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「ロード・オブ・ザ・リングス・オンライン アングマールの影」は,J.R.R.トールキン著の珠玉のファンタジー小説「指輪物語」をベースとする,クエスト重視型のMMORPGだ。プレイヤーは,人間/エルフ/ホビット/ドワーフの4種族から一つを選び,さらにチャンピオン/ガーディアン/キャプテン/バーグラー/ハンター/ミンストレル/ロアマスターの7クラスから一つを決定して,忠実に再現された指輪物語の世界「中つ国」を舞台に,大小さまざまな冒険を楽しむことになる。ちなみに,キャラクターは1アカウントに5人まで作成できる。
キャラクターの成長システムはレベル制で,特定のレベルに達すれば,スキルトレーナーを通じて新たなスキルが学べる。クラスごとに装備できるアイテムや,使用できるスキルの系統が異なるが,どのクラスを選んでも十分ソロプレイが可能(ヒーラーに相当するミンストレルでさえ,それなりの戦闘力を誇る)なので,好きなクラスを選ぶといいだろう。
ちなみに操作系統は,欧米産MMORPGでは一般的な,W/A/S/Dキーを利用するタイプ。左手でキーボード,右手でマウスを操作するスタイルだが,マウスのみでも大抵の操作が可能だし,オートラン機能もあるので,操作は決して難しくない。
なお,4Gamerではこれまで,さまざまな形でLotROの関連記事を掲載しているので,より詳細な情報を得たいという人は,下記の記事にも目を通してほしい。
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ソロでも遊びやすいクエスト重視のMMORPG
自分のペースで中つ国の冒険を楽しもう
自分のペースで中つ国の冒険を楽しもう
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キャラクターを作成し,ゲームをスタートすると,まずは種族ごとに用意されたプライベート・インスタンスゾーンをソロでプレイすることになる。ここでは,ゲームシステムの基本や操作方法などを学びつつ,ストーリー性の高い導入部が楽しめるようになっているので,欧米産MMORPGに不慣れな人でも,すんなりとプレイに入れるはずだ。
プライベート・インスタンスをクリアすると,プレイヤーキャラクターは初心者専用のインスタンスゾーンに転送される。そこでも,ストーリー性の高いクエスト群をプレイしつつ,戦闘の基本やスキルの使い方,フェローシップ(パーティ)プレイなどが学べる。
初心者エリアのラストクエストをクリアすれば,いよいよゲームの本編,広大な中つ国へと旅立つことができる。中つ国には,一般的なMMORPGとは比べものにならないほど膨大なクエストが用意されており,そのバリエーションも,村の周辺にはびこるモンスターを一定数倒すというものや,NPCが失くしたアイテムを探してくるもの,パイを制限時間内に運ぶもの,誘拐されたNPCを救い出すものなど,実にさまざまな種類が存在する。
基本的には,クエストをソロでクリアしていくだけでも,順調にキャラクターが育っていくゲームバランスだが,中には,フェローシップでのプレイを対象とした高難度クエストもある。まとまった時間がとれないときにはソロでクエストを進め,休日などの時間的余裕があるときには,フェローシップを募り,パーティプレイを楽しむといいだろう。いわゆる「パーティプレイ必須」のゲームではないので,人それぞれのペースで中つ国での生活が楽しめるはずだ。
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| クエストの報酬欲しさに,少し難度の高いクエストに挑戦してみた。自分より遥かにレベルの高いプレイヤーキャラクターとでも一緒にクエストが楽しめるので,フェローシップは案外組みやすい | |
小説の舞台を訪ね歩いてみる
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| ブリー村を望む塚山丘陵の崖上。昼間なら村の全景を見渡せる |
現在のLotROに実装されているのは,「エリアドール」と呼ばれる中つ国のごく一部( それでも十分広いが)。原作小説で言うならば,「旅の仲間」(第1巻)に登場する土地を中心としてエリアが公開されている。原作には登場するが,映画三部作では省略されてしまった地域/建物はもちろん,原作でもほんの数行しか触れられていない地域なども,ゲーム内では丁寧に再現されており,指輪物語ファンなら,エリアドールを散策しているだけでも楽しめるはずだ。
次は誰に出会えるのか?
新しいエリアの開拓が楽しみになる有名NPC達
新しいエリアの開拓が楽しみになる有名NPC達
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| トム・ボンバディル |
トム・ボンバディルの家がある以上,もちろん家の中には,トムその人が住んでいる。LotROでは,キャラクター作成後のチュートリアル中に,ガンダルフやエルロンドといった有名人(?)に出会えるが,それ以外にも思わぬ場所で,物語に欠かせない人物との出会いが待っている。彼らを知らなくてもゲームの進行には問題ないが,知ったうえで出会えば喜びもひとしおだ。できれば原作小説や,映画版をチェックしておきたいところだろう。
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| ゴールドベリー | エルロンド | 灰色のガンダルフ |
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| 黒の乗り手 | 馳夫 | バーリマン バタバー |
クリーチャー(モンスター)紹介
原作に登場する人物や場所を続けて紹介してきたが,LotROではモンスターのデザインも,魅力の一つを担っている。笑い声を立てながら襲い掛かってくるゴブリンの顔つきなど,ちょっと夢に出てきそうなぐらいリアルだ……。
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気が付けばホビット狩りにはまる,モンスタープレイ
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| ワーグ・ストーカー |
「一つの指輪」を軸とするサウロンの野望を断つべく,中つ国を旅する……。そんな正統派のロールプレイを楽しむのもよいが,LotROにはもう一つの遊び方がある。それが,レベル10以上のキャラクターが参加できる,モンスタープレイだ。
各地にある「恐怖の水晶占い場」をクリックすると,プレイヤーはサウロン側の兵士として,全く異なる世界を経験できる。モンスターは5種類用意されており,毎回好きなものを選び直せる。
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| ウルク・ウォーリーダー | オーク・リーパー | ウルク・ブラックアロウ | スパイダー・ウィーバー |
いずれは自由の民(非モンスタープレイ側)とのPvPも行われるわけだが,現状ではプレイヤーキャラクターの平均レベルが低めなので,激しい対人戦は楽しみづらい。しかし,モンスタープレイでもクエストが楽しめるし,NPC相手の戦闘もできる。
クエストの内容は,「水源に毒を流してこい」だの「鼠人(ホビット)のリーダーを倒せ」だの「エルフの耳を10個集めて来い」だのと,恐ろしい内容ばかり。ロールプレイだと割り切り,心を鬼にして,極悪非道な活躍を楽しんでほしい。
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ソロプレイもフェローシッププレイもプレイヤーの自由
選んだクラスにもよるが,ほとんどのクエストは,慎重に進めればソロプレイでのクリアが可能になっている。時間帯がほかのプレイヤーと合わない,キンシップ(ギルド)にも所属していないからといって,「先に進めないのではないか」という心配は無用だ。
ロアマスターやミンストレルのような後衛職でも,キャラクターのレベルを少し上げてから挑戦すれば,ほとんどのクエストをソロでクリアできるだろう。
逆に,依頼は受けたものの適正レベルには少し足りない,というクエストに,フェローシップで挑戦するのも,スリルがあって楽しいものだ。チャットで手伝いを頼んでみると,ベテランプレイヤーや親切な人が協力してくれることも多いので,臆せずに助力を求めてみるといいだろう。
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| とあるメインクエストの一つに,レベルを十分上げてからソロで挑戦してみた。圧勝というわけではなく,危険な場面を何度か迎えてのクエストクリアだ | 「ジャスパー・マッドボトム」を倒すクエストに,フェローシップの最大人数6名で挑戦。参加したクラスも前衛/後衛がバランスよく揃い,実に賑やかな戦闘だった |
ハードルは高そうだが,実は優しいMMORPG
ファンタジーファンなら,ぜひ一度はプレイを
ファンタジーファンなら,ぜひ一度はプレイを
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ファンタジーの原点とも言える指輪物語をベースとしているだけに,重厚長大な雰囲気が漂うLotROだが,実際にプレイしてみると,予想以上に遊びやすいタイトルだと気づくはずだ。確かに緻密な世界設定が用意されている作品だが,原作に関する予備知識がなくとも,その秀逸なストーリー性にグイグイと引き込まれること請け合い。要求されるマシンスペックがやや高めではあるものの,オプション設定を調整すれば,ハイエンドマシンでなくとも十分にプレイできる。
また,材料の採集/アイテムの作成が楽しめるクラフト要素も用意されているので,「戦闘重視のMMORPGは好みじゃない」という人でも,きっと楽しめるだろう。
忠実に再現された中つ国での冒険は,指輪物語ファン/MMORPGファンのみならず,すべてのファンタジーファンにアピールするといっても過言ではない。「本格的」な,「ファンタジー」ベースのMMORPGをプレイしてみたいなら,ぜひLotROを試してみてほしい。







































