― 連載 ―

スカッとゴルフ パンヤ アリンの「恋はチップイン」
第4ホール:シーズン2アップデートをレポート
パンヤ初の大規模アップデート「シーズン2」が導入

パンヤは基本料金が無料で,子供から大人まで誰でもすぐに楽しめるゴルフゲーム

 老若男女から人気のオンラインゲーム「スカッとゴルフ パンヤ」。シンプルなゲーム性で基本料金が無料,しかもキャラクターが可愛いとくれば人気が出ないはずがない。これまで,いわゆる"萌え"系は毛嫌いしてきた筆者も大ハマリである。振り返れば連載第1回が掲載されているのを目にしたときは,我ながら目の前が真っ暗になったものだが,今ではむしろ誇らしい気分だ。胸を張って言おう,紛れもなく私はアリンちゃんに恋している。

 そのパンヤだが,2005年9月29日に初の大型アップデートが実施され,「シーズン2」が導入された。そこで今回は,シーズン2の導入でいったい何がどう変わったのか? という点に迫っていこう。

 

これが筆者お気に入りのアリンちゃん。連載の回数を重ねるにつれ,躊躇せずにこのような文を書けるようになった気がする

 簡単にいうと,シーズン2はゲーム本編以外の環境を大幅にアップグレードした内容である。起動から実際にゲームを始めるまでのインタフェースやBGMなども一新されており,最初はまるで別の作品であるかのように感じられた。旧バージョンの不満点の改善,例えばキャラクターの装備品やPP/CP等が常時表示されるようになった,ショップや更衣室にTOP画面から直接行けるようになった,などなど細かい部分でかなり手が入れられている。ほかには,キャディの衣装も着せ替え可能となり,よりコーディネートの楽しみが増えた。掲載画像を多めに用意したので,より楽しげになった雰囲気を感じ取ってほしい。

 

 ゲーム本編(ゴルフゲームの部分)はほとんど変わっていないため,さほどプレイに戸惑うことはなく,それでいて新鮮な気持ちで遊べるというわけだ。そして今回のシーズン2における最大の注目点は,次に詳しく紹介する"スキンスモード"の導入である。

 

シーズン2の導入で,画面デザインはこのように一新された。画面上部にキャラクターのさまざまな情報が表示されるように

こちらはゲーム開始前の画面。対戦相手のキャラクターの服装も確認でき,より見やすく,そして使いやすくなっている

シーズン2導入と共に,いろいろなイベントが行われている。それはともかくアリン用の新色ヘアカラー導入はまだかな

 

キャディ用の衣装が追加されたのも,シーズン2の大きな要素。CPによる1日レンタル品だ。今後も種類が増えると嬉しいのだが

 

マイキャラやショップのデザインと情報も,一元化されてすっきりした。キャラクターがより見やすくなったのは大変グッド

現在行われてるイベントの一種。ホールアウト時に稀にロゴを得られ,10個集めると特殊アイテムを貰えるという内容

雨や雪など,天候が変わると専用のSEが流れるようになった。ゲーム本編は基本的に大きく変わっていないので安心

 

自らのPPを賭けるスキンスマッチがアツい!

スキンスモードで遊ぶには専用サーバーへ接続する。ここで作られたゲームはすべてスキンスモード扱いとなるので注意

 新たに導入された「スキンスモード」は,最大4名のプレイヤーが,自分の持っている"PP"を賭けて勝負するプレイ形式だ。賭けPPは1ホール単位で精算され,もっとも打数の少ないプレイヤーが全員分のPPを総取りする。
 例えば4名が参加して,50PPが賭けられたホールの勝者一人が150PPを獲得できる。負けた3名は,それぞれ50PPを失う計算だ。従来のゲームモードでは単純にスコアを競うだけだったが,スキンスモードはより緊張感のあるプレイを実現しているのである。

 

 しかし引き分けになった場合は? そう,打数で競う以上,引き分けは頻繁に起こる。この場合は賭けたPPが次ホールへと持ち越され,しかも額が倍になるという,なんとも恐ろしいシステムだ。実力が伯仲した者同士の勝負では,ときとして3〜4ホール続けてドローとなり,その結果掛金が数千PPに達することもある。まるでトランプゲームのダブルアップのような,ハイリスク/ハイリターンのゲームとなるのだ。数千PPが賭かった重要な局面でミスをしてしまうと,思わず頭を抱えてしまう。

 

スキンスモードでは対戦相手のPP総額も分かる。このようにホール開始時に,現在賭けられているPPが表示される

画面上部に現在賭けられているPPの額が表示されている。スコアの勝ち負け以外にも影響するため,かなりの緊張感

トップの成績を収めた人は,このように通常のプレイで得られるPPとは別に,スキンスモードで賭けた分を総取りできる

 

 しばらくスキンスモードでプレイしてみたところ,ストロークやマッチプレイとはまったく別のゲームだという印象を受けた。まず最初に注意してほしいのは,各ホールにおける従来の規定打数は試合に関係ないということ。スキンスモードでは1位以外は敗北であり,逆に1位さえ取れればトリプルボギーでも一向に構わないのだ。
 よってアンダーを狙うというよりは,いかに対戦相手よりも良いスコア(またはドロー)を出すかというノウハウが求められる。例えば最初に打った人がショートカットに成功したら,それ以降の人はパーを狙いにいってはダメ。最低でもドローを狙うため,自分もショートカットを打つしかないのである。

 

 PPの賭け金精算が1ホール単位で行われるということが,このようなプレイを成立させている。例えば従来のゲームモードは,コース全体の打数で勝敗が決められるため,ショートカットのような大胆なショットはリスクが高く,迂闊には狙えなかった。しかしスキンスモードでは,極端な話ギブアップになるまで打ち込んでも,ミスが次のホールに引き継がれることはなく,心機一転やり直せる。このようにふっきれた気持ちで遊べるのは,スキンスモードならではの面白さといえよう。

 

何人でプレイしてもスキンスモードの勝者は一人。2位も3位も4位ない。1位を取れなかった人は全員敗者となるのだ

勝っても負けても,ホール単位での精算。失敗を気にせず思い切った打ち方を試せるのもスキンスモードの良いところ

 

 もう一つスキンスモードでユニークなのは,仮に自分一人だけ悪いスコアを出したとしても,ほかのプレイヤー同士がドローになれば,次のホールでの賭け金アップに再び参加できるということ。そのためドローが延々と続き,最後の最後で漁夫の利といった展開もありうるのだ。これまではプレイ人数が増えると待ち時間が伸びるという側面があったが,スキンスモードではドローになる確率がアップするため,むしろ歓迎できる。

 ちなみに最終18ホールでドローになった場合に限り,ミニゲームが行われる。グリーンの近くにボールがランダムで置かれ,各プレーヤーが一度づつアプローチショットを行うという内容である。最もホールに近づけた人が勝者となる。強風が吹いていたり,バンカーの中から打ったりすることもあるが,一打限りのチャレンジなのでとても緊張する。これがまた,この部分だけを抜き出して遊びたいほど面白い。

 

ドローの場合は,賭け金が次ホールへ持ち越されて,しかも倍になる。この要素がスキンスモードを白熱させている

何度もドローが続くと,一度に賭けるPPが数千単位になることも。負けられない勝負ではアイテム類の使いどころが鍵

 

写真は4人によるスキンスモードで6連続ドローという状態。仮にここまできて負けてしまうと,とても悔しい!

最終ホールがドローの場合は,一打限りのアプローチショット勝負となる。画面右の,ホールからの距離に注目

僅か0.01ヤードが勝敗を分けた瞬間。このモードだけでも面白いので,別の形でプレイしたいという人もいるだろう

 

編集者対ライターのパンヤ対決 今回はスキンスモード

早いもので編集者対ライターのパンヤ対決も4回めを迎えることに。これほどまでに仕事であることを忘れさせるタイトルは珍しい

今回Kawamura氏は,初期キャラのエリカで登場。しかしこのエリカ,最初に与えられたものではなくCPを払って購入したものらしい

 それでは恒例,4Gamer編集部Kawamura氏とのパンヤ対決に移るとしよう。今回選んだコースは夕焼けをテーマにした,中級者向けの"セピアウィンド"。そしてせっかくなので,従来のストロークではなくスキンスモードで対戦することにした。セピアウィンドに登場したKawamura氏は,またしてもキャラクターを変えてエリカで登場。しかし相変わらずランクはそのまま。もう女性なら誰でも構わないといったところだろうか。

 しかしプレイ内容については,さすがに二人とも本連載を通じて1か月近くプレイしていることもあり,基礎知識面がだいぶ改善されてきている(ように見える)。例えば飛距離の伸びるパンヤショットや,パッティング時の成功率は,始めたころから比べると見違えるほどだ。その一方で救いようもないミスは影を潜め,結果的に記事の面白みが減ることになり,執筆担当者としては複雑な気分。とりあえずこれからパンヤを始める初心者には,1か月もすれば一人前になれることを身をもって保証しよう。

 すでに説明したように,スキンスモードではホール単位で1位を取ることが重要。そのせいもあってか,今回の対戦時では,どのタイミングで勝負に出るかが大きな分かれ目となった。例えばKawamura氏がOBを叩いたときは,筆者は別に無理をする必要はない。あとはパーを狙うだけでホール単位でのPPは獲得できるし,仮に無理してバーディやイーグルを狙ってもリスクが高まるだけで,あまり意味はないのである。逆に片方がショートカットに成功したら,もう片方も続けて狙う必要が出てくるものの,初級者の我々は結構な確率で失敗して自ら墓穴を掘る,といった感じだ。

 

今回の対戦の舞台となったのは,夕焼けがとても綺麗な"セピアウィンド"。パンヤは景色が変わるだけでも新鮮な気持ちでプレイできる

今回はスキンスモードでの対戦。シーズン2で採用された新要素にさっそくチャレンジする,この冒険心を高く評価してもらいたい

 

 今回の対戦でとくに重要だったのは,ホールごとの勝敗数よりも,ドローでPPが持ち越しとなった次のホールの勝負であった。スコアを見れば分かるように,通常時の掛金は20〜40PPだが,ドローのあとは120〜160PPにまで跳ね上がる。そして筆者は,この4度あった高額勝負ですべて勝利しているのだ。といっても筆者が別段凄いことをしたわけではなく,自分ではパー狙いでKawamura氏が自滅するのを待っていただけなのだが……。ともあれスキンスモードでは,従来とは違ったノウハウが求められるのが,お分かりいただけると思う。これが中級者以上になると,ドロー後のホールにおける特殊ショットやアイテム類の使い方が鍵となってくるだろう。

 

Kawamura氏からたんまりとPPを奪い取るつもりだったものの,意外な接戦に。後半になるほど賭け金の額が上がっていく恐ろしい仕組みだ

実はKawamura氏は前回の勝負でキャディを獲得したのだが,装備条件を満たしていない。はたして彼がビギナーEになる日は来るのだろうか

 

 そんなわけで結果は,ドロー後のホールを確実に自分のものとした筆者が勝利。トータルで640PPを獲得することとなった。今回はスキンスモードという新システムが導入されたので,本連載にしては珍しく真面目に解説してみた。アリンちゃんへの愛ゆえに数々の醜態を晒している筆者だが,本来はもう少し正統派寄りのライターであることをここで強調しておきたい。だがしかし,すでに手遅れのような気がしないでもない。

 

セピアウィンドのコースには,たまに風車も登場。羽根の間を通せばショートカットが可能だが,我々にはまだ早い様子

実力が伯仲している者同士では比較的ドローになりやすい。相手のミスを願う気持ちで頭の中が一杯になってくる

さすがに約1か月も続けているので,パンヤショットなどの基本テクニックはお互いだいたい身に付いてきたようだ

 

とはいえ,やはり初級者であることには変わりない。このような凡ミスが頻発するのも我々の対戦ならではといえよう

フェアウェイとラフの境目にボールが行き,前に打てなくなってしまった。ここはドロー後のホールだっただけに残念

しかしトータルでは危なげなく勝利。ドロー後のホールの大半を,きっちりと押さえることができたのが勝因といえよう

 

 

▼今回のスコア▼

上が川崎氏で下がKawamura氏のスコア。ドローの後は,PPの額が一気に増えているところに注目してほしい

 

▼今回の結果▼
プレイヤー 練習時間 自腹を切った金額 勝敗
川崎 1日18時間00分 2310円 3勝1敗
kawamura 13時間50分 5750円 1勝3敗
■■川崎 政一郎(ライター/記者)■■
当初は別の企画を予定していたのだが,「シーズン2」の導入が突然決定したため連載の内容も急遽変更に。シーズン2と同時に導入された,セシリアさん用の赤いチャイナドレスも今回の記事に登場させたかったのだが,うっかり忘れてしまった。次回は,あのスリットから見える黒い紐の謎について迫ってみたい(個人的に)。
タイトル スカッとゴルフ パンヤ
開発元 Ntreev soft 発売元 ゲームポット
発売日 2005/05/27 価格 無料(アイテム課金),フロンティアグルーヴ販売のパッケージ版は2100円(税込)
 
動作環境 OS:Windows 2000/XP CPU:Pentium III以上(Pentium 4以上推奨),メインメモリ:256MB以上(512MB以上推奨),グラフィックスチップ:GeForce 2 MX以上(GeForce 3 Ti以上推奨),グラフィックスメモリ:16MB以上(64MB以上推奨),HDD空き容量500MB以上(700MB以上推奨),DirectX 8.1以降(9.0c以上推奨)

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