたいと思う。なお,テストの公正を期すべく,本記事の担当編集者はテスターに入れていない。

aueki:4Gamerの立体視メイン担当であり,さまざまな方式の立体視技術に精通する。主にプレイしているのはオンラインRPG
noguchi:。PlayStation 3の主要タイトルはほぼプレイしていると豪語する,編集部アイスランド担当(?)。3D Visionによる3D立体視体験は今回がほぼ初めて
松本隆一:編集部PC洋ゲー担当。普段から3D Vision対応ディスプレイを使用中だが,机上の3D Vision Kit(というかメガネ)をしている姿はほとんど目撃されていない
御月亜希:目下いろいろやらされ中の新人編集者。3D立体視経験はほとんどないが,ヘビーなFPSプレイヤー代表として抜擢


Battlefield: Bad Company 2


 広大な戦場でチーム戦を行うBattlefield: Bad Company 2だが,想像どおりというかなんというか,3画面表示の迫力はかなりのものだ。3画面立体視環境という観点では,視界が開けているケースが多いため,3D Vision Surroundがもたらす最大のメリットといえる奥行き感を実感できる。もともと3D Vision Readyタイトルということもあってか,「HUDや照準が見づらい」ということがないのもポイントが高い。

NVIDIAの推奨は4800×900ドット,アンチエイリアシング無効。ザン氏が「6080×1080ドットでも動作する」と述べていたので,当該解像度でもテストした(※拡大画像は解像度が6080×1080ドットなので注意してください)
GeForce Driver

 ただし,シングルプレイでは,カットシーンに切り替わると,左右のスクリーンがブラックアウトし,中央の1画面のみになってしまう。これはカットシーンが横に長い解像度で作られていないためなのでやむを得ないのだが,いきなり1画面に切り替わるので驚くし,プレイ画面と視野角に差がありすぎて不自然さも感じる。
 また,フレームレートの落ち込みが相当に大きいのも気になった。本タイトルでメインのゲームモードとなるマルチプレイでは,今回テストした6080×1080ドット設定だと厳しい印象も受けた。NVIDIAの推奨するように,4800×900ドットまで下げるのが妥当だろう。

※拡大画像は解像度が6080×1080ドットなので注意してください
GeForce Driver
 マルチプレイといえば,視野角が広がることによって敵を早く見付けられるようになるのではないかという期待をしている人もいると思うが,実際のところ,視野の隅のほうで動くモノを捉えるのは確かに可能となる一方,これだけの広い画面を描画するとフレームレートが下がってしまい,弾が見づらく,敵も見づらいため照準を合わせづらくなる感覚もある。「なぜ?」と問われると,適切な回答をするのがなかなか難しいのだが,見慣れている平面の世界と,3D立体視の世界では敵との距離感が異なるのが大きな要因ではないか,という気もする。情報量が多すぎて気が散っているのかもしれない。
 臨場感は抜群なので言うことなしなのだが,真剣勝負のときは,もう少し情報量が少ないほうが,集中してプレイしやすいのではないかと思う。

■4Gamer編集者クロスレビュー
aueki:立体感や表示は悪くないが,3画面のメリットは感じられない。立体表示は新鮮ではあるものの,ゲームプレイにプラスかというと疑問。草はビルボード式だが,数本単位と細か目に植えられているので違和感は少ない。エフェクト関係はのっぺりしている。
noguchi:視界が広く,開けた場所ではかなり気持ちいい。半面,塹壕の中など閉鎖的な空間は,いつも以上に圧迫感があった。また,ジャングルだと,道の両側に生えている木々が壁のように感じられ,溝の中を歩いているような印象だったのも気になる。あと,カットシーンで1画面になってしまうのは,仕様とはいえ寂しい。
松本隆一:広いスペースは迫力があり,狭いところでは本当に狭く感じる。マルチプレイでは敵の接近が早めに分かって有利そうだが,チートだと嫌われるかもしれない。ジャングルの中ではかなり重くなる印象。カットシーンで左右がなくなるのは惜しい。BFBC2に限ったことではないが,なまじ立体視であるだけに,額縁がよけい気になる。
御月亜希:首を右へ左へ振って回りを確認しながらFPSをプレイするのは,なかなか没入感があって新鮮。ミニマップや残弾などの情報が,中央画面に表示されるのもうれしい。ただ,フレームレートの問題か3D立体視の問題か,飛び交う弾丸がたいへん見づらい。軽戦車の大きな弾が正面から飛んできても弾道がよく分からないほど,撃たれた弾丸から敵兵の場所を予測するのはまず無理だ。また,アイアンサイトなどを覗いて射撃しているときに,立体化した銃が反動によって手前で上下していると,気が散って敵が狙いにくい。シングルプレイで臨場感を楽しむにはアリだが,マルチプレイには向いていない。


Just Cause 2


 開けた場所ではより広く,閉じた場所ではより狭く感じられる3D Vision Surround。今回テストしたタイトルのなかで,最も相性がよく感じられたのが本作である。開けた場所では風景との距離感にリアリティがあり,一方,壁が近くにあるシーンでは圧迫感があるのだ。

NVIDIA推奨は4800×900ドットの2x AA。ただし,6080×1080ドットの2x AAでも満足の行くフレームレートでプレイできた(※拡大画像は解像度が6080×1080ドットなので注意してください)
GeForce Driver
GeForce Driver

マップ情報が左側ディスプレイの左端に表示されてしまう
GeForce Driver
 雪が降っているシーンでは雪がこちらに向かって飛んでくるし,ロケットが飛んでくれば思わず避けたくなるほどの迫力がある。視野角の広い3画面立体視環境は,1画面のそれよりも“こちらに飛んでくるモノ”のリアリティが増すようだ。
 ただ,それだけに,HUD配置設定のお粗末さが目立ってしまう。マップ情報が左画面の左端に表示されてしまい,プレイ中にいちいち確認するのが難しいというか,まずもって無理である。逆にいえば,HUD類の位置が3D Vision Surround前提に修正されてくれさえすれば,Just Cause 2は間違いなくオススメである。

■4Gamer編集者クロスレビュー
ueki:アクションがダイナミックで立体向きなタイトルかもしれない。広い画面のメリットは少ない。木は枝あたりまで作りこんであって,葉の部分のみビルボード。造形はいまいちだがかなり頑張っている印象を受ける。
noguchi:ドーンと空が映し出されるスカイダイビングが最高に気持ちいい。三人称視点で表示されるプレイヤーキャラクターの飛び出し具合も○。プレイヤーキャラクターのアクションに種類が多いのは立体視向きかもしれない。動作が軽快で,これも好印象。
松本隆一:ヘリコプターのカットシーンは,非常に美しく迫力がある。上空から島が一望できるのはすごい。ただ,カメラとオブジェクトが干渉して,おかしな描画になっているところがあって,それは気になった。また,オブジェクトまでの距離が遠すぎると,立体視のありがたみがあまり感じられないので,オープンエンドも善し悪しか。基本バカゲーなので,戦闘が有利になるとかそういうことはなさそうだが,3画面のほうがちょっとは有利かな。
御月亜希:3画面による広大なゲーム世界にプレイヤーキャラクターがぽつんと立っているため,より広く感じられる。建造物の立体感が増したり,雪や破片などがこちら側に飛んでくる演出が楽しめたりと,3D立体視との相性も良好だ。ただし,ミニマップが左画面の左上に表示されているため,プレイ中に確認しにくいのはマイナス点。


Left 4 Dead 2


 DirectX 9世代の「Left 4 Dead 2」もしっかりと3D Vision Surroundで動作する。ただし,適したタイトルかと問われれば,残念ながら答えはNoだ。
 まず,HUDの表示が立体視では極めて不自然に見えてしまう。Left 4 Dead 2では画面内に大きめのアイコンがいくつか表示されるのだが,それらが異様に浮いてしまうのだ。

Left 4 Dead 2の推奨設定は4800×900ドット,アンチエイリアシング無効で,「フィルムグレイン」無効。ただ,今回はザン氏のアドバイスに従って解像度を6080×1080ドットに設定した。この設定でもフレームレート的には問題ないのだが,解像度設定にかかわらず,壁の近くに寄ったとき,一部で壁の向こうが見えてしまう問題を確認している(※拡大画像は解像度が6080×1080ドットなので注意してください)
GeForce Driver

 さらに問題だったのが立体視の違和感と,それにともなう「酔い」である。
 原因は,画面の両端が大きく引き延ばされている点にあるようだ。Left 4 Dead 2に限らず,視野角を広げると両サイドを引き延ばして対応するゲームは少なくないが,Left 4 Dead 2ではとくにそれが顕著で,立体的に見えるオブジェクトや風景が激しく歪み,長時間見ていると気分が悪くなってくるのだ。

両サイドの画像が極端に歪んでしまった。両目に魚眼レンズを付けて見ているような印象である(※拡大画像は解像度が6080×1080ドットなので注意してください)
GeForce Driver

 ザン氏いわく「こういうタイトルでは両端のディスプレイの角度をキツめにするといい」。序盤でも述べたように,ゲームタイトルに合わせてディスプレイの角度を変更するというのはやや非現実的だと思われるが,しかしやらざるを得ないというか,確かにやったほうがいいタイトルがあるという点に気づかせてくれたという点においては,貴重だといえるだろう。

■4Gamer編集者クロスレビュー
aueki:3画面用の画角で作られてない。立体感は並。両サイドのディスプレイと立体感は,ゲームに迫力を与えるという意味でだけ評価できる。
noguchi:左右のディスプレイに表示される部分の歪みがひどく,かなりの違和感がある。平らな道を歩いているはずなのに,地形がかまぼこ状になっているかのような印象で,脳内での変換が追いつかず酔う。3画面でのプレイは勧められない。
松本隆一:Source Engineは3画面表示に対応していない印象で,左右のモニターが大きく引き延ばされ,金魚鉢から外を覗いているような感覚に陥る(※オプションで画角を変えられるので,それで調整してみるのはアリだったかも)。メレーアタックでも,あまり立体視の有用性は感じられなかった。もともと3D酔いを起こしやすいタイトルだったが,それは立体視環境でも変わらずだ。
御月亜希:最大の問題は,左右の画面が露骨に引き延ばされ,巨大化して見えてしまうこと。落ちている武器などを示すアイコンが立体表示されてしまっているせいで,どこを示しているのかが分からないのも大きなマイナスだ。さらに,体力ゲージなどが左右の画面に散って表示されるため,プレイ中に確認しにくいという欠点もある。ただ,正面から迫り来るゾンビの立体感だけは悪くなかった。


●Stone Giant


 GeForce GTX 400シリーズ向けに作成された,お馴染みの巨人デモ。視点寄りのオブジェクトを描画するのに,簡易的な凹凸表現を行うと,どうしても立体視で不自然になってしまうのに対し,ポリゴンレベルで対応できるテッセレーションではそうならない,というのは以前から言われていたので,ならそれを試してみようというわけだ。

NVIDIA推奨は5760×1080ドットのアンチエイリアシング無効。ただし今回はザン氏のアドバイスを受けつつ,ベゼルコレクションありの6080×1080ドットに設定している(※拡大画像は解像度が6080×1080ドットなので注意してください)
GeForce Driver

 実際のところ,3D Vision Surroundによる迫力,リアリティはかなりのもの。シーケンス中,虫が視点側に飛びかかってくるシーンのインパクトも大きかく,視野角いっぱいにまで虫が迫ってくるため,思わず身体が反応してしまったほどである。なんだかんだで,こういった“脅かし系”と3D立体視の相性はいいということなのだろう。

■4Gamer編集者クロスレビュー
aueki:クリーチャーなどの立体感はあるが,立体視にも広い画面にもあまり意味はなさそう。
noguchi:虫の飛んでいる場面はちょっとグッときたが,あとはまあ,それなり。開けたシーンがなかったせいもあって,3画面を使っている効果は薄い印象だ。
松本隆一:デコボコ感がそれなりにあったが,バンプマッピングでもごまかせるような気はした。巨人の“巨人っぽさ”はあった。
御月亜希:3D立体視なだけあって,洞窟のゴツゴツ感や,巨人のデコボコした形状は映える。さらに,3画面あるだけに,洞窟の広さを空間的に把握できたり,3画面によって洞窟は広く見えたり,巨人の存在感が増したりといったメリットも感じられた。3D立体視の醍醐味ではあるが,虫がこちらに向かって飛びかかってくるのは止めていただきたい。コワいので。


●Heaven Benchmark 2.0


 こちらもStone Giantと同様,テッセレーションが3D立体視に向いていることを確認しようとしたデモだ。飛行船の立体描写は素晴らしく,迫力も十分。このデモでとくに感じたのは,光がキラッとするハローエフェクトの美しさで,ハローが立体に迫ってくる描写が気持ちいい。

NVIDIA推奨は4800×900ドットのアンチエイリアシング無効。ただし今回はパフォーマンスレビューではないという理由からベゼルコレクションありの6080×1080ドットに設定している(※拡大画像は解像度が6080×1080ドットなので注意してください)
GeForce Driver

 一方,草木にはやや不自然さもある。これらに使われている処理は,ゲームのパフォーマンス最適化に多用されているものではあるのだが,その中には,ゲーム画面が平面だからこそ通用していたゴマカシも含まれているからだ。風景のすばらしさと草木の不自然さ,その落差に違和感があったのがやや残念である。

■4Gamer編集者クロスレビュー
aueki:凹凸部の立体感や船の作り込みは立体視のほうが楽しめる。木は手抜きがモロバレ。草も大きめのストリップが使われていてチープだ。
noguchi:石畳の凹凸や,画面中央に置いたオブジェクトを中心に画面がぐるっと回転するあたりは,いい感じの立体感が得られている。ただ,全体としては,今回試した5本のなかで最も立体感が弱く感じられた。
松本隆一:石の表現は良好だが,ロープなどの軟素材の感じは昔のまま。回転は滑らかで,左右が広がっている分,“回っている感”が強い。オープンエンドのRPGなどでは,3D Vision Surroundの効果があるのかしらとは思う。
御月亜希:3D立体視によって,石畳や立ち並ぶ建造物などの立体感はかなり増している。広く映された風景が立体的に見えるのは予想以上に楽しく,今回試したものの中では一番良かったかもしれない。


効果自体はあるが,やはり「対応タイトル次第」

3画面立体視のキラータイトル待ちか


GeForce Driver
 数字ではなく体感インプレッションをお届けしたため,文字量が多くなったが,258.61 Beta版ドライバとGeForce GTX 480のSLI環境でテストした限り,3D Vision Surroundは,シングルプレイで没入感を得たい場合に適したソリューションであるとまとめることができそうだ。3画面立体視でマルチプレイするにはGPUパフォーマンスが不足している印象で,マルチプレイで“使い物”になるためには,少なくとも倍の性能が必要であるように思う。
 Heaven Benchmarkについてnoguchiと御月亜希が正反対の感想を述べているように,体験する人間によって感じ方が異なるため,100%断定的な表現は行えない。ただ,シングルプレイのFPSやTPSで,3D世界の奥行きを感じるとか,オブジェクトが前後方向へ動いていくリアリティを感じるとか,全体に拡散するパーティクルの迫力を味わうとかいった場合に,3画面立体視には確かな効果があるといえるのではなかろうか。

 一方,GPU性能云々を抜きにしても,マルチプレイのアクションタイトルと3D Vision Surroundの相性があまりよくない印象は,今回のテストから感じられた。立体感に伴う情報量の増加がプレイヤーの落ち着きを奪いやすいのは,かなり痛い。また,立体表示されるHUDが見づらくなるとか,トンデモない場所にHUDが表示されてしまい,かえってゲームしづらくなるとかいった,ゲーム側の実装による問題もある。3D Vision Surroundではなく,Surround(2D)ならこうした問題は回避できるので,場合によってはSurround(2D)をメインに使いつつ,本当に意味のあるタイトルでのみ立体視動作を有効化するといった発想の転換が必要になるかもしれない。
 また,松本隆一が「35ミリの映画がシネラマになった感じで,没入感は高いが,今度は上下が切れているのが気になったりした」と述べていたことも指摘しておきたい。視野が横方向だけに広がったことで,上下の不自然さが目立つように感じるというのは,確かにあり得る話だ。

 付け加えるなら,そもそも3画面表示に対応していないタイトルというものもある。3D Visionに対応しているからといって,3D Vision Surroundに対応しているとは限らないことは押さえておく必要があるだろう。

GeForce Driver
 そうした点も含めるに,今すぐ3D Vision対応ディスプレイを3枚購入して,さらに多くの場合,部屋の全面的な模様替えも行うだけの価値が3D Vision Surroundにあるかというと,正直厳しい。E3 2010でスクウェア・エニックスは「FINAL FANTASY XIV」の3画面立体視環境を参考展示していたが,こういった,多くのプレイヤーに訴えかけられるだけの魅力を持ったキラータイトルが必要だろうし,逆にいうと,そういったタイトル次第で,大化けの可能性は十分にあると述べていいのではなかろうか。……もちろん,そのハードウェア要件からして,大化けしたところでも普及するのはハイエンド環境に留まると思うが。

 あとは,3D Visionの展開に本気の姿勢を示し続けているNVIDIAが,どこまでがんばれるか次第だろう。ハイエンドGPUによるSLIシステムを組み,4万円程度で販売されている対応ディスプレイを3台購入して,部屋の改装までしたいと思わせるだけの,“3D Vision Surround Ready”対応ゲームが登場することに期待しておきたい。



Battlefield: Bad Company 2
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Just Cause 2
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Left 4 Dead 2
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