前回,オブリビオンゲート(Oblivion Gate)を閉じる手伝いをしたのは,スキルを上げたりレベルを上げたり,要するに少し強くなりたかったから。望みどおり,オブリビオンゲート内ツアーで新たにレベルアップできる条件を満たせたので,早めにどこかで休んで,レベル3になっておきたい。以前にも説明したように,本作の場合,宿屋など,ちゃんとした寝床で眠らないとレベルを上げられないのだ。
とはいえ,例の隊長はすぐそこにいるし,近くに休めるような宿場があるかも分からないので,まずは報告することにした。
オブリビオンゲートが閉じた(あたしが閉じてあげた)いま,もうここでバリケードを保持する必要はない。だから隊長は戦力を動かしてKvatchを取り戻すための行動に出るらしい。
こっちの目的は,玉の輿,もとい王子の身柄の確保。そのためには街が安全な状態になってもらったほうが都合がいいので,この行動には協力することにする。
これまでバリケードの周りに立っていたガード達が,次々と街の中に入っていく。その後を追って門から中に入る。
入り口付近には,自分一人で何度立ち向かっても勝てなかった使い魔やミニ恐竜が,わらわら。しかし今度はこっちも一人ではない。ガード達は声を上げてヤツらに襲いかかっていく。
まぁ,ここってどうせスクリプト制御なんだろうから,ボーっと見ているだけでも平気だよねきっと……と高をくくっていたら,ちゃんとAIによって戦っているようで,中には死んじゃうNPCも出始めたので,慌てて戦闘に参加する。とはいってもこんなにゴタゴタした乱戦は初めてだし,どうにも要領良く立ち回れない。つい,味方に攻撃しちゃいそうなのだ。あ,やっちゃった,ごめんごめん。そんなことをしている間にも,次々と敵,ときどき仲間が倒れていく。実に展開が早い。
おたおたと慌てて,4Gamer史上最も愛らしいキャラクターとしてのリアクションを考えたりする間もなく,戦いは終わっていた。死者も出たものの,なんとか勝ったようである。
よし次は,Martin王子のいる教会に向かう。部隊と共に中に入ると,ここに閉じこめられていた人達と合流できた。隊長はいまの戦いに勝ったことで気が大きくなっているようで,興奮して鼻の穴を膨らませて,一気に敵の手中にある城も取り返そうなどと言っている。
さて,ここでも選択だ。きっと城の奪還に協力すれば何か新たな展開がある。でもいまは王子を第一に考えたい。いまさっきぞろぞろと避難キャンプへ向かって降りていった難民の中にそれらしい姿があった気がしたので,もう隊長とはここでサヨナラして,王子の後を追うことにする。
王子はちょうど門を出たあたりを歩いていた。捕まえて,あんたは王子だと話すと,そんな話は信じられないと言われる。確かにそうだよね,突拍子もない話ですもの。無理もないと思うわあたし。でも人々のためにオブリビオンゲートを閉じてくれたわけだからと,王子はこちらを信用してくれた。よし,目的の第一歩達成である。
王子を連れておっさんどもの待つWeynon Prioryへと戻ろう。
んで戻ってみるとまた事件。今度はこっちが襲撃されているのである。なんと馬をくれた気前のいいおっさんはもう死んだらしい! カッパみたいな頭をしているうえにちょっとスケベだったけど,いいやつだったのに。
なんて感傷に浸っていると,向こうから襲撃者が走ってくるのが見える。そして襲撃者は王子にも攻撃し始めた。ちょちょちょちょっと待ってください! 王子はマズイです!!
……はぁはぁ,なんとか撃退して王子も無事だが,状況はかなり逼迫している模様。あーこの様子だと一番偉いおっさん(Jauffre)もやられちゃってるかもしれない。
チャペルのほうにいるはずだというので行ってみると……,あ,偉いおっさんが戦っている! しかも日本刀みたいなものを振り回してる! さらにこれが結構強い!! あーそういえば,どっかの誰かが,彼は皇帝の直属部隊のリーダーだみたいなことを言ってたな。
結局襲撃者は全部倒したのだが,こうなった以上ここももう安全ではない。偉いおっさんは,北の方にCloud Ruler Templeという“The Blade”(例の直属部隊)の隠し砦があるから,三人でいまからそこへ行こうと言う。
でも正直Kvatchを出てからこっち不眠不休なわけで,レベルアップ作業もまだしていないしちょっと寝たい。それに無理は美容にも良くないし。でももう二人は行く気まんまんらしく,馬にまたがってスタンバってこっちを眺めていて,ちょっと言い出しづらいです。ええと,じゃあ行きますよ。行けばいいんでしょ。
馬で三人連れだっての道中なんて結構珍しいかもしれない。だとすると,これをFast Travelでとばしてしまうのはちょっともったいない。きちんと馬を走らせて行くことにした。
こちらが先導をするとその後ろを王子と偉いおっさんがついてくる。はぐれたりしないかとときどき後ろを確認しながら進むが,ちゃんとついてきているようだ。
地図で見るとCloud Ruler Templeまではきちんと整備された道が続いているようで,旅は比較的安全である。馬に乗って道を巡回しているガードもいるようで,さらに安心。ただときどき野生のオオカミが襲ってくるので,その場合は馬から下りて対応する必要がある。そして何匹目かのオオカミと遭遇して,処理しようと鞍から降りて剣を振るったとき,事件は起こった。
ええ,まぁ結論を言うと,やっちゃったようです。剣の先が,偉いおっさんの馬に当たっちゃったみたい。えへへ,痛かったよね,ゴメンゴメン。
たったそれだけのことなのに,偉いおっさんは,ゆであがったタコのように(ある意味普通の人より広い)顔を真っ赤にして襲いかかってきた。いや,そんなに怒らなくても。ちょっとかすっただけだし,馬だし。
……とか考えているうちに,おっさんの刀がミッシェルに迫る。4Gamer史上最もユーモラスなキャラクターとしてのリアクションを考えたりする間もなく,「えウソちょっまハ○」くらいで殺された……。なんですぐ殺すの???
すぐにロードして再開したが,どうもあたし,突発的な事態に想像以上に動揺しているようで,気がつくと道をそれて山の中を走っていたりする。ああいかんいかん。いけないわあたし。メインの道まで戻って今度は道をそれないように注意して進んで,ようやくCloud Ruler Templeに到着した。
ああ,ゲーム内時間はもう朝だ。山の端から差す朝日がまぶしい。そしてそのとき,まぶしいのが朝日だけであることに気がついた。まぶしい頭を持つ,偉いおっさんがついてきていないのだ。
あああああーーもおおおお,暴れるし迷うしなんなの!? はぁぁ,どこに置いて来ちゃったのかな……。しょうがないので来た道を逆に辿っていくと,ほどなくして向こうから走ってきた。ちょっとだけ遅れていた模様。立ち○ョンでもしていたのかしらん。
何はともあれ,よかったよかった。しっかし,このおっさんはちょっと……印象よくないぞ! ロールプレイを意識して言い直すと「そこのキミっ,ちょっと印象,よくないゾッ ☆ミ」。
Cloud Ruler Templeに入る。重そうな扉をくぐり,階段を上がると,テンプルの前庭に出た。寺院の建物自体は見るからに東洋風の寺だった。前にはThe Bladeのメンバー達が整列している。見れば持っている刀はみんな日本刀っぽいし,鎧や兜もなんだかそれ風だ。
結局例の偉いおっさんも王子も,しばらくここを拠点として動くとのことだ。だけどなんだか,個人的にはもうこの人達につきあうの飽きてきたヨ。最近の君達の,というか偉いおっさんの行動は目に余る。おっさんは「きみThe Bladeに入らない?」って勧誘して来るけど,もう印象が印象だし,おまけにこっちは美女(もしくは美少女)だもんで,こんな言動はエロい下心を含んだセリフに聞こえてくる。美女は大変だ。
王子には多少未練があるが,とりあえずいまはノーサンキュウで。メインクエストを進めるための次のタスクも渡されたけれど,うーん,どうしようかな。そろそろゆきずりの恋ならぬ,ゆきずりのダンジョン/クエストにも挑んでみたいし。
とりあえずメインクエストの目的地を見ると,……インペリアルシティ(Imperial City)だ。ここは,今作の舞台となるCyrodiilの首都であり,つまり行ける範囲内では一番大きな街。いずれにしてもアイテムを売ったり荷物を整理したりしたいところなので,まずはそこまで行ってみようかな。……ん? もっと大事なことを忘れている気がするな。あ,レベルアップしなきゃ!(つづく)