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まさに「リネージュII」の祝祭。「リネージュIIフェスタ〜リネージュII3周年記念感謝祭〜」レポート
2007/08/28 13:04
 8月25日,大阪の難波にある「インターネットカフェ@WAN千日前店」にて,MMORPG「リネージュII」のオフラインイベント「リネージュIIフェスタ〜リネージュII3周年記念感謝祭〜」が開催された。読んで字のごとく,リネージュIIの正式サービス3周年を祝う,お祭り的なオフラインイベントだ。
 2006年夏に,東京・秋葉原で「リネージュII フェスタ in Tokyo〜リアルセブンサイン2006〜」が開催され,MMORPGの関連イベントとしては異例の盛況だったのが記憶に新しいが,今回のイベントも,「さすが大阪!」とでも言おうか,秋葉原のイベントに匹敵する,いやそれ以上の盛り上がりを見せていた。さっそくイベントの様子をレポートしよう。

リネージュIIフェスタのオープニングムービーから。リネージュIIのキャラクターが大阪弁を話しているというのも,なかなか新鮮だ(ゲームの中で話しているキャラクターはよく見かけるが)


■コスプレ姿のリネージュガールが登場
■挨拶もそこそこにセブンサインアトラクション開始

左から,ビジネスディベロップメントユニット ネットカフェチームの山岸克也氏,リネージュガールの神崎藍さん,ビジネスオペレーションユニット ゲームサービスチームの等々力満氏,NC JAPANパーソナリティの小川瀬里奈さん
 12時30分の開場と同時に,ゾロゾロと参加者が入場。あっという間に会場はいっぱいになっていた。そして13時にイベントが始まると,ダーククリスタルローブのコスチュームを身にまとったリネージュガール 神崎 藍さんと,デーモンチューニックに身を包んだNC JAPANパーソナリティ 小川瀬里奈さんが登場。再現度の高い衣装を装備した彼女達の姿に,会場のリネージュIIファンは大いに沸いた。
 さらに,エヌ・シー・ジャパン ビジネスディベロップメントユニット ネットカフェチームの山岸克也氏と,同ビジネスオペレーションユニット ゲームサービスチームの等々力満氏もコスプレ姿で登場。簡単な挨拶とイベントの説明を終えたのち,いよいよ「セブンサインアトラクション」が始まった。
 セブンサインアトラクションというのは,公式サイトで事前登録したプレイヤー達が,「黎明の君主達」と「黄昏の革命軍」の2チームに分かれて,さまざまな対決を楽しむという,プレイヤー参加型のイベントだ。司会の4人も男女ペア2組に分かれて,小川さんと等々力さんが黎明チーム,神崎さんと山岸さんが黄昏チームの応援を行った。



■逃げ回るポモナを追え!
■「ウェブマネー奪還作戦 黒魔法研究所を封鎖せよ!」

 最初のアトラクションは,ダークエルフのキャラクターを育てたことがある人にとってはお馴染みの「黒魔法研究所」を舞台に,黎明と黄昏各チームの17名が,研究所内を逃げ回るポモナ3体を追い,どちらのチームがより多く倒せるかを競う「ウェブマネー奪還作戦 黒魔法研究所を封鎖せよ!」。純白のマジェスティックセットに身を包んだ黎明チームと,血のように紅いナイトメアセットを装備した黄昏チームは,対照的な紅白に分かれ,まるで運動会のようだった。
 ゲームがスタートすると,「PvPはしないでくださいね」との事前説明があったにも関わらず,いきなりPvPが発生。そこかしこで小競り合いが行われた。恐らく主催側でも想定していたこととはいえ,のっけからのハプニングに,司会の4人も苦笑していた。
 両チームとも,研究所内を走り回りながらポモナを探すが,ダンジョンは広大でなかなか発見できない。しかもポモナの逃げ足が非常に速く,かなり白熱した鬼ごっことなっていた。
 やがて,黄昏チームがポモナを取り囲むことに成功し,ひたすら皆で殴る! 殴る! 殴る! 息の合った集中攻撃に,ポモナはあえなくボコボコにされ,緒戦は黄昏チームが制した。
 次も黄昏チームが取れば勝利が決定するが,黎明チームも頑張った。今度は黎明チームがポモナを囲み,ひたすらダメージ与える。2体目のポモナは黎明チームが撃破した。
 そして3体目のポモナは,激しい追いかけっこ&PvPの末に,黄昏チームが倒した。計2体のポモナを倒した黄昏チームが勝利を収め,チームメンバー全員にWebMoney3000円分がプレゼントされた。

ポモナの逃げ足の速さにも驚いたが,まさかのっけから激しいPvPが観戦できるとは思わなかった


■撃破目標はリネージュガール!
■「決戦! 大阪夏の陣 ねねと淀 女の戦い!」

 「決戦! 大阪夏の陣 ねねと淀 女の戦い!」には,なんとリネージュガールの神崎さんと,NC JAPANパーソナリティの小川さんが参加。ネクロポリスを舞台に,各チーム8名の一般参加者と,神崎さん/小川さんがパーティを組み,PvPで相手チームのリネージュガールを倒すのがゲームの目的だ。先に2勝したチームが最終的な勝利を手にし,賞品が与えられる。
 ゲームスタートと同時に,逃げ惑うリネージュガールと,それを追いかけるプレイヤー達。グルグルグルグルとまるで犬が自分の尻尾を追うかのような鬼ごっこが続き,なかなか勝負がつかなかった。長い戦いが続き,やがて根負けしたのは黄昏チームの神崎さん。粘り強く戦った,小川さん率いる黎明チームが勝利をもぎ取った。
 この勝利によって勢いがついたのか,次の戦いはそう時間がかからず,黎明チームの勝利に終わった。勝利した黎明チームには,賞品として全員に「リネージュII3周年記念特製陶器」がプレゼントされた。

みんな遠慮していたのか,神崎さん/小川さんへの集中攻撃がなかなか決まらず,試合は長期戦となった


■ウザンカを助け出す!?
■「ルウン城に架ける橋 あの門の向こうへ」

ウザンカ印の「リネージュII3周年記念特製ハーブ缶」。いったいどのようなものなんだろう……
 三つめのアトラクションは,タイムアタック形式の対決。各チーム27名3パーティで,ルウン城の最上階に囚われているウザンカを救出するのが目的だ。
 先攻と後攻に別れ,より早くウザンカを救出したチームが勝利となる。まずは先攻の黎明チームからスタート。強力な敵を素晴らしいチームワークでなぎ倒しながら,順調に突き進む。結果,7分というタイムでウザンカの救出に成功した。
 後攻の黄昏チームは,スタート直前にパーティが解散してしまうというアクシデントに見舞われたにもかかわらず,無駄のない動きで最短距離を突き進み,あっという間にウザンカを救出。5分という驚異的なタイムを叩き出しての勝利となった。
 ちなみに勝利した黄昏チームには,ウザンカ印の「リネージュII3周年記念特製ハーブ缶」がプレゼントされた。



■知識を武器に,目指すは賢者!
■「象牙の塔 賢者認定試験」

 「象牙の塔 賢者認定試験」は,インゲームのアトラクションで競うものではなく,来場者全員が参加可能なクイズ形式のアトラクションだった。リネージュIIに関するさまざまな問題が○×クイズ形式で出題され,数問連続で正解したプレイヤーには,ベイビーバッファローのぬいぐるみがプレゼントされていた。さらに,最後まで勝ち残った人には,「象牙の塔 賢者認定証」と液晶ディスプレイ,キーボード,マウスなどの副賞が与えられた。問題のレベルはどれも高く,恥ずかしながら記事を書いている筆者でも分からないものが多かった。最後まで残った正真正銘の「賢者」には脱帽である。



■お待たせしましたメインイベント!
■「バトルトーナメント 2007 優勝決定戦ファイナル」

 いよいよ大詰め,昨年に引き続き,今年は新ルールで開かれた「バトルトーナメント 2007」の最終戦である。決勝トーナメントに進出したのはエリカサーバーの「青色」チームと,敗者復活戦を勝ち抜いてきた,同じくエリカサーバーの「生き延び隊」チーム。青色は絶大な攻撃力を誇るレベル79タイタンを軸に,ライバル達を蹴散らしてきた超武闘派チーム。対する生き延び隊は,ビショップ/ハイエロファント/カーディナルを擁する,回復/蘇生力に定評のあるチームだ。
 この両極端ともいえる特徴を持った猛者同士の戦いとなれば,面白くないはずがない。両チームの代表者が席にスタンバイしている試合開始前から,会場内の空気もかなりヒートアップしていたものだ。
 そして,試合開始。チーム青色の凶悪としか言いようのない攻撃力は,生き延び隊の絶大な回復力の高さをものともせず,あっという間にビショップを戦闘不能にしてしまった。すぐさま生き延び隊も反撃し,青色チームのメンバーを一人倒したものの,すぐにカーディナルが倒されてしまい,チームの要を失って全滅した。
 第一試合は青色の勝利に終わり,そして,その興奮も冷めやらぬうちに第二試合が開始。試合開始直後に青色チームが怒涛の攻撃をしかけ,生き延び隊のカーディナルを撃破。もうこの時点で勝負は決したようなもので,生き延び隊は青色の猛攻になすすべもなく全滅。そのあまりにも一方的な試合展開に,筆者だけでなく会場の人々も呆然としていた。
 こうして,信じがたいほどの強さを見せつけて,2007年の最強王者は,チーム青色に決定した。優勝した青色チームには,賞金50万円と「フリンテッサのネックレス」が5個,WebMoney5万円分が与えられた。そして,残念ながら準優勝となったチーム生き延び隊にも,賞金25万円が与えられた。
 素晴らしい試合を見せてくれた両チームに,最大級の賛辞を送りたい。そして,来年のトーナメントでも素晴らしい戦いを見せてくれることに期待したい。



■もうひとつのメインイベント
■「サプライズドアトラクション」

かなりの盛り上がりを見せた「OEチャレンジ 16」。最高記録は+15で,惜しくも「お持ち帰り」には届かなかったが,一発勝負で+15というのもすごい
 事前に告知されていたイベント以外にも,当日になって明かされた「サプライズドアトラクション」があった。「OEチャレンジ 16」「じゃんけんポモナ」「武士の五分」の3つである。
 OEチャレンジ 16は,来場者全員が参加可能なイベントで,専用のコーナーに設置してあるPCを使い,Bグレードの槍「ランシア」にDAIを貼っていき,+16ランシアまで鍛えると,本サーバーのキャラクターに好きな+16Bグレード武器がプレゼントされる。実に刺激的なイベントである。
 OEチャレンジ 16には,多くの参加者が挑戦し,そして散っていった。結局+16まで成功した参加者はいなかったが,驚くべき事に+15までは成功者が出た。あと一回成功していたら,本サーバーに新たな+16Bグレード武器が登場したわけで,当事者としては非常に切ない思いをしただろう……。せめて,その健闘を讃えたい。
 じゃんけんポモナは,黎明チームと黄昏チームの参加者がリネージュガールとジャンケンをして,最後に勝ち残った人の所属するチーム全員に,本物の「川中島白桃」がプレゼントされるという内容。色気より食い気,というわけではないだろうが,最後まで勝ち残ったのは女性だった。桃いいなぁ。
 サプライズドアトラクションの中でも,とくに盛り上がったのが「武士の五分」である。参加希望者32名によるバトルロイヤルで,5分おきにバトルフィールドが狭くなるという設定になっている。自分以外はすべて敵という状況で,手に汗握るバトルが展開された。
 徐々に狭くなっていくバトルフィールドの外に出ると失格になってしまうため,一瞬たりとも気が抜けない。参加者がどんどん脱落していき,終盤は猫の額ほどのスペースで乱戦が繰り広げられた。そして,激戦を制した勇者には,トーナメント優勝チームに匹敵するほどの賛辞が与えられた。

特殊なバトルフィールドで行われた「武士の五分」。全キャラがカオティック状態という,本サーバーではなかなか見られない戦いが繰り広げられた


■振り返るリネージュIIの歴史
■さまざまな展示物

 会場には展示コーナーもあり,リネージュIIの3年間を振り返る,見応えのあるパネルが展示されていた。プレイヤーから応募のあったファンフィクションコンテストの優秀作品も展示されており,そのユーモラスな内容には思わず笑いがこみ上げる。また,販売予定のフィギュアのサンプルや,リネージュIIフェスタの協賛企業であるエルザジャパンやソフマップによる製品の展示/販売も行われていた。

 大盛況のうちに終わった「リネージュIIフェスタ〜リネージュII3周年記念感謝祭〜」。参加者の多さやイベント内容の濃さからは,リネージュIIというゲームの持つパワーが強く感じられた。
 現在多くのMMORPGが運営されているが,単独タイトルで数百人以上の参加者を集められるタイトルとなると,リネージュIIを含めて数えるほどしか思い浮かばない。今回のオフラインイベントを振り返って見ると,もっとキャパシティの高い会場を押さえても,十分成功させられるのではないか,という印象も受ける。
 リネージュIIのゲーム内アップデートや,エヌ・シー・ジャパンのプロモーション活動にも期待しつつ,「次」は,どのような形式/会場でオフラインイベントが行われていくのかに注目したい。(ライター:マフィア梶田)


リネージュII 〜The Chaotic Throne〜
■開発元:NCsoft
■発売元:エヌ・シー・ジャパン
■発売日:2004/06/25
■価格:3000円/30日(税込)〜
→公式サイトは「こちら」

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/news/history/2007.08/20070828130455detail.html