連載 : ハートマン松本7世の全軍突撃!バトルフィールド2142


ハートマン松本7世の全軍突撃!バトルフィールド2142

第3回:タイタン防衛こそが楽してポイントを稼ぐ近道だ

沈み行く敵のタイタン。このような勝利の美酒に酔うにはたゆまぬ訓練が必要なのだ。ただし,未成年の未来新兵諸君は酒を飲んじゃイカンぞ!

 未来新兵諸君! 今日も明るく楽しく「バトルフィールド2142」をやっつけていこう。今回も前回に引き続き,タイタン攻略を体で覚えてもらうことにする。イヤだと言っても勘弁できんぞ。なぜなら,タイタンモードの面白さは,戦場の各兵士がその内容を十分に理解して初めて味わえるからだ。
 自軍のタイタンのシールドが破られたというのに誰もコンソールの防衛に当たらなかったり,攻撃側の小隊長が突撃を繰り返して華々しく戦死ばかりしていたり,せっかく敵タイタンのデッキに着陸した味方の輸送機を勝手にどっかに飛ばしたりしていては,お話にならないからだ。味方の士気を削ぐことおびただしく,そんなことするやつぁ,未来兵士の風上にもおけないのである。分かったか! 分かったなら「分かりました軍曹どの」と言え! 分からない人はバックナンバーを読もう。

 

 

タイタン防衛のイロハ

 

防衛というのは地味な任務であり,戦場での人気は薄い。だが,防衛をしっかりしないと,ほとんど勝ってた戦闘を落としてしまうこともあり得る。防衛こそが勝利の鍵を握っているのだ

 というわけで,前回はタイタンへの攻撃をメインに説明したが,今回はタイタン防衛に主眼を置いて話を進めていく。とはいえ,戦争において攻防は表裏一体だ。地上からのミサイル攻撃も含め,もしタイタンを完璧に守り切ることができれば,それはつまり「勝利」である。どう考えてもそうでしょ?
 前回も説明したように,敵のにせよ味方のにせよ,タイタンのシールドが破壊されてからは人数配分が重要になる。具体的には,「地上のミサイルサイロ制圧チーム」と「敵タイタン攻撃チーム」,そして「味方タイタン防衛チーム」である。このうち,味方のタイタンを防衛するグループが最も地味で華やかさに欠ける。彼我のシールドはたいていほぼ相前後して破壊されるので,「タイタンの守備に就くより敵を攻撃しちゃえ」という流れになりやすい。本職も,敵のタイタンに突撃したら中は意外に空っぽで「ありゃ?」と思うことも一再ではないが,まあ,そういうときに限ってこちらのタイタンも空っぽで,結局負けちゃったりするのだが。でへへ。
 あるいは,敵が「地上のミサイルを占領することでタイタンを墜とそう」と戦略を変更した場合(最近のトレンドだ),悪くすると待てど暮らせど誰も来ないうちにタイタンが沈んだ,などということも起きる。来ない敵を待っている兵士は,存在しないも同然。要するに,戦略的に「多くの人数を割けない」部署でもあるというわけだ。
 しかし,タイタンを守る諸君はすなわち最終防衛ラインである。派手さはないが重要。縁の下の力持ち。鶏鳴の助。内助の功。坊主憎けりゃ袈裟まで憎いと言うではないか。言わないが。タイタン防衛という仕事はコツさえ呑んでしまえば,少ない数で多数の敵を倒すことも可能になる。地上では今一つ働きの悪い新兵諸君は,ぜひタイタン防衛でスコアを稼いでいただきたい。

 

砲台でGO!

航空機でタイタンに乗り込もうとする敵兵は,砲台の餌食にしてやろう。砲台に乗るときに選ぶ兵科は,もちろん工兵だ。やられたら即修理するのである

 敵がタイタンに侵入する方法はいくつかあるが,小隊長のそばにリスポーンする場合以外は,すべてタイタン後部(どっちが前なのかはよく分からないが)のデッキに突入してくることになる。これを仮に「侵入デッキ」と呼ぼう。いいから,呼びたまえ!
 輸送機や戦闘機で侵入デッキに飛んでくるやつらには,タイタン上部の砲台から嵐のような砲弾を浴びせかけてやれ。上部砲台は,砲身が加熱することもなく弾も無限にあるので,もう撃ち放題である。戦闘機の攻撃で砲台が壊されることはほとんどないが,工兵でやるのが無難だろう。よほど熟練したパイロットでもなければ,砲台の死角から接近してくるような芸当は難しく,したがって,面白いように敵機を落とすことができてウハウハなはずだ。「タイタン防衛ポイント」をたっぷり稼ごう。

 

落下してくる敵のポッドを狙ってみるが,なかなか当たらない 調子に乗ってタイタンも撃ってみたが,あんまり効果はない

ポッドでGO!

本文では調子のいいことを言っているが,砲台の攻撃をかいくぐって敵を満載した輸送機が降りてきたら,言うまでもなくピンチである。なんとか撃破しなくちゃ

 APCから射出されたポッドも,落ちてくるのは侵入デッキ。砲でポッドを撃ち落とすのは至難の業であり,いったん着地されてしまうと,侵入デッキそのものは砲の死角にあるので,攻撃できない。したがってここは,歩兵で対処する。
 味方のタイタンなら徒歩でどこへでも行けるが,急いでいるときはつい迷子になりがち。本職だけであるか? そうか。うるさい! 懸垂50回! そういうときは,上部/下部砲台のコントロールエリアの左右,一段下がったところに設置してあるポッドを使うといいだろう。接近してEキー(デフォルト)で乗り込み,右クリックで射出。落下地点は自タイタンの侵入デッキで,そこで落下してくる敵兵を待ち受けよう。ポッドから飛び出したばかりで,まだちょっと朦朧としている相手なので,一人でなんとかできるはずだ。敵が首尾よく輸送機を着地させてしまった場合も対処可能である。

通路でGO!

 奮戦むなしく敵歩兵の侵入を許してしまった場合,いよいよ白兵戦となる。
 タイタン内部の狭い通路での戦いはかなり過酷なものになるが,彼我の人数が同じなら防御側がやはり有利だ。敵の進行ルートははっきりしている。侵入デッキには複数の入り口があるが,敵が狙ってくるのは第1,もしくは第2コンソールに決まっているのである。味方はタイタン内部を自由自在に移動できるが,敵はバリアに阻まれるため,好き勝手に動き回るわけにはいかない。しかも,防衛側としては,最低でも一か所のコンソールを死守できればリアクターコアはいつまでも安全なのだ。

上部の侵入デッキのこの穴ぼこから敵が侵入してくる。なので,下に仕掛け爆弾やセントリーガンなどを置いておくと,面白いようにやっつけられてくれるのだ

 したがって,セントリーガンやIPSシールドといった小物,さらには爆裂系の武器を使って,押し寄せる敵を食い止めるのだ。仕掛け爆弾なども効果絶大である。侵入デッキが上下に分かれていることは知っているであろう? 上の侵入デッキにつながる通路に仕掛け爆弾やセントリーガンなどを置いておくと,落下してきた敵兵は逃げ場がなくて,次々にやられていくはずだ。ばっかでー。こういうトリックを開発すれば,たった一人でも多くの敵を相手にすることができる。むろん,医療キットや弾薬パックなどを側に置いて戦うのは常識であろう,諸君。

 

 あるいは,こじゃれたパイロットなら輸送機を危険な侵入デッキに近づけず,タイタン上空を移動しながら兵士を降下させてくるかもしれない。この場合は,無理に砲台を使わなくとも,こちらの戦闘機で追い払ってしまえば話が早い。APCに関しても同様。下部の砲台で狙うより,地上部隊にレポートしてさっさとぶっ壊してもらったほうがよろしい。

 

逃げ道のない通路の戦闘は非常にシビアだ ここでもセントリーガン大活躍,って敵のじゃないか

 

 以上のような方法を使ってタイタンを防衛するわけだが,何度も言うように,ここでは「人数の配分」がキモ中のキモとなる。砲台に一人,侵入デッキに一人,左右の通路に一人ずつ……,などと勘定すると,最低でも4名はほしい。64人対戦ならともかく,8人vs.8人だったりなんかすると,味方の実に50%が「敵待ち」状態になってしまう。一人か二人が理想だが,守り切れるかどうか不安。敵が攻めてくりゃいいけど,サイロ攻略に走られた場合,ミサイル攻撃で負けてしまうかも。うーん……。  必勝を期するなら,「バトルフィールド2」以上に小隊長,および司令官の力量が問われることになるだろう。敵が地上に力を入れ始めたと判断すれば,こちらもただちに対応して防衛チームを地上に降ろす,敵がタイタンを攻め始めたと思えば,こちらも防衛チームを派遣するというような臨機応変の措置を施さなければならないのだ。

 

 

奥の深いタイタン

 

タイタンの移動

近頃は,タイタン同士の撃ちあいがトレンド。巨艦同士の接近戦は大変迫力があり,未来の戦場のパノラマを堪能できる。

 「バトルフィールド2142」の発売直後の戦況を思い出してみると,「タイタンは山のように動かず」というシチュエーションが多かったが,発売後約1か月間のマップ研究により「タイタン,動くべし」が常識になりつつある。タイタンの地上攻撃力をもってすれば,直下のサイロはほぼ手中に収めたも同然だからだ。うまく位置取りができれば,二つのサイロの制圧も可能だろう。マップもだんだん覚えられてきて,タイタンを移動させるべき場所などもはっきりしつつある。
 というわけで,必然的に彼我のタイタンが超接近するという戦況が頻発する。そして,それが戦闘にさらなる趣を与えるのだ。巨艦同士の撃ち合いは,下から見上げていても感動的。タイタンのポジションをうまく取れば,こちらの上部砲台から戦闘機の発着デッキを撃ち放題だが,敵の砲台からこちらの発着デッキは死角,などというおいし過ぎる状況になったりして嬉しいが,逆の目に遭うと,自軍のコマンダーを恨まずにはいられない。
 なんにせよ,タイタンをうまく動かしたほうが有利になるのだ。

シールドの具合

というわけで,2回に分けてタイタンモードを学んでみた。面白いでしょ。正直,タイタンを遊べるマップが5枚しかないのがちょっと残念な教官なので,今後に期待だ

 目まぐるしいサイロの奪い合いでそんな余裕ないとは思うが,敵味方タイタンのシールド状況については,常に気にしていなければならない。全軍は無理としても,分隊内での合意をあらかじめ図っておくとなおいいだろう。つまり,こちらのシールドが先に無力化された場合どうするか? 敵のシールドが先だったら? という感じだ。もし,味方タイタンのシールドが先に壊されたとすれば,おそらく,敵軍はこちらのタイタンに殺到するだろう。その場合,味方タイタンの防衛を優先するのか,敵が手薄になった隙に地上のサイロを奪い返すのか,という感じだ。
 諸君に難しい作戦は無理だろうが,要するに状況はシールド次第なのだから,そんなに難しいことではないだろう,ん? ん?

 

 このように,タイタンモードは知れば知るほど味の出てくるスルメのようなモードだ。いや,氷河期にイカが獲れるのかどうかは知らないが。むろん,コンクエストやコンクエストCo-opだって面白いことは面白いが,未来新兵諸君はぜひこのタイタンモードを自家薬籠中のものにして連戦連勝していただきたい。では,解散!

 

 

 

赤いひし形が敵の位置。このように,障害物にさえぎられることなく表示される。隊長の兵科やアンロックアイテムによって,表示時間や範囲が変わるのだ

 いずれ詳しく紹介するしかない,と思っているのだが,バトルフィールド2142の新フィーチャーの一つが「NetBat」すなわちNetwork Battlefield systemだ。これは,スクワッドに入ると,敵の情報が分隊内で共有できるシステムなのだ。誰かが敵を発見すると,分隊の全員がその位置を赤いひし形のマークで知ることができる。ちなみに,分隊の戦友は緑色のサークルで示される。NetBatが作動するためには,隊長がアンロックアイテムの特殊ヘルメットを手に入れている必要がある。
 赤いひし形は,誰かがその敵を見つけたか交戦中であることを意味し,障害物などによって表示されなくなることはない。
 それを知らない本官は,一人を相手に戦っていたはずなのに,後から後から敵の仲間が駆けつけてきたり,こちらの姿が見えるはずのない相手に倒されたりして,非常に不可解だったのである。ああ,敵にとって私はさぞ「ITに乗り遅れたオジサン世代」に見えたことであろう。じぐじょう。というわけで,NetBat,とっても便利なんですよ。

 

■■松本隆一(4Gamer編集部/未来教官)■■
松本がたった一人で香港取材に行かされたのは先週も書いたとおり。EA Experienceというアミューズメント施設には当然ながら「バトルフィールド2142」のブースもあり,さっそくプレイしようと思ったらしいが,あいにく先客が。その彼は,敵のバトルウォーカーを発見しても報告しようとせず,一人で突撃しては戦死を繰り返している。見かねた教官は,キーボードに手を伸ばしてQキーを押し,「ちゃんと報告しないと味方が助けに来てくれないよ」とまさに教官らしいアドバイスをくれてやったのだ。その相手がD.I.C.E.のプロデューサーで,なおかつBF2142を作った人物だとは,当然ながらまったく知らなかったのである。
タイトル バトルフィールド2142
開発元 Digital Illusions CE 発売元 エレクトロニック・アーツ
発売日 2006/10/20 価格 オープンプライス
 
動作環境 OS:Windows XP(+DirectX 9.0c以上),CPU:Pentium 4/1.70GHz以上(Pentium 4/3.0GHz以上推奨),メインメモリ:512MB以上(1.5GB以上推奨),グラフィックスメモリ:128MB以上(256MB以上推奨)

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