テトラ遺跡には,エジプトのピラミッド内部のように,奇怪な像や祭壇があちこちに見られる。整然とした背景とグロテスクなモンスターのコントラストが,恐怖を煽る
第1回はMCCレベル3を獲得するまで,第2回はゲーム開始後の最初のダンジョンとなる「アル・ケルト・モレッツァ」を紹介した。この連載記事が掲載される時点でオープンβテスト開始から丸2週間となるわけだが,皆さんはどれぐらい進んだだろうか。
前回にも説明したとおり,プレイヤーがダンジョン「アル〜」の3階まで到達すると,その活動が開拓支援本部のリンドンに報告され,プレイヤーは次なる都市「コインブラ」へ行けるようになる。
港町のコインブラは「テトラ遺跡」「ポルトベルロ」という二つのダンジョンへの拠点となる都市で,エリア,クエスト,仲間にできるNPC(以下,編入NPC)など,いずれもリボルドウェより豊富に用意されている。チュートリアル機能の詰まったリボルドウェと比較して,こちらは「本格的な冒険場所」と言えるだろう。
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情緒たっぷりの港町コインブラ。しばらく拠点とするなら,すぐにウェイポイント近くの位置保存兵に頼んで,ゲーム開始位置を固定してもらおう |
基幹システムを司るNPCにもかかわらずコインブラにしか存在しない,バラックスロット追加サービス用NPC。海辺の広場にいるので,一度は会っておこう |
さて,筆者がこの地方に到達して最初に意識させられたのが,「お金」と「NPC」だ。
まずお金については,戦闘で得られるvisの額が難度に比例していないことと,(報酬はさておき)クエストにお金がかかることに,気づかされた。コインブラ地方のダンジョン「テトラ遺跡」でのレベリングは,キャラクターレベル20〜30程度が適している。このころになると,だんだんと店売りの装備品は高くなり,レベル28あたりでは,一つ1000vis以上もするアイテムを揃える必要が出てくる。それでもモンスターのドロップアイテムを売買して得られるvisはレベル10台とさほど変わらないので,どうしても懐は寂しくなりがちだ。
クエストにお金がかかるというのは,“移動費”のため。コインブラで受けられるクエストの中には,リボルドウェとの往復で完結するものがいくつかある。リボルドウェのNPCに話しかけて,「リボルドウェで行うクエストの依頼をコインブラで受けろ」なんてこともあるので,できるだけ複数の依頼をマルチタスクでこなしたいところである。
もう一つのNPCというのは,単純に,魅力的で“使える”NPCを編入できる機会が多いということ。コインブラを拠点に冒険していると,多くの編入NPCを見かけるだろう。NPCの加入クエストには「○○(アイテム)をn個集めろ」といった力任せな依頼(?)もあるので,これもやっぱり,ほかのクエストとマルチタスクで処理したい。
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なんと手間のかかるお使いなんだ……。一度バラックに戻って保存位置で復活して……。うーむ |
この可愛らしい顔をしたソホ(男)が,バッファローホーン300個をいったい何に使うのか |
スクワッドで戦闘を行った場合,経験値とアイテムは,モンスターに与えたダメージの多いチームに優先して分配される。またスクワッドは,バラックに戻っても解除されないということを覚えておこう
いや,GEは一人でも十分楽しめるのだが,パーティ機能もキチンと実装されているということは覚えておきたい。
GEに搭載されているパーティ機能の名前は「スクワッド」(小隊とか分隊という意味ですな)。スクワッド機能を使って冒険すれば,複数のチームで協力してアイテムや経験値を荒稼ぎできる。一度の多くのモンスターを相手にできるだけでなく,得られる経験値も,参加チーム数に比例して多くなるからだ。
スクワッド機能を使う最大のメリットは,ウィザード系,スカウト系のバフ(補助系魔法)の効果範囲がチームからスクワッドへと拡大することだろう。つまりインテンシファイ(チームの攻撃力アップ)やフォーティファイ(防御力アップ),アクセラレーション(移動・攻撃速度アップ)などの魔法をチーム以外のキャラクターにも使えるわけだ。
もしいつも一緒に冒険する仲間がいるとしたら,チーム構成もスクワッドを前提としたもので考えていいかもしれない。例えば以下のような構成だ。
こうした場合,スカウトAはファイターの接近戦を強化するインテンシファイを,スカウトBは,防御力を補うフォーティファイを,という具合に,偏ったスキルのポイント割り振りが行える。こうすれば,単一チームで考えても無駄がないうえ,スクワッドで行動したときには両チームの弱点を補えるというわけだ。
もちろん上記は極端な一例である。実際はさらにチーム数が増えるだろうし,ウィザードやハイブリッド系の編入NPCも計算に入れつつ,友人と効率の良いチーム構成を考えてみてほしい。
そもそもGEのフィールドにいるモンスターは,質(強さ)よりも量を重視した配置となっている。単一チームでの冒険で苦労するのも,敵1体の強さより,その手数に圧倒されてしまう場合が多い。
そういう意味では,GEそのものが,序盤から積極的にスクワッド機能を使うことを前提にデザインされているとも考えられる。党(ギルドに相当する)に入るなり,ウェイポイント近くで仲間を募るなり,できるだけ経験値効率の良いスクワッドで冒険に出たいところである。

知った仲でもそこそこ緊張するデュアル。レベル差が大きすぎると勝負にならないので,デュアルに誘う前に,囁きで相手のレベルを聞くなどの配慮がほしい
GEに実装されている対戦機能「デュアル」(普通に考えると“デュエル”だと思うのだが,原語はどうなんだろう)を使えば,ほかのプレイヤーと,キャラクター同士を戦わせることができる。
やり方は簡単。スクワッドに誘う要領で,相手のキャラクターを右クリックして出るメニューから「デュアル」を選ぶだけだ。こうすると,相手の画面にデュアル申請のダイアログが表示され,それが承認されれば,両プレイヤーの画面にPvP専用のロビーが表示さる。そして開始ボタンが押されて数秒経つと,両チームのキャラクターがPvPゾーンへと転送される仕組み。ミッションモードとほぼ同じだ。
このデュアルは誰にでも申し込めるが,街などの戦えない場所では,申請後30秒で自動的に申請が取り消される。逆に戦闘可能地域では,30秒で自動的に受諾される。現在この機能はゲームのストーリーとは無関係だが,将来的にはランキング機能などがキチンと実装されるのだろう。そのほかにも,デュアルでアイテムやvisを賭けられたりすれば,日常的に白熱した戦闘が楽しめそうだ。
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デュアルへの誘い方は,スクワッドと同じだ。相手チームのキャラクターにカーソルを合わせて右クリック,表示されるメニューからデュアルを選ぶ。ロビーでのインターバルを挟んで,いざ,戦場へ |
ただ現時点でも,キャラクターや党同士で戦うPvP用のデータ収集にはうってつけと言える。対モンスターと対キャラクターでは,スキルや武器の効果が異なるので,時間があるときにはデュアルで戦術を研究しておくといいだろう。

でか! という具合にノーマル,エリート合わせて暑苦しいモンスターが取り揃えられたテトラ遺跡。ここで足の速いモンスターは,比較的弱いフォビタン系だけなので,ある程度ダンジョン・ダッシュも可能だ
「テトラ遺跡」は,コインブラ地方で最初に足を踏み入れるダンジョンだ。「アル〜」と同様に全3階の構造で,深度が増すにつれてモンスターも強くなる。だいたいレベル30前後までお世話になるダンジョンである。
ここで相手にするモンスターは,ほぼ悪魔系。悪魔系のモンスターは総じて属性抵抗が高めなのが特徴だ。プレイヤー側との相対的な強さは「アル〜」と変わらないのだが,範囲魔法で一網打尽にできるシチュエーションが減るので,一度の戦闘がやや長く感じられるだろう。
また,「アル〜」に比べるとエリートモンスターの出現率が高いのも覚えておきたい。例えば「フォビタン」と「エリートフォビタン」だと,最大体力と攻撃力が,2倍程度も違う。一瞬の油断で十分に“死ねる”難度だということを肝に銘じておいてほしい。
というわけで,前回同様,モンスターのグラフィックスとステータスを以下に掲載しておく。モンスターの防御等級の違いなどはキチンと把握して,適切なバフを使用して戦闘が行えるようにしよう。