4Gamer:
そんな中で,突然,入院をすることになったり……。
市川さん:
初めて入院という経験をしたので,心細かったですねぇ……。
4Gamer:
そういうときに,ご両親から「もういいから帰ってきなさい」みたいに言われませんでした?
市川さん:
ああ……それは言われませんでしたね。でも,入院したって電話をしたその日に母が駆けつけてくれました。
4Gamer:
お母さんも心配だったでしょうね。
市川さん:
そうですよね……。
上京してから,体質が変わったみたいなんですよね。体が弱くなったようで,体調を崩すことが続いて,入院することになってしまったんですけど。今はもう,元気ですよ。
4Gamer:
環境が変わって,体調を崩す人は多いですからね……。
ところで「東京フレンドパークII」には,2004年の秋からアシスタントとして出演しているんですよね。毎週地上波のテレビ番組に出るという仕事があることで,いろいろと安定して,体調も上向いたりしたのかなぁなんて,今お話を聞きながら思ったんですが。
市川さん:
フレンドパークは東京に出てから半年ぐらいで決まったんですね。これがあるって思うことで,がんばれる部分はあります。まだまだ未熟なんですけど自信も少しつきますし,そのことでほかの仕事への意欲も湧きますし。
4Gamer:
では,そんな具合で意欲的に取り組んでいるというリネージュガールについても聞かせてください。リネージュガールになるきっかけって,なんだったんでしょうか?
市川さん:
きっかけは,事務所からオーディションを紹介されたことです。でもそのオーディション,私は絶対に落ちたと思ったんですよ。
4Gamer:
何かやらかしてしまったんですか?
市川さん:
オーディションでは質疑応答があったんですね。そこで「RPGってご存じですか?」って聞かれたんです。でも,RPGの意味が全然分からなくて,「え?」ってなっちゃって。「電化製品とかですか?」みたいな感じで(笑)。
4Gamer:
あららら……。
市川さん:
事務所にも「すみません,絶対に落ちました」と言ってたんですよ。でも幸運なことに選んでもらえて。しかも,なりたいと思っていたプリンセスになれて,すごく嬉しかったし,びっくりしました。
4Gamer:
それまで,全然ゲームはやらなかったんですか?
市川さん:
そうですね。基本的に両親が,子供にゲームをやらせない方針だったんで。
4Gamer:
視力が2.0っていうのは,その方針のおかげだったのかもしれませんね。
市川さん:
友達の家で一緒に遊んだりはしてましたけどね(笑)。あ,あと視力は最近ちょっと落ちちゃいました。
4Gamer:
まあでも,そこまでゲームに疎いと,“オンラインゲーム”というものの存在も知らなかったんじゃないですか?
市川さん:
はい,初めは全然分からなかったです。
4Gamer:
そういうまっさらな状態だと,どんな人達がオンラインゲームを遊んでいるのかなんて,想像もできなかったでしょうね。
市川さん:
そうなんですよね。私自身がゲームをよく知らない分,少し不安はありました。
4Gamer:
ときどき,ゆがんだプレイヤー像を強調したがるメディアもありますしねぇ。ゲームに詳しくないと,そういうのだけが印象に残ったりしますよね。
市川さん:
でも実際にイベントで何か所か回ってみたら,10代ぐらいの今時風の男の子や女の子達がたくさんいたし,みんな温かく迎え入れてくれたんですよ。なんだか昔からの友達みたいな感じがして,安心しました。
4Gamer:
どんなジャンルでも,大多数は普通の人なんですよね。
市川さん:
リネージュガールになってから,そこそこゲームに詳しい友達に「リネージュって知ってる?」なんて聞くと,みんな知ってたんですよ。
私はインターネットカフェによく行っていたんですけど,たぶんそこでリネージュを見ていたんですよね,気づかなかっただけで。どこのインターネットカフェに行っても,ポスターが貼ってあるし,プレイしているお客様もたくさんいらっしゃるので。
4Gamer:
リネージュガールになってから,リネージュを知って,「ああ,私凄いことやってるんだ」みたいな感動があったわけですね。
市川さん:
うん,みんなに人気のゲームだっていう認識がなかった分,今は凄く嬉しいです。
4Gamer:
それでは,リネージュガールとして,読者にひと言お願いします。
市川さん:
リネージュガールとして,二期目に突入させていただきました。Webオーディションで投票してくれた皆さん,ありがとうございました。今期は,前期よりも多くのイベントに参加して,プレイヤーの皆さんともっと身近に触れ合えたらいいなと思っています。いろいろとお話もしたいですし。ゲームの中で私達が潜り込んで,何かイベントをやるのも楽しそうですよね。
4Gamer:
ゲーム内イベントの実現は,僕からもエヌ・シー・ジャパンさんにお願いしたいところです(笑)。
では最後に,タレント市川円香としてもひと言お願いします。
市川さん:
自分の名前も顔も知らない人がほとんどだと思いますけれど,奈良県生まれの天然ピュア系鹿娘を一人でも多くの人に知ってもらうために,今やっているお仕事も続けながら,将来はバラエティ番組に出られるよう,石田ゆり子さんのように透明感のある女優になれるようにがんばっていきたいと思います。
4Gamer:
じゃあ,女優志向なんですか?
市川さん:
今はバラエティ志向なんですけど(笑)。グラビアも好きですし。でも最終的には,演技でやっていきたいと思っています。
4Gamer:
気象予報士の勉強もしてるんですよね?
市川さん:
あ,それも考えてるんですけど,最近挫折しかけ中なんですよ……。がんばってはいるんですけれど……。
4Gamer:
仕事をしながら,ほかの勉強をするのって,けっこうたいへんですしねぇ……。
でも,これまでがんばってきたんですから,ぜひ最後までやりとげてください。今日はありがとうございました。
市川さん:
はい,こちらこそありがとうございました。
リネージュはおろか,RPGすら知らなかったという市川さん。それだけにリネージュガールのオーディションに合格したことには,とても驚いたというが,実際に話してみるとほんわかした外見や柔らな語り口とは裏腹な,芯の強さを感じさせられた。おそらく審査員達も,そんなところを買ったのではないだろうか。
なんせ,リネージュのプリンセス(プリンス)は,血盟を作れる唯一のクラスではあるものの,戦闘には不向きなのにファンタジー世界での冒険を強いられているクラスでもある。芯が強くないことには,血盟を率いることだって,生命を脅かす存在がすぐ近くにいる状態にだって,耐えられるはずがない。
そういう意味では,2期連続でプリンセスを務めることになったというのも,うなずける話だ。
ちなみに市川さんは,「関口宏の東京フレンドパーク2」(TBS系列で毎週月曜日に放送中)のアシスタントや,東京シティ競馬で“アイドル予想師”としても活躍しているほか,2006年6月には2枚目のイメージDVD「J'adore」をリリースしたばかりと,その筋(どの筋?)では要注目な人物。
今後,どこかのメディアで市川さんの姿を目にすることがあったら,「あー,アクセサリの原価が分かる人だ」なんて思いながら,応援してみてはいかがだろうか。