連載 : 創世紀1701 ガッハッハフロンティア


創世紀1701 ガッハッハフロンティア

第5回:継続プレイでガッハッハ(前編)の巻

 

満を持して「継続プレイ」に挑戦(前編)

 

 本連載で過去4回にわたってシナリオ全10本を攻略したが,じゃあこれで「創世記1701 日本語版」を遊び尽くしてしまったのかというと,そんなことはまったくない。実際のところ1701のシナリオは,たとえ上級であっても資金面の援助があり,また住民もせいぜい商人までアップグレードすればクリアできるという,なんだかんだで全般的に遊びやすい設定なのだ。

 

 やはり1701のプレイの本懐は「継続プレイ」,いわゆるフリープレイにこそある。大小さまざまな島(大陸)が存在する広大な海洋マップ上で,莫大な利益を生む流通の構築を目指すもよし,陸地の完全制圧を目指すもよし,本国からの独立を目指すもよしと,プレイヤーの好きに遊べるのだ。これまでに学んだノウハウがすべて必要となる,それが継続プレイである。
 継続プレイデビューの手助けをすべく,今回は商人段階までのおさらいと,商人から貴族へアップグレードするまでのポイント,そして人口と各生産施設の関係などについて解説していこう。

 

 

「プロフィール」で獲得メダルを確認する。本連載の通りにゲームを進めているなら,「チュートリアル」と「シナリオ」では金メダルを獲得できているはず

 継続プレイの開始にあたっては,プレイの条件を設定しなければならない。難度は「初級」「中級」「上級」と分かれており,それぞれ大まかにマップの広さや各資源の埋蔵具合,ゲーム中で競い合うAIプレイヤー,異民族の種類などが設定されている。本記事の連載を頼りに,1701のシナリオをようやくクリアしたばかりという人なら初級を選ぶのが無難だろうし,創世記シリーズのファンでプレイに自信があるという人なら,いきなり上級に挑戦してもいいだろう。
 また,各条件を自分好みに設定できる「カスタム」も用意されている。ただし,カスタムでは「プロフィール」に記録される各種のメダルがもらえないので,狙っている人はご注意を。

 

「継続プレイ」のルールは,「ゲーム画面」「AIプレイヤー」「一般」「勝利条件」の4項目に分かれており,それぞれ細かく設定できる

 

 

 

 

ゲームを開始したら,まずはプレイヤー自身の島にある資源をチェック。この例では粘土×3,鉄鉱×2,大理石×1と,鉱山はそこそこ揃っているので悪くない

 初期設定で「倉庫のある状態で開始」にチェックが入っていない場合,海洋上に自分の船がポツン,という状態でスタートする。まずは拠点となる島を見つけて倉庫を建設するわけだが,重要なのは島の資源だ。広大な面積があり,さらに粘土と鉄鉱石の採れる島を確保できなかったら,よほど自信がない限りは,早々にプレイを放棄して条件の設定からやり直したほうがいいだろう。
 さて,粘土も鉄鉱石もあると分かったら,さっそく開拓を開始。「釣り小屋」「狩猟小屋」で食料を確保し,「町の広場」を中心に「開拓者の家」を次々と設置して人口を増やす。ここで参照してほしいのが,「表1」だ。
 この表が意味するところは,最終的に住民を貴族段階にし,その人口を4000人にすれば,あらゆる施設を自由に設置し,あらゆる装飾品を使って町を思うままに飾り立てられるということ。そのためには住民の家が100軒必要となるわけだが,最初から開拓者の家を100軒建てても,資金と資源の不足によって破綻してしまうだけだ。
 そこで当面は,シナリオ攻略での経験を頼りに,商人段階を目指して開拓者の家をキッチリ35軒建てるといい。それ以降は,財政状態や各資源の確保に応じて増設していくのだ。
 あとは,開拓者が96人を超えたら「礼拝堂」設置,移民にアップグレードしたら「レンガ」生産,移民が190人を超えたら「道具」生産と,シナリオ攻略で再三にわたって学んできた手順でプレイを進めよう。もちろん,生産ルートが確立する前に道具の残量が底をついてしまったら,船を使って「ベニスの商人」から買い付けることも忘れずに。

 

「町の広場」を設置したあと,開拓可能なエリアを広げるために市場を設置する。将来,レンガ生産をするときに必要となる鉱山の付近にも市場を建てよう 自前で道具の生産ができるようになったら,第1段階終了。市民へアップグレードする準備を始めよう。その前に破綻してきたら,さっさとやり直すのも手

 

 

 

 

 

マップ北部で,ホップの栽培と捕鯨が行える島を見つけて入植。これで「アルコール」と「灯油」は確保できた

 道具を順調に生産できるようになったら,市民段階への準備を始めよう。市民に必要な条件のうち「教育」は「学校」を設置するだけだが,「アルコール」と「煙草製品」は生産可能な土地が限定されるため,必ずしも最初の領土だけで確保できるとは限らない。そこで足りない資源を補うために,空いている島に入植するのだ。
 このとき留意すべきポイントは,島がマップのどこに位置するかで,埋蔵資源と生産可能資源のラインナップに違いがあるということ。現時点で必要な「サトウキビ」と「煙草」はマップの南方でしか生産できないが,一方で将来的に必要となる「鯨油」は北方でしか生産できないものである。
 また,貴族にアップグレードするときに必要となる「宝石」の鉱山も,可能であればこの段階で押さえておきたいところだ。というのも今後,市民〜商人段階において財政の安定と資源の供給にかまけているうちに,ライバルのAIプレイヤー達が空いている島に次から次へと入植し,気づいたときにはマップに空きがなくなってしまうからだ。
 上記を踏まえつつ,南北それぞれに一つ以上,欲をいえば可能な限り,多くの資源を有する領土があれば,この先も順調に市民〜商人へとアップグレードできるだろう。

 

マップ南部では,煙草の栽培が可能な島に入植。可能なら宝石や金の採掘と,カカオ栽培ができる島も押さえておきたい 物資の生産ラインが確保できたら,交易ルートを設定。もちろん「造船所」を設置して交易船を適宜生産しておくべし

 

 

 

 

商人段階ともなると,必要物資の種類も多く,それぞれの消費量が半端じゃなくなる。必要な量を過不足なく供給できるようにしないと,あっという間に財政は破綻してしまう

 将来を見越した資源の確保がある程度できたころには,人口も増加し,やれ食料が足りないだの,布が足りないだのと頻繁に住民が文句を言い出すことだろう。それに振り回されて,施設を増設したり,交易ルートを設定したりと物資の確保にてんてこ舞いになるはず。
 そこで活用してほしいのが,表2〜4だ。それぞれをうまく組み合わせれば,必要な生産施設の数が割り出せるだろう。例えば,貴族へのアップグレードを目前にして商人が1800人いる場合なら,最低限パン屋×2と肉屋×1があれば,食料がまかなえる。そのパン屋と肉屋を効率よく活用するための生産チェーンに必要なのは……,という具合に,各自の置かれた環境に合わせて計算してみてほしい。さらに計算の結果,確定した余剰分を交易で輸出に回せば,収支もいっそう安定することだろう。

 

 

 

 

 

 

 

「学校」や「大学」を設置したら,折を見て各種研究を進めておこう。さもないと,いざ必要なときに数十分待たされることに

 「議会」を設置すればいいだけの「権力」と,ベニスの商人から輸入可能な「特産物」以外で,貴族が必要とする物資は「宝飾品」と「香水」である。いずれも単純な交易や一次生産で入手できるものではなく,複数の材料を別途確保して生産ラインを確立しなければならないのだが,どうやっても材料が入手できないように思える状況がしばしば発生する。
 実は筆者の場合,宝飾品を生産するために必要な「宝石」が手に入らず,四苦八苦した経験がある。先述したように,宝石の鉱山がある島は,すでにほかのAIプレイヤーの領土となっており,また宝石を輸出しているところもない……という事態に陥ったのだ。
 「これは戦争もやむなしか」とも思ったが,ダメもとで,AIプレイヤー支配下の島の未開拓部分に入植してみた。すると運よく,その島の宝石鉱山はまだAIプレイヤーの開拓可能領域(市場の影響領域)の範囲外にあり,筆者はまんまと宝石を手に入れたのだ。まあこれは実のところ,単に運がよかっただけでなく,そのAIプレイヤーと同盟を結んで積極的に交易したり,ベニスの商人の依頼を遂行したりといった,日ごろ他人から評価されるようなことを積み重ねてきた結果なのである。ああ,これでようやく貴族にアップグレードできる見通しが立った……,というところで続きは次回。

 

宝石を求めて,すでにAIプレイヤーが入植している島に倉庫を設置してみる。怒られるかと思いきや,なぜか喜ばれてしまった ベニスの商人の依頼を可能な限り遂行しておくと,AIプレイヤーからの評価が高まり,同盟が組みやすくなるというメリットが ようやく必要物資を十分に供給できるようになり,めでたく貴族が誕生した。しかし,この状態を保つのが相当に困難なのである

 

 

 

 

■■大陸新秩序(ガッハッハライター)■■
若き町内会役員の大陸氏。先週あたりから「戦争だ!」「やってやる!」などと独り言をつぶやいていた氏だが,今週はついに老人会との全面戦争に突入する目前だったらしい。事の発端は,毎年開催してきた盆踊りである。かつては商店街からの出資などもあり盛況だったが,最近は商店街も不景気で,また参加者が減少してきたこともあり,実施が困難になってきたのだ。赤字分は町内会役員が補填することになるため,「今年は中止しよう」という話が出たところ,これに反対してきたのが老人会である。「町内のコミュニケーションの場が減る」「代案も出さず,ただ中止するとは何事だ」などと意見してくる老人会と険悪になり,一触即発のところで老人会がおとなしく引き下がったため,町に平和が訪れたらしい。「水面下で何か取り引きがあったようだ,まさか盆踊りが中止になって浮いた分の予算が老人会に流れたのでは……」と推測する大陸氏。なんか楽しそうですねぇ。
タイトル 創世紀1701 日本語版
開発元 Sunflowers 発売元 ズー
発売日 2007/03/30 価格 9240円(税込)
 
動作環境 OS:Windows 2000/XP(+DirectX 9.0c),CPU:Pentium 4/2.20GHz以上[Pentium 4/3GHz以上推奨],メインメモリ:512MB以上[1GB以上推奨],グラフィックスメモリ:64MB以上[128MB以上推奨],HDD空き容量:3.5GB以上

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http://www.4gamer.net/weekly/anno1701/005/anno1701_005.shtml