連載 : お父さんは夢見がち


お父さんは夢見がち

第7回:天城ミサトさんとアスカちゃん(前編)

 

天城ミサトさん近影(松本隆一:画)。親子ものとしては,「アスカくん,ハイ!」といった風情だろうか

 「キミには失望した」と,偉い人達から音声のみで叱られそうな本連載は,本日も怪進撃中である。それはそうとして,「プリンセスメーカー5」を題材とした連載である以上,ここらで母親プレイを試さないわけにもいくまい。
 もはや連載タイトルにすら縛られない自由奔放ぶりだが,今回登場していただく母親は,天城ミサトさん。とある組織のエージェントとして活躍しており,職業スキルは高いが私生活はズボラ,家事能力にはいささか問題がある。果たしてこのような人に娘を預けていいのか少々疑問だが,母親プレイをお届けすると決めた以上,逃げちゃだめだ。ダメ,ゼッタイ。……いろいろ混ざってますます分からなくなってきたものの,預けられた娘であるアスカちゃんを鍛えて,何かのエキスパートに育て上げるのである。

 

 なお,旧日本海軍で改五(※マル数字)計画に基づいて建造が開始された空母「葛城」は,雲龍級の3番艦に相当する。そして雲龍級は空母「飛龍」の簡易生産型で,飛龍と「蒼龍」は姉妹艦(同型艦ではない)だ。以上の記述に関して,さっぱり意味が分からないという人がいても,当局はいっさい関知しない。匂わすだけ匂わせて解説しないというのが,今回の記事でとくに重要な記述方針である。

 

 

何の育成計画であるかについて

 

「プリンセスメーカー5」のコンセプトに沿って,母親でのプレイに挑戦してみる。まあでも,あまり母性を期待できない気も

 気を取り直して今回の育成目標であるが,何かの「エキスパート」としての能力を向上させ,一人前にすること,となる。そのためには体力のみならず,精神力を向上させることが必須条件だ。また,何かの任務をこなして人類を守ったりするには,戦闘技能,とくに格闘戦能力が欠かせまい。さらに,何かとシンクロするための能力である「繊細さ」も,きっと重要に違いない。

 

運動部で体力と運動能力を向上させ,さらに空手道場に通わせることで精神力と格闘スキルを養う。ズボラな同居人のため,一応家事の手伝いも 教育方針に関しては,独立心や,自分の感覚を信じて行動することを重視する。戦闘のエキスパートとしては,ひらめきや直感が重要だろう

 

 ということで,小学生の間は運動部に属させて体力と運動能力を養い,格闘能力向上のために「空手道場」に通わせることにする。そのうえで,序盤の週間スケジュールにおいて空いたコマに何を入れるかであるが,最初に述べたとおり,母親役である天城ミサトさんは家事能力に問題がある。したがって,家事は基本的にペンペ……じゃなかったキューブが取り仕切っているのだが,せっかくなのでアスカちゃんにも手伝ってもらうことにする。
 プライドが高いらしいアスカちゃんは成果を上げるたび,何かにつけて誉めてもらいたがる。……いや,ゲームパラメータ的には因果が逆のような気もするが,そこは気にしないでほしい。

 

うまくいったときは素直に誉め,自信をつけさせることを基本方針に育てていく。さっすが,天才アスカさまである 2年間の基礎を終え,中学に進学したアスカちゃん。しかし,これからが本格的な訓練の日々の始まりなのであった

 

 

まあとりあえず神話になれ

 

アスカちゃんの才能を危惧してか,敵対勢力がシカクを送り込んでくる。ミサトさんの作戦が効を奏し,第一の刺客はからくも退ける。仕事では一応有能なエージェントなのである

 こうして2年間基礎鍛錬を続け,それなりの体力や技術を身につけたアスカちゃんだが,その才能の芽を摘もうとしてか,敵対勢力がシト……じゃなくてシカクを送ってくるようになる。第一刺客はミサトさんの機転で撃退したものの,今後を考えると基礎的な訓練だけでなく,実戦を通じた錬成も必要だろう。

 

 ということで,中学入学を機に,部活動は格闘技である柔道に変更,さらに休日は折を見て,虚数空間……ではなく異界に出動させ,戦闘経験を積ませるようにしよう。
 ここまで2年間,空手道場に通って格闘スキルを向上させてきたとはいえ,まだまだ実戦で通用するものではない。稼働限界が短いため途中で撤退を強いられたり,味方部隊(キューブ)に回収されたりといった場面も多い。
 しかし,天才アスカさまは早くもその片鱗を見せ,中学1年が終わるころまでには,そこそこの戦果を上げられるようになった。

 

刺客の襲来を機に実戦訓練へ。早いうちから格闘スキルを学んでいたこともあり,わずかな期間でメキメキと腕を上げていくアスカちゃんであった

 

だいぶいい感じに自信をつけてきたアスカちゃん。少し自信過剰気味のほうが,それっぽい

 

 中学1年を終え,いよいよ中学2年=14歳となったアスカちゃん。これから先どうなっていくのか,14歳の間に,アスカちゃんの身にどのようなことが起こるのか。波乱の一年が幕を開けるのであった。ということで,次回に続く。

 

中学2年を目前にしたアスカちゃんの能力。「プロフィール」画面で見ると,例によって仮借なき論評がたいへんよろしい感じで,どうなってしまうか実に気になる。まあそれは次回ということで,サービス・サービス!

 

 

■■田村真治(ライター)■■
本人のパーソナリティはともかく,アニメ,SF,ゲームと,古典的なヲタク領域をきっちりサポートする,PCゲームライター。仕事の締め切りから逃げたことなど一度もない人だが,ファーストネームが「シンジ」くんだけに,1990年代後半には謂われもない警句を浴びせられたであろうことは,想像にかたくない。
タイトル プリンセスメーカー5
開発元 ガイナックス 発売元 サイバーフロント
発売日 2007/03/03 価格 9240円(税込)
 
動作環境 OS:Windows 2000/XP(+DirectX 9.0c以上),CPU:Celeron 2GHz以上[Pentium 4/2GHz以上推奨],メインメモリ:256MB以上[512MB以上推奨],グラフィックスメモリ:32MB以上[64MB以上推奨]

(C)GAINAX (C)CYBERFRONT


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http://www.4gamer.net/weekly/princessmaker5/007/princessmaker5_007.shtml