― 特集 ―

タイトル

 
実際に生産を始めてみよう
同じ素材は,1スロットにつき20個まで重ねられる。一度により多くの素材を蓄えておければ,採掘のために移動する手間が省ける。素材採取に行く場合は,なるべく多くのバッグスロットを空けて行きたい

 レシピと素材が揃ったら,改めて生産の開始だ。
 生産を実行するためには,"主要材料" "ビルドコンポーネント" "燃料の成分"を揃える必要がある。主要材料は前述の素材を使用し,ビルドコンポーネントは中間製品であったり,NPCから購入したりするものがある。そして燃料の成分は,工房にいるNPCの商人から購入できる。ちなみに燃料は冒険中に手に入る"〜の唾液"や,"〜の血"といったアイテムでの代用も可能だが,単純にNPCから購入したほうが手間もかからず早いだろう。


ナレッジ/テクニックを熟知し,より効率のよい生産を
ナレッジウィンドウにあるスキルは,実際に生産を行ううえで非常に有用だ。覚えたばかりのこれらのスキルは,バラバラに並んでいて非常に使いづらいので,並べ替えるか必要なスキルをホットバーに登録するとよい

 ナレッジ/テクニックとは,9種類あるアーティザンクラスにそれぞれ割り当てられたスキルのようなもので,各ナレッジには3種類ずつの生産スキルが存在する(※執筆段階ではナレッジという用語でしたが,現在はクラスに変更されています)。
 ナレッジ(クラス)は,アドベンチャーレベルのスペルやコンバットアーツと同義で,例えばカーペンターであった場合,ナレッジはカーペンター,テクニックは彫刻。またテイラーであればナレッジはテイラー,テクニックは裁縫となる。
 テクニックは,実数値で表されるスキル値のことを意味しており,テクニックの値が高いほど生産時での失敗は少なくなる。極端な例ではあるが,レベル20のプロヴィジョナーであっても芸術性のテクニックの値が低かった場合,生産スキル経験値も入らないようなアイテムですら,テクニックの低さから,失敗が連続し,品質の悪い食料(ぬるいビールなど)を作り出してしまうわけだ。
 またこのスキルは該当するアイテムを作成するか,生産スキルを使用することで上がっていく。

ナレッジ/テクニック/生産スキルといった非常にわかりづらいカテゴリーは写真のとおりの区分となる。
1.ナレッジ
2.テクニック
3.生産スキル
 さらにキャラクターはアーティザンレベルが10を超えた時点で,完成品を作るために共通するナレッジを覚える必要もある。
 共通するナレッジとは,実のところ英語版では途中から導入された概念である。英語版発売当初にしばらくは,中間製品はほかのアーティザンプレイヤーから購入するしかないという状況で,完成品を作るのに相当苦労することから苦情が殺到した。これに対応する大幅なバージョンアップにより,他人の手を借りず誰でも完成品まで作成できるようになったという経緯がある。

 自分が詳しいカーペンターの話で恐縮だが,例えばカーペンターがベッドを作る場合,必要な中間製品は以下のとおりとなる。

・整形された板
・詰め物
・釘

 このうちカーペンターのナレッジ/テクニックのみで作成できる中間製品は実は一つもない。板を作るために必要な薬品(樹脂)はスカラーから購入するか,共通するナレッジ(調合術)を覚えて初めて作成できるわけだ。そのほかの中間製品にしても,板同様に薬品(ビルドコンポーネント)を購入するか,共通するナレッジを覚えて自分で作る必要がある。

 日本語版では,すでに共通するナレッジは導入されており,このナレッジを使うことで,誰でも完成品を作成できるようになっている。なお,これらのナレッジは「薬学 基礎編 第1巻」(テクニックは調合術)「地質学 基礎編 第2巻」(古代の知識)「木材加工 基礎編 第3巻」(ウッドクラフト)といったレシピブックから習得でき,基礎工房のNPCから購入可能だ。
 ちなみにプロヴィジョナーのみ,この共通するナレッジに影響されず,独自に完成品まで料理を作成できる。

 生産スキルには,大まかに分けて
・"素材の耐久性を上げる代わりに工程を遅らせる"
・"素材の耐久性を急激に下げる代わりに作業工程を大幅に速める"

 の2種類の効果を持つものが存在する。これらはアーティザンレベル10ごとに交互に3スキルを1セットごとに覚えていき,実際の生産時には,同じナレッジ/テクニックでも前述の異なるタイプを合わせ,合計六つの生産スキルを駆使して,素材の耐久度を損なうことなく,作業工程を進めていくこととなる。

 双方の効果を比較すれば分かるとおり,よりよい物を作るだけなら,耐久性を上げるスキルだけを延々使っていればよい。しかし,これでは一つのアイテムを作るだけで,相当の時間がかかってしまう。キャラクターのレベルも上がり,コンスタントに生産工程が進むようになったら,両方を使い分ければよい。

 なお,三つのスキルセットのうち一つには必ずパワーを消費する代わりに,絶大な効果をもたらすものがある。ここぞというアイテムを作成するときは,このスキルを常時使用していきたい。


ナレッジ

テクニック

主に使用するアーティザン/備考

     
薬学 調合術 ビルドコンポーネントで使用する薬剤を作成するナレッジ
地質学 古代の知識 ビルドコンポーネントで使用る鉄材を作成するナレッジ
木材加工 ウッドクラフト ビルドコンポーネントで使用する木材を作成するナレッジ
編み込み 縁かがり ビルドコンポーネントで使用する布材を作成するナレッジ
     
木工 弓矢作成 ウッドワーカー
クラフト 彫刻 カーペンター
調理 芸術性 プロヴィジョナー
     
武器加工 金属加工 ウェポンスミス
ヘビーアーマー加工 板金 アーマラー
ライトアーマー加工 裁縫 テイラー
     
ルーンクラフト 魔法工芸 ジュエラー
鉱産術 筆写 セイジ
錬金術 科学 アルケミスト

●生産ウィンドウの見方

1.全体の作業工程
2.素材の耐久度
3.作業工程の進行具合
4.生産品のクオリティ
5.イベント

 作業に取りかかるとレシピウィンドウが切り替わる。生産中のウィンドウは,緑色のバーが素材の耐久度(ヒットポイント),青色のバーが作業工程の進行具合となる。生産はこの二つのバーをバランスよく進行させ,素材の耐久度を下げることなく,より良いアイテムを作っていくことが目標となる。

 生産工程は約4秒ごと(1Tick)に判定が行われており,1Tickごとにナレッジブック内にある生産スキル(後述で説明)をタイミング良く発動させることで,そのスキルの効果が現れ,生産工程が進んでいく。またウィンドウ下部の枠はイベントと呼ばれ,何らかのスキルアイコンがランダムで表示される場合がある。このときアイコンと違うスキルを発動したり,なにもしないでいたりするとダメージを受けてしまい,逆に首尾良く成功させた場合は生産系補助Buffがもらえるといった恩恵を受けることもある。作成しているアイテムや作業台によっては,最悪キャラクターが死亡するほどの大ダメージを受けることもあり,死亡した場合,アドベンチャーレベル同様にDebt(経験値取得に対するペナルティ)が発生する。クリティカルなミスの連発だけは回避しておきたい。

 ちなみに,キャラクターが初めて"完璧な〜" "美味しい"など,最上級品のアイテムを作成すると,取得経験値にボーナスが付く。同じものを作り続けるより,最初はいろいろなものをボーナス狙いで作成し,効率よく経験値を取得していくと良いだろう。


 これらの長い工程を得て,アイテムを作成し,製品の完成までたどり着けるわけだ。なお,今回の記事では主に基本的な事柄だけを説明させてもらった。この記事を参考にしてさまざまなアイテムを生産し,今後の冒険に役立てていただければ幸いだ。

※欧米のMMORPGはとりわけそうだが,なにせそのゲームシステムの全貌は,公式に明かされることはない。本記事にしても,筆者の経験や実験,人づてに聞いた話などをまとめて書いたものにすぎない。もし何か間違いや勘違いなどがあったら,教えていただけると幸いだ。

スキルを使用し,成功すれば飛躍的に作業工程が進む。作業台上に表示される数字は赤字が後退で,緑が進行,さらに左が耐久度,右が作業工程となる レシピには作成したアイテムの履歴が登録される。何を作ったことがないかなど調べ,効率よく生産スキル経験値を稼いでいきたい 作成するアイテムによっては,たった1回のミスで瀕死のダメージを受けることもある。写真のようにならないためにもイベントには十分注意しておこう
自分のプレイ環境にあったUIを作成する

 話はだいぶそれてしまうが,解像度が1280×1024ドットの表示環境だと,EQIIの基本のユーザーインタフェース(以下,UI)では,生産時にバッグ,レシピ,そしてナレッジウィンドウを開いた状態だと,それだけで画面が埋まってしまう。より良いプレイ環境を構築したければ,EQIIの特性であるUIのカスタマイズ機能を利用して,自分の使いやすいようにUIを作り替えることも可能だ。これらはxml形式で記述されているので,知識のある人はやってみるのもいいだろう。
 ちなみに右の画面のUIは筆者が自作して使っているものだが,「こちら」からダウンロードできるようにしておいた。元々が自分専用なので,今後のバージョンアップによる変更や,本UIのインストールによる不具合などは保証できないが,もし興味があれば自己責任で使っていていただきたい。

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タイトル EverQuest II
開発元 Sony Online Entertainment 発売元 Sony Online Entertainment
発売日 2005/06/16 価格 オープンプライス,月額1480円(税別)
 
動作環境 Windows 2000/XP,Pentium III/1GHz以上(2GHz以上推奨),メモリ512MB以上(1GHz以上推奨),空きHDD容量7GB以上,Pixel Shader機能およびVertex Shader機能に対応したVRAM64MB以上のビデオカード(VRAM128MB以上推奨),DirectX9.0b以降

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